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【#25 あらすじ】「ミュージカル決戦」
ダイカイテンを倒したゴミモンスターとイタズランIIはハイタッチで喜ぶ。
「もしかしたら愛しているのかもしれない」と歌い出すゴミモンスター。
「もしかしたら愛されているのかもしれない」うっとりするシスターB(桃井はるこ)。
そこへジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)の乗る超天使ロボ・カシマC(松岡由貴)が割って入りラブラブ光線を送る。咎めたイタズランIIはゴミモンスターに倒され、ゴミモンスターはカシマCにキスを迫るが臭いからと拒否される。消臭剤を着けてもダメ。
【#26 あらすじ】「ゴミモンスターの最期」
街がゴミで溢れる中、地球防衛軍のハリーやリナの攻撃も効かず、ゴミモンスターはカシマCにグチる。モンスターになりたくなかったが、勝手ばかりする人間がゴミを真面目に捨てないから自分は生まれたのだと。
「俺達は人間が作り出したモンスターだ」
ほうきでバリアーしていたカシマCだが、攻撃を避け切れずゴミに埋もれ始めるジェニー達。そこで分別を思いつき、カシマCキャッチでゴミ攻撃を分別。秘密結社エイブランのシスターB・クマさん・クマくん・クマちゃんも成長の証しとして手伝う。
さらにスイートハート ズバッシュ、エンジェルジェット カッターを食らってゴミモンスターは消滅。大切な事を教えてくれたと感謝する一同。ISPのMr.クラウンが「ゴミモンスターは皆の心の中にいる」と発言し、エイブランやジェニー達からゴミを投げられる。
【感想】◇
「伝説が今、始まる」って、唐突にモンスターやロボットがミュージカルを始めたら、そりゃ伝説になるわな。脚本:浦沢義雄の得意(特異)技であるミュージカル展開。視聴者を置き去りにするこの内容をよくぞ放送してくれた。
言いたかったのはゴミにも愛情を持って捨てているかという事。愛情を持っていればむやみやたらと捨てるはずがない。使える物を宇宙投棄し、その事実を隠蔽する人間の身勝手に対し、怒りを通り越して歌い出すゴミモンスターの訴え。
愛をキスで極端に表現したが、臭いからと断るジェニー達が現実的な回答。間違った問いと答えを見せて、本当に言いたい事を視聴者に気付かせようとする手法…のはずだが、とにかくミュージカルにポカンとなってしまって、どれだけ伝わったか不明。
人間のエゴで生まれたのに、人間はそれを分からず宇宙に還そうとしたり、攻撃して退治しようとしたり。新型兵器を次々と繰り出すISPやジェニー達は使い捨て主義、使えそうな物だけ盗むエイブランは利己的なリユース主義。
やがてジェニー達やエイブランは、自分達で分別しないとこの問題が解決しないと気付く。成長の証しとして一致協力して取り組んでゴミモンスターは消滅する。人間達の主義主張の壁を乗り越えた行動で大団円。
分別処理で全て解決なのか?というオチの弱さが残るが、現実社会でもゴミ問題は完全解決してないから、仕方ないと思うしかない。
【総評】○
アニメでも実写でもない特撮人形劇(スーパードールラマ)の本作品。平成ゴジラシリーズの川北紘一監督ならではの本格特撮と、超展開で有名な浦沢義雄脚本によって、見た事もないものに仕上っていた事は確か。
#1・2◇ ではまだ、人形の動きやカット割り・セリフのタイミングに苦戦が見られた。逆にこれが、いかに新しい事にチャレンジしているかが分かる部分でもあった。実は優しいシスターBや、因果応報が解釈の基軸になると理解できた。「うどん食べて寝ちゃおう!」の名言も生まれた。
#3・4○ ではシスターBやクマさん達は迫害を受けた者ではないかと解釈。弱者による社会への反抗が秘密結社エイブランなのか。#4はその後何度か展開される御伽噺の適用。この物語が古典と大差ないと主張したかったのか。
#5・6○ で終盤の伏線となるゴミ問題が出てくる。「ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容」との記述が大当りし、書いた当方もびっくり。#6は多数の人形を集めた豪華さ。爆弾テロまでやってヤケクソ。
#7・8○◎ は純粋な労働の大切さを説く。声優の演技が弾けてノってきている。#8が一番良く出来た回で、オシャレとスイーツという資本主義的な世界を、悪しき商業主義を使って転覆させようとするエイブランの狡猾さが光った。#7(労働)との繋がりも見逃せない。
#9・10○ でヒロイン達の戦う意味・意義が問われ始める。その解消しない疑問が上司であるクラウンに向かっていく。
#11・12◇ では遂に身内の諍いが実力行使へと発展。そのストレスのとばっちりでエイブランが吹っ飛ぶオマケ付き。エイブランの新兵器性能からその身の上を推理する事もしてみた。
#13・14○◇ でも諍いは続き頂点へ。そのエネルギー源が内部対立(エンジェルス)と外部反抗(エイブラン)という組織の違いから来ると解明。#14では純粋な音楽の大切さを説く。
#15・16◇ では一転して仲間への気遣いが描かれる。パロディも好調で、声優の地声演技も快調。
#17・18△ になると脚本浦沢センセがゴミモンスターに専念するためか、イマイチなプロットだったり、別の脚本家を入れたりで不安にさせられた。
#19・20○ からゴミモンスター登場。人間サイズの特撮が増え、人形劇という枠を超え始める。#20は時代劇。
#21・22◇○ でもゴミに対する姿勢が鮮明になる。使い捨て・リユースで分裂する地球人の意識改革が必要なのだが。#22はディズニーもの。この回がパロディとしては一番だった。
#23・24◇ は完全に特撮へシフト。川北監督の意向が強まっているように見えた。全盛期のゴジラへのオマージュが込められているような。#24は恐怖体験からシスターBやクマさん達の深層心理を探ってみた。結構上手く書けたと思う。
そして最終回◇ で大団円?この作品は川北監督と浦沢脚本でなければ成立しなかっただろうし、両氏が愛を込めて作っている事はひしひしと感じられた。さらに声優陣も次第にそれに応え、ノリにノった演技を見せていた。動かぬジェニー人形に魂が吹き込まれた「幸せな作品」だったと思う。
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【#23 あらすじ】「最強ロボ・カシマC登場!!」
宇宙のゴミが再結集してゴミモンスター復活。地球に急降下しダイカイテンと激しい打ち合いに。秘密結社エイブランのシスターB(桃井はるこ)は幹部のクマさん達に修理を命じ、イタズランIIも修復完了。戦線に加わる。
「シスターB、行っきまーすっ!」
2対1でゴミモンスターを追い詰め、トドメのお仕置きビームを放とうとしたシスターBだったが、ジェニー(野川さくら)が自分の悪口を言ったとゴミモンスターからそそのかされ、ダイカイテンをイタズランIIとクマさん達が攻撃。ゴミモンスターによる仲間割れ作戦は成功。
ボンバーヘッドで戻ったジェニー・アキラ(小林ゆう)・なでしこ(桑谷夏子)に、ISPのMr.クラウンは最後の切札としてカシマCを授ける。
「伝説が今、始まる…」
【#23 感想】◇
これはもう『三大怪獣 地球最大の決戦』。平成ゴジラシリーズの川北紘一監督だから出来る本格的な特撮作品に仕上っている。最強の宇宙怪獣の飛来に対し、地球怪獣が結束して戦った展開も似ている。
宇宙怪獣キングギドラはゴミモンスター。地球人の味方のモスラがジェニー達のダイカイテン。地球を荒らし回っていたのに味方に転じたゴジラはシスターBの操縦するイタズランII。同じくラドンはクマさん達か。
ゴミが集結して出来た異形のゴミモンスターの脅威に、地球上のオシャレとスイーツ撲滅を狙っていたエイブランのイタズランIIが立ち向かう。何度破壊されてもリユース精神で復活するイタズランII。だが復活という点ではゴミモンスターと同じ。
そこにゴミモンスターが突け込み、イタズランIIとダイカイテンは仲間割れ。破壊されると使い捨て、新型を繰り出してくるISPとスイーツエンジェルスは、ゴミモンスター・イタズランIIとはむしろ敵対すべき間柄。
使い捨て文化のISPとスイーツエンジェルスは、リユース精神のエイブランを「かわいくない」と思っており、地球人の意思が統一されていない。さらに新型:カシマCを投入する地球人達。決着は最終回に持ち越し(記事は来年に持ち越し…)。
主観映像の多様で迫力を出そうとしていたり、見た目に寄らず軽快な動きをするゴミモンスターなどに苦心の跡が。で、カシマCはどう見ても人が入ってるでしょ、あれで人じゃなかったら逆にビックリだよ、というくらい軽装備で機動力だけはありそう。
【#24 あらすじ】「古城への招待」
エイブランの社員旅行を要求するクマさん達を黙らせたシスターBへ、古城への無料招待券が届く。「古城のくせに古い」古城へ入るエイブラン。
老婆が出迎え、紅茶とケーキを御馳走するが、老婆はお化けになりシスターB達は逃げる。首無し騎士や骸骨お姫様にも遭遇。
実は老婆:なでしこ、騎士:アキラ、お姫様:ジェニーで、エイブランを懲らしめていたのだった。そうとは知らずシスターBはジェニーのリモコン蝋燭に追い掛けられ、クマさんはなびくカーテンの餌食、クマくん・クマちゃんはなでしこ姿のロクロ首から逃げ惑う。
古城から逃げ出したエイブラン一行を笑うジェニー達。だがテーブルに戻って見ると、そこには本物の幽霊老婆・首無し騎士・骸骨お姫様が座っていた。
【#24 感想】◇
スイーツエンジェルスの仕掛けた罠にまんまと引っ掛かるエイブラン。資金難という弱点を利用され、タダに釣られて怖い目に遭ったように見えるが、シスターBの優しさという要因も見逃せない。
社員旅行の要求を一蹴したシスターBだったが、実はクマさん達の福利厚生を気に掛けている秘密結社のリーダー。無料招待券といういかにも怪しげな物に誘われてしまう。悪のリーダーなのに他人の善意を信じてしまうシスターBは心優しい人物。
恐怖体験では自分の嫌がる物・または逆に望む物が見えるとされる。ロウソクに追い掛けられたシスターBは、自分は悪・闇の存在だと思っているが、たくさんの光を浴びたいとの潜在意識を持っているのだろうか。
なびくカーテンに怯えたクマさんは、確固たる意思を持とうと思っているが、シスターBにこき使われ他のクマと同調し、なびいてしまう弱い自分に恐れている。
ロクロ首に襲われたクマくん・クマちゃんは、そこになでしこを見た。実はスイーツエンジェルスに入りたい・なでしこのように音楽をやりたいと思っているが、ロクロ首という長い物に巻かれてしまい、エイブランを辞められない。
老婆:なでしこ、騎士:アキラ、お姫様:ジェニーになって、最後には本物を見たジェニー達も、それぞれの願望と恐怖を体験している。
