特撮ドラマ

特撮ドラマのあらすじ(ストーリー)と感想(ネタバレ注意)
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2008年01月07日(Mon)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #25・26(最終回)

【#25 あらすじ】「ミュージカル決戦」
ダイカイテンを倒したゴミモンスターとイタズランIIはハイタッチで喜ぶ。
「もしかしたら愛しているのかもしれない」と歌い出すゴミモンスター。
「もしかしたら愛されているのかもしれない」うっとりするシスターB(桃井はるこ)。

そこへジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)の乗る超天使ロボ・カシマC(松岡由貴)が割って入りラブラブ光線を送る。咎めたイタズランIIはゴミモンスターに倒され、ゴミモンスターはカシマCにキスを迫るが臭いからと拒否される。消臭剤を着けてもダメ。

【#26 あらすじ】「ゴミモンスターの最期」
街がゴミで溢れる中、地球防衛軍のハリーやリナの攻撃も効かず、ゴミモンスターはカシマCにグチる。モンスターになりたくなかったが、勝手ばかりする人間がゴミを真面目に捨てないから自分は生まれたのだと。
「俺達は人間が作り出したモンスターだ」

ほうきでバリアーしていたカシマCだが、攻撃を避け切れずゴミに埋もれ始めるジェニー達。そこで分別を思いつき、カシマCキャッチでゴミ攻撃を分別。秘密結社エイブランのシスターB・クマさん・クマくん・クマちゃんも成長の証しとして手伝う。

さらにスイートハート ズバッシュ、エンジェルジェット カッターを食らってゴミモンスターは消滅。大切な事を教えてくれたと感謝する一同。ISPのMr.クラウンが「ゴミモンスターは皆の心の中にいる」と発言し、エイブランやジェニー達からゴミを投げられる。

【感想】◇
「伝説が今、始まる」って、唐突にモンスターやロボットがミュージカルを始めたら、そりゃ伝説になるわな。脚本:浦沢義雄の得意(特異)技であるミュージカル展開。視聴者を置き去りにするこの内容をよくぞ放送してくれた。

言いたかったのはゴミにも愛情を持って捨てているかという事。愛情を持っていればむやみやたらと捨てるはずがない。使える物を宇宙投棄し、その事実を隠蔽する人間の身勝手に対し、怒りを通り越して歌い出すゴミモンスターの訴え。

愛をキスで極端に表現したが、臭いからと断るジェニー達が現実的な回答。間違った問いと答えを見せて、本当に言いたい事を視聴者に気付かせようとする手法…のはずだが、とにかくミュージカルにポカンとなってしまって、どれだけ伝わったか不明。

人間のエゴで生まれたのに、人間はそれを分からず宇宙に還そうとしたり、攻撃して退治しようとしたり。新型兵器を次々と繰り出すISPやジェニー達は使い捨て主義、使えそうな物だけ盗むエイブランは利己的なリユース主義。

やがてジェニー達やエイブランは、自分達で分別しないとこの問題が解決しないと気付く。成長の証しとして一致協力して取り組んでゴミモンスターは消滅する。人間達の主義主張の壁を乗り越えた行動で大団円。

分別処理で全て解決なのか?というオチの弱さが残るが、現実社会でもゴミ問題は完全解決してないから、仕方ないと思うしかない。


【総評】○
アニメでも実写でもない特撮人形劇(スーパードールラマ)の本作品。平成ゴジラシリーズの川北紘一監督ならではの本格特撮と、超展開で有名な浦沢義雄脚本によって、見た事もないものに仕上っていた事は確か。

#1・2◇ ではまだ、人形の動きやカット割り・セリフのタイミングに苦戦が見られた。逆にこれが、いかに新しい事にチャレンジしているかが分かる部分でもあった。実は優しいシスターBや、因果応報が解釈の基軸になると理解できた。「うどん食べて寝ちゃおう!」の名言も生まれた。

#3・4○ ではシスターBやクマさん達は迫害を受けた者ではないかと解釈。弱者による社会への反抗が秘密結社エイブランなのか。#4はその後何度か展開される御伽噺の適用。この物語が古典と大差ないと主張したかったのか。

#5・6○ で終盤の伏線となるゴミ問題が出てくる。「ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容」との記述が大当りし、書いた当方もびっくり。#6は多数の人形を集めた豪華さ。爆弾テロまでやってヤケクソ。

#7・8○◎ は純粋な労働の大切さを説く。声優の演技が弾けてノってきている。#8が一番良く出来た回で、オシャレとスイーツという資本主義的な世界を、悪しき商業主義を使って転覆させようとするエイブランの狡猾さが光った。#7(労働)との繋がりも見逃せない。

#9・10○ でヒロイン達の戦う意味・意義が問われ始める。その解消しない疑問が上司であるクラウンに向かっていく。

#11・12◇ では遂に身内の諍いが実力行使へと発展。そのストレスのとばっちりでエイブランが吹っ飛ぶオマケ付き。エイブランの新兵器性能からその身の上を推理する事もしてみた。

#13・14○◇ でも諍いは続き頂点へ。そのエネルギー源が内部対立(エンジェルス)と外部反抗(エイブラン)という組織の違いから来ると解明。#14では純粋な音楽の大切さを説く。

#15・16◇ では一転して仲間への気遣いが描かれる。パロディも好調で、声優の地声演技も快調。

#17・18△ になると脚本浦沢センセがゴミモンスターに専念するためか、イマイチなプロットだったり、別の脚本家を入れたりで不安にさせられた。

#19・20○ からゴミモンスター登場。人間サイズの特撮が増え、人形劇という枠を超え始める。#20は時代劇。

#21・22◇○ でもゴミに対する姿勢が鮮明になる。使い捨て・リユースで分裂する地球人の意識改革が必要なのだが。#22はディズニーもの。この回がパロディとしては一番だった。

#23・24◇ は完全に特撮へシフト。川北監督の意向が強まっているように見えた。全盛期のゴジラへのオマージュが込められているような。#24は恐怖体験からシスターBやクマさん達の深層心理を探ってみた。結構上手く書けたと思う。

そして最終回◇ で大団円?この作品は川北監督と浦沢脚本でなければ成立しなかっただろうし、両氏が愛を込めて作っている事はひしひしと感じられた。さらに声優陣も次第にそれに応え、ノリにノった演技を見せていた。動かぬジェニー人形に魂が吹き込まれた「幸せな作品」だったと思う。
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DVD
Kawaii!JeNny かわいい!ジェニー Vol.1(エピソード1・2)
Vol.2(エピソード3〜6)
Vol.3(エピソード7〜10)
Vol.4(エピソード11〜14)
Vol.5(エピソード15〜18)
Vol.6(エピソード19〜22)
Vol.7(エピソード23〜最終回)

ルミカ(Kawaii! JeNeyオープニング主題歌:桃井はるこ)
ハイ・エナジー(Kawaii!JeNeyエンディング曲:野川さくら&桃井はるこ)
ジェニーの人形
美少女戦麗舞パンシャーヌ最終回記事
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2007年12月31日(Mon)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #23・24

【#23 あらすじ】「最強ロボ・カシマC登場!!」
宇宙のゴミが再結集してゴミモンスター復活。地球に急降下しダイカイテンと激しい打ち合いに。秘密結社エイブランのシスターB(桃井はるこ)は幹部のクマさん達に修理を命じ、イタズランIIも修復完了。戦線に加わる。
「シスターB、行っきまーすっ!」

2対1でゴミモンスターを追い詰め、トドメのお仕置きビームを放とうとしたシスターBだったが、ジェニー(野川さくら)が自分の悪口を言ったとゴミモンスターからそそのかされ、ダイカイテンをイタズランIIとクマさん達が攻撃。ゴミモンスターによる仲間割れ作戦は成功。

ボンバーヘッドで戻ったジェニー・アキラ(小林ゆう)・なでしこ(桑谷夏子)に、ISPのMr.クラウンは最後の切札としてカシマCを授ける。
「伝説が今、始まる…」

【#23 感想】◇
これはもう『三大怪獣 地球最大の決戦』。平成ゴジラシリーズの川北紘一監督だから出来る本格的な特撮作品に仕上っている。最強の宇宙怪獣の飛来に対し、地球怪獣が結束して戦った展開も似ている。

宇宙怪獣キングギドラはゴミモンスター。地球人の味方のモスラがジェニー達のダイカイテン。地球を荒らし回っていたのに味方に転じたゴジラはシスターBの操縦するイタズランII。同じくラドンはクマさん達か。

ゴミが集結して出来た異形のゴミモンスターの脅威に、地球上のオシャレとスイーツ撲滅を狙っていたエイブランのイタズランIIが立ち向かう。何度破壊されてもリユース精神で復活するイタズランII。だが復活という点ではゴミモンスターと同じ。

そこにゴミモンスターが突け込み、イタズランIIとダイカイテンは仲間割れ。破壊されると使い捨て、新型を繰り出してくるISPとスイーツエンジェルスは、ゴミモンスター・イタズランIIとはむしろ敵対すべき間柄。

使い捨て文化のISPとスイーツエンジェルスは、リユース精神のエイブランを「かわいくない」と思っており、地球人の意思が統一されていない。さらに新型:カシマCを投入する地球人達。決着は最終回に持ち越し(記事は来年に持ち越し…)。

主観映像の多様で迫力を出そうとしていたり、見た目に寄らず軽快な動きをするゴミモンスターなどに苦心の跡が。で、カシマCはどう見ても人が入ってるでしょ、あれで人じゃなかったら逆にビックリだよ、というくらい軽装備で機動力だけはありそう。


【#24 あらすじ】「古城への招待」
エイブランの社員旅行を要求するクマさん達を黙らせたシスターBへ、古城への無料招待券が届く。「古城のくせに古い」古城へ入るエイブラン。

老婆が出迎え、紅茶とケーキを御馳走するが、老婆はお化けになりシスターB達は逃げる。首無し騎士や骸骨お姫様にも遭遇。

実は老婆:なでしこ、騎士:アキラ、お姫様:ジェニーで、エイブランを懲らしめていたのだった。そうとは知らずシスターBはジェニーのリモコン蝋燭に追い掛けられ、クマさんはなびくカーテンの餌食、クマくん・クマちゃんはなでしこ姿のロクロ首から逃げ惑う。

古城から逃げ出したエイブラン一行を笑うジェニー達。だがテーブルに戻って見ると、そこには本物の幽霊老婆・首無し騎士・骸骨お姫様が座っていた。

【#24 感想】◇
スイーツエンジェルスの仕掛けた罠にまんまと引っ掛かるエイブラン。資金難という弱点を利用され、タダに釣られて怖い目に遭ったように見えるが、シスターBの優しさという要因も見逃せない。

社員旅行の要求を一蹴したシスターBだったが、実はクマさん達の福利厚生を気に掛けている秘密結社のリーダー。無料招待券といういかにも怪しげな物に誘われてしまう。悪のリーダーなのに他人の善意を信じてしまうシスターBは心優しい人物。

恐怖体験では自分の嫌がる物・または逆に望む物が見えるとされる。ロウソクに追い掛けられたシスターBは、自分は悪・闇の存在だと思っているが、たくさんの光を浴びたいとの潜在意識を持っているのだろうか。

なびくカーテンに怯えたクマさんは、確固たる意思を持とうと思っているが、シスターBにこき使われ他のクマと同調し、なびいてしまう弱い自分に恐れている。

ロクロ首に襲われたクマくん・クマちゃんは、そこになでしこを見た。実はスイーツエンジェルスに入りたい・なでしこのように音楽をやりたいと思っているが、ロクロ首という長い物に巻かれてしまい、エイブランを辞められない。

老婆:なでしこ、騎士:アキラ、お姫様:ジェニーになって、最後には本物を見たジェニー達も、それぞれの願望と恐怖を体験している。
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Kawaii!JeNny かわいい!ジェニー Vol.1(エピソード1・2)
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2007年12月24日(Mon)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #21・22

【#21 あらすじ】「改良イタズランII」
「あれは何だ?鳥だ!飛行機だ!いや、スイーツエンジェルスだ!」
スカイスワロウのジェニー(野川さくら)、サブマリンGFのアキラ(小林ゆう)、グランドリルのなでしこ(桑谷夏子)はゴミモンスターに攻撃を仕掛けるが、布団叩きで弾き返される。

その時、壊れたイタズランを再生し、赤い塗装でパワー3倍になった秘密結社エイブランのイタズランIIが登場。操縦するシスターB(桃井はるこ)を応援する幹部のクマさん達。バカらしくなって「うどん食べて寝ちゃおう」とジェニー。その後、イタズランIIも破壊される。

ISPのMr.クラウンから新兵器の存在を聞いたジェニー達は、裏の空地にあったダイカイテンで参戦。大の字バリアー、ハイパー頭突き、反重力 送り火 大文字アタックでゴミモンスターを宇宙に送り返す。

【#21 感想】◇
宇宙へ捨てたゴミから産まれ、地球で暴れるゴミモンスターへの反撃の回。今回も決着がつかないが、それは地球人のゴミに対する意識が変わっていないからだとの解釈が可能。

ジェニー達スイーツエンジェルスは、飛行メカで攻撃するがすぐにやられ、乗り捨てて帰還。新兵器があると聞くやそれに飛びつく。新しい物を求め続ける使い捨て文化の申し子達。

Mr.クラウンはそんなジェニー達に「すぐ壊すから」与えたくないとの態度を一応は取るが、ジェニー達の操縦を実力で止めるでもなく、壊れた飛行メカを回収するでもなく、新兵器開発に専念している。

一方、#1で壊れたイタズランを回収・再生したエイブラン。ゴミにしないリサイクル精神は立派だが、その根源思想は資金難から来る貧乏性で、戦いに勝って目立ちたいとの貧祖な動機だった。リサイクルの成果を自己アピールにしか使っていない。

そしてISPの新兵器:ダイカイテン。京都の五山送り火の大文字から着想を得て、送り火アタックでゴミモンスターを宇宙へ送り返した。しかし、送り火とは死者の霊をあの世へ送るもの。所詮ゴミは現世には不用で、地球人にとってあの世である宇宙へやれば解決するとの考えが透けて見える。

結局はゴミを宇宙に投棄していた政府と同じ結末であり、問題は解決していない。よって次回もゴミモンスターは復活するのだった。


【#22 あらすじ】「三匹の小熊」
シスターBの横暴から逃れたクマさん達は、樹海での自立した生活を誓う。そこへハイキングで樹海に迷ったジェニー達が水と食料を要求。わらの家のクマちゃんは敵への援助を断り、なでしこが合気道で家を破壊。

クマくんの木の家もブラックベルトのアキラが粉砕。パンを得るもスイーツを求めてジェニー達は鉄製のクマさんの家へ。これは破れず、逆にクマさん達から砲塔で反撃を受ける。

子犬ロボ パピーを中継しISPと連絡したジェニー達は、Mr.クラウンのVTOL機からフェアリーテクターを送られ、ダイナミックシュート、スイーツアロー、シャイニングバトンフラッシュでクマさんの家を撃砕。しかし樹海に置いてけぼり。

エイブランのアジトに戻ったクマさん達に、夕食を用意して優しく迎えるシスターB。だが極辛の調味料を入れているシスターBだった。

【#22 感想】○
「三匹の子豚」物語を上手くアレンジして作られた話。というかこの話をやるためにクマさん達は三匹いたのか、と思わせるほど良く出来ている。

「三匹の子豚」は横着せずにしっかりした家を作ったブタの命が助かる話で、煙突から入ってくる狼を釜ゆでにするなど、知恵と賢さも教訓として提示されている。

対して「三匹の小熊」は、力こそ全てのもっと恐ろしい世界が描かれており、かなりブラックな内容。だがジェニー達の破壊行為も、クマさん達の大砲での反撃も、相互のコミュニケーション不足から来ていて、穏やかに話し合う重要性が提示されている。

クラウンから装備を得たジェニー達だったが、意思の疎通が完全でなかったために樹海に置き去りとなった。一方、夕食を用意され「シスターBもボク達が必要なんだ」と悟ったクマさん達だったが、それは意思の疎通が出来ているとの都合の良い思い込みに過ぎず、極辛料理を食わされる運命にある。

敵味方、味方同士のどちらでも、話し合いや連絡で意思の疎通が大切との教訓。
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ディズニー 三匹の子ぶた

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2007年12月18日(Tue)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #19・20

【#19 あらすじ】「ゴミモンスター」
ショッピングを楽しむジェニー(野川さくら)の所へ宇宙人ピーちゃんが降下し、地球人が宇宙に捨てたゴミから産まれたゴミモンスターが暴れていると警告。スカイスワロウに乗って宇宙まで確かめに行くジェニー。

「宇宙を汚す奴なんて人間以外にいると思っているのか!?」
怒ったゴミモンスターは地球で暴れる。だがモモーイのティッシュ配りバイトをしていたシスターB(桃井はるこ)が汚れを拭いてあげ、感動の涙を流す。甘えてシスターBの子守唄の中、眠りにつくゴミモンスター。

その隙に使えそうな電化製品を外して売却し、秘密結社エイブランの活動資金にしようとしたシスターB。再びゴミモンスターは暴れてエイブランを吹き飛ばす。今度はスイーツ・エンジェルスが分別処理すると説得するが応じない。

【#19 感想】○
このゴミモンスターのエピソードは結構続くらしく、どうやら脚本:浦沢義雄はこのエピソードに注力する模様。#5の宇宙人ピーちゃんが再登場し、人類が抱えるゴミ問題への警告を本気で(笑)やろうとしている。

その#5記事で「ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容」と冗談半分に書いたが、怖いほどその読みは当たっており、今回は宇宙に捨てられたゴミからモンスターが産まれてしまった。

政府が極秘裏にゴミ専用ロケットを使って宇宙に捨てていたのが真相。そのゴミは分別回収や資源化など行われず、ただただ宇宙投棄をしていたわけで、ロケットで捨てる方が分別・リサイクルより低コストだとの政府判断なのだろうか。

最初は人間がゴミを宇宙に捨てているわけがないと思っていたジェニー。政府がそんな事するはずないと信じていたMr.クラウン。ゴミは行政がちゃんと処理しているだろうとの甘い認識に安住し、ゴミの行方に関心を持たない人々の象徴として描かれている。

自分達が出した物なのに、臭い・汚いと言って逃げ惑う人々に対し、シスターBは自ら近づいてゴミモンスターに優しく接する。シスターBやクマさん達は被迫害者だとの解釈をこれまでも書いてきたが、ゴミに対しても嫌われ者同士、相通ずるところがあったのだろうか。

しかしシスターBは困窮した資金のため、家電売却を考えていたのだった。もったいない精神のリユースという分別・再資源化とは別の手段が提示される。だがそれも使える所だけ使うという人間のエゴであり、ゴミモンスターの怒りを鎮めはしなかった。

最後にスイーツ・エンジェルスが分別処理を提案するが、せっかく集まったのに!とゴミモンスターは拒否。燃えるゴミ・燃えないゴミ・プラスチック・ペットボトルなど細かい分別負担を強いられる市民と、そのような製品ばかり作る企業社会への皮肉が込められている。


【#20 あらすじ】「なでしこ姫様」
ラメーンを食べようとジェニーやアキラ(小林ゆう)、Mr.クラウンを誘うなでしこ(桑谷夏子)だったが断られ、自分がお姫様だったら打ち首だと想像を始める。

ミスター倉雲に出前を頼み、運ばれたラーメンを毒味した倉雲はカンフー踊り狂死。くの一 美衣之丞がさらになでしこ姫の命を狙うが、ジェニ乃介とアキラ衛門が撃退。その夜、再び暗殺に出向いた美衣之丞とクマさん達。腹痛で美衣之丞が抜ける中、クマさん達はなでしこ姫の寝所を襲うが、ジェニ乃介とアキラ衛門が待ち伏せ。

ラーメンを作るなでしこ姫に道を訊く美衣之丞。危険を悟ったジェニ乃介とアキラ衛門が美衣之丞を斬り、クマさん達がその敵討ち。その斬り合いによって食材やラーメンが吹き飛び、クマさん達は火傷死。
なでしこ姫「ラーメンがぁ…」

現実世界に戻ったなでしこ。ジェニー・アキラ・クラウンがやっぱり一緒にラーメンを食べようとやってくる。だがなでしこは
「もうラーメンは要りませんわ」
と答えてドアを閉める。

【#20 感想】○
遂に時代劇までやったか。ラーメンを食べたいと言い出したなでしこのわがままによって巻き起こされる不幸の数々。妄想のはずだったなでしこのラーメン願望は、いつしか現実世界のシミュレーションとなり、現実の不幸を未然に防ぐためにラーメンを諦めさせた。だがその過程を全く知らないジェニー達はポカンとするばかり。

姫様という立場にありながら、庶民のラーメンを食べたいと言い出すわがまま。予定にない行動によって屋敷に隙が生まれ、そこをくの一 美衣之丞が突く。ミスター倉雲はその犠牲となり、反省したなでしこ姫は自分でラーメン作り。

