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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)と超悪デビルの関係が夫:健介(大熊啓誉)にバレ、険悪な雰囲気の新庄家。娘:理沙(北山向日葵)は家を飛び出し、由美子が追い掛ける。理沙は美少女戦麗舞パンシャーヌミニに変身し菓子をヤケ食い。それを見つけた由美子も美少女戦麗舞パンシャーヌに変身し、グレるのを止めようと戦闘になる。
超悪デビルが参上し二人を止めようとするが、パンシャーヌが駆け寄り抱きつく。
ミニ「美少女戦麗舞パンシャーヌの心は超悪デビルでいっぱいじゃないか。そんな奴に美少女戦麗舞パンシャーヌミニは愛されたくない!」
パンシャーヌを信じてあげろと説得する超悪デビルに対しても
ミニ「私の家の平和な家庭を壊しやがって!」
とシロガネーゼアタックミニを浴びせる。ところが、取れた仮面の下には健介の顔があった。
自宅に戻って説明する健介。南行徳の居酒屋 源さんで神様(猫ひろし)から10年前の美少女仮面フローレンスの正体が由美子だと聞かされた健介。主婦として物足りない生活を送る由美子をもう一度輝かせようと、10万円払って美少女戦麗舞パンシャーヌにしてもらった。だがその輝きはつかの間で、ミニが加わってからパンシャーヌの負担は増し、主婦業が疎かになり、家庭崩壊に至った。
そこで再度神様に会い、パンシャーヌ引退を願い出るが、健介自身が辞めさせろとアドバイスされ、10万円払って会社も辞めて超悪デビルになった健介。だが逆にパンシャーヌを励ましてしまい、パンシャーヌは超悪デビルに恋をしてしまった。
パンシャーヌと超悪デビルは自宅に神様を呼び出し、ミニも加わってデビルキックやシロガネーゼアタックを食らわす。このまま美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニとして暮らす方が合っているのかもと思う三人。
『仮面一家の旅立ち』
美少女戦麗舞パンシャーヌ・超悪デビル・美少女戦麗舞パンシャーヌミニの三人は食卓を囲んで朝食。神様はペットとして飼われている。そこへ義弟で警官の清志(牧田哲也)がパンシャーヌの正体を知らせに飛び込んでくるが、仮面一家を見て納得して帰っていく。
健介は理解ある上司と部下のいる会社に再就職し残業も少ない。理沙は幼稚園でいじめっこにシロガネーゼアタックミニを浴びせてる。由美子は健介を送り出し、ゴミを出して理沙を幼稚園まで送る。
神様「こんな家庭があっても良いと思う」
幸せを取り戻した新庄家。
【感想】○
由美子と健介の間に離婚の影がちらつき、グレた理沙。それを招いた超悪デビルの正体が健介だと判明し、元凶は神様にあるとの結論に達する。神様を倒した三人は、変身し仮面を着けたままの姿で日常を送る事になる。
やはり食卓が家庭の象徴であり、険悪ムードな新庄家の食卓に食事は並ばない。グレた理沙がヤケ食いするのもこれへの当てつけ。だから食べた意識もなく、理沙はすぐにお腹が減って特上寿司となる。寿司を食べ続けた理沙はパワーを得て、神様を一番苦しめる役となる。そして最初の頃のような朝食の風景に戻っていく新庄家。
超悪デビルの正体が健介だとは分かりきっていたが、美少女戦麗舞パンシャーヌをプロデュースしていたとも明かされる衝撃の展開。その根底にあったのは、健介の由美子への愛だった。
その愛によってパンシャーヌとなった由美子。さらにパンシャーヌミニとなった理沙を庇って戦う。庇う事で由美子は理沙への愛情を注いでいたが、主婦業・美少女スーパーヒロイン・母娘共闘の三つの負担に耐えられなくなっていた。
その現実逃避として由美子は超悪デビルに恋をする。健介はパンシャーヌを倒して由美子を解放するつもりだったが、失われた由美子からの愛をパンシャーヌを通じて受け、自らもまた超悪デビルとしてパンシャーヌを励ましてしまう。
健介の由美子への愛はパンシャーヌとなって昇華し、パンシャーヌは理沙への愛をミニに注ぐ。日常の由美子の愛は不足し、健介は超悪デビルとなってパンシャーヌの愛を受ける。日常の由美子の愛と非日常のパンシャーヌの愛を両立させる事は不可能。ならばせっかく成立した非日常での愛情関係を壊して日常に戻るよりも、このまま仮面一家として日常を送る方が良い。
仮面とはいえ、パンシャーヌもミニも超悪デビルも、それぞれ正体が分かって生活するから問題はない。その生活ぶりを見た清志も、瞬時に由美子達だと理解して納得する。何より、仮面一家の姿は普通の家族の愛が昇華して生まれたものであり、変身という同質化の絆で結ばれている。