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【#21 あらすじ】「改良イタズランII」
「あれは何だ?鳥だ!飛行機だ!いや、スイーツエンジェルスだ!」
スカイスワロウのジェニー(野川さくら)、サブマリンGFのアキラ(小林ゆう)、グランドリルのなでしこ(桑谷夏子)はゴミモンスターに攻撃を仕掛けるが、布団叩きで弾き返される。
その時、壊れたイタズランを再生し、赤い塗装でパワー3倍になった秘密結社エイブランのイタズランIIが登場。操縦するシスターB(桃井はるこ)を応援する幹部のクマさん達。バカらしくなって「うどん食べて寝ちゃおう」とジェニー。その後、イタズランIIも破壊される。
ISPのMr.クラウンから新兵器の存在を聞いたジェニー達は、裏の空地にあったダイカイテンで参戦。大の字バリアー、ハイパー頭突き、反重力 送り火 大文字アタックでゴミモンスターを宇宙に送り返す。
【#21 感想】◇
宇宙へ捨てたゴミから産まれ、地球で暴れるゴミモンスターへの反撃の回。今回も決着がつかないが、それは地球人のゴミに対する意識が変わっていないからだとの解釈が可能。
ジェニー達スイーツエンジェルスは、飛行メカで攻撃するがすぐにやられ、乗り捨てて帰還。新兵器があると聞くやそれに飛びつく。新しい物を求め続ける使い捨て文化の申し子達。
Mr.クラウンはそんなジェニー達に「すぐ壊すから」与えたくないとの態度を一応は取るが、ジェニー達の操縦を実力で止めるでもなく、壊れた飛行メカを回収するでもなく、新兵器開発に専念している。
一方、#1で壊れたイタズランを回収・再生したエイブラン。ゴミにしないリサイクル精神は立派だが、その根源思想は資金難から来る貧乏性で、戦いに勝って目立ちたいとの貧祖な動機だった。リサイクルの成果を自己アピールにしか使っていない。
そしてISPの新兵器:ダイカイテン。京都の五山送り火の大文字から着想を得て、送り火アタックでゴミモンスターを宇宙へ送り返した。しかし、送り火とは死者の霊をあの世へ送るもの。所詮ゴミは現世には不用で、地球人にとってあの世である宇宙へやれば解決するとの考えが透けて見える。
結局はゴミを宇宙に投棄していた政府と同じ結末であり、問題は解決していない。よって次回もゴミモンスターは復活するのだった。
【#22 あらすじ】「三匹の小熊」
シスターBの横暴から逃れたクマさん達は、樹海での自立した生活を誓う。そこへハイキングで樹海に迷ったジェニー達が水と食料を要求。わらの家のクマちゃんは敵への援助を断り、なでしこが合気道で家を破壊。
クマくんの木の家もブラックベルトのアキラが粉砕。パンを得るもスイーツを求めてジェニー達は鉄製のクマさんの家へ。これは破れず、逆にクマさん達から砲塔で反撃を受ける。
子犬ロボ パピーを中継しISPと連絡したジェニー達は、Mr.クラウンのVTOL機からフェアリーテクターを送られ、ダイナミックシュート、スイーツアロー、シャイニングバトンフラッシュでクマさんの家を撃砕。しかし樹海に置いてけぼり。
エイブランのアジトに戻ったクマさん達に、夕食を用意して優しく迎えるシスターB。だが極辛の調味料を入れているシスターBだった。
【#22 感想】○
「三匹の子豚」物語を上手くアレンジして作られた話。というかこの話をやるためにクマさん達は三匹いたのか、と思わせるほど良く出来ている。
「三匹の子豚」は横着せずにしっかりした家を作ったブタの命が助かる話で、煙突から入ってくる狼を釜ゆでにするなど、知恵と賢さも教訓として提示されている。
対して「三匹の小熊」は、力こそ全てのもっと恐ろしい世界が描かれており、かなりブラックな内容。だがジェニー達の破壊行為も、クマさん達の大砲での反撃も、相互のコミュニケーション不足から来ていて、穏やかに話し合う重要性が提示されている。
クラウンから装備を得たジェニー達だったが、意思の疎通が完全でなかったために樹海に置き去りとなった。一方、夕食を用意され「シスターBもボク達が必要なんだ」と悟ったクマさん達だったが、それは意思の疎通が出来ているとの都合の良い思い込みに過ぎず、極辛料理を食わされる運命にある。
敵味方、味方同士のどちらでも、話し合いや連絡で意思の疎通が大切との教訓。
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【#19 あらすじ】「ゴミモンスター」
ショッピングを楽しむジェニー(野川さくら)の所へ宇宙人ピーちゃんが降下し、地球人が宇宙に捨てたゴミから産まれたゴミモンスターが暴れていると警告。スカイスワロウに乗って宇宙まで確かめに行くジェニー。
「宇宙を汚す奴なんて人間以外にいると思っているのか!?」
怒ったゴミモンスターは地球で暴れる。だがモモーイのティッシュ配りバイトをしていたシスターB(桃井はるこ)が汚れを拭いてあげ、感動の涙を流す。甘えてシスターBの子守唄の中、眠りにつくゴミモンスター。
その隙に使えそうな電化製品を外して売却し、秘密結社エイブランの活動資金にしようとしたシスターB。再びゴミモンスターは暴れてエイブランを吹き飛ばす。今度はスイーツ・エンジェルスが分別処理すると説得するが応じない。
【#19 感想】○
このゴミモンスターのエピソードは結構続くらしく、どうやら脚本:浦沢義雄はこのエピソードに注力する模様。#5の宇宙人ピーちゃんが再登場し、人類が抱えるゴミ問題への警告を本気で(笑)やろうとしている。
その#5記事で「ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容」と冗談半分に書いたが、怖いほどその読みは当たっており、今回は宇宙に捨てられたゴミからモンスターが産まれてしまった。
政府が極秘裏にゴミ専用ロケットを使って宇宙に捨てていたのが真相。そのゴミは分別回収や資源化など行われず、ただただ宇宙投棄をしていたわけで、ロケットで捨てる方が分別・リサイクルより低コストだとの政府判断なのだろうか。
最初は人間がゴミを宇宙に捨てているわけがないと思っていたジェニー。政府がそんな事するはずないと信じていたMr.クラウン。ゴミは行政がちゃんと処理しているだろうとの甘い認識に安住し、ゴミの行方に関心を持たない人々の象徴として描かれている。
自分達が出した物なのに、臭い・汚いと言って逃げ惑う人々に対し、シスターBは自ら近づいてゴミモンスターに優しく接する。シスターBやクマさん達は被迫害者だとの解釈をこれまでも書いてきたが、ゴミに対しても嫌われ者同士、相通ずるところがあったのだろうか。
しかしシスターBは困窮した資金のため、家電売却を考えていたのだった。もったいない精神のリユースという分別・再資源化とは別の手段が提示される。だがそれも使える所だけ使うという人間のエゴであり、ゴミモンスターの怒りを鎮めはしなかった。
最後にスイーツ・エンジェルスが分別処理を提案するが、せっかく集まったのに!とゴミモンスターは拒否。燃えるゴミ・燃えないゴミ・プラスチック・ペットボトルなど細かい分別負担を強いられる市民と、そのような製品ばかり作る企業社会への皮肉が込められている。
【#20 あらすじ】「なでしこ姫様」
ラメーンを食べようとジェニーやアキラ(小林ゆう)、Mr.クラウンを誘うなでしこ(桑谷夏子)だったが断られ、自分がお姫様だったら打ち首だと想像を始める。
ミスター倉雲に出前を頼み、運ばれたラーメンを毒味した倉雲はカンフー踊り狂死。くの一 美衣之丞がさらになでしこ姫の命を狙うが、ジェニ乃介とアキラ衛門が撃退。その夜、再び暗殺に出向いた美衣之丞とクマさん達。腹痛で美衣之丞が抜ける中、クマさん達はなでしこ姫の寝所を襲うが、ジェニ乃介とアキラ衛門が待ち伏せ。
ラーメンを作るなでしこ姫に道を訊く美衣之丞。危険を悟ったジェニ乃介とアキラ衛門が美衣之丞を斬り、クマさん達がその敵討ち。その斬り合いによって食材やラーメンが吹き飛び、クマさん達は火傷死。
なでしこ姫「ラーメンがぁ…」
現実世界に戻ったなでしこ。ジェニー・アキラ・クラウンがやっぱり一緒にラーメンを食べようとやってくる。だがなでしこは
「もうラーメンは要りませんわ」
と答えてドアを閉める。
【#20 感想】○
遂に時代劇までやったか。ラーメンを食べたいと言い出したなでしこのわがままによって巻き起こされる不幸の数々。妄想のはずだったなでしこのラーメン願望は、いつしか現実世界のシミュレーションとなり、現実の不幸を未然に防ぐためにラーメンを諦めさせた。だがその過程を全く知らないジェニー達はポカンとするばかり。
姫様という立場にありながら、庶民のラーメンを食べたいと言い出すわがまま。予定にない行動によって屋敷に隙が生まれ、そこをくの一 美衣之丞が突く。ミスター倉雲はその犠牲となり、反省したなでしこ姫は自分でラーメン作り。
さらに美衣之丞の攻勢は続き、夜陰に紛れての暗殺行動を招く。しかし姫様がラーメン作りという思いもよらない行動によって、美衣之丞・クマ達やジェニ乃介・アキラ衛門も振り回され、混乱のなか果てていく。
全ては自分がラーメンを食べてみたいと思ったから起きた不幸の連鎖だった。しかも結局ラーメンは食べられず。おしとやかな大和撫子のキャラであるなでしこは、そのキャラを外れた行動はできない・やってはいけないと悟った。
たとえ、周りがラーメンに誘っても自分は断る姿勢が大切。ドアをピシャリと閉められ、呆気にとられるジェニー達を他所に、なでしこのキャラはこうして守られた。
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【#17 あらすじ】「テストフライト」
Mr.クラウンはジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)達に、ISP飛行メカに改良を加えたのでテストパイロットになってくれと公園へ向かわせる。スカイスワロウのジェニーは上手く飛べず、サブマリンGFのアキラは東京湾のマグロにぶつかり、グランドリルのなでしこは地震ナマズと衝突。
調整不足だと怒って帰ったエンジェルスに代わって、シスターB(桃井はるこ)が3機を操縦するが、上手く飛べず、イカとぶつかり、マナズに飛ばされて乗りこなせない。今度はクマさんがスカイスワロウで上手く飛び、クマくんがサブマリンGFで潜水、クマちゃんがグランドリルでナマズ退治。
妬んだシスターBが3機を撃ち落そうとするが、逆にクマさん達に突き飛ばされる。何も考えずに楽しめば良いと悟ったジェニー・アキラ・なでしこも上手く飛べるようになる。
【#17 感想】△
「改良した」とされているので一応、#10の続編。しかし#10では上手く飛んでいたのに、この話では3人とも操縦不能に陥っている。各機の特徴(陸海空)の説明描写もあるし、こちらの話が本来は先に来るべきでは。