さらに美衣之丞の攻勢は続き、夜陰に紛れての暗殺行動を招く。しかし姫様がラーメン作りという思いもよらない行動によって、美衣之丞・クマ達やジェニ乃介・アキラ衛門も振り回され、混乱のなか果てていく。

全ては自分がラーメンを食べてみたいと思ったから起きた不幸の連鎖だった。しかも結局ラーメンは食べられず。おしとやかな大和撫子のキャラであるなでしこは、そのキャラを外れた行動はできない・やってはいけないと悟った。

たとえ、周りがラーメンに誘っても自分は断る姿勢が大切。ドアをピシャリと閉められ、呆気にとられるジェニー達を他所に、なでしこのキャラはこうして守られた。
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2007年12月08日(Sat)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #17・18

【#17 あらすじ】「テストフライト」
Mr.クラウンはジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)達に、ISP飛行メカに改良を加えたのでテストパイロットになってくれと公園へ向かわせる。スカイスワロウのジェニーは上手く飛べず、サブマリンGFのアキラは東京湾のマグロにぶつかり、グランドリルのなでしこは地震ナマズと衝突。

調整不足だと怒って帰ったエンジェルスに代わって、シスターB(桃井はるこ)が3機を操縦するが、上手く飛べず、イカとぶつかり、マナズに飛ばされて乗りこなせない。今度はクマさんがスカイスワロウで上手く飛び、クマくんがサブマリンGFで潜水、クマちゃんがグランドリルでナマズ退治。

妬んだシスターBが3機を撃ち落そうとするが、逆にクマさん達に突き飛ばされる。何も考えずに楽しめば良いと悟ったジェニー・アキラ・なでしこも上手く飛べるようになる。

【#17 感想】△
「改良した」とされているので一応、#10の続編。しかし#10では上手く飛んでいたのに、この話では3人とも操縦不能に陥っている。各機の特徴(陸海空)の説明描写もあるし、こちらの話が本来は先に来るべきでは。

この番組の脚本・シリーズ構成は浦沢義雄で、それをこの番組のウリにしている面もあるのに、次の#18は別の人(大和屋 暁)が脚本となっている。浦沢センセに何らかのアクシデントがあったのだろうか。この#17はもともとボツになっていたプロットで、穴埋めのために仕方なく使われたとすれば納得が行くが。

話の教訓も「何も考えず楽しむ」無欲の勝利だと説明されていて、浦沢脚本らしからぬマトモさ(笑)。自分の欲や他人との関係など考えず、純粋に労働に勤しんだ#7、演奏を極めた#14などと同様、今回もクマさん達が成功を収めている。


【#18 あらすじ】「入れ替わったけどそれが何か?」
ぶつかって体が入れ替わったアキラとなでしこ。女同士だからそんなに問題ないとジェニーに話す。エイブラン退治に出動する時もジェニーだけスクーターでアキラ・なでしこはダッシュ。

チェリーパイ デストロイヤーでオシャレなビルを破壊する秘密結社エイブラン。ジェニーのスクーターに轢かれてシスターB吹っ飛ぶ。フェアリーテクターに変身したスイーツ・エンジェルス。幹部のクマさん達の攻撃をかわしてフラストレーション・アタック。

ビルにいて怪我をしたハリー先輩を助けようとしたエンジェルスだが、激突して入れ替わる。シスターBやクマさん達も乱入して次々に入れ替わり、誰が誰やら大混乱。最終的にジェニーはサッカーボール、なでしこ:パスタなべ、アキラ:かぼちゃになってしまう。

【#18 感想】△
非浦沢脚本回。入れ替わったのはジェニーやシスターB達だけでなく脚本家も…というギャグか。奇想天外と投げっぱなしで浦沢らしさを継承しているが、やはり違う人だなと思う部分もちらほらと。

プライドの高いなでしこが、よりによってがさつなアキラとの入れ替わりを受け入れてるのは意外。アキラもロングスカートや髪の長いなでしこの格好に不満を抱いていない。

エイブランがビルを破壊しまくる設定も、単なる荒くれ者としか捉えていないようで残念。今まではビルに落書きをする(#1)だけだったり、組織理念に基づいてオシャレとスイーツを吸い込んで吐き出す武器(#9#11)だったのに、今回はただ攻撃するだけの破壊者として描かれている。

スクーターのギャグは繰り返しで笑えたが、フラストレーション・アタックも二度目だし、使い回しの印象も受ける。制作スケジュールに余裕が無かったのだろうか。やはり浦沢センセに何かが…と推測してしまう。ま、杞憂だろうけど。
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Kawaii!JeNny かわいい!ジェニー Vol.1(エピソード1・2)
Vol.2(エピソード3〜6)
Vol.3(エピソード7〜10)
Vol.4(エピソード11〜14)
Vol.5(エピソード15〜18)
Vol.6(エピソード19〜22)
Vol.7(エピソード23〜最終回)

ルミカ(Kawaii! JeNeyオープニング主題歌:桃井はるこ)
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2007年12月02日(Sun)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #15・16

【#15 あらすじ】「宝くじ」
ジェニー(野川さくら)は宝くじ一等一億円を当てる。その金をハリー先輩に貢いでお嫁さんにしてもらうので、スイーツ・エンジェルスも辞めると言い出す。アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、スイーツやティーをジェニーに奢っていたからと分け前を要求。

しかしジェニーは、この宝くじは秘密結社エイブランを解散し、お詫びの印としてシスターB(桃井はるこ)から自分が貰ったものだからと振り切りDPJ銀行へ換金に向かう。だが、銀行前ではクマさん・クマくん・クマちゃんがシスターBへの募金活動中。エイブラン解散が嘘だと知ったジェニーは宝くじを突き返す。

敵に宝くじを渡した裏切り者だとしてクマさん達はシスターBを詰問。実は宝くじにはシスターBが時限爆弾を仕掛けており、爆破予告も出していたが、爆破時間が来てエイブラン一味はアジトで爆発。

【#15 感想】◇
「敵を欺くにはまず味方から」との格言を参考にしたシスターBの宝くじ爆破作戦だったが、裏目に出て失敗。宝くじに爆弾?という物理的に不可能そうな展開だったが、本当に描きたかったのは本人の知らない所での仲間の気遣いか。

ジェニーのスイーツやティーを自腹や自前で出していたアキラ・なでしこ。今まで言わなかったのでジェニーも知らずにいた。一億を当てたジェニーがエンジェルスを辞めると聞き、抜け駆けは許さないぞとケンカになる。

エイブランの活動資金の捻出に、街頭募金までしていたクマさん・クマくん・クマちゃん。
「恵まれないシスターBに愛の手を」
のセリフが泣かせる。そこまでしてシスターBを助けていたから、シスターBがジェニーに宝くじをあげたと知って、裏切り行為だと怒る。

いつもクマさん達をこき使って作戦行動をしていたシスターBは、己の明晰な頭脳のみを使った宝くじ爆破作戦を実行。クマさん達にも楽をさせてあげようとの思いやりのはずだったが失敗。

いつもアキラ・なでしこに奢ってもらっていたジェニーは、そのお返しにとアイスクリームを買って帰る。だが眠ってしまいアイスは溶けて食べられなくなる。

以上、各々が裏方で優しさを見せているのに、裏目に出てケンカになったり失敗したり。


【#16 あらすじ】「ダイエット」
放課後、メガショコラ1万5千円を食べに行こうと誘うジェニーになでしこは、ジェニーが太ったと指摘。このままではファッションモデルはおろか、パンに焼きそばを挟むバイトをしているハリー先輩の記憶からも消えかねないとして、アキラと共にジェニーの一ヶ月ダイエットに取りかかる。

ロデオマシーンに波乗りジェニー、軍隊式トレーニングのハイパーバンドでバス磨き、特製サウナスーツでマラソンなど。しかしある夜、我慢できなくなったジェニーはスイーツを食べてリバウンド。

より厳しいダイエットのため、禅寺修業、サウナスーツダッシュ、ハイパーバンド習字を課して最終日に目標クリア。だがジェニーの体は筋肉ムキムキになっていた。バスを持ち上げて怒り狂うジェニー。

【#16 感想】◇
ダイエットしたら筋肉マンになっちゃったよというだけの話。シスターBも昔、スイーツ食べ過ぎで太った過去がある設定なので、それと絡めてくるかとも思ったが、そのような事もなく終わった。

むしろ見るべきはアキラの容赦ない鉄拳制裁や座禅での喝、それに合わせた小林ゆうの演技か。#15の方でも「無視かよ!」「ブスブス」など叫んでいた。この話ではさらにスパルタ演技が炸裂。それを食らったジェニーが「ヒデブ」と倒れる細かいギャグ付き。

でも最後のジェニー役の野川さくらのキレ具合の方が凄い。もともと小林ゆうは絶叫演技の能力を買われて起用されたはずなのに、この作品ではアキラが一番の常識人であるために大人しめにならざるを得ず、野川と桃井の予期せぬ熱演によってお株を奪われている感じが否めない。
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2007年11月28日(Wed)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #13・14

【#13 あらすじ】「スイーツエンジェルス VS Mr.クラウン」
エイブランと京都で戦った後、ISP本部に戻されたジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、コスチュームがMr.クラウンのパンツと一緒に洗濯されているのを目撃。帳簿から無駄遣いを咎めたMr.クラウンとケンカになる。

ISP本部に直接抗議に来たシスターB(桃井はるこ)やクマさん達が仲裁に入るが、蹴りを入れられ吹っ飛ぶ。互いに贈り物をしたように偽装して仲直りさせようと考えたシスターB。しかしクラウンに届いた花にはフラワーショップハナタニの領収書付き。エンジェルスに届いたケーキはクマさん達の食べかけだった。

再びケンカするエンジェルスとクラウンに事情を説明したシスターBだったが
「人間できてないあんたなんかに同情されたくない」
とジェニーに言われ、グレてスイーツ食べまくる。

クマさん達にいい加減にしろと止められたエンジェルスとクラウンは仲直り。シスターBは当初目的の苦情(コスチューム汚い・臭う)をぶつけるが、蹴りを入れられISP本部まで吹っ飛ぶ。その修理費を請求するクラウンを洗濯したエンジェルス。

【#13 感想】○
内部紛争が外部との戦闘よりも激しくなり、何者の仲裁をも受け付けなくなるが、その内部紛争こそが外部との戦闘をこなすエネルギー源だったという話(曲解)。

これまでスイーツエンジェルスは無給で不規則な労働を強いられ、その不満を上司のMr.クラウンに抗議したり(#9)、ストライキしたり(#11)してきた。その度に上手くかわされ・なだめ・すかされてきた訳だが、解消されないイライラが次第に蓄積され、今回ついに爆発。

洗濯物を一緒にされて怒るのは、思春期の娘が父を生理的に嫌う典型的なパターン。しかしそれは一緒に暮らす家族だからこそ起きる内部紛争でもある。このケンカを見たシスターBは、スイーツエンジェルスとMr.クラウンに家族のような絆があると思った。

見かけによらずキレイ好きなクマさん達(#3)と共に生活しているシスターBは、恐らく洗濯物も一緒なのだろう。だからスイーツエンジェルスとMr.クラウンも家族のように仲良くなれるはずと考えた。

しかも、スイーツエンジェルスとMr.クラウンのケンカにおける暴力は、内部に向かうのではなく、外部であるエイブランに向けられた。シスターBは、エンジェルスとクラウンが実は仲良くなりたいと願っていると身をもって思い知らされた。

しかしシスターBによる仲直り作戦は、理念が理解されず実務レベルで失敗する。エンジェルスとクラウンに自分とクマさん達を投影していたシスターBは、自己否定された気分になり、泣いてスイーツをヤケ食い。

だが、シスターBの理念を理解していたクマさん達は、その思いを受け継ぎ必死にケンカを止めた。ここに内部紛争は終結したかに見えたが、エイブランとISPはその結束において性質が異なる組織だった。

一致結束して行動するエイブランに対し、ISPはエンジェルスとクラウンの果て無き内部対立を力の根源としていたのだった。


【#14 あらすじ】「スイーツエンジェルスと音楽祭」
四重奏のコンクールで一週間のヨーロッパ音楽の旅が当たると知ったエンジェルス3人は、Mr.クラウンと共に出場を決める。一方、世界のファッションを独占しスイーツを撲滅しようと企む秘密結社エイブランも出場。

負けたら鼻の穴でタンタン麺を食べると啖呵切ったジェニー。シスターBも負けたら耳の穴でコーンポタージュを飲むと応じる。しかし控え室に戻って、トライアングルのジェニー、カスタネットのシスターBは共に、大口を叩いた事を後悔。

エイブラン・カルテットのカスタネットをハンバーガーに摩り替えたエンジェルス。スイーツエンジェルス・カルテットのトライアングルに水を仕込み、物を落下させ、爆弾を炸裂させたエイブラン。

ジェニー・アキラ・なでしこ・シスターBは警察に逮捕され、裁判で一週間の謹慎処分の判決。Mr.クラウンとクマさん・クマくん・クマちゃんはカルテットを結成し、見事優勝を果たすが、ヨーロッパ旅行にはエンジェルスとシスターBが向かった。

【#14 感想】◇
演奏を極めたクラウンとクマさん達が芸術を担当し、単に旅行がしたかったエンジェルスとシスターBが賞品を担当。両者の姿から、芸術と賞品の乖離が生み出す滑稽さを描いた話。

コンクールで最も演奏の上手かった者に送られる旅行という賞品。エンジェルスとシスターBはその賞品目当てで参加した。一方、#9で演奏の楽しみを知ったクマさん達と、演奏で若かりし頃の思い出を蘇らせたクラウンは、純粋に芸術を極める事に没頭した。

芸術が目的なのか、旅行が目的なのか。その手段である演奏において、エンジェルスとシスターBは罵り合い、汚い手段を講じて潰しに掛かる。楽器すり替えとテロ。およそ芸術とは程遠いレベルの争いは、賞品目当ての参加者を招いた芸術と賞品の乖離が生み出した酔態だった。

純粋に演奏を楽しむクマさん達とクラウンがくっつくのは、#7で純粋に労働に打ち込んだクマさん達に心惹かれたハリーと重なる。

それにしても、野川さくら・桃井はるこにどれほどのアイドル性があるのか知らないが、ここまで地声?で罵り合う演技を聞かせて良いのだろうか。熱演を引き出す程この番組が良い物だという事か。
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2007年11月22日(Thu)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #11・12

【#11 あらすじ】「ストライキ」
秘密結社エイブランが新兵器:ファッション・ブラックホールとバキュームガン:ドラゴンの開発に成功。世の中のオシャレどものファッションとカツラを吸い取って大暴れ。

ISPのMr.クラウンはジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)に出動命令を出すが、時給840円を要求する無期限ストに突入したジェニー達は応じない。

クラウンはシスターB(桃井はるこ)に直接会いに行き、ジェニー達を攻撃するよう頼む。服が剥ぎ取られていく3人。
クラウン「ほれほれ見せたまえ♪」
アキラ「このままでは放送的にも教育的にもメーカー的にも問題だ」

ファッションではないフェアリーテクターにドレスチェンジし、ファイティングモードになったスイーツ・エンジェルス。シュプレヒコール・サンダーとスイーツ・アローでエイブランを退散させる。これも全て作戦だったと、ボロボロになりながら語るクラウンを追い回すジェニー達。

【#11 感想】◇
前回の交渉でボランティアと言い含められたジェニー達だったが、やはり納得が行かず、ストライキという実力行使に出る。一方、エイブラン側も3倍の吸収力を持つ新兵器を投入し、ジェニー・クラウン・エイブランの対立の激化を表している。

見かけによらず繊細で技術も持っているクマさん達が新兵器を開発しているとは。それを、個人的な野望を達成するために、明晰な頭脳の直感とイマジネーションで開発命令を下しているシスターB。エイブラン、侮れない強さだ。

オシャレとカツラまで吸い込むファッション・ブラックホールは、その名からもシスターBの心の闇の深さを示している。ファッションセンスが普通と異なるシスターBは、自分のミリタリーファッションを笑い者にされた過去があるのだろう。

吸収力を3倍高めたバキュームガン:ドラゴンは、その機能からもクマさん達の飢えの苦しみの大きさを示している。楽器型でも何でも口に吸い込んで食べようとするクマさん達は、人間の生活圏の拡大で里山の食料を荒らされた過去があるのだろう。

無期限ストライキに突入したジェニー達。クラウンと対峙している時以外はダレていた。ストを口実に仕事を放棄している。しかし、ISPはインターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察であり、その下で働くジェニー達も公務員なのではないか。

公務員にストライキ権は無い。ジェニー達は単にサボっていると見られても仕方ない。クラウンは事が大きくなる前に自ら街に出向き、ISPの総力ではなくエイブランという敵の手を借りる事によって処理しようとした。ISP予算を消費せずジェニー達もISPから処分されずに済む一石二鳥の作戦だった。


【#12 あらすじ】「バレリーナ」
街で評判の白鳥バレエ教室に行ってみるなでしこ達。しかし血染めのトゥシューズに追い掛けられ逃げる。のどが乾きアイスを食べている所にもトゥシューズが現れ、身の上話を始める。

4ヶ月前に製造され店に並んだ4日後に購入されたトゥシューズ。しかし買った子は性格が悪く、牛島幸子さん(仮名)などを虐めていた。その復讐のため牛島幸子さん(仮名)がトゥシューズに画びょうを仕込み、それで怪我をして血染めになり、一度も発表会に出る事なく捨てられ、怨霊になったのだと。

トゥシューズを発表会に出してあげようと、なでしこ達は練習に励む。そして当日、華麗に踊り出すがバレエではなくラインダンスになっていた。再びトゥシューズに追い掛けられるなでしこ達。

【#12 感想】◇
京都出身で琴をたしなむ、なでしこが主役の回。バレエの練習中も日本舞踊になっていたが、発表会でもレビューになってしまったというオチ。中身の性格の悪さも描かれていた。

トゥシューズを買った子はバレエの腕前や容姿もそれなりの子だったが、性格がとにかく悪かった。一方、トゥシューズの悩みを解決してあげようと立ち上がったなでしこも、見た目のおしとやかさとは逆に、中身の性格は結構悪い。

バレエをやる姿を想像する中で、馬のアキラと鹿のジェニーというバカな配役にする。今までもクラウンのヘリを撃墜(#3)したり、物を投げられたクラウンを見て「いい気味ですわ」と発言(#6)したり、アキラを男扱いしたり、工事現場で働くハリーやエイブランを侮辱(#7)していた。

これで復讐などされずに済んでいるのは、やはり相当な家柄のお嬢様だからだろうか。それとも、そう思わせる事で復讐を回避しているのだろうか。だとしたら、なでしこは意地汚いキャラ付けを意図的にしている、どこまでも性格の悪い女という事になる。
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2007年11月14日(Wed)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #9 #10

【#9 あらすじ】「エンジェルス解散?」
ジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、スイーツ・エンジェルスとして働き、たくさん食べるようになったのに、給料も交通費も支給されずお小遣いが減る一方だとISP(国際科学警察)のMr.クラウンに直訴。だが金のためでなく、平和・守るべき者のため、悪に対する怒りの心を持って、ボランティアで戦ってくれと頼まれ引き下がる。

秘密結社エイブランはスイーツとオシャレを吸い取り、それをエネルギーとして攻撃する楽器形状の新兵器を開発。音楽隊の格好をして街で暴れる。Mr.クラウンは給料を貰っていると知ったジェニー達は呼び出しに応じず、エンジェルスを辞めエイブランへの入隊を志願。

「ただのハイスクール二年生、ただの小娘は要らない」
とシスターB(桃井はるこ)に断られたジェニーには悪を憎む心が沸き、フェアリーテクターを装着。フラストレーション・アタックでエイブラン音楽隊を粉砕。Mr.クラウンは大喜び。
ジェニー「何だろう?勝ったのにすっきりしないこの気持ち…」

【#9 感想】○
ヒーロー・ヒロインの戦う意味はどこにあるのかを問うた話。かなりいい加減な成りゆきでエンジェルスとなったジェニー達には、自由な時間を奪われ報酬も出ないこの活動の、リアルな負担感が伸し掛かる。

普通のヒーローものにある宿命・運命の設定とは無縁なハイスクール二年生だったのに、給料を貰っているMr.クラウンの命令で、報酬もなく最前線で戦わされるジェニー達。今回の直訴も、お小遣い交渉は親にして・ボランティアで戦ってとかわされた。

さらに心の持ち様で戦う意義を見出させようとするクラウン。エイブラン入りをにべもなく断られたジェニーに、ふつふつと沸き上がる感情。それが悪に対する怒り・憎しみの心だとクラウンは言う。しかしそれは単なるフラストレーション。

クラウンから駒として使われ、シスターBから思いっきりバカにされたジェニー。クラウンはまだエンジェルスとしての自分に価値を少しは見出しているが、シスターBはジェニーを全否定。ジェニーは眼前にあったストレスの元の一つであるエイブランを攻撃。だから勝ってもモヤモヤが残った。