対外的には極めて異質な仮面一家も、ごくごく普通に日常生活を送れば、周囲の理解も得られて会社に入れるし、幼稚園にも通い続けられるし、主婦業もご近所付き合いもできる。変身してるから由美子の家事は三倍速くなるオマケ付き。
正体がバレたらナマコにすると言っていた神様も、三人の力を合わせて倒した。家族愛がある上に変身しての攻撃とあっては神様も敵わない。変身状態で外に出るのは、全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)の組合長も「広報活動」という事で納得している。さらにこの番組を見てきた視聴者は、全てを知っている立場にあり、仮面一家を何の違和感もなく受け入れられるだろう。
パンシャーヌの仮面一家は奇抜でシュールにも見えるが、現実社会はもっと進んでいる。ザ・グレート・サスケは、覆面のまま選挙活動をして民意によって当選し、岩手県議会議員となり覆面のまま議員活動をした。県議会でも「議場での覆面着用禁止の会議規則改正案」は否決され、覆面活動は行政からも認められたのである。新庄家が仮面一家となっても何ら可笑しい所はない。
【総評】○
「ツッコミどころ満載」「チープな作り」といった見た目の感想に晒され続けた本作。それを楽しみつつ記事を書く人が大半を占める中、当ブログは唯一クソ真面目に全面肯定して記事を書いて独自路線を取った。それが読者様にも共感されたのか物珍しさからか、もの凄い量の継続的なアクセスを集めて感謝する事しきりです。
#1○ 冒頭の甘い食卓シーン。これを見た瞬間にこの番組は本気で書かないといけないと思ったのが全ての始まり。この食卓こそ「この10年間で由美子が得た幸せの象徴」であり、その後もずっと最終回まで食卓・食事が家庭内の愛情表現に使われていた。
現実を侵食した怪人により理想は破綻の危機を迎え、それを守るためにスーパーヒロインになった由美子。しかし怪人と自分との共通点に気付き、退治すべきはダイエットマシーンであり、それに頼る未熟な心にあるとの結論に達する。そこから改心を目的とするピュアウェーブが生まれる。真面目に解釈すれば筋の通りまくったパンシャーヌの世界観が浮かび上がる。
#2◇ は日常に対するイリュージョンショーの非日常が描かれる。同時に怪人という非日常の出現で、日常世界を守るためにパンシャーヌという非日常になって戦う由美子。普通の人が固まるという描写は、パラレルな非日常世界を思わせた。
だが、非日常は日常があってこそ成立する世界であり、日常には勝てなかった。努力と結果が結びつかない日常に絶望し、結果しかない非日常にすがった怪人だったが、努力も結果もある日常世界を凌駕する事は出来なかった。二層式洗濯機に価値を見出す結論が独特。
#3○ は偽パンシャーヌの出現により正体を明かしたくなる由美子の葛藤を描く。これに幽霊世界と人間世界で互いに頑張っていこうと決意させる物語と絡める事で、由美子のジレンマが解消される。
主婦とパンシャーヌのどちらの世界でも一生懸命やっていれば、きっと理解されるはずだとの結論。その思いはまず娘の理沙に通じ、パンシャーヌを応援する理沙→パンシャーヌに憧れる理沙→ミニになる理沙という伏線にもなった。
#4◎ は夫婦愛・母娘愛・家族愛が前面に出ており、さらにゾンビの兄弟愛、果ては神様の慈愛まで描かれる。それがプリンという材料で全て表現できてしまう秀逸な回。
娘も夫も失いかけた由美子のセリフ
「あんた!許さないわよっ!!」
で若干の涙を浮かべて叫ぶ矢吹春奈。このシーンで彼女は開眼したと思う。矢吹が番組の本質を理解して演技しているのが良く分かった。
#5◇ はよくある嫁姑戦争ではなく、熟年離婚戦争で現在・過去・未来を描く。過去の怨讐を現在に持ち込み、未来を閉ざす人々に対し、未来を信じるパンシャーヌがその悪しき心を解消させた。ご町内の皆様に夢を与えてパンシャーヌは飛び去る。
#6○ は主従関係と母娘関係の近似性と異質性を描く回。姿の大小で主従の誤解があったが、見方によっては母娘も同じではないか。子供が従属物でない事を示しつつ、由美子の奇跡的な離れ業から母娘の絆が絶対のものだと表現。復讐の言葉も「ママなんか嫌い」の言葉も愛情の裏返しでしかない。
#7◇ あたりから番組本編でも真面目なテーマが語られるようになり、見えない本質をえぐり出す意図で始めた当ブログの真面目な解釈の必要性が薄れ、実は執筆に難儀していた。幸せの象徴である食卓に並べられる食材をテーマにした、丘ダイバーによるマグロ危機の訴え。