この番組の脚本・シリーズ構成は浦沢義雄で、それをこの番組のウリにしている面もあるのに、次の#18は別の人(大和屋 暁)が脚本となっている。浦沢センセに何らかのアクシデントがあったのだろうか。この#17はもともとボツになっていたプロットで、穴埋めのために仕方なく使われたとすれば納得が行くが。
話の教訓も「何も考えず楽しむ」無欲の勝利だと説明されていて、浦沢脚本らしからぬマトモさ(笑)。自分の欲や他人との関係など考えず、純粋に労働に勤しんだ#7、演奏を極めた#14などと同様、今回もクマさん達が成功を収めている。
【#18 あらすじ】「入れ替わったけどそれが何か?」
ぶつかって体が入れ替わったアキラとなでしこ。女同士だからそんなに問題ないとジェニーに話す。エイブラン退治に出動する時もジェニーだけスクーターでアキラ・なでしこはダッシュ。
チェリーパイ デストロイヤーでオシャレなビルを破壊する秘密結社エイブラン。ジェニーのスクーターに轢かれてシスターB吹っ飛ぶ。フェアリーテクターに変身したスイーツ・エンジェルス。幹部のクマさん達の攻撃をかわしてフラストレーション・アタック。
ビルにいて怪我をしたハリー先輩を助けようとしたエンジェルスだが、激突して入れ替わる。シスターBやクマさん達も乱入して次々に入れ替わり、誰が誰やら大混乱。最終的にジェニーはサッカーボール、なでしこ:パスタなべ、アキラ:かぼちゃになってしまう。
【#18 感想】△
非浦沢脚本回。入れ替わったのはジェニーやシスターB達だけでなく脚本家も…というギャグか。奇想天外と投げっぱなしで浦沢らしさを継承しているが、やはり違う人だなと思う部分もちらほらと。
プライドの高いなでしこが、よりによってがさつなアキラとの入れ替わりを受け入れてるのは意外。アキラもロングスカートや髪の長いなでしこの格好に不満を抱いていない。
エイブランがビルを破壊しまくる設定も、単なる荒くれ者としか捉えていないようで残念。今まではビルに落書きをする(#1)だけだったり、組織理念に基づいてオシャレとスイーツを吸い込んで吐き出す武器(#9、#11)だったのに、今回はただ攻撃するだけの破壊者として描かれている。
スクーターのギャグは繰り返しで笑えたが、フラストレーション・アタックも二度目だし、使い回しの印象も受ける。制作スケジュールに余裕が無かったのだろうか。やはり浦沢センセに何かが…と推測してしまう。ま、杞憂だろうけど。
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【#15 あらすじ】「宝くじ」
ジェニー(野川さくら)は宝くじ一等一億円を当てる。その金をハリー先輩に貢いでお嫁さんにしてもらうので、スイーツ・エンジェルスも辞めると言い出す。アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、スイーツやティーをジェニーに奢っていたからと分け前を要求。
しかしジェニーは、この宝くじは秘密結社エイブランを解散し、お詫びの印としてシスターB(桃井はるこ)から自分が貰ったものだからと振り切りDPJ銀行へ換金に向かう。だが、銀行前ではクマさん・クマくん・クマちゃんがシスターBへの募金活動中。エイブラン解散が嘘だと知ったジェニーは宝くじを突き返す。
敵に宝くじを渡した裏切り者だとしてクマさん達はシスターBを詰問。実は宝くじにはシスターBが時限爆弾を仕掛けており、爆破予告も出していたが、爆破時間が来てエイブラン一味はアジトで爆発。
【#15 感想】◇
「敵を欺くにはまず味方から」との格言を参考にしたシスターBの宝くじ爆破作戦だったが、裏目に出て失敗。宝くじに爆弾?という物理的に不可能そうな展開だったが、本当に描きたかったのは本人の知らない所での仲間の気遣いか。
ジェニーのスイーツやティーを自腹や自前で出していたアキラ・なでしこ。今まで言わなかったのでジェニーも知らずにいた。一億を当てたジェニーがエンジェルスを辞めると聞き、抜け駆けは許さないぞとケンカになる。
エイブランの活動資金の捻出に、街頭募金までしていたクマさん・クマくん・クマちゃん。
「恵まれないシスターBに愛の手を」
のセリフが泣かせる。そこまでしてシスターBを助けていたから、シスターBがジェニーに宝くじをあげたと知って、裏切り行為だと怒る。
いつもクマさん達をこき使って作戦行動をしていたシスターBは、己の明晰な頭脳のみを使った宝くじ爆破作戦を実行。クマさん達にも楽をさせてあげようとの思いやりのはずだったが失敗。
いつもアキラ・なでしこに奢ってもらっていたジェニーは、そのお返しにとアイスクリームを買って帰る。だが眠ってしまいアイスは溶けて食べられなくなる。
以上、各々が裏方で優しさを見せているのに、裏目に出てケンカになったり失敗したり。
【#16 あらすじ】「ダイエット」
放課後、メガショコラ1万5千円を食べに行こうと誘うジェニーになでしこは、ジェニーが太ったと指摘。このままではファッションモデルはおろか、パンに焼きそばを挟むバイトをしているハリー先輩の記憶からも消えかねないとして、アキラと共にジェニーの一ヶ月ダイエットに取りかかる。
ロデオマシーンに波乗りジェニー、軍隊式トレーニングのハイパーバンドでバス磨き、特製サウナスーツでマラソンなど。しかしある夜、我慢できなくなったジェニーはスイーツを食べてリバウンド。
より厳しいダイエットのため、禅寺修業、サウナスーツダッシュ、ハイパーバンド習字を課して最終日に目標クリア。だがジェニーの体は筋肉ムキムキになっていた。バスを持ち上げて怒り狂うジェニー。
【#16 感想】◇
ダイエットしたら筋肉マンになっちゃったよというだけの話。シスターBも昔、スイーツ食べ過ぎで太った過去がある設定なので、それと絡めてくるかとも思ったが、そのような事もなく終わった。
むしろ見るべきはアキラの容赦ない鉄拳制裁や座禅での喝、それに合わせた小林ゆうの演技か。#15の方でも「無視かよ!」「ブスブス」など叫んでいた。この話ではさらにスパルタ演技が炸裂。それを食らったジェニーが「ヒデブ」と倒れる細かいギャグ付き。
でも最後のジェニー役の野川さくらのキレ具合の方が凄い。もともと小林ゆうは絶叫演技の能力を買われて起用されたはずなのに、この作品ではアキラが一番の常識人であるために大人しめにならざるを得ず、野川と桃井の予期せぬ熱演によってお株を奪われている感じが否めない。
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【#13 あらすじ】「スイーツエンジェルス VS Mr.クラウン」
エイブランと京都で戦った後、ISP本部に戻されたジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、コスチュームがMr.クラウンのパンツと一緒に洗濯されているのを目撃。帳簿から無駄遣いを咎めたMr.クラウンとケンカになる。
ISP本部に直接抗議に来たシスターB(桃井はるこ)やクマさん達が仲裁に入るが、蹴りを入れられ吹っ飛ぶ。互いに贈り物をしたように偽装して仲直りさせようと考えたシスターB。しかしクラウンに届いた花にはフラワーショップハナタニの領収書付き。エンジェルスに届いたケーキはクマさん達の食べかけだった。
再びケンカするエンジェルスとクラウンに事情を説明したシスターBだったが
「人間できてないあんたなんかに同情されたくない」
とジェニーに言われ、グレてスイーツ食べまくる。
クマさん達にいい加減にしろと止められたエンジェルスとクラウンは仲直り。シスターBは当初目的の苦情(コスチューム汚い・臭う)をぶつけるが、蹴りを入れられISP本部まで吹っ飛ぶ。その修理費を請求するクラウンを洗濯したエンジェルス。
【#13 感想】○
内部紛争が外部との戦闘よりも激しくなり、何者の仲裁をも受け付けなくなるが、その内部紛争こそが外部との戦闘をこなすエネルギー源だったという話(曲解)。
これまでスイーツエンジェルスは無給で不規則な労働を強いられ、その不満を上司のMr.クラウンに抗議したり(#9)、ストライキしたり(#11)してきた。その度に上手くかわされ・なだめ・すかされてきた訳だが、解消されないイライラが次第に蓄積され、今回ついに爆発。
洗濯物を一緒にされて怒るのは、思春期の娘が父を生理的に嫌う典型的なパターン。しかしそれは一緒に暮らす家族だからこそ起きる内部紛争でもある。このケンカを見たシスターBは、スイーツエンジェルスとMr.クラウンに家族のような絆があると思った。
見かけによらずキレイ好きなクマさん達(#3)と共に生活しているシスターBは、恐らく洗濯物も一緒なのだろう。だからスイーツエンジェルスとMr.クラウンも家族のように仲良くなれるはずと考えた。
しかも、スイーツエンジェルスとMr.クラウンのケンカにおける暴力は、内部に向かうのではなく、外部であるエイブランに向けられた。シスターBは、エンジェルスとクラウンが実は仲良くなりたいと願っていると身をもって思い知らされた。
しかしシスターBによる仲直り作戦は、理念が理解されず実務レベルで失敗する。エンジェルスとクラウンに自分とクマさん達を投影していたシスターBは、自己否定された気分になり、泣いてスイーツをヤケ食い。
だが、シスターBの理念を理解していたクマさん達は、その思いを受け継ぎ必死にケンカを止めた。ここに内部紛争は終結したかに見えたが、エイブランとISPはその結束において性質が異なる組織だった。
一致結束して行動するエイブランに対し、ISPはエンジェルスとクラウンの果て無き内部対立を力の根源としていたのだった。
【#14 あらすじ】「スイーツエンジェルスと音楽祭」
四重奏のコンクールで一週間のヨーロッパ音楽の旅が当たると知ったエンジェルス3人は、Mr.クラウンと共に出場を決める。一方、世界のファッションを独占しスイーツを撲滅しようと企む秘密結社エイブランも出場。
負けたら鼻の穴でタンタン麺を食べると啖呵切ったジェニー。シスターBも負けたら耳の穴でコーンポタージュを飲むと応じる。しかし控え室に戻って、トライアングルのジェニー、カスタネットのシスターBは共に、大口を叩いた事を後悔。
エイブラン・カルテットのカスタネットをハンバーガーに摩り替えたエンジェルス。スイーツエンジェルス・カルテットのトライアングルに水を仕込み、物を落下させ、爆弾を炸裂させたエイブラン。
ジェニー・アキラ・なでしこ・シスターBは警察に逮捕され、裁判で一週間の謹慎処分の判決。Mr.クラウンとクマさん・クマくん・クマちゃんはカルテットを結成し、見事優勝を果たすが、ヨーロッパ旅行にはエンジェルスとシスターBが向かった。
【#14 感想】◇
演奏を極めたクラウンとクマさん達が芸術を担当し、単に旅行がしたかったエンジェルスとシスターBが賞品を担当。両者の姿から、芸術と賞品の乖離が生み出す滑稽さを描いた話。