一方エイブランは、この世からスイーツとオシャレを無くす信念を持って活動している。ビル工事バイトをしてでも稼ぎ、その金を新兵器開発に投入。入念に訓練を重ね、警戒されない音楽隊として街への侵入を果たす。その見た目で入隊志願してくるジェニーなど必要なかった。裏でどれだけ苦労しているかをクマさん・クマくん・クマちゃんが暴露。

楽しげに見える音楽隊が、スイーツとオシャレを奪い、パトカーやジープを破壊する設定が良い。本当の恐怖は、人々の警戒心の緩みを誘う、こうした楽しげなものの影に隠れてやってくるのだから。


【#10 あらすじ】「大空のジェニー」
Mr.クラウンからISP飛行基地に呼び出されたジェニー達。ハリー先輩にそっくりのバリー教官に一目惚れし、肉体訓練に励む。偵察していたクマさんは、ジェニー達の軍服姿をシスターBに報告。酸いも甘いも噛み分けた大人の女に似合うオシャレである、ミリタリールック領域を侵されたとシスターBは激怒。
「全軍出撃!えせミリタリーファッションのスイーツ・エンジェルスを撃滅するっ!!」

飛行服に着替え、スカイスワロウ、サブマリンGF、グランドリルに搭乗したジェニー達。バリー教官に続いて大空に飛び立つが、エイブラン飛行隊によってバリー機は撃墜される。アキラのサブマリンGFは失速しクマくん機と激突。クマちゃん機はなでしこのグランドリルに体当たり。

シスターB・クマさん機と2対1で劣勢のジェニー。しかしハリアラモード・アッソーで太陽を背にクマさん機を撃墜。スイーツエンジェルス・キャンディードロップでシスターB機も撃墜する。

「君たちを忘れない」との飛行機雲を描いたジェニーに、墜落でケガしたアキラ・なでしこは「勝手に殺すな!」と抗議。

【#10 感想】○
1台しかなかったジャイロジェスパに替わるISP側の新兵器が登場。#9に続いて、戦う意味の答えも提示された話。

まさか人類史上、日本本土防空戦でしか行われなかった空対空特攻が、この番組で描かれるとは。アキラ機の「死なばもろとも」は自発的特攻だが、クマちゃん機の特攻はシスターBの命令があっての正式な特攻。

ISP飛行教室での、背景にあったマップはゲーム「大戦略」で皆さんおなじみのマップ:アイランドキャンペーン。書き込まれた←印や×印で何気に理に適った作戦図になっていた。どんな繋がりでこんな物の使用許可を得たのだろうか。

エイブラン飛行隊の飛行機はカーチスP-40で、中国戦線で活躍したフライング・タイガース塗装を施したもの。史実では中国軍に武器供与されたものの、重慶などで零戦に制空権を握られた機体。P-40に対する零戦の強さは太平洋戦争前に米国へ報告されたが、米首脳部は日本蔑視からこの報告を信用せず新型機開発を怠り、太平洋戦争初期に惨敗した。

世のオシャレを無くそうと企むと同時に、ミリタリールックを自分だけのオシャレと考えるシスターB。だから軍隊を敵視し、独自に軍備強化をしているわけか。そんな思想も知らず、言われるままに軍服を着たスイーツ・エンジェルス達を“えせミリタリーファッション”と評する。

シスターBにロックオンされたジェニーは、バリー教官の「パッションだ」との声を思い起こす。ここで負ければシスターBの考えるミリタリールックの勝利。自分達のオシャレとスイーツを守り、アキラ達の仇討ちのためにもと戦い勝利した。

報酬も無い活動で、ジェニーの出したエンジェルスに留まる理由は、イケメンのバリー教官に憧れたからだった。しかしこれでは長続きしないのは明らか。その場しのぎのクラウンの策略は続く…。
参考記事:ゼロ戦ニ欠陥アリその時歴史が動いた:ゼロ戦
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かわいい!ジェニー #7 #8

【#7 あらすじ】「ハリーのアルバイト」
ハイスクールのキャンパスで、ハリー先輩を放課後の映画に誘ったジェニー(野川さくら)。ハリーは「今は珍しい苦学生」だと断る。思いもよらぬバイト(オカマバーの客引き)をしていると推測するなでしこ(桑谷夏子)。真相究明のため、アキラ(小林ゆう)も連れてハリーを尾行する3人。

(株)川北建設のビル工事現場で働くハリー。何とそこには資金不足でアジトの家賃も払えない秘密結社エイブランもいた。休憩時間にハリーと一緒にソフトクリームを食べるシスターB(桃井はるこ)に「ジェラシー!!」するジェニー。ドライブ・食事・夜景などの親密な関係だと推測するなでしこ。

(株)タカラ建設のバイトとしてジェニー・なでしこ・アキラも工事現場で働く。シスターBのしごきに耐え、ハリーから誉められるジェニー。どちらが昼食をハリーと共にするかでいがみ合うジェニー・シスターBを他所に、ハリーはクマさん・クマくん・クマちゃんと昼食。

【#7 感想】○
バスケ部長でイケメンながら、「今は珍しい苦学生」のハリーのバイトを通じて、労働の意義を問うた話。各キャラの働く意味を提示しつつ、正しい姿でオチを付ける。もともと実力ある声優を使っているが、今回から演技がさらに良くなっている。野川と桃井の両者ともジェニー・シスターBの二面性の演技が良い。

ジェニーは、ハリーとシスターBが工事現場で親密な関係になっている事に嫉妬し、ハリーへの自己アピールのために共に働いた。一生懸命に働くが、それは恋愛感情から来る労働意欲だった。

なでしこは、経済的に苦しいハリーやエイブランを見て、自分はお金の心配の要らない幸福者で良かったと発言。お遊び感覚で働き出したため、すぐに辞めて帰ろうとする。

アキラは、何が何でも働こうとするジェニーと、やる気の無いなでしことの間を取り持ち、友情維持のために働いた。中間にいるために気苦労ばかり。

シスターBは、資金難の現状を理解しつつも、悪の首班である自分まで現場で働く事に納得していない。仕事に身が入らなかったが、ライバル:ジェニーの登場で、先輩の地位を生かして指図する仕事に回った。

クマさん・クマくん・クマちゃんは、エイブランの活動資金獲得のために働く。それは、学費・生活費のために働くハリーと共通する勤労の動機だった。純粋な労働意識に共感したハリーは、恋愛や仲間関係のジェニーやシスターBではなく、クマさん達との昼食を選んだ。

#1でビルに落書きしたエイブランだったが、こうしてビル建設に勤しむ姿を見ると、罪滅ぼしの一環なのか、はたまた自分が建てたビルなら何をしても良いとの言い訳作りかとも思ってしまう。


【#8 あらすじ】「デザイナーのポリシー」
有名ファッションデザイナーのジェニーは、過密スケジュールにうんざりし、マネージャー:アキラ、秘書:なでしこにスケジュールのキャンセルを申し付ける。ジェニーの店にエイブランが来店し、ジェニーはシスターBの服をコーディネート。喜んで帰るエイブラン。

昼食は寿司屋でガリの大盛り。TV取材も受け、大統領夫人の仮縫いもする。ダイエットを勧めて夫人を怒らせるが、「ポリシーの無い人に私の服は着てもらいたくない」とジェニー。車で出版記念パーティーのあるファイアットリージェンシーへ向かう。

街で女の子達が皆、ジェニーの服を着ている事に疑問を感じたジェニー。裏通りでエイブランがデザインだけ真似た粗悪なパチモンを売っているのを発見。だがエイブランは
「高い服をお手頃価格で売り、庶民が喜ぶ善い事をしている」
「庶民はジェニーの服は高いと怒っている」
「庶民は安いジェニーの服を求めている」
「ジェニーは庶民の味方ではない、庶民をバカにしている」
と主張。

ジェニーに石を投げさせようとしたシスターBだったが、庶民に売った服は投石姿勢で破れ、怒りの矛先はエイブランへ。
ジェニー「庶民は私の服を理解してくれたわ♪」

【#8 感想】◎
何だろうこの凄さ・怖さは。奢侈品である高級ファッション服を巡って垣間見える資本主義と格差社会の現実。ポリシーにこだわるジェニーと、高級感に憧れる庶民の裏側にある怒りの潜在意識を、エイブランがえぐり出して対立を顕在化させ、社会混乱の一歩手前まで進める事に成功している。

ジェニーは、過密スケジュールをキャンセルして、シスターBのコーディネートというデザイナーの原点に立ち返り、その喜ぶ姿に意欲を取り戻した。大統領夫人だからという理由でジェニーの服を着てもらいたくない。真に着たい人に自分の納得した良い作品を着てもらう事が正しい姿。

しかしエイブランは、そんなジェニーのポリシーは金持ちの戯言だと片付ける。着たくても着れない人を救えないと。庶民の求めに応じ、ジェニーの服を量産して安く提供する事こそ、世のため人のためではないか。

エイブランはジェニーの本質を見抜いていた。高級寿司でガリを食べるジェニーの矛盾を。それなのにテレビを通じて、回転寿司で食べると発言し庶民の味方を演じるジェニーの偽善を。有名ファッションデザイナーに成り上がったジェニーは、ポリシーの無い大統領夫人と大差ない人物だと。

資本主義社会の仕組みを利用しつつ、富裕層の特権・象徴であるジェニーの服を街中に氾濫させ、階級社会の転覆を図るエイブラン。ファッションがファッショから来ている事を認識し、皆にジェニーの服を着せ、投石の統率行動でジェニーを倒そうとするシスターB。

革命寸前まで行ったエイブランだったが、あえなく失敗に終わる。「私の服を理解してくれた」と喜んだジェニーだがそれは違う。庶民はジェニーのポリシーを理解・支持したわけではない。

庶民の怒りがとりあえずエイブランに向かっただけ。怒りの矛先がどこへ向かうか分からないのが現代社会。だからそれを操ろうとしたり、操られたり、操られたフリをしたり、操られまいと抵抗する人がいる。
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かわいい!ジェニー #5 #6

【#5 あらすじ】「宇宙人のペット」
「ハーピーバースデイ SisterB」で秘密結社エイブラン幹部のクマさん達から祝福されるシスターB(桃井はるこ)。子供用シャンパンを抜いたらコルクが宇宙へ飛び、宇宙船に命中し宇宙人がエイブランのアジトに落下。ケーキが無茶苦茶になったと怒るシスターBに宇宙人は光線を発射。

不法投棄のゴミの中に隠れても見つかってしまい、ISP(インターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察)の二階建てバスに逃げ込むシスターB達。ジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)に宇宙人の攻撃を向けさせ撤収。

ジェニー達は電池切れになった宇宙人を保護。Mr.クラウンが引き取って生き作りにと申し出るが、ジェニーは拒否。Mr.クラウンがISPの総力を挙げて奪いに来る。しかしフェアリーテクターを装着したアキラがミサイルを撹乱・弾道変更して、ISPの総力は壊滅。

宇宙人をペットにしようと言い出すなでしこ。ピーちゃんと名付ける。そこへ宇宙船が迎えに来てお別れ。しかし戻って来てジェニーらの頭上にゴミを投下していった。

【#5 感想】○
ゴミ問題に鋭く斬り込んだ(笑)お話。ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容(ホントか?)。エゴの報いを受ける登場人物達。

シャンパンの栓が宇宙に飛んでいっても「まっいいか」で済ませたシスターBは、被害者の宇宙人の光線を浴びる。バースデイパーティーは滅茶苦茶に。不法投棄の山に隠れても反省にならず、光線を受け続ける。活け作りにして食べようとするMr.クラウン。ISPの総力は自らの放ったミサイルによって壊滅。戦場には壊れた兵器のゴミが出る。

宇宙人をペットにしようと考えたジェニー達は、活け作りと大差ない非人道性の報いによってゴミ投下の直撃を受ける。宇宙人ピーちゃんを見捨てなかった宇宙船は、地球から受けたゴミ被害による損失分換算のゴミを地球に投下していった。

ピーちゃん光線のエネルギー源はゴミだった…というオチも予想したが、そこまで循環はしていなかった。リサイクルは難しい。

ISPの総力との言葉の連発に笑ってしまった。あれだけ強調されると「ISPの総力」という名前の部隊だったのでは?と思えてくる。

1/35 M1A1エイブラムス(ISPの総力)
1/72 UH-60Aブラックホーク(ISPの総力)


【#6 あらすじ】「ビーチバレー大会」
ISPフレンドシップ部が主催するスイーツ・エンジェルスVSエイブランのビーチバレー決戦が開催。歓声を受けるジェニー・ハリー組、アキラ・なでしこ組。物を投げつけられるシスターB・クマさん組。罵声を浴びせられるクマくん・クマちゃん組。観客と乱闘になり止めようとしたMr.クラウンにも物が投げつけられる。

ジェニー・ハリー組VSクマくん・クマちゃん組は、ジェニーがハリーに見惚れて苦戦するも、ハリーが覆面をして勝利。アキラ・なでしこ組VSシスターB・クマさん組は、エイブランがボールを爆弾にすり替えてアキラを爆殺。なでしこだけとなって敗北。

決勝戦のジェニー・ハリー組VSシスターB・クマさん組でもボールを摩り替えようとするエイブランだったが、車椅子のアキラがアフロキックで未然に防ぎ、ベンチでクマくん・クマちゃんは爆死。

ジェニー・ハリー組は作戦失敗で茫然とするシスターB・クマさん組をボコボコにして優勝。

【#6 感想】○
何だか毎回Bパートはお話に内容がない代わりに金遣いが凄い。大会の会場を埋め尽くす無数のジェニー人形は、全部本当に用意したらしい。この凄さを披露したくて川北監督は記者団を呼んだそうな。

物や罵声を投げつけられるエイブランは、人気がないというより、前回書いたように社会的な迫害を受けているように思える。シスターBのバースデイパーティーは一見楽しそうに見えたが、祝ってくれるのがクマさん達だけという面に着目するとかなり可哀相に思えてくる。

ひょっとこ服を着ているハリー。ひょっとこは道化役を意味する。ハリーはこの物語の道化か。ジェニーらの妄想の餌食になり、ある事ない事いじられるキャラ。ひょっとこといえばお面だが、ハリーはさらに覆面をする。どこから出てきたその覆面。ひょっとこ好きだけにお面収集家か。

ボールが爆弾に摩り替わって爆発し、アキラはアフロヘアーに。爆弾のボンバーと爆発頭のボンバーヘッドを掛けたジョーク。何度も登場した救急車だが、途中の一回は進行方向が逆になっている細かいギャグ。
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2007年10月21日(Sun)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー #3 #4

【#3 あらすじ】「エイブランを解散せよ!」
オシャレとスイーツをなくそうと企む秘密結社エイブランの結成理由は、オシャレをなくしてシスターB(桃井はるこ)だけがオシャレしてイケメンにモテるため。過去にシスターBがスイーツ食べ過ぎで太った事があったから。

どちらも個人的な理由でこき使われていると知ったエイブラン幹部:クマさん・クマくん・クマちゃんは反発。しかしシスターBに木槌で殴られ、怒った幹部達は野生に返って狂暴化。

ホテルのプールサイドでくつろぐジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)を覗いていたISPのMr.クラウン。街に急行したスイーツ・エンジェルスに助けを求めるシスターB。Mr.クラウンはエイブランを分裂させ、解散させるチャンスだとしてヘリから指令を出す。

シスターBの意見を聞き同情するジェニー。クマさん達の言い分を聞き同調するアキラ・なでしこ。それぞれ相手の悪口を言ってあげる。しかし思い直したシスターBとクマさん達は仲直り。悪口を言ったジェニー達をクマさん達に襲わせるシスターB。作戦が失敗してMr.クラウンのヘリをなでしこがスイーツアローで撃墜。

【#3 感想】○
エイブラン内部で勃発したケンカを利用し、心理作戦によって分裂を決定的なものにし、解散に追い込もうとしたMr.クラウン。しかし逆にエイブランの結束を深めてしまい、部下のジェニー達の攻撃を受ける。分裂したのはISP側だったというオチ。

オシャレとスイーツをなくす目的はシスターBの個人的な理由で、そのために働かされる事に反発したクマさん達だったが、それよりもっと根本の部分:シスターBとクマさん達が一緒に居る訳は、シスターBの個人的な理由ではなかったのだろう。

シスターBとクマさん達それぞれの意見に同情・同調するジェニー達だったが、「クマは臭い・シスターBは底意地悪い」との個人的な悪口を言ってしまい、双方から「クマはキレイ好き・シスターBは優しい」との反論を受ける。

オシャレのセンスが普通の女の子とは違うシスターBと、人間から迫害を受けてきたクマさん達。社会から虐げられてきた両者は、人間とクマの尊厳の部分で結びつき、エイブランを結成した。ジェニー達からの悪口によってその経緯を再認識したため仲直りする。

一方、半ば成り行きでMr.クラウンの部下になり、スイーツ・エンジェルスを結成したジェニー達。Mr.クラウンの個人的な覗き趣味のためエンジェルスに選ばれた(前回の子犬ロボぱぴーによるスキャンも覗きの一種か)。

そしてエイブランと戦わされるわけだが、街の平和を守るとの大義はあるにしても、「個人的な理由」とのキーワードからすると、Mr.クラウンとシスターBの間には個人的な因縁か何かがあるとの推測が可能。

なでしこによる撃墜はジェニー達とMr.クラウンの結びつきの弱さを象徴している。本当は、毎週一度は変身して戦う制作上のノルマがあるためだろうが。なでしこがやり過ぎだと言いかけたジェニー・アキラによって、この友達三人の結束にも若干の疑問が…。

「何でスクーターが1台しかないんだ」と、クマちゃんの咆哮が一瞬止まってまた吠える所が笑えた。


【#4 あらすじ】「憧れの先輩、ハリー」
バスケ部キャプテンのハリーに見惚れるジェニー。そこへアキラがスパークリング、なでしこが琴を弾き始める。アキラ・なでしこもハリーにアピールしていると思うジェニーはシンデレラの世界を妄想。

お嬢様のシスターBから虐められてる掃除女ジェニー。正直と素直は貧乏人の財産だと主張するジェニーに、正直の妖精:アキラと素直の妖精:なでしこが魔法を掛け、ハリー王子のリカちゃんキャッスルでの姫選びパーティに参加させる。

ガラスの靴を落として帰って来たジェニーを探すハリー。シスターBはガラスの靴が履けず、ジェニーが履いてカップル成立。しかしアキラ・なでしこもハリーにアピールを始める。

現実に戻ったジェニーは「やめなさいよあんた達!」とアキラ・なでしこを追い払う。「何なんだ!?」と訳が分からないハリー。

【#4 感想】○
これに感想なんて酷だ…。スパークリングのアキラ、琴のなでしこのアピールに対して、妄想がジェニーのアピール手段だという事か。それではハリーが訳分からないのも無理はない。もう一人、お嬢様のシスターBは「ハリー王子の王女」から「女王様」に転じてのアピール?のような。

恋い焦がれる女の子ジェニーの気持ちをシンデレラの世界で表現するのを、違和感なく移行させるのは浦沢義雄の脚本ならでは。女の子が普遍的に憧れるシンデレラだからこそ名作であり、これをジェニーの世界にも適用させた事こそ凄いのかもしれない。

この番組のジェニー世界は、公式サイトでも番外編と説明されているのに、普通の女の子と変わりないと位置付け、親近感を持たせようとする恐ろしさ(笑
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2007年10月13日(Sat)▲ページの先頭へ
かわいい!ジェニー(新番組)

【#1 あらすじ】「スイーツ・エンジェルス」
地球が狙われている。かわいいオシャレとおいしいスイーツを無くそうと企む秘密結社:エイブランに。高校二年生のジェニー(野川さくら)は洋服屋で新着の服を選んでる最中に、Mr.クラウンから呼び出される。公園で琴を弾いていたなでしこ(桑谷夏子)、バスケをしていたアキラ(小林ゆう)も指令を受け、現場に急行。

街でシスターB(桃井はるこ)の操る巨大ロボ:イタズランが暴れ、ビルに落書き。ジャイロジェスパに乗るジェニーに排ガス攻撃。
ジェニー「一人一人の心掛けが地球温暖化を防ぐというのに、許せないわ!」
鋼鉄より強く絹糸よりしなやかなアクティブドレス:フェアリーテクターを装着し、ファイティングモードになったスイーツ・エンジェルス。

しかしシスターBはイタズランに泡攻めをさせ、この間にエイブラン幹部:クマさん・クマくん・クマちゃんに街のスイーツを奪うよう命じる。ジェニーはクマさん達に呼びかける。
「シスターBはあなた達の血糖値を上げ、メタボな体にするつもりよ」

躊躇うクマさん達。アキラがダイナミックシュートでイタズランのペンを壊し、なでしこがスイーツアローで射貫く。さらにアキラがスパーリングシュート、とどめにジェニーがシャイニングバトンフラッシュでイタズランを破壊。街のスイーツで勝利を祝うスイーツ・エンジェルス。