幸せな食卓を囲む喜びを、食材への感謝で示せなければいけないという結論。ごくごく当たり前の規範であったが、現代社会では忘れられているのではないか。それは人類の発展と共にあった分業によってもたらされたのだと解釈。
パパイヤ鈴木というデブなのに敏捷な動きをウリとする高額ゲストを出演させたのに、動きを封じて良さを消す戦闘には少々不満が残った。それもギャグと言われれば反論できないが。
#8◇ は全肯定で書く制約に苦しみ、執筆者自身の考えとは違う事を書き進めた結果、何を言いたかったのか論点がぼやけた失敗記事。読者様も混乱させてしまい、この記事を最後まで読み進んだ人は殆どいなかったと思われる。書き直したいくらい。
要は仲間内コミュニケーションに頼る現代人は、その仲間に入れない人への無理解が進み、その対象が社会的弱者である場合、深刻な危機をもたらすのではないかという仮説が第一点。仲間内コミュニケーションとして、ケータイとパンシャーヌを同類と見立て、パンシャーヌとミニだけの非日常世界と、一般世界のコミュニケーション断絶が生じるという推論が第二点。さらに仲間外れの健介との夫婦の危機、超人的な力を一般人に発動する事の是非が問われるのではという今後への不安が第三点。
#9○ は#8記事の反省に立ち、怪人との戦いの解釈はばっさり捨て、由美子と健介の関係のみに絞って執筆した。お袋の味VS妻の味の本質は、味や料理の良し悪しでなく愛情の有無で決めるべきものだった。愛情は甘いものではなく、気遣いと努力で生まれるというほろ苦い現実的な結論となる。
#10○ は『美少女仮面ポワトリン』での花島優子を出し、バブル時代を演じさせて二重のノスタルジーを想起させようという意図のある回。東映不思議コメディーシリーズにはまった人の間では放送前から話題になったらしいが、視聴率は1%切りの0.9を記録。ちなみに美少女戦麗舞パンシャーヌの視聴率は最高2.7(#2)、平均視聴率は1.45%。
バブルとセレブを似たものと解釈し、健介とバブルな男女関係になる事を目論んだ怪人だったが、健介はそんな男ではなく、由美子もまた地道に生活をする主婦を選んだ人間だった。そんな強固な夫婦だからこそ、その愛から生まれたパンシャーヌは怪人に勝利する。
#11○ は由美子の負担が表面化し主婦業が疎かになり、怒った健介が超悪デビルになる回。最終回でこの行動がパンシャーヌを辞めさせるものだったと明かされるが、当ブログでもこの時点で「健介によるパンシャーヌからの由美子の解放」だと解釈した。しかし解放の手段がパンシャーヌで居続けるという結末までは読めなかった。
解放させてあげようという夫の愛が、由美子に作用しパンシャーヌにも作用する。それで由美子がパンシャーヌも主婦業も続けられるから超悪デビルは去って行った。…という所まで分かっていたのだから、もう一歩進めてパンシャーヌのまま主婦をこなす結末まで読めたはず…と言っても後の祭。逆に最終回の結末は納得のいくものになったが。
#12○ は理沙役の北山向日葵と北山伊万里の双子登場の総集編。この番組に対する数々の批判を承知した上で、どうせツッコミ入れるなら笑える論点を提示しなさいという制作側の主張があった…かどうかは知らないが、全部ギャグにしてしまう手法は一つも二つも上を行っていた。
全パー連組合長の権力行使の方向が反対である事、実はそれを自覚した上でパンシャーヌの正義の力を見たかったのでは?と推測してみた。由美子も超悪デビルに再会したいから闘った。そんな屈折した心と対極にある理沙・宇宙人の子供の純粋な心も見逃せない。
そして最終回○ は上述した通り。やや別の解釈になるが、人は家庭内と外ではそれぞれ違う顔をする。外での顔はさらに場面毎に違う。どれが本当の顔という事もなく、どれも本当の顔だが、現代人はその使い分けからストレスを抱えたり、逆に気分転換に使ったりする。一方で、使い分けをせずに公共空間と私的空間の境目を無くし、公共マナーを無視する人も増えている。
それら悩める現代人への答えの一つとして、仮面一家がある。様々な顔を持つ事を放棄し、仮面に統合された新庄家。それが愛情溢れる家庭の平和から来るものならば、その行動も正しいものとなり、ご町内も平和になり、きっと宇宙も平和になるはず。
パンシャーヌを見続けてきた我々視聴者にも、それを理解し受け入れる素地がある。この番組には常に「馬鹿馬鹿しい」「下らない」という浅さでは片付けられない愛の物語が根底にあった。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
DVD 1(1、2話)
DVD 2(3、4話)
DVD 3(5、6話)
DVD 4(7、8話)
DVD 5(9、10話)