コンクールで最も演奏の上手かった者に送られる旅行という賞品。エンジェルスとシスターBはその賞品目当てで参加した。一方、#9で演奏の楽しみを知ったクマさん達と、演奏で若かりし頃の思い出を蘇らせたクラウンは、純粋に芸術を極める事に没頭した。
芸術が目的なのか、旅行が目的なのか。その手段である演奏において、エンジェルスとシスターBは罵り合い、汚い手段を講じて潰しに掛かる。楽器すり替えとテロ。およそ芸術とは程遠いレベルの争いは、賞品目当ての参加者を招いた芸術と賞品の乖離が生み出した酔態だった。
純粋に演奏を楽しむクマさん達とクラウンがくっつくのは、#7で純粋に労働に打ち込んだクマさん達に心惹かれたハリーと重なる。
それにしても、野川さくら・桃井はるこにどれほどのアイドル性があるのか知らないが、ここまで地声?で罵り合う演技を聞かせて良いのだろうか。熱演を引き出す程この番組が良い物だという事か。
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【#11 あらすじ】「ストライキ」
秘密結社エイブランが新兵器:ファッション・ブラックホールとバキュームガン:ドラゴンの開発に成功。世の中のオシャレどものファッションとカツラを吸い取って大暴れ。
ISPのMr.クラウンはジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)に出動命令を出すが、時給840円を要求する無期限ストに突入したジェニー達は応じない。
クラウンはシスターB(桃井はるこ)に直接会いに行き、ジェニー達を攻撃するよう頼む。服が剥ぎ取られていく3人。
クラウン「ほれほれ見せたまえ♪」
アキラ「このままでは放送的にも教育的にもメーカー的にも問題だ」
ファッションではないフェアリーテクターにドレスチェンジし、ファイティングモードになったスイーツ・エンジェルス。シュプレヒコール・サンダーとスイーツ・アローでエイブランを退散させる。これも全て作戦だったと、ボロボロになりながら語るクラウンを追い回すジェニー達。
【#11 感想】◇
前回の交渉でボランティアと言い含められたジェニー達だったが、やはり納得が行かず、ストライキという実力行使に出る。一方、エイブラン側も3倍の吸収力を持つ新兵器を投入し、ジェニー・クラウン・エイブランの対立の激化を表している。
見かけによらず繊細で技術も持っているクマさん達が新兵器を開発しているとは。それを、個人的な野望を達成するために、明晰な頭脳の直感とイマジネーションで開発命令を下しているシスターB。エイブラン、侮れない強さだ。
オシャレとカツラまで吸い込むファッション・ブラックホールは、その名からもシスターBの心の闇の深さを示している。ファッションセンスが普通と異なるシスターBは、自分のミリタリーファッションを笑い者にされた過去があるのだろう。
吸収力を3倍高めたバキュームガン:ドラゴンは、その機能からもクマさん達の飢えの苦しみの大きさを示している。楽器型でも何でも口に吸い込んで食べようとするクマさん達は、人間の生活圏の拡大で里山の食料を荒らされた過去があるのだろう。
無期限ストライキに突入したジェニー達。クラウンと対峙している時以外はダレていた。ストを口実に仕事を放棄している。しかし、ISPはインターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察であり、その下で働くジェニー達も公務員なのではないか。
公務員にストライキ権は無い。ジェニー達は単にサボっていると見られても仕方ない。クラウンは事が大きくなる前に自ら街に出向き、ISPの総力ではなくエイブランという敵の手を借りる事によって処理しようとした。ISP予算を消費せずジェニー達もISPから処分されずに済む一石二鳥の作戦だった。
【#12 あらすじ】「バレリーナ」
街で評判の白鳥バレエ教室に行ってみるなでしこ達。しかし血染めのトゥシューズに追い掛けられ逃げる。のどが乾きアイスを食べている所にもトゥシューズが現れ、身の上話を始める。
4ヶ月前に製造され店に並んだ4日後に購入されたトゥシューズ。しかし買った子は性格が悪く、牛島幸子さん(仮名)などを虐めていた。その復讐のため牛島幸子さん(仮名)がトゥシューズに画びょうを仕込み、それで怪我をして血染めになり、一度も発表会に出る事なく捨てられ、怨霊になったのだと。
トゥシューズを発表会に出してあげようと、なでしこ達は練習に励む。そして当日、華麗に踊り出すがバレエではなくラインダンスになっていた。再びトゥシューズに追い掛けられるなでしこ達。
【#12 感想】◇
京都出身で琴をたしなむ、なでしこが主役の回。バレエの練習中も日本舞踊になっていたが、発表会でもレビューになってしまったというオチ。中身の性格の悪さも描かれていた。
トゥシューズを買った子はバレエの腕前や容姿もそれなりの子だったが、性格がとにかく悪かった。一方、トゥシューズの悩みを解決してあげようと立ち上がったなでしこも、見た目のおしとやかさとは逆に、中身の性格は結構悪い。
バレエをやる姿を想像する中で、馬のアキラと鹿のジェニーというバカな配役にする。今までもクラウンのヘリを撃墜(#3)したり、物を投げられたクラウンを見て「いい気味ですわ」と発言(#6)したり、アキラを男扱いしたり、工事現場で働くハリーやエイブランを侮辱(#7)していた。
これで復讐などされずに済んでいるのは、やはり相当な家柄のお嬢様だからだろうか。それとも、そう思わせる事で復讐を回避しているのだろうか。だとしたら、なでしこは意地汚いキャラ付けを意図的にしている、どこまでも性格の悪い女という事になる。
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【#9 あらすじ】「エンジェルス解散?」
ジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)は、スイーツ・エンジェルスとして働き、たくさん食べるようになったのに、給料も交通費も支給されずお小遣いが減る一方だとISP(国際科学警察)のMr.クラウンに直訴。だが金のためでなく、平和・守るべき者のため、悪に対する怒りの心を持って、ボランティアで戦ってくれと頼まれ引き下がる。
秘密結社エイブランはスイーツとオシャレを吸い取り、それをエネルギーとして攻撃する楽器形状の新兵器を開発。音楽隊の格好をして街で暴れる。Mr.クラウンは給料を貰っていると知ったジェニー達は呼び出しに応じず、エンジェルスを辞めエイブランへの入隊を志願。
「ただのハイスクール二年生、ただの小娘は要らない」
とシスターB(桃井はるこ)に断られたジェニーには悪を憎む心が沸き、フェアリーテクターを装着。フラストレーション・アタックでエイブラン音楽隊を粉砕。Mr.クラウンは大喜び。
ジェニー「何だろう?勝ったのにすっきりしないこの気持ち…」
【#9 感想】○
ヒーロー・ヒロインの戦う意味はどこにあるのかを問うた話。かなりいい加減な成りゆきでエンジェルスとなったジェニー達には、自由な時間を奪われ報酬も出ないこの活動の、リアルな負担感が伸し掛かる。
普通のヒーローものにある宿命・運命の設定とは無縁なハイスクール二年生だったのに、給料を貰っているMr.クラウンの命令で、報酬もなく最前線で戦わされるジェニー達。今回の直訴も、お小遣い交渉は親にして・ボランティアで戦ってとかわされた。
さらに心の持ち様で戦う意義を見出させようとするクラウン。エイブラン入りをにべもなく断られたジェニーに、ふつふつと沸き上がる感情。それが悪に対する怒り・憎しみの心だとクラウンは言う。しかしそれは単なるフラストレーション。
クラウンから駒として使われ、シスターBから思いっきりバカにされたジェニー。クラウンはまだエンジェルスとしての自分に価値を少しは見出しているが、シスターBはジェニーを全否定。ジェニーは眼前にあったストレスの元の一つであるエイブランを攻撃。だから勝ってもモヤモヤが残った。
一方エイブランは、この世からスイーツとオシャレを無くす信念を持って活動している。ビル工事バイトをしてでも稼ぎ、その金を新兵器開発に投入。入念に訓練を重ね、警戒されない音楽隊として街への侵入を果たす。その見た目で入隊志願してくるジェニーなど必要なかった。裏でどれだけ苦労しているかをクマさん・クマくん・クマちゃんが暴露。
楽しげに見える音楽隊が、スイーツとオシャレを奪い、パトカーやジープを破壊する設定が良い。本当の恐怖は、人々の警戒心の緩みを誘う、こうした楽しげなものの影に隠れてやってくるのだから。
【#10 あらすじ】「大空のジェニー」
Mr.クラウンからISP飛行基地に呼び出されたジェニー達。ハリー先輩にそっくりのバリー教官に一目惚れし、肉体訓練に励む。偵察していたクマさんは、ジェニー達の軍服姿をシスターBに報告。酸いも甘いも噛み分けた大人の女に似合うオシャレである、ミリタリールック領域を侵されたとシスターBは激怒。
「全軍出撃!えせミリタリーファッションのスイーツ・エンジェルスを撃滅するっ!!」
飛行服に着替え、スカイスワロウ、サブマリンGF、グランドリルに搭乗したジェニー達。バリー教官に続いて大空に飛び立つが、エイブラン飛行隊によってバリー機は撃墜される。アキラのサブマリンGFは失速しクマくん機と激突。クマちゃん機はなでしこのグランドリルに体当たり。
シスターB・クマさん機と2対1で劣勢のジェニー。しかしハリアラモード・アッソーで太陽を背にクマさん機を撃墜。スイーツエンジェルス・キャンディードロップでシスターB機も撃墜する。
「君たちを忘れない」との飛行機雲を描いたジェニーに、墜落でケガしたアキラ・なでしこは「勝手に殺すな!」と抗議。
【#10 感想】○
1台しかなかったジャイロジェスパに替わるISP側の新兵器が登場。#9に続いて、戦う意味の答えも提示された話。
まさか人類史上、日本本土防空戦でしか行われなかった空対空特攻が、この番組で描かれるとは。アキラ機の「死なばもろとも」は自発的特攻だが、クマちゃん機の特攻はシスターBの命令があっての正式な特攻。
ISP飛行教室での、背景にあったマップはゲーム「大戦略」で皆さんおなじみのマップ:アイランドキャンペーン。書き込まれた←印や×印で何気に理に適った作戦図になっていた。どんな繋がりでこんな物の使用許可を得たのだろうか。
エイブラン飛行隊の飛行機はカーチスP-40で、中国戦線で活躍したフライング・タイガース塗装を施したもの。史実では中国軍に武器供与されたものの、重慶などで零戦に制空権を握られた機体。P-40に対する零戦の強さは太平洋戦争前に米国へ報告されたが、米首脳部は日本蔑視からこの報告を信用せず新型機開発を怠り、太平洋戦争初期に惨敗した。