【#2 あらすじ】「なぜ、スイーツ・エンジェルスに?」
桜の季節。ファッションDREAM専属モデルオーディションを見かけたジェニー。桜餅を食べたいのかファッションモデルになりたいのか、アキラに選択を迫られたジェニーはオーディション会場の列へ。同じ頃、シスターBもオーディションを受けようとしていた。ジェニーには勝てないと悟ったシスターBはクマさん達に命じ、ジェニーを列からどかす。

ジェニーを二階建てバスに放り込んだクマさん達。なでしことアキラも追う。子犬ロボぱぴーが居たそのバスはスイーツ・エンジェルスのオーディション会場だった。モニターに現れたISP(インターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察)のMr.クラウンがドアを閉める。泣き落としやスイーツをおごられた三人はスイーツ・エンジェルスとなる。

シスターBは根性が悪そうだからと言われ、オーディション失格。
ジェニー「ざまぁみろ!ですわ」
しかしジェニー達もスイーツの食べ過ぎで翌日は腹痛。さらに、スイーツ・エンジェルスの仕事はいつでも呼び出しがあり、無報酬。
「なんか憂鬱。そうだ、うどん食べて寝ちゃおう。うどん♪うっどん〜♪」

【感想】◇
平成ゴジラシリーズの川北紘一が監督、美少女戦麗舞パンシャーヌの浦沢義雄が脚本、人形劇の操演でありながら特撮技術やCGをふんだんに折り込んだドールドラマの新境地:ドールラマの初回。

面子からしてスゴイものになりそうな期待を抱かせたが、割と静かで大人しい出来映え。パンシャーヌではやたら熱い記事を意図的に書いた当ブログだが、これはそこまでいかないかも。でも後からじわじわと凄さが分かってくるような。

人形だから表情は一定で、体の動きも限られる。でもそれを逆に利用し、無表情で突飛なセリフを言わせてシュールを出す浦沢脚本。生身の人間では出来ない動きを人形にさせるダイナミックな(笑)アクション。着せ替えで色々なシーンを演出するジェニーには、破天荒な脚本を書く浦沢義雄でなければ対応不可能。ゴジラで使ったセットの再利用でコストを抑えるには川北紘一が不可欠。

さらに、無表情な人形に感情移入させるため、声優は野川さくら、桃井はるこ、小林ゆう、桑谷夏子らを起用。声優に詳しくない執筆者でもこの名前くらいは知ってるほどの豪華さ。

ちょっとまだ、シスターBとクマさん達の掛け合いの間が悪かったりする。画面の切り替えを早くすればシスターBのズッコケで笑えそうなのに。あと、シスターBがMr.クラウンの娘か孫で、身内のケンカにジェニー達が巻き込まれてた…というオチだったらどうしよう。

さて今回の2話は、世界観の概要を伝える意図のあった#1と、スイーツ・エンジェルスの誕生を回想した#2で構成。オシャレとスイーツを巡る戦いで、表面的には悪のエイブランと善のスイーツ・エンジェルスが描かれるが、よく考えると単純な善悪になってない深さもあった。

ビルを破壊するのではなく、落書きしてそれを芸術と呼ぶシスターB。自分の美学を公共空間・景観に押しつけるシスターBは、オシャレの表現を外に求める人物。一方、洋服屋で服を散らかし放題にして出ていったジェニー。自分のオシャレのため店内を汚す行為はシスターBと大差ない。

イタズランを操るシスターBだったが、イタズランは人格のあるロボット。わざわざ人格を残して操縦席からイタズランにツッコミ入れたりコケるシスターB。これらはもしかしたら、悪の首班でありながら非情になりきれないシスターBの優しさかも。

そして、自分が前線に立ってスイーツ・エンジェルスと戦い、その隙にクマさん達をスイーツ獲りに向かわせるシスターB。自らが囮となって部下に手柄を与える心優しき司令官。

そんな出来すぎた人物がこの世にそうそう居るはずがない。ジェニーはそんな心理を利用する。シスターBの命令には裏があるとクマさん達に呼び掛ける。シスターBはクマさん達をメタボリックシンドロームにさせようとしているのだと。

シスターBの優しさを受けていたはずのクマさん達は、この説で目を覚ます。そもそも悪の秘密結社の首班:シスターBがそんな善い人であるわけがない。シスターBの立場と言説の不一致は、ジェニーの説によって、裏があるのだと納得したクマさん達。

自分の温情が部下に伝わっていなかったと知ったシスターBは操縦を諦める。シスターBによって落書きをさせられていたイタズランは、ここで操縦から解放され、当初に望んでいた街の破壊を実行しようと爆弾を持つ。

この動きもスイーツ・エンジェルスは利用し、果敢に攻撃を仕掛けてイタズランを爆破。シスターBは空に投げ出され、クマさん達に八つ当り。これも愛情の裏返しなのだが。

…書き過ぎたから#2は簡潔に。この話では因果応報が描かれる。オシャレの代表:ファッションモデルを巡っての争いが全ての起源だった。ジェニーを排除してオーディションに臨んだシスターBは、その根性の悪さを見抜かれ失格。一方シェニー達は、大量のスイーツで買収されてスイーツ・エンジェルスになったが、食べ過ぎで腹痛。うどんを食べようと思い付いたのは、うどんがお腹に良い食べ物だから。
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2007年06月30日(Sat)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ(最終回)

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)と超悪デビルの関係が夫:健介(大熊啓誉)にバレ、険悪な雰囲気の新庄家。娘:理沙(北山向日葵)は家を飛び出し、由美子が追い掛ける。理沙は美少女戦麗舞パンシャーヌミニに変身し菓子をヤケ食い。それを見つけた由美子も美少女戦麗舞パンシャーヌに変身し、グレるのを止めようと戦闘になる。

超悪デビルが参上し二人を止めようとするが、パンシャーヌが駆け寄り抱きつく。
ミニ「美少女戦麗舞パンシャーヌの心は超悪デビルでいっぱいじゃないか。そんな奴に美少女戦麗舞パンシャーヌミニは愛されたくない!」
パンシャーヌを信じてあげろと説得する超悪デビルに対しても
ミニ「私の家の平和な家庭を壊しやがって!」
とシロガネーゼアタックミニを浴びせる。ところが、取れた仮面の下には健介の顔があった。

自宅に戻って説明する健介。南行徳の居酒屋 源さんで神様(猫ひろし)から10年前の美少女仮面フローレンスの正体が由美子だと聞かされた健介。主婦として物足りない生活を送る由美子をもう一度輝かせようと、10万円払って美少女戦麗舞パンシャーヌにしてもらった。だがその輝きはつかの間で、ミニが加わってからパンシャーヌの負担は増し、主婦業が疎かになり、家庭崩壊に至った。

そこで再度神様に会い、パンシャーヌ引退を願い出るが、健介自身が辞めさせろとアドバイスされ、10万円払って会社も辞めて超悪デビルになった健介。だが逆にパンシャーヌを励ましてしまい、パンシャーヌは超悪デビルに恋をしてしまった。

パンシャーヌと超悪デビルは自宅に神様を呼び出し、ミニも加わってデビルキックやシロガネーゼアタックを食らわす。このまま美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニとして暮らす方が合っているのかもと思う三人。

『仮面一家の旅立ち』
美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニの三人は食卓を囲んで朝食。神様はペットとして飼われている。そこへ義弟で警官の清志(牧田哲也)がパンシャーヌの正体を知らせに飛び込んでくるが、仮面一家を見て納得して帰っていく。

健介は理解ある上司と部下のいる会社に再就職し残業も少ない。理沙は幼稚園でいじめっこにシロガネーゼアタックミニを浴びせてる。由美子は健介を送り出し、ゴミを出して理沙を幼稚園まで送る。
神様「こんな家庭があっても良いと思う」
幸せを取り戻した新庄家。

【感想】○
由美子と健介の間に離婚の影がちらつき、グレた理沙。それを招いた超悪デビルの正体が健介だと判明し、元凶は神様にあるとの結論に達する。神様を倒した三人は、変身し仮面を着けたままの姿で日常を送る事になる。

やはり食卓が家庭の象徴であり、険悪ムードな新庄家の食卓に食事は並ばない。グレた理沙がヤケ食いするのもこれへの当てつけ。だから食べた意識もなく、理沙はすぐにお腹が減って特上寿司となる。寿司を食べ続けた理沙はパワーを得て、神様を一番苦しめる役となる。そして最初の頃のような朝食の風景に戻っていく新庄家。

超悪デビルの正体が健介だとは分かりきっていたが、美少女戦麗舞パンシャーヌをプロデュースしていたとも明かされる衝撃の展開。その根底にあったのは、健介の由美子への愛だった。

その愛によってパンシャーヌとなった由美子。さらにパンシャーヌミニとなった理沙を庇って戦う。庇う事で由美子は理沙への愛情を注いでいたが、主婦業・美少女スーパーヒロイン・母娘共闘の三つの負担に耐えられなくなっていた。

その現実逃避として由美子は超悪デビルに恋をする。健介はパンシャーヌを倒して由美子を解放するつもりだったが、失われた由美子からの愛をパンシャーヌを通じて受け、自らもまた超悪デビルとしてパンシャーヌを励ましてしまう。

健介の由美子への愛はパンシャーヌとなって昇華し、パンシャーヌは理沙への愛をミニに注ぐ。日常の由美子の愛は不足し、健介は超悪デビルとなってパンシャーヌの愛を受ける。日常の由美子の愛と非日常のパンシャーヌの愛を両立させる事は不可能。ならばせっかく成立した非日常での愛情関係を壊して日常に戻るよりも、このまま仮面一家として日常を送る方が良い。

仮面とはいえ、パンシャーヌもミニも超悪デビルも、それぞれ正体が分かって生活するから問題はない。その生活ぶりを見た清志も、瞬時に由美子達だと理解して納得する。何より、仮面一家の姿は普通の家族の愛が昇華して生まれたものであり、変身という同質化の絆で結ばれている。

対外的には極めて異質な仮面一家も、ごくごく普通に日常生活を送れば、周囲の理解も得られて会社に入れるし、幼稚園にも通い続けられるし、主婦業もご近所付き合いもできる。変身してるから由美子の家事は三倍速くなるオマケ付き。

正体がバレたらナマコにすると言っていた神様も、三人の力を合わせて倒した。家族愛がある上に変身しての攻撃とあっては神様も敵わない。変身状態で外に出るのは、全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)の組合長も「広報活動」という事で納得している。さらにこの番組を見てきた視聴者は、全てを知っている立場にあり、仮面一家を何の違和感もなく受け入れられるだろう。

パンシャーヌの仮面一家は奇抜でシュールにも見えるが、現実社会はもっと進んでいる。ザ・グレート・サスケは、覆面のまま選挙活動をして民意によって当選し、岩手県議会議員となり覆面のまま議員活動をした。県議会でも「議場での覆面着用禁止の会議規則改正案」は否決され、覆面活動は行政からも認められたのである。新庄家が仮面一家となっても何ら可笑しい所はない。

【総評】○
「ツッコミどころ満載」「チープな作り」といった見た目の感想に晒され続けた本作。それを楽しみつつ記事を書く人が大半を占める中、当ブログは唯一クソ真面目に全面肯定して記事を書いて独自路線を取った。それが読者様にも共感されたのか物珍しさからか、もの凄い量の継続的なアクセスを集めて感謝する事しきりです。

#1○ 冒頭の甘い食卓シーン。これを見た瞬間にこの番組は本気で書かないといけないと思ったのが全ての始まり。この食卓こそ「この10年間で由美子が得た幸せの象徴」であり、その後もずっと最終回まで食卓・食事が家庭内の愛情表現に使われていた。

現実を侵食した怪人により理想は破綻の危機を迎え、それを守るためにスーパーヒロインになった由美子。しかし怪人と自分との共通点に気付き、退治すべきはダイエットマシーンであり、それに頼る未熟な心にあるとの結論に達する。そこから改心を目的とするピュアウェーブが生まれる。真面目に解釈すれば筋の通りまくったパンシャーヌの世界観が浮かび上がる。

#2◇ は日常に対するイリュージョンショーの非日常が描かれる。同時に怪人という非日常の出現で、日常世界を守るためにパンシャーヌという非日常になって戦う由美子。普通の人が固まるという描写は、パラレルな非日常世界を思わせた。

だが、非日常は日常があってこそ成立する世界であり、日常には勝てなかった。努力と結果が結びつかない日常に絶望し、結果しかない非日常にすがった怪人だったが、努力も結果もある日常世界を凌駕する事は出来なかった。二層式洗濯機に価値を見出す結論が独特。

#3○ は偽パンシャーヌの出現により正体を明かしたくなる由美子の葛藤を描く。これに幽霊世界と人間世界で互いに頑張っていこうと決意させる物語と絡める事で、由美子のジレンマが解消される。

主婦とパンシャーヌのどちらの世界でも一生懸命やっていれば、きっと理解されるはずだとの結論。その思いはまず娘の理沙に通じ、パンシャーヌを応援する理沙→パンシャーヌに憧れる理沙→ミニになる理沙という伏線にもなった。

#4◎ は夫婦愛・母娘愛・家族愛が前面に出ており、さらにゾンビの兄弟愛、果ては神様の慈愛まで描かれる。それがプリンという材料で全て表現できてしまう秀逸な回。

娘も夫も失いかけた由美子のセリフ
「あんた!許さないわよっ!!」
で若干の涙を浮かべて叫ぶ矢吹春奈。このシーンで彼女は開眼したと思う。矢吹が番組の本質を理解して演技しているのが良く分かった。

#5◇ はよくある嫁姑戦争ではなく、熟年離婚戦争で現在・過去・未来を描く。過去の怨讐を現在に持ち込み、未来を閉ざす人々に対し、未来を信じるパンシャーヌがその悪しき心を解消させた。ご町内の皆様に夢を与えてパンシャーヌは飛び去る。

#6○ は主従関係と母娘関係の近似性と異質性を描く回。姿の大小で主従の誤解があったが、見方によっては母娘も同じではないか。子供が従属物でない事を示しつつ、由美子の奇跡的な離れ業から母娘の絆が絶対のものだと表現。復讐の言葉も「ママなんか嫌い」の言葉も愛情の裏返しでしかない。

#7◇ あたりから番組本編でも真面目なテーマが語られるようになり、見えない本質をえぐり出す意図で始めた当ブログの真面目な解釈の必要性が薄れ、実は執筆に難儀していた。幸せの象徴である食卓に並べられる食材をテーマにした、丘ダイバーによるマグロ危機の訴え。

幸せな食卓を囲む喜びを、食材への感謝で示せなければいけないという結論。ごくごく当たり前の規範であったが、現代社会では忘れられているのではないか。それは人類の発展と共にあった分業によってもたらされたのだと解釈。

パパイヤ鈴木というデブなのに敏捷な動きをウリとする高額ゲストを出演させたのに、動きを封じて良さを消す戦闘には少々不満が残った。それもギャグと言われれば反論できないが。

#8◇ は全肯定で書く制約に苦しみ、執筆者自身の考えとは違う事を書き進めた結果、何を言いたかったのか論点がぼやけた失敗記事。読者様も混乱させてしまい、この記事を最後まで読み進んだ人は殆どいなかったと思われる。書き直したいくらい。

要は仲間内コミュニケーションに頼る現代人は、その仲間に入れない人への無理解が進み、その対象が社会的弱者である場合、深刻な危機をもたらすのではないかという仮説が第一点。仲間内コミュニケーションとして、ケータイとパンシャーヌを同類と見立て、パンシャーヌとミニだけの非日常世界と、一般世界のコミュニケーション断絶が生じるという推論が第二点。さらに仲間外れの健介との夫婦の危機、超人的な力を一般人に発動する事の是非が問われるのではという今後への不安が第三点。

#9○ は#8記事の反省に立ち、怪人との戦いの解釈はばっさり捨て、由美子と健介の関係のみに絞って執筆した。お袋の味VS妻の味の本質は、味や料理の良し悪しでなく愛情の有無で決めるべきものだった。愛情は甘いものではなく、気遣いと努力で生まれるというほろ苦い現実的な結論となる。

#10○ は『美少女仮面ポワトリン』での花島優子を出し、バブル時代を演じさせて二重のノスタルジーを想起させようという意図のある回。東映不思議コメディーシリーズにはまった人の間では放送前から話題になったらしいが、視聴率は1%切りの0.9を記録。ちなみに美少女戦麗舞パンシャーヌの視聴率は最高2.7(#2)、平均視聴率は1.45%。

バブルとセレブを似たものと解釈し、健介とバブルな男女関係になる事を目論んだ怪人だったが、健介はそんな男ではなく、由美子もまた地道に生活をする主婦を選んだ人間だった。そんな強固な夫婦だからこそ、その愛から生まれたパンシャーヌは怪人に勝利する。

#11○ は由美子の負担が表面化し主婦業が疎かになり、怒った健介が超悪デビルになる回。最終回でこの行動がパンシャーヌを辞めさせるものだったと明かされるが、当ブログでもこの時点で「健介によるパンシャーヌからの由美子の解放」だと解釈した。しかし解放の手段がパンシャーヌで居続けるという結末までは読めなかった。

解放させてあげようという夫の愛が、由美子に作用しパンシャーヌにも作用する。それで由美子がパンシャーヌも主婦業も続けられるから超悪デビルは去って行った。…という所まで分かっていたのだから、もう一歩進めてパンシャーヌのまま主婦をこなす結末まで読めたはず…と言っても後の祭。逆に最終回の結末は納得のいくものになったが。

#12○ は理沙役の北山向日葵と北山伊万里の双子登場の総集編。この番組に対する数々の批判を承知した上で、どうせツッコミ入れるなら笑える論点を提示しなさいという制作側の主張があった…かどうかは知らないが、全部ギャグにしてしまう手法は一つも二つも上を行っていた。

全パー連組合長の権力行使の方向が反対である事、実はそれを自覚した上でパンシャーヌの正義の力を見たかったのでは?と推測してみた。由美子も超悪デビルに再会したいから闘った。そんな屈折した心と対極にある理沙・宇宙人の子供の純粋な心も見逃せない。

そして最終回○ は上述した通り。やや別の解釈になるが、人は家庭内と外ではそれぞれ違う顔をする。外での顔はさらに場面毎に違う。どれが本当の顔という事もなく、どれも本当の顔だが、現代人はその使い分けからストレスを抱えたり、逆に気分転換に使ったりする。一方で、使い分けをせずに公共空間と私的空間の境目を無くし、公共マナーを無視する人も増えている。

それら悩める現代人への答えの一つとして、仮面一家がある。様々な顔を持つ事を放棄し、仮面に統合された新庄家。それが愛情溢れる家庭の平和から来るものならば、その行動も正しいものとなり、ご町内も平和になり、きっと宇宙も平和になるはず。

パンシャーヌを見続けてきた我々視聴者にも、それを理解し受け入れる素地がある。この番組には常に「馬鹿馬鹿しい」「下らない」という浅さでは片付けられない愛の物語が根底にあった。
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2007年06月25日(Mon)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #12

【あらすじ】全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)からの出頭命令を受け取った新庄由美子(矢吹春奈)と娘:理沙(北山向日葵)は、ニューヨークにある高層ビルに出向く。このビルはノーギャラのヒロイン達からかすめ取った組合費(月4600円、子供は4000円)で建てられている。

組合長(六角精児)と秘書(北山伊万里)のいる部屋で名乗りを上げ、スーパーヒロイン免許証(ミニは仮免)を渡す。パンシャーヌの活動にクレームが入り、無罪なら返却するとの事。こうしてパンシャーヌ裁判が開廷。

博多在住・美少女矢魔我沙(やまがさ)メンタイーヌは、#1でパンシャーヌが神様(猫ひろし)に石を投げ付けたと訴える。→あの神様(#2)だから仕方ないと弁明。

名古屋在住・美少女多威虎雨(たいこう)エビフリャーナは、#3で義弟の警官:清志(牧田哲也)にシロガネーゼアタックを放ったと訴える。→清志はパンシャーヌの正体を間違えすぎだからと弁明。

大阪ミナミ在住・美少女御鼓野美(おこのみ)ナンデヤーネは、#7で丘ダイバー(パパイヤ鈴木)にインチキ勝負をしたと訴える。→これは苦情ではなく叱咤激励だとミニが弁明。

組合長と岡山在住・美少女姫伊乳(ピーチ)ママカリーヌは、#4のゾンビ、#6の土男(ウクレレえいじ)、#9のマザコン怪人(坂本真)、#10のバブル怪人(花島優子)などを自宅に入れたのは何故かと質問。→やっと手に入れた一戸建てを自慢したいからとミニが暴露。

もう一つ、#5#9などで怪人も出現していないのに変身するのは何故か。→広報活動だと弁明。

北海道在住・美少女多羅罵(たらば)ススキノーゼは、#9で由美子がマザコン怪人を生み出したと訴える。→弁明できないパンシャーヌ。
組合長「もうお終いだよ、エセ美少女戦麗舞」
秘書が有罪判決を下す。
「パンシャーヌ有罪。免許は取り上げ。スーパーヒロイン廃業決定!」

そこへ、#1で助けた宇宙人の子供(松本大空)が入って来る。大マゼラン星雲大学(UCLA)法学部に入学し、主席で卒業し弁護士になった宇宙人の子供。マザコン怪人を生み出した味噌汁を食べさせたのは、パンシャーヌではなく由美子だと指摘。