DVD 6(11〜最終話)
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【あらすじ】全日本美少女スーパーヒロイン連合組合(全パー連)からの出頭命令を受け取った新庄由美子(矢吹春奈)と娘:理沙(北山向日葵)は、ニューヨークにある高層ビルに出向く。このビルはノーギャラのヒロイン達からかすめ取った組合費(月4600円、子供は4000円)で建てられている。
組合長(六角精児)と秘書(北山伊万里)のいる部屋で名乗りを上げ、スーパーヒロイン免許証(ミニは仮免)を渡す。パンシャーヌの活動にクレームが入り、無罪なら返却するとの事。こうしてパンシャーヌ裁判が開廷。
博多在住・美少女矢魔我沙(やまがさ)メンタイーヌは、#1でパンシャーヌが神様(猫ひろし)に石を投げ付けたと訴える。→あの神様(#2)だから仕方ないと弁明。
名古屋在住・美少女多威虎雨(たいこう)エビフリャーナは、#3で義弟の警官:清志(牧田哲也)にシロガネーゼアタックを放ったと訴える。→清志はパンシャーヌの正体を間違えすぎだからと弁明。
大阪ミナミ在住・美少女御鼓野美(おこのみ)ナンデヤーネは、#7で丘ダイバー(パパイヤ鈴木)にインチキ勝負をしたと訴える。→これは苦情ではなく叱咤激励だとミニが弁明。
組合長と岡山在住・美少女姫伊乳(ピーチ)ママカリーヌは、#4のゾンビ、#6の土男(ウクレレえいじ)、#9のマザコン怪人(坂本真)、#10のバブル怪人(花島優子)などを自宅に入れたのは何故かと質問。→やっと手に入れた一戸建てを自慢したいからとミニが暴露。
もう一つ、#5、#9などで怪人も出現していないのに変身するのは何故か。→広報活動だと弁明。
北海道在住・美少女多羅罵(たらば)ススキノーゼは、#9で由美子がマザコン怪人を生み出したと訴える。→弁明できないパンシャーヌ。
組合長「もうお終いだよ、エセ美少女戦麗舞」
秘書が有罪判決を下す。
「パンシャーヌ有罪。免許は取り上げ。スーパーヒロイン廃業決定!」
そこへ、#1で助けた宇宙人の子供(松本大空)が入って来る。大マゼラン星雲大学(UCLA)法学部に入学し、主席で卒業し弁護士になった宇宙人の子供。マザコン怪人を生み出した味噌汁を食べさせたのは、パンシャーヌではなく由美子だと指摘。
全日本美少女スーパーヒロイン規則 第四条第五項「変身する前の人格はスーパーヒロインと見なさず」により、由美子の行動は規則に縛られないとして無罪を主張する。パンシャーヌは晴れて無罪となり帰宅。これでまた#11の超悪デビルに会えると喜ぶ由美子。理沙はそんな由美子を心配する。
「ママ、我が家はどうなっちゃうの?」
【感想】○
総集編らしからぬ総集編。これまでのパンシャーヌの活動に誤りがなかったのか、活動に対する疑問点が一気に解消される(断言w)。今回唯一、おさらいされていなかった#8記事の最後に「社会的影響の是非が問われる事態になるのでは」と書いたが、そこまで深刻にはなっていない裁判が開廷されている。
美少女スーパーヒロインの活動が孤独なものだとの解釈は#1記事に書いたが、実は全パー連があり、その活動内容はヒロイン間で共有されているようだ。しかし10年前の美少女仮面フローレンス時代には無かったため、由美子は引退したのかもしれない。
だとするとこの全パー連は、ここ10年の変化の最たる物に挙げられるインターネットを駆使して、情報共有と相互連絡を取り計らっている団体なのでは。組合長の机にもノートパソコンがあったし、理沙の手続きはネットで仮申請したとの由美子のセリフもあった。その独自ネットワークの構築と維持費用と思えば4600円の組合費は、ぼったくりとも言い切れない。
全パー連があるおかげで、フローレンス時代のような孤独を感じる事もなく、パンシャーヌは他のスーパーヒロインと励まし合いながら活動を続けられるのだろう。しかし全パー連は、今回のような苦情申請も取り扱う。情報共有と表裏一体の監視機能も果たしている。免許剥奪という強権も持っており、粛清による内部浄化という怖い一面もある。
本来は神様がスーパーヒロインの任命と廃業の権限を持っている雇い主のはず。そして全パー連は従業員のヒロイン達を守る労働組合的な組織であるはず。あの気まぐれな神様から雇用を守ってくれる強い味方が全パー連でなければならない。
だが全パー連の組合長は、最初からパンシャーヌの裁判を楽しみ、有罪と決まって大喜びしていた。美少女スーパーヒロインを束ねる地位と権力にあって、神様との折衝にも使えるその力を、弱い立場のパンシャーヌに向けて喜ぶ誤りを犯している。