世のオシャレを無くそうと企むと同時に、ミリタリールックを自分だけのオシャレと考えるシスターB。だから軍隊を敵視し、独自に軍備強化をしているわけか。そんな思想も知らず、言われるままに軍服を着たスイーツ・エンジェルス達を“えせミリタリーファッション”と評する。
シスターBにロックオンされたジェニーは、バリー教官の「パッションだ」との声を思い起こす。ここで負ければシスターBの考えるミリタリールックの勝利。自分達のオシャレとスイーツを守り、アキラ達の仇討ちのためにもと戦い勝利した。
報酬も無い活動で、ジェニーの出したエンジェルスに留まる理由は、イケメンのバリー教官に憧れたからだった。しかしこれでは長続きしないのは明らか。その場しのぎのクラウンの策略は続く…。
参考記事:ゼロ戦ニ欠陥アリ、その時歴史が動いた:ゼロ戦
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【#7 あらすじ】「ハリーのアルバイト」
ハイスクールのキャンパスで、ハリー先輩を放課後の映画に誘ったジェニー(野川さくら)。ハリーは「今は珍しい苦学生」だと断る。思いもよらぬバイト(オカマバーの客引き)をしていると推測するなでしこ(桑谷夏子)。真相究明のため、アキラ(小林ゆう)も連れてハリーを尾行する3人。
(株)川北建設のビル工事現場で働くハリー。何とそこには資金不足でアジトの家賃も払えない秘密結社エイブランもいた。休憩時間にハリーと一緒にソフトクリームを食べるシスターB(桃井はるこ)に「ジェラシー!!」するジェニー。ドライブ・食事・夜景などの親密な関係だと推測するなでしこ。
(株)タカラ建設のバイトとしてジェニー・なでしこ・アキラも工事現場で働く。シスターBのしごきに耐え、ハリーから誉められるジェニー。どちらが昼食をハリーと共にするかでいがみ合うジェニー・シスターBを他所に、ハリーはクマさん・クマくん・クマちゃんと昼食。
【#7 感想】○
バスケ部長でイケメンながら、「今は珍しい苦学生」のハリーのバイトを通じて、労働の意義を問うた話。各キャラの働く意味を提示しつつ、正しい姿でオチを付ける。もともと実力ある声優を使っているが、今回から演技がさらに良くなっている。野川と桃井の両者ともジェニー・シスターBの二面性の演技が良い。
ジェニーは、ハリーとシスターBが工事現場で親密な関係になっている事に嫉妬し、ハリーへの自己アピールのために共に働いた。一生懸命に働くが、それは恋愛感情から来る労働意欲だった。
なでしこは、経済的に苦しいハリーやエイブランを見て、自分はお金の心配の要らない幸福者で良かったと発言。お遊び感覚で働き出したため、すぐに辞めて帰ろうとする。
アキラは、何が何でも働こうとするジェニーと、やる気の無いなでしことの間を取り持ち、友情維持のために働いた。中間にいるために気苦労ばかり。
シスターBは、資金難の現状を理解しつつも、悪の首班である自分まで現場で働く事に納得していない。仕事に身が入らなかったが、ライバル:ジェニーの登場で、先輩の地位を生かして指図する仕事に回った。
クマさん・クマくん・クマちゃんは、エイブランの活動資金獲得のために働く。それは、学費・生活費のために働くハリーと共通する勤労の動機だった。純粋な労働意識に共感したハリーは、恋愛や仲間関係のジェニーやシスターBではなく、クマさん達との昼食を選んだ。
#1でビルに落書きしたエイブランだったが、こうしてビル建設に勤しむ姿を見ると、罪滅ぼしの一環なのか、はたまた自分が建てたビルなら何をしても良いとの言い訳作りかとも思ってしまう。
【#8 あらすじ】「デザイナーのポリシー」
有名ファッションデザイナーのジェニーは、過密スケジュールにうんざりし、マネージャー:アキラ、秘書:なでしこにスケジュールのキャンセルを申し付ける。ジェニーの店にエイブランが来店し、ジェニーはシスターBの服をコーディネート。喜んで帰るエイブラン。
昼食は寿司屋でガリの大盛り。TV取材も受け、大統領夫人の仮縫いもする。ダイエットを勧めて夫人を怒らせるが、「ポリシーの無い人に私の服は着てもらいたくない」とジェニー。車で出版記念パーティーのあるファイアットリージェンシーへ向かう。
街で女の子達が皆、ジェニーの服を着ている事に疑問を感じたジェニー。裏通りでエイブランがデザインだけ真似た粗悪なパチモンを売っているのを発見。だがエイブランは
「高い服をお手頃価格で売り、庶民が喜ぶ善い事をしている」
「庶民はジェニーの服は高いと怒っている」
「庶民は安いジェニーの服を求めている」
「ジェニーは庶民の味方ではない、庶民をバカにしている」
と主張。
ジェニーに石を投げさせようとしたシスターBだったが、庶民に売った服は投石姿勢で破れ、怒りの矛先はエイブランへ。
ジェニー「庶民は私の服を理解してくれたわ♪」
【#8 感想】◎
何だろうこの凄さ・怖さは。奢侈品である高級ファッション服を巡って垣間見える資本主義と格差社会の現実。ポリシーにこだわるジェニーと、高級感に憧れる庶民の裏側にある怒りの潜在意識を、エイブランがえぐり出して対立を顕在化させ、社会混乱の一歩手前まで進める事に成功している。
ジェニーは、過密スケジュールをキャンセルして、シスターBのコーディネートというデザイナーの原点に立ち返り、その喜ぶ姿に意欲を取り戻した。大統領夫人だからという理由でジェニーの服を着てもらいたくない。真に着たい人に自分の納得した良い作品を着てもらう事が正しい姿。
しかしエイブランは、そんなジェニーのポリシーは金持ちの戯言だと片付ける。着たくても着れない人を救えないと。庶民の求めに応じ、ジェニーの服を量産して安く提供する事こそ、世のため人のためではないか。
エイブランはジェニーの本質を見抜いていた。高級寿司でガリを食べるジェニーの矛盾を。それなのにテレビを通じて、回転寿司で食べると発言し庶民の味方を演じるジェニーの偽善を。有名ファッションデザイナーに成り上がったジェニーは、ポリシーの無い大統領夫人と大差ない人物だと。
資本主義社会の仕組みを利用しつつ、富裕層の特権・象徴であるジェニーの服を街中に氾濫させ、階級社会の転覆を図るエイブラン。ファッションがファッショから来ている事を認識し、皆にジェニーの服を着せ、投石の統率行動でジェニーを倒そうとするシスターB。
革命寸前まで行ったエイブランだったが、あえなく失敗に終わる。「私の服を理解してくれた」と喜んだジェニーだがそれは違う。庶民はジェニーのポリシーを理解・支持したわけではない。
庶民の怒りがとりあえずエイブランに向かっただけ。怒りの矛先がどこへ向かうか分からないのが現代社会。だからそれを操ろうとしたり、操られたり、操られたフリをしたり、操られまいと抵抗する人がいる。
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【#5 あらすじ】「宇宙人のペット」
「ハーピーバースデイ SisterB」で秘密結社エイブラン幹部のクマさん達から祝福されるシスターB(桃井はるこ)。子供用シャンパンを抜いたらコルクが宇宙へ飛び、宇宙船に命中し宇宙人がエイブランのアジトに落下。ケーキが無茶苦茶になったと怒るシスターBに宇宙人は光線を発射。
不法投棄のゴミの中に隠れても見つかってしまい、ISP(インターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察)の二階建てバスに逃げ込むシスターB達。ジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)に宇宙人の攻撃を向けさせ撤収。
ジェニー達は電池切れになった宇宙人を保護。Mr.クラウンが引き取って生き作りにと申し出るが、ジェニーは拒否。Mr.クラウンがISPの総力を挙げて奪いに来る。しかしフェアリーテクターを装着したアキラがミサイルを撹乱・弾道変更して、ISPの総力は壊滅。
宇宙人をペットにしようと言い出すなでしこ。ピーちゃんと名付ける。そこへ宇宙船が迎えに来てお別れ。しかし戻って来てジェニーらの頭上にゴミを投下していった。
【#5 感想】○
ゴミ問題に鋭く斬り込んだ(笑)お話。ゴミの最終解決は宇宙に捨てる事だとの、どこかの主張に真っ向から反論する内容(ホントか?)。エゴの報いを受ける登場人物達。
シャンパンの栓が宇宙に飛んでいっても「まっいいか」で済ませたシスターBは、被害者の宇宙人の光線を浴びる。バースデイパーティーは滅茶苦茶に。不法投棄の山に隠れても反省にならず、光線を受け続ける。活け作りにして食べようとするMr.クラウン。ISPの総力は自らの放ったミサイルによって壊滅。戦場には壊れた兵器のゴミが出る。
宇宙人をペットにしようと考えたジェニー達は、活け作りと大差ない非人道性の報いによってゴミ投下の直撃を受ける。宇宙人ピーちゃんを見捨てなかった宇宙船は、地球から受けたゴミ被害による損失分換算のゴミを地球に投下していった。
ピーちゃん光線のエネルギー源はゴミだった…というオチも予想したが、そこまで循環はしていなかった。リサイクルは難しい。
ISPの総力との言葉の連発に笑ってしまった。あれだけ強調されると「ISPの総力」という名前の部隊だったのでは?と思えてくる。
1/35 M1A1エイブラムス(ISPの総力)
1/72 UH-60Aブラックホーク(ISPの総力)
【#6 あらすじ】「ビーチバレー大会」
ISPフレンドシップ部が主催するスイーツ・エンジェルスVSエイブランのビーチバレー決戦が開催。歓声を受けるジェニー・ハリー組、アキラ・なでしこ組。物を投げつけられるシスターB・クマさん組。罵声を浴びせられるクマくん・クマちゃん組。観客と乱闘になり止めようとしたMr.クラウンにも物が投げつけられる。
ジェニー・ハリー組VSクマくん・クマちゃん組は、ジェニーがハリーに見惚れて苦戦するも、ハリーが覆面をして勝利。アキラ・なでしこ組VSシスターB・クマさん組は、エイブランがボールを爆弾にすり替えてアキラを爆殺。なでしこだけとなって敗北。
決勝戦のジェニー・ハリー組VSシスターB・クマさん組でもボールを摩り替えようとするエイブランだったが、車椅子のアキラがアフロキックで未然に防ぎ、ベンチでクマくん・クマちゃんは爆死。
ジェニー・ハリー組は作戦失敗で茫然とするシスターB・クマさん組をボコボコにして優勝。
【#6 感想】○
何だか毎回Bパートはお話に内容がない代わりに金遣いが凄い。大会の会場を埋め尽くす無数のジェニー人形は、全部本当に用意したらしい。この凄さを披露したくて川北監督は記者団を呼んだそうな。
物や罵声を投げつけられるエイブランは、人気がないというより、前回書いたように社会的な迫害を受けているように思える。シスターBのバースデイパーティーは一見楽しそうに見えたが、祝ってくれるのがクマさん達だけという面に着目するとかなり可哀相に思えてくる。