全日本美少女スーパーヒロイン規則 第四条第五項「変身する前の人格はスーパーヒロインと見なさず」により、由美子の行動は規則に縛られないとして無罪を主張する。パンシャーヌは晴れて無罪となり帰宅。これでまた#11の超悪デビルに会えると喜ぶ由美子。理沙はそんな由美子を心配する。
「ママ、我が家はどうなっちゃうの?」

【感想】○
総集編らしからぬ総集編。これまでのパンシャーヌの活動に誤りがなかったのか、活動に対する疑問点が一気に解消される(断言w)。今回唯一、おさらいされていなかった#8記事の最後に「社会的影響の是非が問われる事態になるのでは」と書いたが、そこまで深刻にはなっていない裁判が開廷されている。

美少女スーパーヒロインの活動が孤独なものだとの解釈は#1記事に書いたが、実は全パー連があり、その活動内容はヒロイン間で共有されているようだ。しかし10年前の美少女仮面フローレンス時代には無かったため、由美子は引退したのかもしれない。

だとするとこの全パー連は、ここ10年の変化の最たる物に挙げられるインターネットを駆使して、情報共有と相互連絡を取り計らっている団体なのでは。組合長の机にもノートパソコンがあったし、理沙の手続きはネットで仮申請したとの由美子のセリフもあった。その独自ネットワークの構築と維持費用と思えば4600円の組合費は、ぼったくりとも言い切れない。

全パー連があるおかげで、フローレンス時代のような孤独を感じる事もなく、パンシャーヌは他のスーパーヒロインと励まし合いながら活動を続けられるのだろう。しかし全パー連は、今回のような苦情申請も取り扱う。情報共有と表裏一体の監視機能も果たしている。免許剥奪という強権も持っており、粛清による内部浄化という怖い一面もある。

本来は神様がスーパーヒロインの任命と廃業の権限を持っている雇い主のはず。そして全パー連は従業員のヒロイン達を守る労働組合的な組織であるはず。あの気まぐれな神様から雇用を守ってくれる強い味方が全パー連でなければならない。

だが全パー連の組合長は、最初からパンシャーヌの裁判を楽しみ、有罪と決まって大喜びしていた。美少女スーパーヒロインを束ねる地位と権力にあって、神様との折衝にも使えるその力を、弱い立場のパンシャーヌに向けて喜ぶ誤りを犯している。

このような組合長の性格が、美少女戦麗舞パンシャーヌのいい加減な行動に影響を与えていると言えなくもない。清志への必殺技、インチキ勝負、身勝手な変身や戦い以外へのパワー行使…。どれも組合長は容認してしまう。この組合長の下にこのヒロインあり。

なにより、組合長(六角精児)はドラマ黒い太陽 #3にてキャバクラ嬢に××しようとしていた渋井である(笑)「おぬしもワルよのぅ」の世界である。こんな組合長にパンシャーヌを裁く権利などあるはずがない。

でも組合長は、実は自分が悪い事をしていると自覚している。そして美少女スーパーヒロインの活動を遠くから見るしかない役職の寂しさを紛らわすために、出頭命令を乱発し不当な裁判を開廷させている。パンシャーヌに名乗りを上げさせたのも、悪い自分を治して欲しいとの潜在意識から出た要求だった。名乗りは悪に向かって行われるものだから。そして理沙に瓜二つな子供秘書(北山向日葵と伊万里は実の双子)を側に置いている。

ちゃらんぽらんな組合長とパンシャーヌに規律をもたらしたのは、法律であり弁護士となった宇宙人の子供だった。そして、超悪デビルに心を奪われている由美子に不安を抱き、家庭を按じているのも子供である理沙。特撮史上初の子持ちスーパーヒロイン:パンシャーヌの結末は、その特性を活かして子供が大団円に導く最終回となるのだろうか。
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2007年06月17日(Sun)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #11

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は朝起きられず、朝食も手抜き。食卓には健介(大熊啓誉)と理沙(北山向日葵)が座り、由美子はソファーで二度寝。散らかり放題の部屋に健介は怒り、ケンカになる。
「これが専業主婦のあるべき姿か!?」
「私にも色々あるの。この分からず屋!」

仕方なく出勤した健介だったが怒りが収まらない。
「僕が一番の理解者だって事がどうして分からないんだよ」
由美子は片付けや洗い物をしようとするが、その度に清志(牧田哲也)の邪魔が入る。そして『愛の泥沼 湯けむり法廷闘争パート3』など観て理沙を迎えに行く。怪人から電話が入り、三丁目のふれあいホールに呼び出された美少女戦麗舞パンシャーヌとミニ。

機嫌が悪いからシロガネーゼアタックで一気に決めようとするが、超悪デビルには効かない。
「その程度では私を倒せない。やるべき事をやっていないあなたではね」
スキを突いてパンシャーヌを倒す超悪デビルだったが、何故かパンシャーヌを助け起こす。その優しさに胸がときめいてしまうパンシャーヌ。

バトミントン対決、料理、ダンスをしてパンシャーヌはキスをせがむ。チョーカーの鍵を開けようとする超悪デビル。ミニがそれを止める。
「目くるめく時間は瞬く間に流れる物。決着を付けさせて頂きます」
だがパンシャーヌのバトンは弾かれ完敗。しかし超悪デビルはバトンを返して去って行く。
「美少女戦麗舞パンシャーヌ、その輝きを忘れないでいろ」
「超悪デビル様、またお会い出来ますわよね」うっとりするパンシャーヌ。

健介は帰宅するが、家の中は朝出ていった時より散らかっている。由美子がずっと寝ていたと聞きキレる健介。

【感想】○
果たして超悪デビルの正体は夫:健介だったのか判断に迷う。はっきりと説明されていないため、健介と超悪デビルは無関係との解釈も辛うじて成り立つ。だがやはり素直に超悪デビル=健介との解釈で書いていく。健介だとしたら、健介は由美子がパンシャーヌだと知っている事になる。その上で知らないフリをして由美子を守っていたのだろうか。

由美子が美少女戦麗舞パンシャーヌとして戦うのに必要な力は、主婦をこなし家庭の平和を守る正しい心に拠る。つまり両立が不可欠といった解釈は今までに何度も書いてきた(#1#2)。#3記事ではっきりと両立を誓ったと解釈した。

#4では主婦業を疎かにして家族に危険を及ぼした。#8記事では両立による内的・外的バランスの危険性を指摘し、#9では今回に通じる主婦業の疎か具合が描かれた。#10記事でも両立の重要性を再確認。

それでも依然として由美子は主婦とスーパーヒロインの両立・バランスの維持に苦労している。家に一人で居て家事をするモチベーションはなかなか沸いてこない。仕事のように誰かの命令があったり金銭の対価も得られない家事。どこまでやれば完璧という事もなく、やってもやっても終わりがない家事。

対してスーパーヒロインの方は、怪人の出現という分かりやすさがあり、それへの対処は半ば強制的。頻度が高まればどうしても戦いが優先となる。なのに戦いでも対価を得られず、自分が戦っている事すら人々に明かせない孤独な仕事。由美子のやる気は下がり、どちらも中途半端になってしまう。

健介は由美子がパンシャーヌだと知りつつ、由美子からそれを明かされないために、知らないフリを続けていた。妻がパンシャーヌの秘密を隠すならば、夫としては由美子には専業主婦としてしっかりやってもらいたい。でなければ知らないフリを続ける自分の立場がない。

由美子が愛に満ちた家庭から主婦業をこなす力を貰い、清く正しい生活によって正しい心を養い、怪人を改心させる力を生み出していく。それが美少女戦麗舞パンシャーヌの真髄である事は上に列挙した記事に書いてきたが、超悪デビルは今回、それが出来ていないパンシャーヌには悪を倒す力がないと明言した。

そして超悪デビルは、由美子の心の奥底にある正しくない心をあぶり出す。ストレス解消のために悪と戦う不純な動機、食べてはいけないと知りつつ食べてしまう欲望、現実を忘れてダンスに興じる逃避、夫以外の男性にときめいてしまう浮気心。

全てを引き出した事をチョーカーの鍵で表現している(超悪デビルと健介が別人ならば、ここはもっとアレな解釈が成立する)。パンシャーヌの封印が解け、由美子という正体があらわになる絶体絶命のピンチ。それは、健介によるパンシャーヌからの由美子の解放でもある。両立の出来ない由美子にこれ以上の無理はさせられないという夫の愛。パンシャーヌは超悪デビルに完敗し、由美子は健介の優しさに溶けて崩れてしまう。

だが、健介の愛を受け取った由美子は輝きを取り戻し、主婦業をこなし、パンシャーヌとしての力も得るはず。健介・超悪デビルは由美子・パンシャーヌが好循環になる事を確信して去って行く。…はずだったのだが、その歯車が回り出すには時間が掛かるらしい。とにかく由美子は疲れているのだった。
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2007年06月12日(Tue)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #10

【あらすじ】新庄健介(大熊啓誉)は残業が増え、家での食事中も仕事をしている。警官の清志(牧田哲也)が美少女戦麗舞パンシャーヌの正体はセレブの当て字:戦麗舞から推理し、レディース・スパイダーの銀子(関根綾佳)だと言う。また、健介が女の人と楽しそうに歩いていたと報告。新庄由美子(矢吹春奈)はショックを受ける。

金曜夜、由美子は理沙(北山向日葵)に『お月さま たべちゃった?』(←ズバリこの本。相当苦労して探し当てた…)を読み聞かせ。健介は夕方に退社したらしいが帰宅は遅れ、夕食もとらずに寝てしまう。健介を怪しむ由美子。

翌土曜、自宅前に健介のハンカチを持つ不審な女から事情を聞く由美子。何と健介の恋人だという。だが実は健介に一方的に好意を寄せストーキングをしている女性社員だった。女は伝説のお立ち台女王:愛子(花島優子)と名乗り、バブル怪人に変身。リゾラバーブルによって健介をバブリアに変え、家を出ていく。由美子と理沙はパンシャーヌとミニに変身。

会社で足田(梨本泰生)と飯田(林潔)を従えて踊るバブル怪人。扇子でミニも怪人側に付くが、おこづかいUPとミルフィーユで戻る。バブルトルネード攻撃に対しシャトー・ボルドーパンチ、ボジョレー・ヌーボーキックで反撃。だが良い人のアッシー・メッシーには効かない。
「それは都合のいい人って事ですよ。本命にはなれない」

「さあ、あなたの心のバブルを 崩壊させなさい!」
アッシー・メッシーを失ったバブル怪人は逃げ、解放した健介をミニに任せるパンシャーヌ。バブル怪人は、女というだけで価値のあったバブル時代を経て地味なOLとなり、寿退社を目論んだ。そして愛を持つ健介と結ばれようとしたのだと言う。しかしそれも叶わず、第三次バブル黄金期によるバブル帝国の建国のため怪人になったらしい。

パンシャーヌはシロガネーゼアタックで怪人を止め、ピュアウェーブで改心させる。心の泡が流された愛子は、愛を与えられる事ばかり考えていたのを改め、愛を与え続けると誓う。帰宅した由美子にサプライズパーティ。健介は結婚記念日を祝うため料理教室に通い、帰宅が遅れていたのだという。一緒に歩いていた女性は教室の先生だった。

【感想】○
健介に浮気疑惑が持ち上がる。その相手とされる女はバブル復活を企む怪人だった。バブル期の男女関係VS現代の健介・由美子の夫婦関係の戦い。時代遅れなバブルと流行りのセレブで混戦になるかと思いきや、心に切り込んだパンシャーヌの鋭さと、強固な夫婦関係で怪人は改心する。

結婚記念日が近いのに由美子に関心を示さず、怪しい行動を取る健介。そんな由美子の不安を襲う愛子の出現。だが愛子は誰からも相手にされなくなった寂しさを癒した健介に、ストーキングしていただけだった。健介を奪えないと知った愛子は、バブル怪人になって多数の男から崇められる存在になろうとした。

バブル期からジュリアナ東京の時代、アッシー・メッシーを従える女性がクローズアップされたが、マスコミの過剰な取り上げ方であり実数は少なかった。少ないからこそ時代を謳歌する女性が一種のアイドル化され、アッシー・メッシーが群がったとも言える。アッシー・メッシーは従属だけでなく、アッシーは運転する車を誇示する、メッシーは食べ物で釣るという下心もあった(と思う。世代的に違うからよく分からん)。

与えられるのが当然と思って大人になった愛子は、歳とって見向きもされなくなった現在、自分に好意的に接した健介を従えようとした。だが健介はアッシー・メッシーではなかった。なぜなら、アッシー・メッシーには効かなかったパンシャーヌ&ミニの攻撃で健介はやられたから。健介は本命である由美子と結ばれ、浮気もしない男性だった。

健介が愛子に優しさを与える余裕があったのは、健介が由美子から愛されていたからだった。その健介の愛を得ようとした愛子が由美子に勝てるはずは無かったのだ。そして健介は由美子への愛を結婚記念パーティで示す。

いつも食事と弁当を作る由美子。それは由美子の健介への愛情の証。健介はそんな由美子へのお礼として、自分の手料理を振舞おうと料理教室に通った。食事を奢るメッシーとは違う。教室へ通う手段は車ではなく徒歩でありアッシーとも違う。

健介・由美子の夫婦関係は、バブル怪人が描く男女関係とは異なっている。自分の都合の良いように動く男性を求める怪人に対し、健介は由美子の都合の良いようには動いてくれない。だから由美子は時々ケンカしたり、浮気を心配したり、構ってくれない事に不安を抱いたりする。しかし、だからこそ由美子は健介に愛を与える。健介もまた由美子にそうしている。

バブルとセレブは似ているが、由美子はセレブを夢見ているだけで、バブルに踊る女性ではなかった。主婦業と子育てを地道にこなし、スーパーヒロインとして華麗に戦っていた。その基本には正しい心がないと出来ないと今までの記事で書いてきたが、その心はこれらの活動のバランスから生まれている。

ちなみに、愛子役の花島優子は『美少女仮面ポワトリン』で主人公の村上ユウコ(ポワトリン)役を演じた人だそうな。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ #9

【あらすじ】朝食を囲む新庄由美子(矢吹春奈)、健介(大熊啓誉)、理沙(北山向日葵)。付き合ってた頃と違い、健介は由美子の料理を誉めなくなった。唯一、手間を掛けた味噌汁にも「おふくろが作る味噌汁の方が美味かった」と答える。由美子と健介は口ゲンカとなり、理沙は食べるのを止める。
「バカ!健介さんのマザコン!!」

ピザを間違えて配達に来た配達員:上野陽一(坂本真)を自宅に上げ味噌汁を振舞う由美子だったが、配達員は飛び出して行きマザコン怪人になってしまう。由美子はパンシャーヌに変身して『食べたい・作りたい・伝えたい 絵でわかるおふくろの味入門』の肉じゃがを作ろうと買い物をする。帰宅途中、警官の清志(牧田哲也)からマザコン怪人がおふくろの味をピザに変えていると聞くが、いい気味だと関心を示さない。

由美子の肉じゃがを味見した理沙は、味が薄いと言いつつ
「やっぱりママの味が一番好き」
「ありがとう理沙、やっぱりあなたはママの子ね」
「もし違ったら、早めに言ってね」
「うん分かった」

理沙にとっては自分の味がおふくろの味だと気付いた由美子。理沙と一緒に変身してマザコン怪人と対峙する。フォアグラパンチ・白トリュフキック・キャビアアタックの連続攻撃。対する怪人は冷凍ピザソーサーで逆襲。自宅へ瞬間移動させ、肉じゃがを振舞うパンシャーヌ。マザコン怪人がおふくろの味を思い出した所でシロガネーゼアタック。

マザコン怪人の母(三田恵子)は3年前から韓流ブームに乗り韓国料理ばかり作り、韓流出張ホストを呼んで料理もしなくなった。陽一はおふくろの味が羨ましくなり、怪人になってピザに変えていたのだという。その母を呼んできたパンシャーヌミニ。だが母は、陽一が外食ばかりするようになって寂しかったと嘆く。ピュアウェーブで改心させ擦れ違いを解いたパンシャーヌ。

肉じゃがを「美味しい」と言って食べる健介。喜び合う由美子と理沙。でも清志は「おふくろの味の方が好きかな」と失言し由美子からフライパン攻撃を受ける。

【感想】○
幼い頃から刷り込まれたお袋の味を超える妻の味は存在するのか。その問題が妻と夫の、永遠に解決できない問題だと分かった上で、問題を乗り越える概念が提示されて終幕。一方、お袋の味も妻の味も失われつつある現代社会への警鐘も鳴らされる。

由美子にとっては、食卓を囲む朝食こそが幸せの象徴だとの解釈は#1で書いたとおり。そして食卓に出される食材への感謝の念も必要だった事は#7に既述。さらに今回はその味の良し悪しが問題として浮かび上がる。単純な、味の美味い不味いの上位概念にあるお袋の味VS妻の味。

健介はうっかりお袋の味の方が美味いと言ってしまう。幼い頃から刷り込まれ、味覚の基準となっているお袋の味。大人になってから食べる妻の味には違和感がある。さらに、子供の頃は自分で料理が出来なかったが、大人になった今は取り敢えず食べるくらいの料理は出来るようになった。

子供の頃は自分の出来ない事をするお袋が偉大で、その料理もだからこそ美味しく思えた。ところが大人になって、間に合わせの料理くらいは出来るようになると、妻の作る料理への畏敬の念は弱いものとなってしまう。

一方、由美子の方も美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌと主婦の掛け持ちで、料理へ手間隙かける力が弱まっていた。焼いただけの鮭や出来合いの食材、桃屋の手柄を出す有り様。ならば一念発起して肉じゃがを作ろうと決意する。その強い意志の表れがパンシャーヌへの変身であり、その姿での買い物となる。

そんなお袋の味VS妻の味への答えの一つが理沙によって提示される。理沙にとっては由美子の料理がお袋の味であり、味覚の絶対基準・愛情のバロメーターだった。理沙が#5で祖父母とすし屋に行ったのは、由美子の料理を他者の批判から守るためだったと記述した。

そしてもう一つ、#4にてプリンを望んだ理沙。それが由美子からの愛情を測る象徴だったが、同時に由美子の料理(お袋の味)が健介のためにある事をも示していた。そして今回、理沙は由美子と健介がケンカを始めると食べるのを止めてしまう。

お袋の味は親と子の関係で見るものではなかった。妻と夫の良好な関係の中から子供が産まれ、そして妻の味が子供にとってのお袋の味となる。お袋の味の正体は、妻の味から産まれる家庭の平和であった。味や料理の上手い(美味い)下手(不味い)という問題ではなかったのだ。

だから世の夫達は健介のように、妻からどんな料理が出されても「おいしい」と言う気遣いが必要。不満を漏らしたり外食に逃げてはいけない。お袋の味の方が…などはもっての外。そして妻の方は、夫のために作る料理が子供の良好な発育に繋がる事を理解し、手間隙かけて作るべき。その努力こそが味の良し悪しという小さな問題を超越した家庭の平和をもたらす。気遣いと努力、涙が出そうw
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美少女戦麗舞パンシャーヌ #8

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は娘:理沙(北山向日葵)を幼稚園に迎えに行き、逆上がりを健介(大熊啓誉)に教えてもらおうと話しながら帰宅。そこへ義弟で警官の清志(牧田哲也)が現れ、美少女戦麗舞パンシャーヌの正体が角の家の寝たきりのおばあちゃんだと告げる。怒った由美子は清志を追い出す。
理沙「ママなのにね。美少女戦麗舞パンシャーヌの正体」

正体がバレたらナマコにされてしまう条件のため、由美子は理沙に口止めを要求。しかし理沙はケータイで友人に正体を話してしまう。神様(猫ひろし)が現れ、懇願も叶わず由美子はナマコに。その頃、町内ではケータイ怪人(佐藤正宏)が出現していた。

悪口の電話や留守電、メールが持ち主の女子高生(石井祐奈)に届いてばかりで、女子高生はケータイを捨てた。悪い心だらけの体を浄化するため、良い心の子供を襲うしかないと考えたケータイ怪人は、理沙の友達:浩二(松本大空)の良い心を吸う。理沙はパンシャーヌを呼びに家に帰るが由美子はナマコになっていた。

神様は理沙を美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌミニに任命。コスパで衣装を作ったミニが出動。
「花も嵐も踏み越えて。戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌミニ参上!!」
しかし、良い心を吸い過ぎたケータイ怪人は腹痛に倒れ、悪い心だけになった浩二が怪人を襲っていた。神様が止めに入るも、浩二は神様をもボコボコにする。
「どっちを倒して良いのか分からなーい」

当てずっぽうでパンシャーヌミニの放ったシロガネーゼアタックミニは神様に命中。やむなく神様は由美子を戻し、美少女戦麗舞パンシャーヌを出動させる。パンシャーヌミニはバニラアイスをケータイ怪人にぶつけ、良い心を奪い返す。だが再び悪い心だらけになった怪人は、パンシャーヌへ「ケータイ不携帯」「バリ三チョップ」「ケータイキック」「バイブアタック」を繰り出す。