このような組合長の性格が、美少女戦麗舞パンシャーヌのいい加減な行動に影響を与えていると言えなくもない。清志への必殺技、インチキ勝負、身勝手な変身や戦い以外へのパワー行使…。どれも組合長は容認してしまう。この組合長の下にこのヒロインあり。
なにより、組合長(六角精児)はドラマ黒い太陽 #3にてキャバクラ嬢に××しようとしていた渋井である(笑)「おぬしもワルよのぅ」の世界である。こんな組合長にパンシャーヌを裁く権利などあるはずがない。
でも組合長は、実は自分が悪い事をしていると自覚している。そして美少女スーパーヒロインの活動を遠くから見るしかない役職の寂しさを紛らわすために、出頭命令を乱発し不当な裁判を開廷させている。パンシャーヌに名乗りを上げさせたのも、悪い自分を治して欲しいとの潜在意識から出た要求だった。名乗りは悪に向かって行われるものだから。そして理沙に瓜二つな子供秘書(北山向日葵と伊万里は実の双子)を側に置いている。
ちゃらんぽらんな組合長とパンシャーヌに規律をもたらしたのは、法律であり弁護士となった宇宙人の子供だった。そして、超悪デビルに心を奪われている由美子に不安を抱き、家庭を按じているのも子供である理沙。特撮史上初の子持ちスーパーヒロイン:パンシャーヌの結末は、その特性を活かして子供が大団円に導く最終回となるのだろうか。
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【あらすじ】冗談でハワイロケを提案したら本当に実現。その代わり4本撮り。海・フラダンス禁止のワイキキビーチ紹介。現地コーディネーターに北新宿編を事前に見せ、もやもやテイストなスポット満載のモヤモヤMAPを作成してもらった。
ハワイなのにアイススケート場「アイスプレイス」へ。中は地元民でいっぱい。大江麻理子アナはスケートバージン喪失。
「スケートデビューがハワイだったらかなりカッコイイです」
しかし補助器具があっても立っていられない大江。おばあちゃんのようにリンクを歩く。
大竹「ファンがどんどん減ってます」
チャイナタウンぽい所にある「ハワイ出雲大社」。1906年に創建された正式な分社。賽銭箱と鈴が離れてる。番組存続祈願。お守り購入で100周年記念パンフレットもらう。視聴者プレゼント分もくれる気前の良い神主:天野大也さん。モヤモヤMAPは地元感がありすぎなため2時間で破棄。
伝説のサーファー:デューク・カハナモク像からリスタート。写真撮ろうとする大江だったが電池切れ。カラカウア通りのアロハショップ「アヴァンティシャツ」。三村マジチョイス。日本語NOな中国店員にチャイチー(小さい)・カイデー(でかい)を伝授。
路地に入ると吸殻入れあり。ハワイで吸える数少ないスポット。更に進むと駐車場。別の路地から戻ると「禁煙」の文字あり。とれ高サイコロで「ハワイ女性とダンスしろ」が出る。困った末「ハワイアンジュエリー モニ」の山本エリナちゃんとダンス。大竹はその母親とダンス。大江は店から出てきた男とダンス。ほっぺにキスされる。
ヤバい道に入ってタトゥー&ボディーピアス店員クリスさん出現。顔中ピアスだらけ穴だらけ。向かいには実弾射撃「SWATガンクラブ」。38口径拳銃で三村・大竹実射。大江は射撃バージンも喪失。腰が抜け、カクカク歩いて満身創痍。
三村「お前、初SEXの時みたい」
【感想】○
前回の東麻布編の最後に話したハワイ企画がすんなり実現。タイアップなしだからできるマニアスポット紹介。そして旅費が大きいため「お金遣え」指令もなし。見どころは、他力本願なモヤモヤMAPと自力のモヤモヤスポットの対比。大江アナの弾けっぷり。
モヤモヤMAPを作成した現地コーディネーターは、番組を良く理解していたと思う。というか理解しすぎて紹介場所が狙い過ぎだった。ギャップを狙ってのスケート場と神社。確かにインパクトはあるものの、「出オチ」な感じがして、その中でのモヤモヤの発見に乏しい。破棄された理由もそんな所にあるのかも。
MAP中で活躍したのは大江アナ。スケート姿があまりにも無残すぎて滑稽な笑いを誘う。冗談としか思えないおばあちゃん歩きも本人は必死だから余計に笑える。足腰よりも、腕の力がないから初心者器具があっても上手く歩けないように見えた。なのに腕に力を入れるから足も硬直してバランスとれないのでは。
ハワイ出雲大社では7月以降も番組が続くようにと、アナウンサーらしさを見せる大江。どうやら念願叶って7月以降も続くらしい。その前に1時間SPをやるそうな。モヤさま、何気にテレ東のキラーコンテンツ化している。100周年記念グッズ貰いまくりなのは、100周年が過ぎて余ってたから?