ひょっとこ服を着ているハリー。ひょっとこは道化役を意味する。ハリーはこの物語の道化か。ジェニーらの妄想の餌食になり、ある事ない事いじられるキャラ。ひょっとこといえばお面だが、ハリーはさらに覆面をする。どこから出てきたその覆面。ひょっとこ好きだけにお面収集家か。
ボールが爆弾に摩り替わって爆発し、アキラはアフロヘアーに。爆弾のボンバーと爆発頭のボンバーヘッドを掛けたジョーク。何度も登場した救急車だが、途中の一回は進行方向が逆になっている細かいギャグ。
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【#3 あらすじ】「エイブランを解散せよ!」
オシャレとスイーツをなくそうと企む秘密結社エイブランの結成理由は、オシャレをなくしてシスターB(桃井はるこ)だけがオシャレしてイケメンにモテるため。過去にシスターBがスイーツ食べ過ぎで太った事があったから。
どちらも個人的な理由でこき使われていると知ったエイブラン幹部:クマさん・クマくん・クマちゃんは反発。しかしシスターBに木槌で殴られ、怒った幹部達は野生に返って狂暴化。
ホテルのプールサイドでくつろぐジェニー(野川さくら)アキラ(小林ゆう)なでしこ(桑谷夏子)を覗いていたISPのMr.クラウン。街に急行したスイーツ・エンジェルスに助けを求めるシスターB。Mr.クラウンはエイブランを分裂させ、解散させるチャンスだとしてヘリから指令を出す。
シスターBの意見を聞き同情するジェニー。クマさん達の言い分を聞き同調するアキラ・なでしこ。それぞれ相手の悪口を言ってあげる。しかし思い直したシスターBとクマさん達は仲直り。悪口を言ったジェニー達をクマさん達に襲わせるシスターB。作戦が失敗してMr.クラウンのヘリをなでしこがスイーツアローで撃墜。
【#3 感想】○
エイブラン内部で勃発したケンカを利用し、心理作戦によって分裂を決定的なものにし、解散に追い込もうとしたMr.クラウン。しかし逆にエイブランの結束を深めてしまい、部下のジェニー達の攻撃を受ける。分裂したのはISP側だったというオチ。
オシャレとスイーツをなくす目的はシスターBの個人的な理由で、そのために働かされる事に反発したクマさん達だったが、それよりもっと根本の部分:シスターBとクマさん達が一緒に居る訳は、シスターBの個人的な理由ではなかったのだろう。
シスターBとクマさん達それぞれの意見に同情・同調するジェニー達だったが、「クマは臭い・シスターBは底意地悪い」との個人的な悪口を言ってしまい、双方から「クマはキレイ好き・シスターBは優しい」との反論を受ける。
オシャレのセンスが普通の女の子とは違うシスターBと、人間から迫害を受けてきたクマさん達。社会から虐げられてきた両者は、人間とクマの尊厳の部分で結びつき、エイブランを結成した。ジェニー達からの悪口によってその経緯を再認識したため仲直りする。
一方、半ば成り行きでMr.クラウンの部下になり、スイーツ・エンジェルスを結成したジェニー達。Mr.クラウンの個人的な覗き趣味のためエンジェルスに選ばれた(前回の子犬ロボぱぴーによるスキャンも覗きの一種か)。
そしてエイブランと戦わされるわけだが、街の平和を守るとの大義はあるにしても、「個人的な理由」とのキーワードからすると、Mr.クラウンとシスターBの間には個人的な因縁か何かがあるとの推測が可能。
なでしこによる撃墜はジェニー達とMr.クラウンの結びつきの弱さを象徴している。本当は、毎週一度は変身して戦う制作上のノルマがあるためだろうが。なでしこがやり過ぎだと言いかけたジェニー・アキラによって、この友達三人の結束にも若干の疑問が…。
「何でスクーターが1台しかないんだ」と、クマちゃんの咆哮が一瞬止まってまた吠える所が笑えた。
【#4 あらすじ】「憧れの先輩、ハリー」
バスケ部キャプテンのハリーに見惚れるジェニー。そこへアキラがスパークリング、なでしこが琴を弾き始める。アキラ・なでしこもハリーにアピールしていると思うジェニーはシンデレラの世界を妄想。
お嬢様のシスターBから虐められてる掃除女ジェニー。正直と素直は貧乏人の財産だと主張するジェニーに、正直の妖精:アキラと素直の妖精:なでしこが魔法を掛け、ハリー王子のリカちゃんキャッスルでの姫選びパーティに参加させる。
ガラスの靴を落として帰って来たジェニーを探すハリー。シスターBはガラスの靴が履けず、ジェニーが履いてカップル成立。しかしアキラ・なでしこもハリーにアピールを始める。
現実に戻ったジェニーは「やめなさいよあんた達!」とアキラ・なでしこを追い払う。「何なんだ!?」と訳が分からないハリー。
【#4 感想】○
これに感想なんて酷だ…。スパークリングのアキラ、琴のなでしこのアピールに対して、妄想がジェニーのアピール手段だという事か。それではハリーが訳分からないのも無理はない。もう一人、お嬢様のシスターBは「ハリー王子の王女」から「女王様」に転じてのアピール?のような。
恋い焦がれる女の子ジェニーの気持ちをシンデレラの世界で表現するのを、違和感なく移行させるのは浦沢義雄の脚本ならでは。女の子が普遍的に憧れるシンデレラだからこそ名作であり、これをジェニーの世界にも適用させた事こそ凄いのかもしれない。
この番組のジェニー世界は、公式サイトでも番外編と説明されているのに、普通の女の子と変わりないと位置付け、親近感を持たせようとする恐ろしさ(笑
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シンデレラ(絵本)
もしも、シンデレラの行動がすべて計算ずくだったら?
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Kawaii!JeNny かわいい!ジェニー Vol.1(エピソード1・2)
Vol.2(エピソード3〜6)
Vol.3(エピソード7〜10)
Vol.4(エピソード11〜14)
Vol.5(エピソード15〜18)
Vol.6(エピソード19〜22)
【#1 あらすじ】「スイーツ・エンジェルス」
地球が狙われている。かわいいオシャレとおいしいスイーツを無くそうと企む秘密結社:エイブランに。高校二年生のジェニー(野川さくら)は洋服屋で新着の服を選んでる最中に、Mr.クラウンから呼び出される。公園で琴を弾いていたなでしこ(桑谷夏子)、バスケをしていたアキラ(小林ゆう)も指令を受け、現場に急行。
街でシスターB(桃井はるこ)の操る巨大ロボ:イタズランが暴れ、ビルに落書き。ジャイロジェスパに乗るジェニーに排ガス攻撃。
ジェニー「一人一人の心掛けが地球温暖化を防ぐというのに、許せないわ!」
鋼鉄より強く絹糸よりしなやかなアクティブドレス:フェアリーテクターを装着し、ファイティングモードになったスイーツ・エンジェルス。
しかしシスターBはイタズランに泡攻めをさせ、この間にエイブラン幹部:クマさん・クマくん・クマちゃんに街のスイーツを奪うよう命じる。ジェニーはクマさん達に呼びかける。
「シスターBはあなた達の血糖値を上げ、メタボな体にするつもりよ」
躊躇うクマさん達。アキラがダイナミックシュートでイタズランのペンを壊し、なでしこがスイーツアローで射貫く。さらにアキラがスパーリングシュート、とどめにジェニーがシャイニングバトンフラッシュでイタズランを破壊。街のスイーツで勝利を祝うスイーツ・エンジェルス。
【#2 あらすじ】「なぜ、スイーツ・エンジェルスに?」
桜の季節。ファッションDREAM専属モデルオーディションを見かけたジェニー。桜餅を食べたいのかファッションモデルになりたいのか、アキラに選択を迫られたジェニーはオーディション会場の列へ。同じ頃、シスターBもオーディションを受けようとしていた。ジェニーには勝てないと悟ったシスターBはクマさん達に命じ、ジェニーを列からどかす。
ジェニーを二階建てバスに放り込んだクマさん達。なでしことアキラも追う。子犬ロボぱぴーが居たそのバスはスイーツ・エンジェルスのオーディション会場だった。モニターに現れたISP(インターナショナル・サイエンス・ポリス=国際科学警察)のMr.クラウンがドアを閉める。泣き落としやスイーツをおごられた三人はスイーツ・エンジェルスとなる。
シスターBは根性が悪そうだからと言われ、オーディション失格。
ジェニー「ざまぁみろ!ですわ」
しかしジェニー達もスイーツの食べ過ぎで翌日は腹痛。さらに、スイーツ・エンジェルスの仕事はいつでも呼び出しがあり、無報酬。
「なんか憂鬱。そうだ、うどん食べて寝ちゃおう。うどん♪うっどん〜♪」
【感想】◇
平成ゴジラシリーズの川北紘一が監督、美少女戦麗舞パンシャーヌの浦沢義雄が脚本、人形劇の操演でありながら特撮技術やCGをふんだんに折り込んだドールドラマの新境地:ドールラマの初回。
面子からしてスゴイものになりそうな期待を抱かせたが、割と静かで大人しい出来映え。パンシャーヌではやたら熱い記事を意図的に書いた当ブログだが、これはそこまでいかないかも。でも後からじわじわと凄さが分かってくるような。
人形だから表情は一定で、体の動きも限られる。でもそれを逆に利用し、無表情で突飛なセリフを言わせてシュールを出す浦沢脚本。生身の人間では出来ない動きを人形にさせるダイナミックな(笑)アクション。着せ替えで色々なシーンを演出するジェニーには、破天荒な脚本を書く浦沢義雄でなければ対応不可能。ゴジラで使ったセットの再利用でコストを抑えるには川北紘一が不可欠。
さらに、無表情な人形に感情移入させるため、声優は野川さくら、桃井はるこ、小林ゆう、桑谷夏子らを起用。声優に詳しくない執筆者でもこの名前くらいは知ってるほどの豪華さ。
ちょっとまだ、シスターBとクマさん達の掛け合いの間が悪かったりする。画面の切り替えを早くすればシスターBのズッコケで笑えそうなのに。あと、シスターBがMr.クラウンの娘か孫で、身内のケンカにジェニー達が巻き込まれてた…というオチだったらどうしよう。
さて今回の2話は、世界観の概要を伝える意図のあった#1と、スイーツ・エンジェルスの誕生を回想した#2で構成。オシャレとスイーツを巡る戦いで、表面的には悪のエイブランと善のスイーツ・エンジェルスが描かれるが、よく考えると単純な善悪になってない深さもあった。
ビルを破壊するのではなく、落書きしてそれを芸術と呼ぶシスターB。自分の美学を公共空間・景観に押しつけるシスターBは、オシャレの表現を外に求める人物。一方、洋服屋で服を散らかし放題にして出ていったジェニー。自分のオシャレのため店内を汚す行為はシスターBと大差ない。
イタズランを操るシスターBだったが、イタズランは人格のあるロボット。わざわざ人格を残して操縦席からイタズランにツッコミ入れたりコケるシスターB。これらはもしかしたら、悪の首班でありながら非情になりきれないシスターBの優しさかも。