シロガネーゼアタックを食らってバッテリー切れしたケータイ怪人。ピュアウェーブは持ち主の心にしてくれ、との要望を受けパンシャーヌは女子高生にピュアウェーブ。改心した女子高生は寝たきりの祖母の見舞いに行く。添い寝をするが、老婆(沢田幸子)は寝たふりをしていただけであり、「バカにするな」と怒り、止めに入った清志共々、女子高生を叩きのめす。

【感想】◇
他者とのコミュニケーションツールとして急速に普及したケータイ電話。生活が格段に便利になった一方で、悪意の伝達手段としても使われる。その問題は個人ツールであるがゆえに家族などに伝わらず発覚しにくい。仲間内でのコミュニケーションの発達は、相対的に仲間外とのコミュニケーション能力の低下をもたらす。

特にケータイ文化圏から外れた老人との断絶は、老人への理解を低め、やがて社会的・政治的・経済的格差をも引き起こす。単なるケータイ(物理的情報装置)の格差問題は、そこから派生した文化の違いから、文化的情報装置の格差へと広がり、社会関係・社会構造などを変える事になる。

逆上がりについて話す由美子と理沙。逆上がりの出来ない理沙は健介から教えてもらう事に。逆上がりも出来ない理沙だが、未来ある理沙にはそれを手助けする存在がいる。一方、老婆の方は歳を取って出来なくなる事が増えたが、誰も手助けする存在はいない。

由美子は、自分がパンシャーヌだとバレてしまってナマコにされる。ナマコになると家事も出来ず、家族とのコミュニケーションも取れない。相手にされず、忘れられた存在として寝たきり老人と同等になってしまう。今回、由美子はこの辛さを身をもって感じた。子供と老婆とナマコの境遇。これらの差を生み出すものは何か。

女子高生はケータイ依存の生活を送っており、そこから来る悪口に悩まされていた。自分の悪い心がそうした悪口を呼び込む側面も自覚できない。仲間内コミュニケーションのケータイでの悪意の連鎖を断ち切るために、女子高生はケータイを捨てるという極端な方法を取るしかなかった。

ここに、この女子高生が悪事から離れたい・善い事に近づきたいとの意思を持っている事が覗える。ピュアウェーブで改心できたのはこのためである。しかし、仲間内だけのケータイに浸った生活を送っていた女子高生は、老婆への理解が足りずその善行は的外れなものとなる。今回は改心の限界も示された。

「疲れたから一緒に寝かせて」
そう言って老婆の布団に入る女子高生。だが老婆は疲れて寝たきりになっていたのではない。老人だから体力が無くなって寝たきりになっていたのでもない。老婆は元気でちゃんと活動ができる状態だった。バカにされたと感じた老婆は暴れる。

老婆は、ケータイを持たない物理的情報装置の格差の下にあっただけ。その、いわゆるデジタル・デバイトは、今や社会や政治経済との格差に広がりつつある。それは、情報機器を使いこなせないがゆえに、社会の要請に応えられなくなった老人の抗議の声を上げる手段が、これまた情報機器によってしか出来なくなった事、及び、他の社会階層が情報機器ばかりに頼るがゆえに、そうした老人の声に気付かずに過ごしてしまうからである。

老婆は社会的に追い詰められ、政治からも重要視されなくなり、年金という経済面でも打撃を受ける。もはや外に出ての消費活動や金の掛かる文化活動も無理となり、家で寝たきりになるしかない。当然、ケータイなどという継続的出費も不可能。孫の女子高生との繋がりも絶たれる。

さて、由美子と共にパンシャーヌの仲間入りした理沙。だがその存在は二人だけの秘密であり、由美子と理沙との間にはパンシャーヌという仲間内コミュニケーションが成立する。独自の口上・マニアックな衣装・神様から授かった不思議な力を武器に、町内の平和を守るため陰ながら戦い続けるスーパーヒロイン達。

母娘共闘とは聞こえが良いが、その内側には仲間内コミュニケーションという他者との断絶を孕み、さらには仲間外れの形となった夫:健介との家庭内不和の危機も含んでいる。外側には人知を超えた力の発動による、今回のような誤射の危険性や、強制的に改心させる事の社会的影響の是非も問われる事態になるのではないか。
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2007年05月19日(Sat)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #7

【あらすじ】お茶を飲んでくつろぐ新庄由美子(矢吹春奈)と夫:健介(大熊啓誉)。娘:理沙(北山向日葵)は連休にモルディブでダイビングをしたいとねだる。断られた理沙は土手で丘ダイバー(パパイヤ鈴木)から声を掛けられ、丘ダイビング教室の無料講習を受講し始める。

理沙を尾行した由美子はセーラー服姿に変装して潜入。そこは丘ダイバーとアシスタント(渡部彩)が海の危険性を訴え、丘での準備:イメージトレーニングをする道場だった。理沙や義弟:清志(牧田哲也)らは、泳ぎや甲羅干しのシミュレーションやシンクロ、水無しビーチバレーなどを練習。

突如として自宅で理沙が倒れ、その首に魚のヒレが付着。医者によると、やがてエラ呼吸でしか生きられなくなるという。由美子は丘ダイバーを倒すため美少女戦麗舞パンシャーヌに変身。
「海の危険を皆に伝えるフリをして、こんな危険な目に遭わせるだなんて、この私が許しません!」

丘ダイバーは乱獲されたマグロの怨霊で、釣り上げられ空気中でエラ呼吸を強いられたマグロの苦しみを、人間に知らしめようとしていたのだった。水無し水球で勝負するパンシャーヌと丘ダイバー。動きづらい丘ウエットスーツ(8万円)や丘ボンベ(115万円)、丘水中メガネ(300円)で身を固めた丘ダイバーはボールを受けられず突き指。
「あぁ、指がっ!指がぁっ!!!」

しかし舟盛サンダーランドでパンシャーヌは倒れる。
「どうするパンシャーヌ?どうするっ!?」
さらに丘ダイバーは、お刺身用中トロのムーンライトセレナーデで攻撃。必死に交わすパンシャーヌ。
「はっ、速い!なんて素早い攻撃なのっ?!」

ここでパンシャーヌはムーンライトセレナーデを口で受け止め食べ尽くす。シロガネーゼアタック、ピュアウェーブで勝利。海に帰っていく丘ダイバーにパンシャーヌは誓う。
「約束します。これからマグロを食べる時は、あなた達のためにこの言葉を贈ります。
いただきます!」

【感想】◇
丘で暮らす人類を魅了して止まない海。ストレスにまみれた日常から離れ、マリンブルーと白い砂浜のコントラストが目に飛び込む。ビーチに寝転がり、海で泳ぎ倒す。そしてダイビングで色鮮やかな熱帯の魚と戯れる。死の危険すらある海に人は入って行き、溺れ・さらわれ・海上保安庁のお世話になる。

そんな快楽とリスクがある海だが、それらは全て人間の側からの視点でしかない。丘で生活し海で遊ぶ人間とは別に、海には海で生活し丘に釣り上げられ死んでいく魚がいる。人間は海で遊ぶだけでなく、丘の生活を豊かにするために海の魚を獲って食べている。

マグロは手頃で美味しい食材として漁獲されており、近年は世界中で日本食ブームが起き、寿司用のマグロが乱獲されている。年々マグロ漁業環境は厳しくなっており、漁船用の原油価格高騰と相俟ってマグロの価格も高騰。日本人が手軽にマグロを食べられなくなる日もそう遠くないと言われている。この高まる希少性が更なる乱獲を生む悪循環になっている。

丘ダイバーは、海を単なるリゾートの場としてしか認識せず、海の恵みを当然のものと考え、そこで起きているマグロの危機に思いを巡らす事のない人間への復讐に立ち上がった。金さえ出せばマグロ寿司が食べられると思っているエコノミーども(違w)。その金を求めて乱獲されるマグロの、空気中でのエラ呼吸の辛さを解らせてやりたい。スコー。

理沙は#5で祖父母から寿司屋に連れて行ってもらっている。そこでマグロをたくさん食べたはず。それなのに理沙はマグロへの感謝の念を抱いていない。由美子を祖父母から守るという面もあったにせよ、由美子の料理でない高級食材が食べられるという打算でマグロ寿司を食した。祖父母も理沙のご機嫌を取るためにマグロ寿司を食べさせた。

そして由美子は主婦として毎日の食事を作っている。様々な料理のバリエーションの中で、マグロの刺身は高級感が味わえる上に料理の手間が掛からない一石二鳥のメニュー。由美子もまた、手軽にちょっとセレブな気分になれる食材としてしかマグロを見ていなかった。さらに健介・理沙と囲む食卓こそが由美子にとって幸せの象徴であり(参照解釈#1)、そこに出す食材への思いなど二の次だったのだ。

食材を獲る人と流通させる人や作る人・食べる人の分離は、分業によって発展する人類にとって不可欠な手段だった。分業の対価として金銭を払う。その金銭すら、食べる人が獲る人に直接払う事はない。それらの徹底した分離が、何も考えずに食べる行為を生み出した。そしてより良い食感と味覚を求めたり、他人との交流のために食べる行為にふける現代人。

美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌは、マグロの怨霊である丘ダイバーが、身を削って繰り出したムーンライトセレナーデを食べる事で勝った。自分が食べるとは他の命を奪う事であると気付かされた。食べるという行為そのものの持つ重みを知った。思いを至らせる事なく食べていた己の傲慢さを反省した。食べる前にはその恵みに感謝しなければならない。
いただきます。
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日本の食卓からマグロが消える日―世界の魚争奪戦
俺たちのマグロ

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2007年05月13日(Sun)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #6

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は娘:理沙(北山向日葵)の散らかった部屋を片付け、ボロボロになった人形を見つける。理沙は浩二(松本大空)との幼稚園の帰り道、白い箱に入った生き物を見つける。だが由美子は理沙が壊した人形を見せ、ペットを飼う事を禁じる。
「ママの意地悪!」

警官の新庄清志(牧田哲也)は川原で泥団子を作る不審人物:土男を尋問するが、泥団子を壊してしまい逃げる。生き物に餌をやろうとした理沙は由美子に見つかり家を飛び出すが、土男(ウクレレえいじ)も理沙の白い箱を追い掛ける。由美子は、遥か地の底数mから来た土男が飼い主だと思い込む。

理沙は橋の下に生き物を隠して帰宅。由美子はあの生き物には地底人の飼い主がいると理沙を説得する。
「ママの嘘つき!ママなんか嫌い。大っ嫌い!!」
母親失格だと落ち込む由美子。夫:健介(大熊啓誉)は「頑張りすぎ」と慰める。翌朝早く、理沙は生き物「ちゃう」の餌やりに行くが、土男に見つかり追い回される。
「ママ助けてー!!!」

パンシャーヌに変身した由美子。土男と泥団ゲートボール勝負。エレガントフォアで土男のサングラスを粉砕、ゴージャスジュエルフラッシュで光を浴びせる。さらにシロガネーゼアタックで土男は完敗。実は土男が地底人のペットであり、白い箱の地底カーに乗った「ちゃう」が地底人だった。土男は地底人に捨てられた復讐をしようとしていたのだ。

だが地底人は、土男を捨てたのはオカンで、自分は土男を捜しに地上に来たと弁明。それを信じようとしない土男に、パンシャーヌはピュアウェーブを浴びせる。幸せな主従関係を思い出す土男。世界一良いペットになると誓う。理沙は地底人と別れる。
「ちゃうー、ペットを大切にしてねー」

帰宅した理沙は由美子にペットはやめると伝え、代わりにパンシャーヌグッズ(ブランドジュエリーやバッグ)が欲しいと言う。由美子と一緒に健介にグッズをねだるのだった。

【感想】○
御主人様とペットの主従関係、由美子と理沙の母娘関係の近似性と異質性を描く回。今まで、矢吹春奈は成りたてのヤンママにしか見えなかったが、この回ではセリフ回しも仕草も完全に主婦に見えた。家族が危機に陥った#4から演技向上が目覚しい。その他のキャストの演技も向上し、皆が板に付いてきた感じ。

前回、散らかった部屋でくつろいでいた由美子の遺伝からか、娘の理沙も部屋の片付けは苦手。おまけに人形(これは前回の後、祖母に買ってもらった人形だろう)をすぐに壊し、今度はペットを飼いたいと言い出す。そんな理沙ではペットの世話は出来ず、飼ってもすぐに飽きたり、死なせて悲しい思いをさせてしまうのではないか。由美子は理沙を思えばこそ、きつく叱る。

しかもあのペットには飼い主がおり、その人に返してあげるのが正しいという由美子だったが、理沙は納得しない。捨てられていたのだし、自分が最初に見つけたのだから、自分の方が世話できると思っている理沙。でも理沙はそれが上手く説明できず、由美子に対して心無い言葉を発してしまう。

一方、土男は地底人の御主人様のために食事:泥団子を用意し、命令を守って仕えていたのに、突然地上へ捨てられてしまった。理不尽な仕打ちに土男は怒り、「復讐するは地底人にあり」と決意する。だが、地底人は土男を捨ててはいなかった。土男を地底カーで必死に捜していたのだ。

大きな土男が飼い主で、小さな「ちゃう」がペットだと思い込んでしまった由美子。だが大きな由美子自身、小さな理沙のために食事を作り、一緒に遊んでいる。由美子は自分の行動を棚において、土男と地底人の関係を誤解したのだ。

土男は地底人への復讐のために地底人を捜し回った。でもその行動の裏には地底人と関係を戻したいとの願いがあった。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌはピュアウェーブでそれを明らかにした。そして由美子は理沙にペットを止めさせようと捜し回った。その裏には娘の行方を純粋に心配する母の心があった。

土男と地底人は互いを思いやる「ホンマもんの主従関係」があった。それは互いを信じる信頼に基づく。その信頼が崩れると復讐関係になってしまう。しかしそんな関係でない絆が母娘関係である。「ママなんか嫌い」と言った理沙だが、土男に襲われて出てきた言葉は「ママ助けて」だった。どうなっても切れない関係が理沙と由美子にはあった。

娘が「ママ助けて」などと言う状況は現実にそうそうあるものではない。これは一大事である。由美子は理沙の叫びが聞こえない距離に居ても、眠りから覚めてその危機を直感し、迷わずパンシャーヌに変身した。絶対の絆で結ばれた母娘関係だからこその離れ業であった。

理沙は土男と地底人の主従関係を見せられる。地底人は光の危険を犯して土男を捜しに地上へ来た。土男は世界一のペットになるためにトリミングすると誓った。そして理沙は、何度も自分を助けに来てくれるパンシャーヌに憧れを抱く。トリミング(Trimmings)には装飾品の意味がある。理沙はブランドジュエリーで飾り付け、パンシャーヌになりたいと願うようになる。ここから、理沙が変身する日も近いと推測できる。
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2007年05月07日(Mon)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #5

【あらすじ】自宅で気ままに過ごしていた新庄由美子(矢吹春奈)。そこへ電話が掛かり、義理の父母がやってくる事になった。パンシャーヌに変身して散らかった物を片付け、掃除して料理を作る。そして娘の理沙(北山向日葵)を迎えに行った帰り、義弟で警官の清志(牧田哲也)と出会う。清志はパンシャーヌの正体が同じ加齢臭の佐々木のおばあちゃんだと言う。引きつって笑う由美子。
理沙「ママの作り笑顔、大好き」

新庄正子(森沢早苗)と一郎(ジジ・ぶぅ)が来訪するが、由美子の料理を食べず理沙を連れて駅前の御寿司屋へ。喜んで出ていく理沙を笑顔で送り出す由美子。
理沙「ママ、声出して笑わないと体に毒よ」

料理をヤケ食いする由美子。食べ過ぎでベッドに横になる。寿司を食べアイスクリームも買ってもらい帰宅した理沙・正子・一郎。しかし理沙の
「おじいちゃんとおばあちゃんは熟年離婚しないの?」
との問いからケンカとなり、正子はスケバン、一郎は番長姿になってしまう。体育館で決着をつけようと出ていく二人。理沙も追いかける。由美子はパンシャーヌに変身。

戦う正子と一郎を止めに入るパンシャーヌだったが無視されバカにされる。その時、ご町内の皆様が物を投げつけて来る。若い頃、スケバンや番長にカツアゲやヤキを入れられた復讐だった。正子は美容院で髪をむしられ、一郎は無理矢理飲み代を払わされたりしているらしい。

「もうこの辺で許してあげても宜しいんじゃないでしょうか」
そう説得するパンシャーヌだったが、ご町内の皆様は構わず物を投げる。
「このエコノミーども!!」
ファーストクラスビームで座らせ、スケバンと番長から感謝されるパンシャーヌ。しかしそれはフェイクでパンチを繰り出す二人。シロガネーゼアタック・ピュアウェーブで改心。

「これからも理沙ちゃんの素敵なおじいちゃまとおばあちゃまでいて下さい」
しかし正子と一郎は、理沙にお人形かゲームのどちらを買い与えるかで再度ケンカに。飽きれて帰るパンシャーヌだった。理沙は人形もゲームも買ってもらう事になる。新庄健介(大熊啓誉)から、清志が蓄膿症の手術を受ける事になったと聞いた由美子は独り納得する。

【感想】◇
過去を直視しない者は未来に向かって進む事は出来ない。だが、過去に囚われる者もまた、未来に向かって進む事は出来ない。スケバンと番長という過去を持つ正子と一郎。その二人に酷い目に遭わされたご町内の皆様。未来を信じるパンシャーヌは未来の象徴:理沙の前で、この過去の怨讐を解きほぐした。

正子と一郎にとって、長男の健介は大切な存在だった。しかし由美子が嫁に来て健介を取られてしまった。現在、正子と一郎の一番大切なものは孫の理沙。歳をとった自分達を疎ましく思っているに違いない由美子や、親離れしてしまった健介・清志たち。しかし理沙だけは喜んでくれる。正子と一郎が生きる希望は理沙にあった。

理沙はこの事をきちんと理解し、祖父母の好意に甘える。一方、母:由美子への気遣いも忘れない。作り笑いが大好きと言ったり、体に毒だと心配してあげる。すし屋に素直に向かうのも、どんなに由美子が料理を一生懸命作っても、祖父母がそれをけなすのが予想できたからだった。

熟年離婚しないの?との問いは、「未来」である理沙からすれば当然の質問。正子・一郎の未来の可能性として熟年離婚がある事を提示しただけ。未来を考えた正子・一郎は、スケバンと番長だった過去を振り返る。そして現在、その過去のために虐げられているストレスを互いにぶつけ合った。

過去に拘るのはご町内の皆様も同様だった。スケバンや番長にやられた過去を根に持ち、現在になってから復讐をする皆様。パンシャーヌは、この過去に囚われた人々の現在に心を痛めた。皆、これでは未来を生きていく事はできない。

スケバンや番長の過去を捨て、未来の理沙に投資しようとしている正子や一郎の現在を、つまらない過去の復讐をつまらない仕返しで晴らすケチなエコノミーども。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌはセレブな未来を信じる戦士。ケチな感情で動くエコノミーな精神を忌み嫌っていた。このエコノミーどもにファーストクラスな夢を持たせ黙らせる。

正子と一郎には、未来である理沙のためにも、熟年離婚せずに良き祖父母でいて欲しい。それが二人の未来ではないか。ピュアウェーブ後の二人のケンカをパンシャーヌが止める事はない。このケンカは熟年離婚のケンカではなく、ケンカするほど仲が良い状態だと分かったからだ。
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2007年04月30日(Mon)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #4

【あらすじ】ご先祖様の墓参りをした新庄一家。新庄由美子(矢吹春奈)は夕食のデザート:プリンを買い忘れ、娘:理沙(北山向日葵)は残念がる。そこへ義弟で警官の新庄清志(牧田哲也)が、ゾンビを見たと言って掛け込んでくる。それは政治が悪く、現代の格差社会が生んだ歪んだ貧富の差によるものとして信じない夫:健介(大熊啓誉)。

翌朝、由美子はゴミ捨て場を漁る不審者を墓地まで追い掛け、ゴミ出しルールを説く。突如として痴漢に襲われた由美子は、久しぶりの感じに一瞬喜びつつも「痴漢撃退法その13」の後方蹴りにて退治。その後、不審者を尾行した由美子は、彼が供え物や墓掃除などの善行をする姿を見る。だが、タヌキを襲おうとしている所を遂に目撃するのだった。
「タヌキを助けなきゃ」

パンシャーヌに変身した由美子だったが、不審者はタヌキにゴミ捨て場から拾った食パンを与えようとしていたと知る。自宅に瞬間移動して不審者の身の上話を聞く。江戸時代、新庄健之介は恋敵である弟:新庄清之進と、おゆみという女性を巡って決闘。止めに入ったおゆみが斬られ、清之進によって呪いを掛けられた健之介はゾンビになった。天国のおゆみに会うには、1000個の善行をして呪いを解く必要がある。それがあと1個の所まで来たという。