カラカウア通りはハワイ王の名前。ちなみに当ブログのその時歴史が動いた:ハワイ・日本連合ではカラカウア王の人生を記述。
外国人恐怖症の三村にShall we dance?指令。怯えた女の子→その母親→自分から来た女の子→訳分からん男性、というようにどんどんパートナーがラフになっていく過程が面白い。最後が大江と男性というのも日本ではありえない展開。アナウンサーなのに取材でもなくバラエティでハワイに行けるとなれば、そりゃあノリノリではしゃぐでしょ。ほっぺキスを見たさまぁーずが敗北感を出しているのに大受けした。
実弾射撃でも大江が活躍。シミュレーションの動きの時点でカクカクロボットみたい。これも本人は大真面目だから可笑しい。撃って疲れ果てていたが、精神的に参ってしまったのだろう。銃の意味する重みを実感するアナウンサー的な視点と、バラエティのノリとのせめぎ合い。
ハワイらしくないモヤモヤMAPと、ハワイらしさの中でのモヤモヤ探し。両方をやっているが、スケート・神社、ダンス・射撃という組み合わせは、緊張と緩和の交互の構成となっており、その巧みさで高評価できる。
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行くべしオアフ島見るべしオアフ島(ハワイのマニアスポット紹介シリーズ本)
モヤモヤさまぁ〜ず2 特別版
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【あらすじ】文久3(1863)年、攘夷論の長州藩は下関を通過する外国船を砲撃。イギリス公使オールコックは米・英・仏・蘭の四ヵ国艦隊の結成を呼び掛ける。イギリスに密航留学していた伊藤博文と井上馨は新聞で四ヵ国艦隊を知り、平和的解決のため帰国。オールコックと面会し時間的猶予を貰い、長州藩への説得を試みたが不調に終わる。
元治元(1864)年、四ヵ国艦隊は横浜を出港。同時期に徳川幕府も長州征伐を決める。長州藩は伊藤と井上を調停役とするが時既に遅く、下関は四ヵ国艦隊の砲撃を受け占領される。一方、高杉晋作らの奇兵隊が長州藩の実権を握り、薩長同盟を結んだ長州は新式銃によって幕府軍に勝利する。慶応3(1867)年10月14日には大政奉還がなされる。
12月7日に開港された神戸には多数の外国人が上陸。9日には王政復古の大号令が発せられ新政府が樹立される。慶応4(1868)年1月11日、神戸三宮神社前で備前藩の隊列を横切ろうとしたフランス水兵に対し、これは「供割」だとして槍で制止した隊士。銃撃戦にまで発展し、列強は安全確保のため神戸沖の艦船から陸戦隊を上陸させ、神戸中心部を占領。軍事統治下に置いた。
伊藤博文は直ちに調停に乗り出し、イギリス公使パークスと面会するが、新政府になった通知もなく、攘夷も抑えられていないと言われ交渉にも入れない。朝廷に取って返し外国事務掛に任命された伊藤は、1月15日に新政府の宣言と開国和親を列強外交官に伝える。しかし伊藤は発砲命令者の処刑を要求する列強と、徹底抗戦の構えを見せる備前藩の間で苦悩する。
伊藤は「万国公法」に則り、備前藩から責任者を差し出させる。列強にも今後の外交問題は万国公法で処理すると伝え、事件は解決する。2月9日、神戸永福寺にて滝善三郎の切腹を外交官の前で行わせた伊藤は
「見届けましたね」と一言。
列強は神戸の占領を解いた。
【感想】◇
明治新政府になっての初の外交問題である神戸事件。交渉の経過によっては下関事件や薩英戦争のような全面的衝突に発展したり、神戸が香港・マカオのような租借地になる恐れもあった。この解決にあたった伊藤博文の決断が新政府の基本方針にもなったというもの。
伊藤の迅速な対処と、その行動を支えた思想が重要な鍵となるため、伊藤の神戸事件までの半生に大きく時間を割いてしまい、肝心の神戸事件はオマケのような扱いになっていた。解決に持ち出した万国公法も、伊藤がそれを知ったきっかけの説明もなく、突飛な感じは否めなかった。
全体としてはやはりこの時代は武力を持つ者が強いという印象。下関事件で圧倒的戦力を持つ四ヵ国艦隊は大勝し、伊藤も加わった奇兵隊は武力で藩の実権を掌握。武器の差で幕府軍に勝つ長州。そして新政府を樹立した矢先、あっという間に神戸を武力占領する列強。
しかし、だからこそ平和的解決で済ませた神戸事件の意味合いが大きくなる。武力を持つ欧米列強と事を構えぬため、不平等な条約を結ばされた徳川幕府。これに対し明治新政府は万国公法に則ると宣言し、欧米列強と対等な立場を強調する。武力ではまだまだ全く敵わない時期であったが、最初の事件でこの姿勢を打ち出したおかげで新政府の軸が定まった。
伊藤に行動力があった事も大きい。その行動の根底には留学の途中で見た上海の光景があったそうだ。戦いに敗れて列強の租界となった上海では、奴隷のように人々が扱われていた。日本もこうなってはいけないとの強い思いが伊藤を動かしていた。
徳川幕府時代の外交交渉では常に引き伸ばし戦術が取られ、それが状況の悪化をもたらした面があるが、新政府での伊藤の対処は実に迅速。ここでは、新政府が発足したばかりで役割分担や人材も不足していた事が、逆に好結果に結びついている。伊藤に全て任せるしかなかった未熟さ(悪く言えば機能不全)が、伊藤の個人プレーが思う存分発揮できる状況となった。