そして、自分が前線に立ってスイーツ・エンジェルスと戦い、その隙にクマさん達をスイーツ獲りに向かわせるシスターB。自らが囮となって部下に手柄を与える心優しき司令官。
そんな出来すぎた人物がこの世にそうそう居るはずがない。ジェニーはそんな心理を利用する。シスターBの命令には裏があるとクマさん達に呼び掛ける。シスターBはクマさん達をメタボリックシンドロームにさせようとしているのだと。
シスターBの優しさを受けていたはずのクマさん達は、この説で目を覚ます。そもそも悪の秘密結社の首班:シスターBがそんな善い人であるわけがない。シスターBの立場と言説の不一致は、ジェニーの説によって、裏があるのだと納得したクマさん達。
自分の温情が部下に伝わっていなかったと知ったシスターBは操縦を諦める。シスターBによって落書きをさせられていたイタズランは、ここで操縦から解放され、当初に望んでいた街の破壊を実行しようと爆弾を持つ。
この動きもスイーツ・エンジェルスは利用し、果敢に攻撃を仕掛けてイタズランを爆破。シスターBは空に投げ出され、クマさん達に八つ当り。これも愛情の裏返しなのだが。
…書き過ぎたから#2は簡潔に。この話では因果応報が描かれる。オシャレの代表:ファッションモデルを巡っての争いが全ての起源だった。ジェニーを排除してオーディションに臨んだシスターBは、その根性の悪さを見抜かれ失格。一方シェニー達は、大量のスイーツで買収されてスイーツ・エンジェルスになったが、食べ過ぎで腹痛。うどんを食べようと思い付いたのは、うどんがお腹に良い食べ物だから。
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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)と超悪デビルの関係が夫:健介(大熊啓誉)にバレ、険悪な雰囲気の新庄家。娘:理沙(北山向日葵)は家を飛び出し、由美子が追い掛ける。理沙は美少女戦麗舞パンシャーヌミニに変身し菓子をヤケ食い。それを見つけた由美子も美少女戦麗舞パンシャーヌに変身し、グレるのを止めようと戦闘になる。
超悪デビルが参上し二人を止めようとするが、パンシャーヌが駆け寄り抱きつく。
ミニ「美少女戦麗舞パンシャーヌの心は超悪デビルでいっぱいじゃないか。そんな奴に美少女戦麗舞パンシャーヌミニは愛されたくない!」
パンシャーヌを信じてあげろと説得する超悪デビルに対しても
ミニ「私の家の平和な家庭を壊しやがって!」
とシロガネーゼアタックミニを浴びせる。ところが、取れた仮面の下には健介の顔があった。
自宅に戻って説明する健介。南行徳の居酒屋 源さんで神様(猫ひろし)から10年前の美少女仮面フローレンスの正体が由美子だと聞かされた健介。主婦として物足りない生活を送る由美子をもう一度輝かせようと、10万円払って美少女戦麗舞パンシャーヌにしてもらった。だがその輝きはつかの間で、ミニが加わってからパンシャーヌの負担は増し、主婦業が疎かになり、家庭崩壊に至った。
そこで再度神様に会い、パンシャーヌ引退を願い出るが、健介自身が辞めさせろとアドバイスされ、10万円払って会社も辞めて超悪デビルになった健介。だが逆にパンシャーヌを励ましてしまい、パンシャーヌは超悪デビルに恋をしてしまった。
パンシャーヌと超悪デビルは自宅に神様を呼び出し、ミニも加わってデビルキックやシロガネーゼアタックを食らわす。このまま美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニとして暮らす方が合っているのかもと思う三人。
『仮面一家の旅立ち』
美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニの三人は食卓を囲んで朝食。神様はペットとして飼われている。そこへ義弟で警官の清志(牧田哲也)がパンシャーヌの正体を知らせに飛び込んでくるが、仮面一家を見て納得して帰っていく。
健介は理解ある上司と部下のいる会社に再就職し残業も少ない。理沙は幼稚園でいじめっこにシロガネーゼアタックミニを浴びせてる。由美子は健介を送り出し、ゴミを出して理沙を幼稚園まで送る。
神様「こんな家庭があっても良いと思う」
幸せを取り戻した新庄家。
【感想】○
由美子と健介の間に離婚の影がちらつき、グレた理沙。それを招いた超悪デビルの正体が健介だと判明し、元凶は神様にあるとの結論に達する。神様を倒した三人は、変身し仮面を着けたままの姿で日常を送る事になる。
やはり食卓が家庭の象徴であり、険悪ムードな新庄家の食卓に食事は並ばない。グレた理沙がヤケ食いするのもこれへの当てつけ。だから食べた意識もなく、理沙はすぐにお腹が減って特上寿司となる。寿司を食べ続けた理沙はパワーを得て、神様を一番苦しめる役となる。そして最初の頃のような朝食の風景に戻っていく新庄家。
超悪デビルの正体が健介だとは分かりきっていたが、美少女戦麗舞パンシャーヌをプロデュースしていたとも明かされる衝撃の展開。その根底にあったのは、健介の由美子への愛だった。
その愛によってパンシャーヌとなった由美子。さらにパンシャーヌミニとなった理沙を庇って戦う。庇う事で由美子は理沙への愛情を注いでいたが、主婦業・美少女スーパーヒロイン・母娘共闘の三つの負担に耐えられなくなっていた。
その現実逃避として由美子は超悪デビルに恋をする。健介はパンシャーヌを倒して由美子を解放するつもりだったが、失われた由美子からの愛をパンシャーヌを通じて受け、自らもまた超悪デビルとしてパンシャーヌを励ましてしまう。
健介の由美子への愛はパンシャーヌとなって昇華し、パンシャーヌは理沙への愛をミニに注ぐ。日常の由美子の愛は不足し、健介は超悪デビルとなってパンシャーヌの愛を受ける。日常の由美子の愛と非日常のパンシャーヌの愛を両立させる事は不可能。ならばせっかく成立した非日常での愛情関係を壊して日常に戻るよりも、このまま仮面一家として日常を送る方が良い。
仮面とはいえ、パンシャーヌもミニも超悪デビルも、それぞれ正体が分かって生活するから問題はない。その生活ぶりを見た清志も、瞬時に由美子達だと理解して納得する。何より、仮面一家の姿は普通の家族の愛が昇華して生まれたものであり、変身という同質化の絆で結ばれている。
対外的には極めて異質な仮面一家も、ごくごく普通に日常生活を送れば、周囲の理解も得られて会社に入れるし、幼稚園にも通い続けられるし、主婦業もご近所付き合いもできる。変身してるから由美子の家事は三倍速くなるオマケ付き。
正体がバレたらナマコにすると言っていた神様も、三人の力を合わせて倒した。家族愛がある上に変身しての攻撃とあっては神様も敵わない。変身状態で外に出るのは、全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)の組合長も「広報活動」という事で納得している。さらにこの番組を見てきた視聴者は、全てを知っている立場にあり、仮面一家を何の違和感もなく受け入れられるだろう。
パンシャーヌの仮面一家は奇抜でシュールにも見えるが、現実社会はもっと進んでいる。ザ・グレート・サスケは、覆面のまま選挙活動をして民意によって当選し、岩手県議会議員となり覆面のまま議員活動をした。県議会でも「議場での覆面着用禁止の会議規則改正案」は否決され、覆面活動は行政からも認められたのである。新庄家が仮面一家となっても何ら可笑しい所はない。
【総評】○
「ツッコミどころ満載」「チープな作り」といった見た目の感想に晒され続けた本作。それを楽しみつつ記事を書く人が大半を占める中、当ブログは唯一クソ真面目に全面肯定して記事を書いて独自路線を取った。それが読者様にも共感されたのか物珍しさからか、もの凄い量の継続的なアクセスを集めて感謝する事しきりです。
#1○ 冒頭の甘い食卓シーン。これを見た瞬間にこの番組は本気で書かないといけないと思ったのが全ての始まり。この食卓こそ「この10年間で由美子が得た幸せの象徴」であり、その後もずっと最終回まで食卓・食事が家庭内の愛情表現に使われていた。
現実を侵食した怪人により理想は破綻の危機を迎え、それを守るためにスーパーヒロインになった由美子。しかし怪人と自分との共通点に気付き、退治すべきはダイエットマシーンであり、それに頼る未熟な心にあるとの結論に達する。そこから改心を目的とするピュアウェーブが生まれる。真面目に解釈すれば筋の通りまくったパンシャーヌの世界観が浮かび上がる。
#2◇ は日常に対するイリュージョンショーの非日常が描かれる。同時に怪人という非日常の出現で、日常世界を守るためにパンシャーヌという非日常になって戦う由美子。普通の人が固まるという描写は、パラレルな非日常世界を思わせた。
だが、非日常は日常があってこそ成立する世界であり、日常には勝てなかった。努力と結果が結びつかない日常に絶望し、結果しかない非日常にすがった怪人だったが、努力も結果もある日常世界を凌駕する事は出来なかった。二層式洗濯機に価値を見出す結論が独特。
#3○ は偽パンシャーヌの出現により正体を明かしたくなる由美子の葛藤を描く。これに幽霊世界と人間世界で互いに頑張っていこうと決意させる物語と絡める事で、由美子のジレンマが解消される。
主婦とパンシャーヌのどちらの世界でも一生懸命やっていれば、きっと理解されるはずだとの結論。その思いはまず娘の理沙に通じ、パンシャーヌを応援する理沙→パンシャーヌに憧れる理沙→ミニになる理沙という伏線にもなった。
#4◎ は夫婦愛・母娘愛・家族愛が前面に出ており、さらにゾンビの兄弟愛、果ては神様の慈愛まで描かれる。それがプリンという材料で全て表現できてしまう秀逸な回。
娘も夫も失いかけた由美子のセリフ
「あんた!許さないわよっ!!」
で若干の涙を浮かべて叫ぶ矢吹春奈。このシーンで彼女は開眼したと思う。矢吹が番組の本質を理解して演技しているのが良く分かった。
#5◇ はよくある嫁姑戦争ではなく、熟年離婚戦争で現在・過去・未来を描く。過去の怨讐を現在に持ち込み、未来を閉ざす人々に対し、未来を信じるパンシャーヌがその悪しき心を解消させた。ご町内の皆様に夢を与えてパンシャーヌは飛び去る。
#6○ は主従関係と母娘関係の近似性と異質性を描く回。姿の大小で主従の誤解があったが、見方によっては母娘も同じではないか。子供が従属物でない事を示しつつ、由美子の奇跡的な離れ業から母娘の絆が絶対のものだと表現。復讐の言葉も「ママなんか嫌い」の言葉も愛情の裏返しでしかない。
#7◇ あたりから番組本編でも真面目なテーマが語られるようになり、見えない本質をえぐり出す意図で始めた当ブログの真面目な解釈の必要性が薄れ、実は執筆に難儀していた。幸せの象徴である食卓に並べられる食材をテーマにした、丘ダイバーによるマグロ危機の訴え。
幸せな食卓を囲む喜びを、食材への感謝で示せなければいけないという結論。ごくごく当たり前の規範であったが、現代社会では忘れられているのではないか。それは人類の発展と共にあった分業によってもたらされたのだと解釈。