健介と理沙が帰宅。またもやプリンを買い忘れた由美子に代わって健介が理沙と買いに出る。しかし理沙は行方不明になる。捜し回る由美子は再び痴漢ゾンビに襲われ、助けようと戦った健介も倒される。
「あんた!許さないわよっ!!アンシャンレジーム・トリコロール!」

パンシャーヌに変身した由美子。そこへ理沙が現れゾンビの人質に。だがゾンビがもう一人やってくる。痴漢ゾンビは、呪いを掛けた副作用によって1000の悪行を定められた清之進だった。そして由美子はおゆみの生まれ変わりだった。パンシャーヌはゴージャスマフラーウィップで清之進を拘束。シロガネーゼアタック、さらにピュアウェーブを掛けようとするが健之介が止める。

「心を入れ替え、悪事が出来なくなったら、弟は一生呪いが解けないんです」
「でも悪を見逃す事は出来ませんわ!」
その時、1000の善行をした健之介の呪いが解ける。健之介は弟の呪いも解くよう神様に祈る。
「僕を許してくれるのか、兄さん」
神様(猫ひろし)は弟の呪いも解く。二人は成仏し、由美子は理沙が落としたプリンを持って帰宅。

【感想】◎
愛する女性を巡る決闘の末、善行と悪事をそれぞれ科せられた兄弟。現代に蘇った愛しの女性は、家族のために変身し、悪を打ち消す美少女スーパーヒロインでもあった。弟のため、正義を行使しようとする戦士に立ちはだかる兄。善と正義、そして悪の狭間で苦悶する兄を救い、全てを解決したのは神様だった。善悪入り混じる混迷の展開を、プリンで表現して終幕する見事な話。

美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして戦い続ける由美子は、ついつい家庭の主婦業を疎かにしてしまった。普段の由美子もご近所の治安維持に注力しすぎたのだ。不審者を追い掛けゴミ出しルールを説き、痴漢を後方蹴りで撃退。なおも不審者を気に掛け、身の上話に夢中になり、最も重要な理沙との約束を忘れた。

由美子にとってプリンは食事の後のおまけ。あくまでも自分の作る食事がメインであり、プリンは無くても構わない物だった。だが理沙にとってプリンは、自分のための幸せの象徴。食事が父:健介に合わせて作られているのに対し、プリンは自分のために用意される。母から与えられる愛を意味していた。

「宇宙の平和より、家庭の平和が大切でしょ」
そう嘆く由美子だったが時既に遅し。母からの愛に疑問を持った理沙は、父に頼って買い物に出る。だがそんな理沙の心の隙に悪は入り込んだ。プリンは少しでも隙間ができ、空気が入ると落下する。理沙へのプリンという愛の形は崩壊した。そして理沙は由美子と健介の前から消えてしまうのだった。

必死に捜す由美子と健介に悪は襲い掛かる。由美子を助けようと戦う健介だったが、健介もまた由美子の愛に疑問を持っていた。最近、情緒不安定な様子を見せる由美子。理沙をないがしろにした由美子に多少の不幸は当然ではないのか。健介はその疑いを持ったまま全力を出せず、ゾンビチョップに倒れるのだった。

プリンのカスタード部分である良妻:由美子と、カラメルソース部分である怠慢妻:由美子。普段はカスタードがカラメルソースを押さえつけているのに、反対に落下し崩れたプリンはその形を失い、今はぐちゃぐちゃに混ざっている。娘も夫も失いかけた由美子は絶望し、もはやパンシャーヌに変身するしか道は無かった。

一方、健之介と清之進の二人は同時におゆみ一人を愛した。だが分けられないおゆみを二人とも奪えない。プリンはその柔らかさゆえに分けられず、かといってその手に掴む事もできない。決闘という罪を犯した二人は呪いによって善悪に二分され固定化された。カスタード部分である善行の健之介と、カラメルソース部分である悪事の清之進。

そして現代に蘇ったおゆみが健介の妻であると知った清之進は、理沙を人質に健介を倒し、由美子を奪おうとする。だが健之介の方は、おゆみが由美子であり、おゆみが天国に居ないと知って弟を助けようとする。由美子は健介・理沙と一緒に居るべきであり、自分はたった二人の兄弟である清之進と成仏すべきだと。

健之介は清之進を許す。プリンはカスタードとカラメルソースがあって成立する。二つを併せ持つものが人の心であり、夫婦の愛も家族の愛もそこから生まれる。カラメルソースの清之進には、カスタードである自分を加えなければプリンにはならない。だから善の健之介は正義のパンシャーヌに立ちはだかり、悪の清之進を援護する。

由美子と健介・理沙、健之介と清之進。カスタードとカラメルソースはそれぞれ違った形で混ざり合った。どちらもプリンである事に変わりはなく、どちらが絶対に正しいともいえない。神様はその様子を見て恩寵を与える。健之介と清之進を成仏させ、理沙と健介を救う。そして絶望から人ではなくなったパンシャーヌを普通の由美子に戻した。

形の整ったプリンだけがプリンではない。ぐちゃぐちゃになったプリンでも「これはこれでおいしい」。理沙は、母:由美子がどんな形であれ持って帰ったプリンに愛を感じたのだ。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ #3

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)の義弟の警官:新庄清志(牧田哲也)が美少女戦麗舞パンシャーヌの目撃談をする。「可愛いと言えば可愛いかな」との言葉に気を良くした由美子はすき焼きをたくさん振舞う。だが「偏差値低そうなポーズ」との言葉に気を悪くした由美子は清志を追い払う。やけ食いする由美子。呆気にとられる夫:健介(大熊啓誉)と娘:理沙(北山向日葵)。

その夜、理沙が寝静まってから健介はベッドで由美子に迫る。由美子は寝返りひざ蹴りを股間に食らわす。翌朝、清志が仕掛けたバナナの罠に美少女戦麗舞パンシャーヌが掛かったとの電話に飛び出す由美子。追い掛ける健介と理沙。檻には偽パンシャーヌが高いびき。この偽者を放置していたらパンシャーヌのイメージダウンだと判断した由美子は変身。
「花も嵐も踏み越えて戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」

どちらが本物のパンシャーヌか分からない清志・健介・理沙。本物を連行しようとした清志を急所外しのシロガネーゼアタックで気絶させる。健介と理沙にもお引取り願って、パンシャーヌは偽パンシャーヌを起こす。その正体は寺の墓の幽霊:稲場(梅垣義明)だった。墓参りに一度も来ない女房を懲らしめるためパンシャーヌに変装しようと思い立ったのだという。

止めても女房に会いに行こうとする幽霊と対決。鼻豆飛ばし(バックライスアロー:直訳で裏飯屋)VSシロガネーゼアタック。とりあえず女房の様子を見に行く。女房(椿鮒子)は稲場豆腐店を継いで一人で豆腐の引き売りをしていた。忙しくて旦那の墓参りに行けないとこぼす女房の姿に涙を流す幽霊。ピュアウェーブで改心して自分で墓の掃除をする。由美子は豆腐を買って帰宅。

【感想】○
夫婦は違う世界でも思いを通わせる事は出来るのか。自分がしている事は相手に伝わっているのだろうか。自分がどんな思いでいるか、相手は分かってくれているのだろうか。

由美子は美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして日々、町内の平和を守っている。夫にも娘にもそれを伝えたい。でもその事実が知れれば水槽入りナマコにされてしまう。「美少女」として戦っているのに、醜いナマコになってしまっては夫と娘から愛想を尽かされてしまう。「美少女」である限り正体を明かせないジレンマ。

それに苦しむ様子の由美子が欲求不満なのではと思った健介は、由美子と関係を結ぼうとする。だが由美子はそんな夫の気も知らず、単なる行為と錯覚し強烈な蹴りを食らわす。そして翌朝、本物のパンシャーヌとは似つかない姿で偽パンシャーヌが健介・理沙に知られてしまった。本物よりも先に偽者のイメージが二人に付いてしまってはいけない。

本物の姿を知って欲しい。その一心で由美子は変身し、お披露目。健介・理沙にパンシャーヌを辛うじて分かってもらったので偽者を追及。すると、幽霊も自分の存在を知ってもらいたいがために行動していたのだと知る。墓参りせず構ってくれない女房。自分が死んで女房との縁が切れてしまったのではないか。パンシャーヌは幽霊世界と人間世界でのほどけた夫婦の絆に心を痛めた。

でも女房はしっかりと旦那の思いを受け継いでいた。
「この町の皆においしい豆腐を食べてもらいたい」
旦那の願いを叶えるため、女房は墓参りにも行けないほど働いていたのだ。互いを直接思いやるのではなく、旦那の夢のため女房は人間世界で頑張っていた。旦那は一人で頑張る女房の姿から、自分も一人で墓を掃除して幽霊として生きていく決意を固めた。

由美子もとりあえず、夫と娘に正体を明かすのは諦めた。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして町内の平和を守り、主婦:由美子として家庭の平和を守る。どちらも自分だと明かさずとも、どちらの世界でも平和を守る事を一生懸命やっていればそれでいい。

パンシャーヌがどれだけ町内の平和に貢献しているか。それは大きく喧伝しなくてもいい。主婦:由美子がどれだけ夫の生活・娘の生育に貢献しているか。それも主張しなくていい。ただ夫と娘との平和な日々を守りたい。それが本物の由美子の願いであり、そのために働くのだ。

稲場の女房は旦那が死んでもその願いは生きていると信じて豆腐を売っていた。由美子も信じる事が大事と悟った。パンシャーヌが自分だと分かってもらえなくても、正しい願いを持ち続けて生活していれば、夫も娘も本当の自分を分かってくれると信じるのだった。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
DVD 1(1、2話)
DVD 2(3、4話)
DVD 3(5、6話)
DVD 4(7、8話)
DVD 5(9、10話)
DVD 6(11〜最終話)
矢吹春奈 関連商品
Happiness&Tenderness(オープニング曲)
Fellow(エンディング曲)
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2007年04月14日(Sat)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ #2

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は公園で壊された花壇を直す劇団員:アミ(福成まい)を見掛け、彼女の所属するプリマベーラの美少女イリュージョンショーの宣伝を見る。アミからショーに来てはダメと言われて帰宅するが、夫:健介(大熊啓誉)が招待券を貰っており、休日に娘:理沙(北山向日葵)も連れて見に行く。

気がつくとショーの観客は固まっており、マジック怪人(石井かおり)の放つサブリミナル効果を受けていた。小悪い人間になる事を呼びかけられ、人々は洗脳される。
「ビバ、小ワル。ビバ!小ワル!!」
神様(猫ひろし)からこの事態を説明された由美子。
「みんなの心を取り戻さなくちゃ」

「花も嵐も踏み越えて戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」
変身し美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとなり、マジック怪人に操られている劇団員達と対峙。しかし武器であるバトンが作動せず、パンシャーヌはイリュージョンBOXに閉じ込められ剣を刺される。

神様の力で自宅に瞬間移動したパンシャーヌは特訓(タイヤ引き・腕立て・うさぎ飛び)を命じられる。だが、バトンが作動しなかったのはスイッチを入れ忘れていたからだった。その頃、町内では夫・娘・義弟の警官:新庄清志(牧田哲也)などが小さな悪戯をしていた。

再びショーの舞台に戻ったパンシャーヌ。マジック怪人から「イリュージョンのタネ」を取り戻し劇団員に返す。シロガネーゼアタックで怪人を倒しピュアウェーブで改心させる。マジック怪人は手品師を夢見て上京したが、超能力ブームで夢破れ、町を支配し有名になろうと考えたのだと言う。改心し、一生懸命頑張り、田舎の母に二層式洗濯機を送ると誓う。

悪戯をしていた町の人や由美子の家族も意識を取り戻し帰宅。美少女イリュージョンショーには来週改めて行く事にする。でも夫は接待ゴルフらしい。

【感想】◇
イリュージョンショー。それは人々に非日常を見せるもの。日常生活に飽きた人々が非日常を観る事によって、再び日常で生きていく糧を得る。マジック怪人は非日常に心奪われる人々の潜在意識を利用し、小ワルを仕込んで日常に戻す事に成功した。

このサブリミナル効果は由美子には効かなかった。由美子は主婦という日常と、美少女戦麗舞パンシャーヌという非日常を体験できる境遇にあったから。スーパーヒロインの端くれとして、非日常世界で日常世界を守るために由美子はパンシャーヌに変身する。

だが必殺技が出せず、特訓をする羽目になる。非日常的な力を出すためには日常の努力が必要だった。…というのは嘘で、単にスイッチが入っていなかったからだった。努力と結果は必ずしも結びつくものではない。

マジック怪人も手品師になるため努力をしたが結果に結びつかなかった。それは努力など必要ない「超能力」ブームに押されたから。マジック怪人は努力の虚しさを知り、怪人の力を使って人々を小ワルに洗脳した。

イリュージョンの劇団員は、タネを使ってイリュージョンをしていた。マジック怪人はタネこそがイリュージョンの全てだと思い、タネを奪い劇団員を脅迫して操った。だが劇団員達はタネだけでショーをしていたのではなかった。その裏で訓練を重ねる努力があってこそショーは成立していた。

劇団員は操られながらも、壊れた花壇を直す心を失っていなかった。由美子も小ワルを働く町の人や家族の行動に心を痛めた。非日常的な力を出すために努力が必要か否かではなく、持てる力を正しい方向に作用させる心こそ大事なものだった。

その正しき心が日常の平和を保つのに必要であり、日常を非日常よりも美しく変える原動力。努力は正しき心の中にある一要素だった。改心した怪人は、努力だけ必要な手洗いを否定したものの、結果だけ出てくる全自動洗濯機でもなく、努力も必要な二層式洗濯機に価値を見出した。

非日常:パンシャーヌのスーパーヒロインとしての力は特訓で培われるものではない。それは日常:由美子の主婦としての生活によるものだった。家庭の幸せを願って主婦として家事をする努力が正しき心を養う。スイッチ1つで誰でもバトンは操作できるが、怪人を改心させる技を出すためには、由美子の正しき主婦の心が必要。それが町内と家庭の平和を守るのだ。
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Primavera Entertainment Illusion Magic(今回のイリュージョンユニット:プリマベーラのDVD)

美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
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2007年04月06日(Fri)▲ページの先頭へ
美少女戦麗舞パンシャーヌ(新番組)

【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は夫:健介(大熊啓誉)、一人娘:理沙(北山向日葵)と毎朝食卓を囲んで御飯を食べる普通の主婦。夫は出勤し、娘を幼稚園に送り出す。そしてゴミを集積所に出すが、その中から神様(猫ひろし)が現れた!

実は由美子は10年前、この神様から美少女仮面フローレンスに任命され悪と戦っていたが、正義の味方に疲れ、大学受験もあってスーパーヒロインを引退していた。しかし怪人に追われている神様は、もはや美少女とは呼べない28歳になった由美子にすがって来たのだった。

相手にしなかった由美子だったが、神様と怪人に箸と茶碗を使われそうになり、それを阻止するために神様の申し出を受ける。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌへ任命され、コスチュームをコスパで作成。自宅に戻って怪人と対峙。だが家が荒れるのを避けるためビル屋上へ瞬間移動させる。

そのままやり過ごそうとした由美子だったが、神様に連れて来られ、やむなく「アンシャンレジーム・トリコロール!」との呪文で変身。
「花も嵐も踏み越えて、戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」

襲い掛かる怪人を「シロガネーゼアタック」で弱体化、「ピュアウェーブ」で改心させる。怪人は緑色の血を献血。だがその模様を夫:健介の弟で警察官の新庄清志(牧田哲也)に見つかり、由美子は不審人物として追い回される。

ようやく清志を巻いた由美子は怪人から事情を聞く。UFOに乗る偵察員だった怪人は夫から太ったと言われ地球に降ろされた。神様が売っていた超ウルトラスーパーミラクルダイエットマシーンを生命保険を解約して22500円で購入したが全く効果が無く、神様を襲っていたのだという。

同情した由美子はつり銭拾いをしている神様を追い詰め、代金を返還させる。さらに怪人と共に神様に石を投げ、怪人のダイエットにも成功。怪人は夫と子供の乗るUFOに迎えられ宇宙へ帰った。

翌朝、由美子は何事も無かったように食卓を囲み、夫と娘を送り出し、自身も購入していたダイエットマシーンを粗大ゴミに出した。

【感想】○
恐らくこの番組はクソ真面目に解釈を書いた方が面白い記事になると思われるので、いつまで続けられるか分からないがそういった調子で書いていく事にする。

かつて美少女仮面フローレンスだった由美子は、正義の味方として孤独な戦いを続ける事に疑問を感じ、現実的な大学の受験戦争を選択した。そしてフローレンスの過去を隠して就職・結婚・出産・子育てを経験し、普通の主婦生活を送っていた。

だが神はそんな由美子に再度、白羽の矢を立てる。運命は由美子を平凡な主婦に留めておかなかった。迫り来る怪人の襲来を撃退するのは経験者であり、即戦力となる由美子しかいない。

理想を追うスーパーヒロインを引退し、現実の生活を送っていた由美子は、非現実的なセレブを夢見るようになっていた。だが現実に怪人が出現し、由美子は再び戦いの場へと送り込まれる。

再度の戦場は由美子にとって理想を追うものではなかった。怪人は現実に由美子が築き上げてきた食卓を奪おうとした。夫と娘と囲む朝の食卓。それがこの10年間で由美子が得た幸せの象徴。孤独なスーパーヒロインよりも平和な家庭を望んで実現させてきた由美子の一番大切なものだった。

よって由美子はこの幸せを守るために「何でも言う事を聞く」と神様に誓い、パンシャーヌとなった。パンシャーヌには由美子が忘れていた「美少女」の肩書きと可愛いコスチュームがあった。ここに特撮史上初の主婦スーパーヒロインが誕生する。

怪人を改心させ献血させたのは緑の血を必要とする人がきっと居るはずだから。つまりこの怪人以外にも地球には怪人が存在する事を意味する。そして由美子は怪人の身の上を知る。なんとこの怪人は自分と同じように夫と子供がいて、ダイエットマシーンを購入していたのだ。

怪人も自分と同様、家庭を第一に考えて行動していたと気付いた由美子。怪人と一緒に神様を追い回し石を投げ、心も体もスッキリさせてダイエットに成功。そして由美子はダイエットマシーンをゴミに出す。

怪人の意を汲み、生死を賭けた戦いでなく平和的に解決させた由美子。退治すべきは怪人ではなくダイエットマシーンだった。楽をして痩せようとの弱い意志、恐らく夫に内緒で購入したダイエットマシーン。太ったために夫から追い出された怪人を見た由美子は、自分の行いへの教訓とする。

家庭(夫婦)の平和は努力なしには保たれない。楽をして夫の稼ぎを使ってダイエットは出来ない。それは由美子が美少女戦麗舞パンシャーヌとして戦って運動をして、不安をスッキリ晴らす事によって実現するのだ。家族に内緒の戦士という陰ながらの努力がダイエットに繋がり、家庭の平和をもたらす。由美子の戦いは始まったばかりだ。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
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2006年04月05日(Wed)▲ページの先頭へ
牙狼〈GARO〉最終回

【あらすじ】真魔界では黄金騎士ガロ VS メシア(西野翔)、人間界では銀牙騎士ゼロ VS 獣化ガルム。轟天も鎧も解除されソウルメタルの剣のみになった冴島鋼牙(小西大樹)に無数のホラーが襲い掛かる。その戦いを見守るしかない御月カオル(肘井美佳)の前に父:御月由児(村井克行)が現れ、絵を描くよう勧める。
「その絵が誰かの力になる事もある」
母:御月かりん(小林麻子)もカオルを励ます。

メシアはカオルの体まで一気に飛ぶ構え。追いかけようとする鋼牙はホラーに押し潰される。その時カオルが描いた、羽を纏った黄金騎士が鋼牙の体に宿る。ガルム(吉野公佳)に剣を飛ばされた零。絶体絶命のピンチに倉橋ゴンザ(蛍雪次郎)が駆け付け、その剣を零に渡し、零はガルムを斬る。

メシアの攻撃をかいくぐり眉間に剣を突き刺す鋼牙。崩壊する真魔界から逃れられなくなった鋼牙にカオルが手を差し伸べる。人間界に戻った二人。だが、暗黒騎士キバも真魔界から出現。カオルとゴンザを逃し、キバと戦う鋼牙と零。キバの邪念による結界で鎧の召喚が出来ない。魔導輪ザルバ(影山ヒロノブ)を結界の裂け目に投げ込む鋼牙。

魔導陣が崩壊しビルからリングと共に投げ出された鋼牙と零そしてキバ。落下しながらリング上で戦う。リングは別のビルに突き刺さり、橋に落下、転がりながら戦いを続ける鋼牙とキバ。ザルバの力で鎧を召喚した鋼牙はキバに斬り掛る。
「俺は一人ではない。かつてガロの称号を得た全ての英霊と俺は、戦ってきたんだ」
キバを倒した鋼牙。しかしザルバは粉々になって命を落とす。
「少々力を使い過ぎたようだ。今まで楽しかったぜ鋼牙」