ここで伊藤に賢明な判断力が備わっていた事も幸いしている。攘夷でもなく媚びへつらう開国でもなく、万国公法という国際ルールを持ち出した。その一方で切腹への立会いを求めるという情に訴える手段も使った。国際ルールでの処分を日本式な切腹で果たす。ハラキリを初めて見た外交官らが衝撃を受けた事は想像に難くない。蔑視していた日本人に何かを感じ取っただろうか。
参考記事:その時歴史が動いた:薩英戦争
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神戸事件―明治外交の出発点
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長州戦争―幕府瓦解への岐路
幕末長州藩の攘夷戦争―欧米連合艦隊の来襲
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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は朝起きられず、朝食も手抜き。食卓には健介(大熊啓誉)と理沙(北山向日葵)が座り、由美子はソファーで二度寝。散らかり放題の部屋に健介は怒り、ケンカになる。
「これが専業主婦のあるべき姿か!?」
「私にも色々あるの。この分からず屋!」
仕方なく出勤した健介だったが怒りが収まらない。
「僕が一番の理解者だって事がどうして分からないんだよ」
由美子は片付けや洗い物をしようとするが、その度に清志(牧田哲也)の邪魔が入る。そして『愛の泥沼 湯けむり法廷闘争パート3』など観て理沙を迎えに行く。怪人から電話が入り、三丁目のふれあいホールに呼び出された美少女戦麗舞パンシャーヌとミニ。
機嫌が悪いからシロガネーゼアタックで一気に決めようとするが、超悪デビルには効かない。
「その程度では私を倒せない。やるべき事をやっていないあなたではね」
スキを突いてパンシャーヌを倒す超悪デビルだったが、何故かパンシャーヌを助け起こす。その優しさに胸がときめいてしまうパンシャーヌ。
バトミントン対決、料理、ダンスをしてパンシャーヌはキスをせがむ。チョーカーの鍵を開けようとする超悪デビル。ミニがそれを止める。
「目くるめく時間は瞬く間に流れる物。決着を付けさせて頂きます」
だがパンシャーヌのバトンは弾かれ完敗。しかし超悪デビルはバトンを返して去って行く。
「美少女戦麗舞パンシャーヌ、その輝きを忘れないでいろ」
「超悪デビル様、またお会い出来ますわよね」うっとりするパンシャーヌ。
健介は帰宅するが、家の中は朝出ていった時より散らかっている。由美子がずっと寝ていたと聞きキレる健介。
【感想】○
果たして超悪デビルの正体は夫:健介だったのか判断に迷う。はっきりと説明されていないため、健介と超悪デビルは無関係との解釈も辛うじて成り立つ。だがやはり素直に超悪デビル=健介との解釈で書いていく。健介だとしたら、健介は由美子がパンシャーヌだと知っている事になる。その上で知らないフリをして由美子を守っていたのだろうか。
由美子が美少女戦麗舞パンシャーヌとして戦うのに必要な力は、主婦をこなし家庭の平和を守る正しい心に拠る。つまり両立が不可欠といった解釈は今までに何度も書いてきた(#1、#2)。#3記事ではっきりと両立を誓ったと解釈した。
#4では主婦業を疎かにして家族に危険を及ぼした。#8記事では両立による内的・外的バランスの危険性を指摘し、#9では今回に通じる主婦業の疎か具合が描かれた。#10記事でも両立の重要性を再確認。
それでも依然として由美子は主婦とスーパーヒロインの両立・バランスの維持に苦労している。家に一人で居て家事をするモチベーションはなかなか沸いてこない。仕事のように誰かの命令があったり金銭の対価も得られない家事。どこまでやれば完璧という事もなく、やってもやっても終わりがない家事。
対してスーパーヒロインの方は、怪人の出現という分かりやすさがあり、それへの対処は半ば強制的。頻度が高まればどうしても戦いが優先となる。なのに戦いでも対価を得られず、自分が戦っている事すら人々に明かせない孤独な仕事。由美子のやる気は下がり、どちらも中途半端になってしまう。
健介は由美子がパンシャーヌだと知りつつ、由美子からそれを明かされないために、知らないフリを続けていた。妻がパンシャーヌの秘密を隠すならば、夫としては由美子には専業主婦としてしっかりやってもらいたい。でなければ知らないフリを続ける自分の立場がない。
由美子が愛に満ちた家庭から主婦業をこなす力を貰い、清く正しい生活によって正しい心を養い、怪人を改心させる力を生み出していく。それが美少女戦麗舞パンシャーヌの真髄である事は上に列挙した記事に書いてきたが、超悪デビルは今回、それが出来ていないパンシャーヌには悪を倒す力がないと明言した。
そして超悪デビルは、由美子の心の奥底にある正しくない心をあぶり出す。ストレス解消のために悪と戦う不純な動機、食べてはいけないと知りつつ食べてしまう欲望、現実を忘れてダンスに興じる逃避、夫以外の男性にときめいてしまう浮気心。