パパイヤ鈴木というデブなのに敏捷な動きをウリとする高額ゲストを出演させたのに、動きを封じて良さを消す戦闘には少々不満が残った。それもギャグと言われれば反論できないが。
#8◇ は全肯定で書く制約に苦しみ、執筆者自身の考えとは違う事を書き進めた結果、何を言いたかったのか論点がぼやけた失敗記事。読者様も混乱させてしまい、この記事を最後まで読み進んだ人は殆どいなかったと思われる。書き直したいくらい。
要は仲間内コミュニケーションに頼る現代人は、その仲間に入れない人への無理解が進み、その対象が社会的弱者である場合、深刻な危機をもたらすのではないかという仮説が第一点。仲間内コミュニケーションとして、ケータイとパンシャーヌを同類と見立て、パンシャーヌとミニだけの非日常世界と、一般世界のコミュニケーション断絶が生じるという推論が第二点。さらに仲間外れの健介との夫婦の危機、超人的な力を一般人に発動する事の是非が問われるのではという今後への不安が第三点。
#9○ は#8記事の反省に立ち、怪人との戦いの解釈はばっさり捨て、由美子と健介の関係のみに絞って執筆した。お袋の味VS妻の味の本質は、味や料理の良し悪しでなく愛情の有無で決めるべきものだった。愛情は甘いものではなく、気遣いと努力で生まれるというほろ苦い現実的な結論となる。
#10○ は『美少女仮面ポワトリン』での花島優子を出し、バブル時代を演じさせて二重のノスタルジーを想起させようという意図のある回。東映不思議コメディーシリーズにはまった人の間では放送前から話題になったらしいが、視聴率は1%切りの0.9を記録。ちなみに美少女戦麗舞パンシャーヌの視聴率は最高2.7(#2)、平均視聴率は1.45%。
バブルとセレブを似たものと解釈し、健介とバブルな男女関係になる事を目論んだ怪人だったが、健介はそんな男ではなく、由美子もまた地道に生活をする主婦を選んだ人間だった。そんな強固な夫婦だからこそ、その愛から生まれたパンシャーヌは怪人に勝利する。
#11○ は由美子の負担が表面化し主婦業が疎かになり、怒った健介が超悪デビルになる回。最終回でこの行動がパンシャーヌを辞めさせるものだったと明かされるが、当ブログでもこの時点で「健介によるパンシャーヌからの由美子の解放」だと解釈した。しかし解放の手段がパンシャーヌで居続けるという結末までは読めなかった。
解放させてあげようという夫の愛が、由美子に作用しパンシャーヌにも作用する。それで由美子がパンシャーヌも主婦業も続けられるから超悪デビルは去って行った。…という所まで分かっていたのだから、もう一歩進めてパンシャーヌのまま主婦をこなす結末まで読めたはず…と言っても後の祭。逆に最終回の結末は納得のいくものになったが。
#12○ は理沙役の北山向日葵と北山伊万里の双子登場の総集編。この番組に対する数々の批判を承知した上で、どうせツッコミ入れるなら笑える論点を提示しなさいという制作側の主張があった…かどうかは知らないが、全部ギャグにしてしまう手法は一つも二つも上を行っていた。
全パー連組合長の権力行使の方向が反対である事、実はそれを自覚した上でパンシャーヌの正義の力を見たかったのでは?と推測してみた。由美子も超悪デビルに再会したいから闘った。そんな屈折した心と対極にある理沙・宇宙人の子供の純粋な心も見逃せない。
そして最終回○ は上述した通り。やや別の解釈になるが、人は家庭内と外ではそれぞれ違う顔をする。外での顔はさらに場面毎に違う。どれが本当の顔という事もなく、どれも本当の顔だが、現代人はその使い分けからストレスを抱えたり、逆に気分転換に使ったりする。一方で、使い分けをせずに公共空間と私的空間の境目を無くし、公共マナーを無視する人も増えている。
それら悩める現代人への答えの一つとして、仮面一家がある。様々な顔を持つ事を放棄し、仮面に統合された新庄家。それが愛情溢れる家庭の平和から来るものならば、その行動も正しいものとなり、ご町内も平和になり、きっと宇宙も平和になるはず。
パンシャーヌを見続けてきた我々視聴者にも、それを理解し受け入れる素地がある。この番組には常に「馬鹿馬鹿しい」「下らない」という浅さでは片付けられない愛の物語が根底にあった。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
DVD 1(1、2話)
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DVD 6(11〜最終話)
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【あらすじ】全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)からの出頭命令を受け取った新庄由美子(矢吹春奈)と娘:理沙(北山向日葵)は、ニューヨークにある高層ビルに出向く。このビルはノーギャラのヒロイン達からかすめ取った組合費(月4600円、子供は4000円)で建てられている。
組合長(六角精児)と秘書(北山伊万里)のいる部屋で名乗りを上げ、スーパーヒロイン免許証(ミニは仮免)を渡す。パンシャーヌの活動にクレームが入り、無罪なら返却するとの事。こうしてパンシャーヌ裁判が開廷。
博多在住・美少女矢魔我沙(やまがさ)メンタイーヌは、#1でパンシャーヌが神様(猫ひろし)に石を投げ付けたと訴える。→あの神様(#2)だから仕方ないと弁明。
名古屋在住・美少女多威虎雨(たいこう)エビフリャーナは、#3で義弟の警官:清志(牧田哲也)にシロガネーゼアタックを放ったと訴える。→清志はパンシャーヌの正体を間違えすぎだからと弁明。
大阪ミナミ在住・美少女御鼓野美(おこのみ)ナンデヤーネは、#7で丘ダイバー(パパイヤ鈴木)にインチキ勝負をしたと訴える。→これは苦情ではなく叱咤激励だとミニが弁明。
組合長と岡山在住・美少女姫伊乳(ピーチ)ママカリーヌは、#4のゾンビ、#6の土男(ウクレレえいじ)、#9のマザコン怪人(坂本真)、#10のバブル怪人(花島優子)などを自宅に入れたのは何故かと質問。→やっと手に入れた一戸建てを自慢したいからとミニが暴露。
もう一つ、#5、#9などで怪人も出現していないのに変身するのは何故か。→広報活動だと弁明。
北海道在住・美少女多羅罵(たらば)ススキノーゼは、#9で由美子がマザコン怪人を生み出したと訴える。→弁明できないパンシャーヌ。
組合長「もうお終いだよ、エセ美少女戦麗舞」
秘書が有罪判決を下す。
「パンシャーヌ有罪。免許は取り上げ。スーパーヒロイン廃業決定!」
そこへ、#1で助けた宇宙人の子供(松本大空)が入って来る。大マゼラン星雲大学(UCLA)法学部に入学し、主席で卒業し弁護士になった宇宙人の子供。マザコン怪人を生み出した味噌汁を食べさせたのは、パンシャーヌではなく由美子だと指摘。
全日本美少女スーパーヒロイン規則 第四条第五項「変身する前の人格はスーパーヒロインと見なさず」により、由美子の行動は規則に縛られないとして無罪を主張する。パンシャーヌは晴れて無罪となり帰宅。これでまた#11の超悪デビルに会えると喜ぶ由美子。理沙はそんな由美子を心配する。
「ママ、我が家はどうなっちゃうの?」
【感想】○
総集編らしからぬ総集編。これまでのパンシャーヌの活動に誤りがなかったのか、活動に対する疑問点が一気に解消される(断言w)。今回唯一、おさらいされていなかった#8記事の最後に「社会的影響の是非が問われる事態になるのでは」と書いたが、そこまで深刻にはなっていない裁判が開廷されている。
美少女スーパーヒロインの活動が孤独なものだとの解釈は#1記事に書いたが、実は全パー連があり、その活動内容はヒロイン間で共有されているようだ。しかし10年前の美少女仮面フローレンス時代には無かったため、由美子は引退したのかもしれない。
だとするとこの全パー連は、ここ10年の変化の最たる物に挙げられるインターネットを駆使して、情報共有と相互連絡を取り計らっている団体なのでは。組合長の机にもノートパソコンがあったし、理沙の手続きはネットで仮申請したとの由美子のセリフもあった。その独自ネットワークの構築と維持費用と思えば4600円の組合費は、ぼったくりとも言い切れない。
全パー連があるおかげで、フローレンス時代のような孤独を感じる事もなく、パンシャーヌは他のスーパーヒロインと励まし合いながら活動を続けられるのだろう。しかし全パー連は、今回のような苦情申請も取り扱う。情報共有と表裏一体の監視機能も果たしている。免許剥奪という強権も持っており、粛清による内部浄化という怖い一面もある。
本来は神様がスーパーヒロインの任命と廃業の権限を持っている雇い主のはず。そして全パー連は従業員のヒロイン達を守る労働組合的な組織であるはず。あの気まぐれな神様から雇用を守ってくれる強い味方が全パー連でなければならない。
だが全パー連の組合長は、最初からパンシャーヌの裁判を楽しみ、有罪と決まって大喜びしていた。美少女スーパーヒロインを束ねる地位と権力にあって、神様との折衝にも使えるその力を、弱い立場のパンシャーヌに向けて喜ぶ誤りを犯している。
このような組合長の性格が、美少女戦麗舞パンシャーヌのいい加減な行動に影響を与えていると言えなくもない。清志への必殺技、インチキ勝負、身勝手な変身や戦い以外へのパワー行使…。どれも組合長は容認してしまう。この組合長の下にこのヒロインあり。
なにより、組合長(六角精児)はドラマ黒い太陽 #3にてキャバクラ嬢に××しようとしていた渋井である(笑)「おぬしもワルよのぅ」の世界である。こんな組合長にパンシャーヌを裁く権利などあるはずがない。
でも組合長は、実は自分が悪い事をしていると自覚している。そして美少女スーパーヒロインの活動を遠くから見るしかない役職の寂しさを紛らわすために、出頭命令を乱発し不当な裁判を開廷させている。パンシャーヌに名乗りを上げさせたのも、悪い自分を治して欲しいとの潜在意識から出た要求だった。名乗りは悪に向かって行われるものだから。そして理沙に瓜二つな子供秘書(北山向日葵と伊万里は実の双子)を側に置いている。
ちゃらんぽらんな組合長とパンシャーヌに規律をもたらしたのは、法律であり弁護士となった宇宙人の子供だった。そして、超悪デビルに心を奪われている由美子に不安を抱き、家庭を按じているのも子供である理沙。特撮史上初の子持ちスーパーヒロイン:パンシャーヌの結末は、その特性を活かして子供が大団円に導く最終回となるのだろうか。
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Fellow(エンディング曲)
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