北の管轄に行く事になった鋼牙。イタリア修行に旅立つカオルともお別れ。カオルは鋼牙に絵本『黒い炎と黄金の風』を渡す。零は西の番犬所からの新しい魔導輪を鋼牙に渡す。旧魔戒語で友という意味のザルバと名付ける。零とシルヴァ(折笠愛)は東の管轄へ。鋼牙はカオルに深々とお辞儀してゴンザと車で去る。 車中で『黒い炎と黄金の風』を読み、最後のページを開いた鋼牙は思わず涙する。

カオル:「これで私と黄金騎士との物語は終わったわけではない。彼が守りし者として戦い続ける限り」
暗黒魔戒騎士篇 終

【感想】◎
メシア、ガルム、キバと死闘を演じた鋼牙と零。カオルが鋼牙に力を与える。そしてそれぞれの人物は別の道を歩み出す。最終決戦からエピローグまで、本当に全力を出し切っての結末を見事に描き切った素晴らしい最終回だった。心残りは全くない晴れ晴れとした気分。

メシア降臨を防ぐのが、出口となったカオルを守る事とイコールであり、人間界を救う事でもある鋼牙の使命を賭けた戦い。カオルが画家を志すきっかけとなった父、そして家族の愛の源である母が、カオルに力を与える。カオルの描いた翼を持つ黄金騎士。それが鋼牙を救う。非の打ち所のない連続した設定だ。

真魔界から鋼牙を救い出した時のカオルの笑顔が実に良い。出口であるカオルだけが鋼牙を救えるという理屈を通した上でのあの笑顔。鋼牙への愛、感謝、絆、若干の照れまで出ている表情で、これまでの想いと未来をも表す。

魔戒騎士にしか操れないソウルメタルを必死に持ち上げ、戦おうとするゴンザ。強い想いがあれば普通の人間でもできる。見せ場を作ったゴンザ。それに応えてガルムを斬った零も。そして鋼牙に鎧を召喚させるため力を使い切ったザルバ。心滅獣身になりかけた鋼牙に何も出来なかったザルバもここで大活躍。サブキャラ一人一人にちゃんと山場を与えられるのは、製作者に愛がないとできない事。

キバ登場という意外性もきっちり出す。なぜキバが出てくるのかという理屈はもう関係無い。そう思わせるほどの力押しの凄さ。延々と続くリングを使ってのラストバトル。この発想は誰が出しているのか。物理法則を度外視しての格闘は何故か血が騒ぐ。メシアを失い永遠不滅の存在ではなくなったキバと、脈々とガロの称号を継承してきた英霊達と共にある鋼牙では、鋼牙が勝って当然。

結局ザルバの記憶以外、誰も死なずに敵を倒した主人公達。それぞれが別の道を歩むのも、それぞれの道を大切に思い、その道のために戦った結果である。名場面を背景にこれまでの全出演者・全製作者が一挙に流れるエンドロールは、良い物を作ろうと努力した一人一人の思いが込められているようで、ジーンと来てしまった。

【総評】◎
#1からそのアクションとCGの完璧な融合に度肝を抜かれたGARO。このロングコートアクションは最後まで格好良かった。そして絵本『黒い炎と黄金の風』は一貫して物語を貫く柱であり続けた。

#2から、毎回ホラーと戦っていく安定した展開だと知る事ができた。その頃はまだ、この物語が期待以上の出来になるとは思っていなかった。

#3でカオルに掛けられた悲劇の運命が明かされ、鋼牙との関係と共にドラマ性が一気に盛り上がる。結末まで絶対に見逃せないと確信した。

#4はほぼ全編ロングコートアクションで存分に楽しめた。また、鋼牙の設定も多少明かされ、カオルを鋼牙が全力で救う事を予感させた。

#5は唯一評価の低かった回。ホラーとの単純な対決での手詰まり感が少し出ていたように思う。

しかし#6で直ぐに解決する所がエライ。零という謎のライバルの登場は、物語に厚みを与えた。

#7は観た者に衝撃を与えた映像の回。これはもう観てもらうしかない。言葉では言い表せない。

#8から、二つのストーリーの重ね合わせも出来る、見た目だけでなく脚本もしっかりしているのだと分からせた。ホラーに憑依される者とそうでない者の差は一体何かを。

#9はその脚本に優れ、鋼牙とカオルに訪れる試練が良く描けていた。実はこの回の顛末は最終回と似ている。

#10ではホラー側の論理が強く問い掛けられる。人間がそんなに正しいのか。それを守る魔戒騎士の存在意義は何なのか。

#11で、鋼牙とカオルの気持ちの微妙な変化と接近が描かれる。幾度も戦いを乗り越え、少しずつ情が沸いてきた二人。

#12は鋼牙と父:大河の過去話。魔戒騎士の使命と宿命が鋼牙に受け継がれた様子が、矛盾無く説明される。テーマの重ね合わせの脚本も上手かった。

#13はお約束の総集編。後半、この回の設定説明が物語理解の大きな助けになる。視聴者への配慮が感じられた。最後の列車バトルは、最終回の落下バトルの伏線だったか。

#14は零の過去話であったが、三神官への疑念が沸く重要な分岐点の回でもある。

#15は執筆者の記事レベルが低く、読者に謝罪しなくてはいけない回。鋼牙・カオル・零それぞれの力の源は何かを書かず逃げた形。それはもう最終回を観た今、語るまでもない(また逃げかw)

#16は終盤に向けてのエネルギー注入だった。阿門の言葉から色々な事が読め、見事的中したものもあった。そして何より、ここから鋼牙(小西大樹)の演技が開眼した回。

#17で遂に鋼牙の信念が揺らぐ。ホラーの論理に揺れる心がカオルとの不仲をも招く。このままではいけない。一皮剥ける決断を迫られた鋼牙であった。

#18にて三神官と決別した鋼牙。やけになったようにも思えたが、今までの自分を見つめ直しての冷静な判断であった事は、後の展開が示す通り。

#19で美脚担当の邪美(佐藤康恵)にも惑わされず、カオルとの誤解、零との誤解を解消する。ここで邪美が死ぬのは意外だった。

#20は零との友情形成、そしてカオルの浄化の回。ここで零が鋼牙を救い出したのにゴンザは深く感謝したのだろう。それが最終回、ゴンザが零を助けるのに繋がる。

#21で人間・ホラー・魔戒騎士の誕生の経緯が明かされる。この三者が互いにせめぎあう事で世界の秩序は保たれてきたとも解釈できる。これを壊そうとする三神官と暗黒騎士はやはり倒すべき相手だったのだ。

#22からいよいよ最終決戦へと向けた展開。三神官と暗黒騎士が敵であるとはっきりする回。

#23では鋼牙が敵の手に乗りそうになる。敵いそうもない相手を前に、自分を捨て暗黒の世界へ落ちてしまうのか、というバッドエンドを思わせた。

#24で正々堂々の戦い。バラゴ消滅という予想だにしない展開の裏で、鋼牙と零の友情がカオルの肉体を救う。

そして最終回#25。己の道を貫き通した各人。別れの悲しみも糧として前へ進んでいく。
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皆様の多大なる支援に応え、執筆者運営の過去ログ置き場:過去の番組とテレビ番組表で、いち早く牙狼〈GARO〉の全レビューをまとめた。このページを読めば牙狼の全てが解る!

DVD
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)

CD
牙狼〜SAVER IN THE DARK〜(OP曲、JAM Project)
牙狼音楽集
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)


牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
牙狼ビジュアルブック
牙狼写真集「冴-さえ-」 DETAILS of HERO

GAME
黄金騎士牙狼(限定版)(プレステ2)
黄金騎士牙狼(通常版)(プレステ2)

フィギュア
ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
烈火炎装ガロ&魔導火
銀牙騎士ゼロ&魔導具シルヴァ
ガロ(大河Ver.)&轟天&砂時計
心滅獣身ガロ&魔導輪ザルバ ダメージVer.
キバ&駈音ペンダント
ガロ最終版&カオル&指輪
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(黄金仕様)
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(大河Ver.)
煌人12inchアクションフィギュア ゼロ
装着変身 ガロ

関連商品
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2006年03月28日(Tue)▲ページの先頭へ
牙狼〈GARO〉 #24

【あらすじ】バラゴ(京本政樹)に連れ去られ目覚めた御月カオル(肘井美佳)は
「ガロが必ず助けに来てくれるから怖くない」
と答える。再びカオルを眠らせるバラゴ。その頃、冴島鋼牙(小西大樹)と涼邑零(藤田玲)はガルム(吉野公佳)と戦っていた。鋼牙を先に行かせる零。

カオルを見つけた鋼牙はバラゴと戦う。一方、ガルムを追いかけた零の前に静香(有紗)が現れる。幻だと言うシルヴァ(折笠愛)だが零は一瞬、静香の復活を信じそうになる。しかし「銀牙」と呼ばない静香を偽者だと見抜く。獣化ガルムは零の騎士召喚を阻み、光線で零の体を貫く。鋼牙はバラゴを止められず、操られたカオルはバラゴと儀式に入る。

バラゴはメシアが人間界に降臨するための捨て駒に過ぎなかった。メシアの意識下にあるカオルは同化せずにバラゴを喰らう。唖然とする鋼牙にガルムが襲い掛かる。ダメージを受けつつも何とかガルムを倒した鋼牙。シルヴァによって守られた零も合流。カオルの肉体を操るメシアと対峙。カオルを抱きしめメシアの意識を飛ばす鋼牙。

魔導陣を使ってカオルの体を通し真魔界に行き、メシアを食い止めようとする鋼牙。それを阻もうとするガルムの相手は銀牙騎士ゼロ。真魔界の巨大メシア(西野翔)を前に、鋼牙は黄金騎士ガロと魔戒馬:轟天を召喚し牙狼斬馬剣でメシアに挑む。メシアはカオルの体(出口)を探し出し人間界へ向かおうとしていた。

【感想】◎
鋼牙・零 VS バラゴ・ガルムの最終決戦は、バラゴがメシアに喰われるという抜群の意外性で誰も予期しえなかった展開となる。肉体を駆使しての騎士とホラーの戦いと同時に、メシア VS カオルという精神の戦いが描かれる二重性がさらに面白くさせていた。

ヒロインを救う事が人間界を救う事とイコールになり、ヒーローを助けるライバルという典型的な最終決戦の図式。悪役の方はといえば、悪者を利用していたさらなる悪者が、世界を滅ぼす最終兵器を起動させようと自らも戦いに乗り出すという、こちらも王道といえば王道。

でもやはりバラゴが戦い切る前に消滅というのは意外だった。これで鋼牙が戦いやすくなったかといえばそうでもない所がニクイ展開だ。前回反省した京本政樹の特別・友情出演の件も、この顛末だからこそ特別なのではとも思った。零とガルムは互いに死んだと思わせておいて復活とか、「俺・私に構うな先に行け」の思いっきりベタなお約束をやって、意外性との対比を生んでいた。

カオルを巡ってのバラゴと鋼牙は、バラゴが強制的に支配しようとするのに対し、鋼牙はカオルとの想いで結ぶ立場。同様に静香を巡るガルムと零も、ガルムが姿形で静香を再現するのに対し、零は静香との思い出で繋がる立場。肉体の支配では心は得られないのだと。

カオルの肉体を巡ってはメシアとカオル本人が戦う。カオルの意識を支配し肉体を操るメシア。だが意識の奥底にあるカオルの心は揺るがない。鋼牙を待ち続け遂にはメシアを追い払う。今回唯一の減点部分は、このメシア(意識)とカオル(心)の戦いがはっきり描かれなかった点。鋼牙と零をカオルの体で叩き潰すシーンで、カオル本人の「止めて」という心の叫びを入れても良かったのでは。

さていよいよ次回が最終回。今回は割と、鋼牙と零の友情パワーを前面に出していたが、最終回はやはり鋼牙とカオルの愛情パワーで決着しそうな予感。メシアが拠り所とする出口であるカオルは、鋼牙と愛で繋がる事で世界を救うのでは。もうお膳立ては今までで充分できているし、素晴らしい完結となるだろう。
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DVD
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)

CD
牙狼〜SAVER IN THE DARK〜(OP曲、JAM Project)
牙狼音楽集
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)


牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
牙狼ビジュアルブック
牙狼写真集「冴-さえ-」 DETAILS of HERO

GAME
黄金騎士牙狼(限定版)(プレステ2)
黄金騎士牙狼(通常版)(プレステ2)

フィギュア
ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
烈火炎装ガロ&魔導火
銀牙騎士ゼロ&魔導具シルヴァ
ガロ(大河Ver.)&轟天&砂時計
心滅獣身ガロ&魔導輪ザルバ ダメージVer.
キバ&駈音ペンダント
ガロ最終版&カオル&指輪
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(黄金仕様)
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(大河Ver.)
煌人12inchアクションフィギュア ゼロ
装着変身 ガロ

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2006年03月24日(Fri)▲ページの先頭へ
牙狼〈GARO〉 #23

【あらすじ】三神官ケイル・ベル・ローズ(渡辺けあき、岡本杏理、柏幸奈)は暗黒騎士キバから新しい器を提供され、肉体を乗り移ってガルム(吉野公佳)となる。

冴島鋼牙(小西大樹)と涼邑零(藤田玲)は東の番犬所に乗り込むがもぬけの殻。西の番犬所の神官(石川伸一郎)から三神官と暗黒騎士キバ抹殺の命を受ける。

絵本の最後のページを想像していた御月カオル(肘井美佳)を龍崎駈音(京本政樹)が訪ねる。彼こそ人間の姿をしたバラゴ(小林健一)だった。倉橋ゴンザ(蛍雪次郎)の抵抗も虚しくカオルは連れ去られる。

鋼牙と零はカオルを追うが、バラゴには全く歯が立たない。零が止めるが鋼牙はカオルのいるタワーに進んでいく。その入り口にはガルムの息子:魔獣装甲コダマ(マーク武蔵)が立ちはだかる。黄金騎士の鎧のタイムリミットを無視して戦い続ける鋼牙は鎧に肉体を喰われ始める。コダマを倒しても暴走は止まらない。

心滅獣身になりかかった鋼牙の鎧を銀牙騎士ゼロが辛うじて解除。零に礼を述べた鋼牙は再び最上階を目指す。

【感想】○
ホラーを憎む余り、最強の力を得ようと魔戒騎士を捨て、暗黒の力を手に入れたバラゴ。カオルをバラゴから取り返そうと、肉体と魂を暗黒に捧げそうになる鋼牙。敵の手に乗りそうになった鋼牙を零が救い出し、魔戒騎士として勝負を挑む決意を新たにする二人。

龍崎駈音がバラゴだったと読み切れなかったのが悔しすぎる。#18でカオルに電話した龍崎駈音の冷たい目や暗い部屋、という疑わしさ満載のシーンがありながら、彼が怪しいと書けなかった。京本政樹は友情・特別出演であり、まさかそんな重要な役ではないだろうとの甘い読みをしていた。純粋に本編から読み取らなかったのは執筆者の思い上りであった。深く反省。

邪美(佐藤康恵)の仇であるコダマを倒し、バラゴとガルムからカオルを助けようと我を忘れ、怒りに支配された鋼牙の思いは痛いほど分かるが、人間でも魔戒騎士でもない暗黒騎士になる事など、カオルも死んだ大河もザルバ(影山ヒロノブ)も零も誰も望まないだろう。その変化の様子をちょっと哀しそうに見ていた龍崎駈音も、昔の自分を思い出したのだろうか。

三神官が幼い子や若い娘を器として選んだり、顔に傷を負ったバラゴも甘いマスクの龍崎駈音を選んだりしているのは、#6「美貌」を思い起こさせた。人間の美への欲を嘲っていたホラーだが、自分達も美貌を求めているのか。それともあくまでも人間への当てつけか。

さて今回は、バラゴと同じ暗黒の力で戦う道が否定されたわけだが、零との友情ある魔戒騎士の力で果たして暗黒騎士キバに勝てるのか。カオルをメシア召喚のゲートに使おうとしている(と思われる)ガルム、そして不滅の存在になろうとしているバラゴ。儀式中の一瞬のスキにしか勝機は無いように思える。
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牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)

CD
牙狼〜SAVER IN THE DARK〜(OP曲、JAM Project)
牙狼音楽集
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)


牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
牙狼ビジュアルブック
牙狼写真集「冴-さえ-」 DETAILS of HERO

GAME
黄金騎士牙狼(限定版)(プレステ2)
黄金騎士牙狼(通常版)(プレステ2)

フィギュア
ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
烈火炎装ガロ&魔導火
銀牙騎士ゼロ&魔導具シルヴァ
ガロ(大河Ver.)&轟天&砂時計
心滅獣身ガロ&魔導輪ザルバ ダメージVer.
キバ&駈音ペンダント
ガロ最終版&カオル&指輪
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(黄金仕様)
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(大河Ver.)
煌人12inchアクションフィギュア ゼロ
装着変身 ガロ

関連商品
Kalmia(カオル役:肘井美佳DVD)
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2006年03月18日(Sat)▲ページの先頭へ
牙狼〈GARO〉 #22

【あらすじ】御月カオル(肘井美佳)の首にできた紋章はゲートだった。かつて、究極のホラー:メシアが召喚された際、人間の体がゲートとなった。そして暗黒騎士は千体のホラーを喰いメシアを召喚、融合し永遠不滅の存在になったとの伝説がある。

冴島大河(渡辺裕之)の弟子:バラゴ(小林健一)は、ホラーを憎むあまり、鎧に肉体を食わせ魂も闇に捧げた。事態を知った大河が救おうとしたが、暗黒騎士キバ(前田浩)となったバラゴに敗れて死ぬ。大河は最期にバラゴの顔に死の紋様を刻み付けたが、その刻印の効き目も無くバラゴはまだ生きているらしい。

カオルに#9の幼稚園から『黒い炎と黄金の風』の原本が届く。最後のページはやはり白紙だった。カオルはメシア降臨を防ぐため、自分を斬るよう冴島鋼牙(小西大樹)に頼むが鋼牙は拒否。そこへカオルをゲートにしたバラゴが出現。涼邑零(藤田玲)も追うがバラゴは逃げ去る。

カオルの目を通して鋼牙や人間界を監視していたバラゴ。陰我ある者を放置して出現したホラーを鋼牙に倒させ、番犬所を経由した処理済みのホラーを喰らっていたのだった。

零は鋼牙に今までの事は誤解で仇は同じだと言う。だが素直に協力し合えない二人。修行場にカオルを招いた鋼牙は黄金騎士を見せカオルの不安を取り除く。屋敷に結界を張ってカオルを守り、鋼牙と零は東の番犬所へ乗り込む。

【感想】○
#12で鋼牙の父:大河を殺したのも、#14で零の師匠:道士(品川徹)や静香(有紗)を殺したのも、#1で夢に怯えたカオルが目にした人物も、全ての正体はバラゴだった。東の番犬所の三神官:ケイル・ベル・ローズ(渡辺けあき、岡本杏理、柏幸奈)とバラゴの繋がりも推測され、鋼牙と零は最終決戦の舞台へと向かうのだった。

「鋼牙と零の仇がバラゴである」「鋼牙と零が共に戦う」との予想は#16でしており、見事に的中した。暗黒騎士や1000体のホラーを喰ってメシアと融合…といった所までは流石に無理だった。しかし、「三神官が暗黒騎士キバにホラーを喰わせている」との読みは#19でしており、これは的中。

大河の死については、暗黒騎士になるのを止められそうになったからという事で納得行く説明であったが、暗黒騎士キバがなぜ道士や静香を殺したのかは不明のまま。別に道士はホラーじゃないし、静香はなおさらだ。理不尽に殺したんだから仇でしょ、と納得するしかないのか。

カオルがゲートになったのに、大した事もなく元に戻ったのも不可解だったが、暗黒世界から人間界にバラゴが行った時点でゲートの役目は終わり、カオルは元どおりになったと解釈すべきか。

三神官と暗黒騎士キバとなったバラゴは、魔戒騎士の鋼牙や零を使ってホラーを倒させ、それをキバに喰わせてメシアを召喚しようとしていたわけ。その先の目的はやはり人間界の支配だろうか。ホラーに対しても人間に対しても絶対的な存在となろうとしている。

1000体近くを喰った暗黒騎士対、100体そこそこを倒した黄金騎士と銀牙騎士の戦いでは、普通に考えると三神官の勝ちとなるわけだが、父の死を乗り越えカオルを戦いの糧とした鋼牙、そして同じく仇討ちに燃え、カオルに静香の面影を見ているかのような零の戦いとなれば勝敗の行方は分からない。

「物語には無限の結末がある。未来は自分の手で描くものだから」
カオルが微笑みながら流れた台詞が説得力を持つ。三神官が勝つバッドエンドは無いだろうが、鋼牙と零が完全勝利というのも考えにくい。やはり零には死の影が…。そうでなければ、カオルを守ろうとして倉橋ゴンザ(蛍雪次郎)が倒れるという展開も…。誰も死んで欲しくないとは思うのだが。
前回記事

DVD
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
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