全てを引き出した事をチョーカーの鍵で表現している(超悪デビルと健介が別人ならば、ここはもっとアレな解釈が成立する)。パンシャーヌの封印が解け、由美子という正体があらわになる絶体絶命のピンチ。それは、健介によるパンシャーヌからの由美子の解放でもある。両立の出来ない由美子にこれ以上の無理はさせられないという夫の愛。パンシャーヌは超悪デビルに完敗し、由美子は健介の優しさに溶けて崩れてしまう。
だが、健介の愛を受け取った由美子は輝きを取り戻し、主婦業をこなし、パンシャーヌとしての力も得るはず。健介・超悪デビルは由美子・パンシャーヌが好循環になる事を確信して去って行く。…はずだったのだが、その歯車が回り出すには時間が掛かるらしい。とにかく由美子は疲れているのだった。
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【あらすじ】昭和30年代、日本でサッカーは人気がなく代表チームも連戦連敗。しかし東京五輪で勝利を挙げるため、日本蹴球協会は西ドイツからデットマール・クラマーを特別コーチに招く。常に選手と行動したいと言い張るクラマーは、ホテルを出て選手と共に寝泊り。高度な戦術の伝授を期待した選手達にクラマーが教えたのは基本練習だった。
やがてクラマーは日本人の勤勉さと俊敏さを生かした独自戦術を編み出す。低く速いパスと正確なボールコントロール、パスアンドゴーを叩き込む。精神面では武士道や大和魂を見せろと要求。その指導に選手達は必死に付いていった。さらにクラマーは長沼健を後継指導者、岡野俊一郎を情報・戦力分析を主とするコーチに指名。
昭和39(1964)年10月の東京五輪での対アルゼンチン戦、体格は良いが動きの鈍いアルゼンチンに対しコンビネーションの速攻を指示したクラマー。1-2で負い込まれていた日本代表は、後半36・37分に連続ゴールを決め逆転勝利。目標を達成したクラマーは帰国する。
昭和40年、長沼・岡野体制となった日本代表は、杉山隆一の突破力、釜本邦茂の得点力を攻撃の軸に据える。左サイドは杉山一人に全て任せ、釜本には右足だけでなく左足でのゴールも求めた。この戦術でアジア予選を突破しメキシコに乗り込む日本代表。
昭和43(1968)年10月14日、対ナイジェリア戦で釜本はハットトリック。16日の対ブラジル戦で苦戦する日本に、観戦していたクラマーから渡辺を入れろとのメモ。渡辺正を投入した直後、杉山-釜本-渡辺のラインでゴールが決まり引き分け。18日の対スペイン戦でも引き分け予選突破。さらに20日の対フランス戦に3−1で勝利しベスト4進出。
しかし22日の対ハンガリー戦は0-5で敗れ選手達の疲労もピークに。24日、開催国メキシコとの3位決定戦を迎える。長沼監督は
「プレッシャーを感じるのは期待の掛かるメキシコだ。我々に失うものはない」
と選手達を落ちつかせる。前半に2点を奪った日本は後半にキーパー横山謙三がPKを止める。その後も必死の防衛を続ける懸命な姿にメキシコ観客は日本を意味する「ハポン!」の大声援。日本代表は2-0で銅メダルを獲得。
祝福のため宿舎に掛けつけたクラマーが目にしたのは、意識を朦朧とさせて倒れる代表選手達だった。
「これほど全力を尽くしたチームを見た事はありません。彼らの姿は大和魂そのものでした」
【感想】○
アジア大会でも一勝もできず予選落ちするほどの日本代表に、東京オリンピックでの一勝を授けた「日本サッカーの父」デットマール・クラマーの指導と、その後メキシコオリンピックで銅メダルを獲得するまでに至った監督・コーチ・選手の戦いを描く。どん底から銅メダルまでの流れが良く出来ていて、熱くさせるドラマとして完結していた。
クラマーが自分の使命である東京オリンピックでの一勝だけでなく、その後の日本代表のために知恵や組織体制を授けていったのが大きい。その場凌ぎの戦術から入っていったのではなく、基本練習の徹底から指導。この単調な練習に選手が従ったのは、クラマーが共に寝泊りするなど、雇われコーチとしてでなく選手の中に入っていったから。
次にクラマーは自分の持っている戦術理論でなく、日本人に合った独自戦術を考案。自分も共に学んでいく姿勢を示す。さらに技術だけでなく精神面でも武士道や大和魂という日本独自のものを要求した。この精神面は誤解もされやすい概念だが、メキシコオリンピックでのフェアプレー賞獲得という結果を見ると、クラマーの求めたものが見えてくる。
後継の指導体制もしっかりと決めて去ったクラマー。その体制の下でさらに発展していく日本代表。杉山-釜本の必勝パターンの確立とそれへの絶対の自信。ブラジル戦でクラマーは杉山を外せとのメモを出すが、長沼・岡野は外さない判断で引き分けに持ち込んだ。
日本チームは全く注目されておらず、諸外国チームは杉山-釜本への対処法も編み出せない。過密な試合日程が日本代表の破竹の進撃に寄与したように思える。だがそのハードスケジュールが選手らを疲れさせる。何しろ勝ち進むという経験が無かった日本代表は、体力配分など何も分からない。
ここで最後の切り札となったのはやはり大和魂。死ぬ気で倒れるまで動き続けようと心に決めた選手達。この気迫がメキシコの観衆の心を掴む。自国開催で自国チームの応援に来ていたメキシコ人が、日本に声援を送るという信じがたい現象に発展する。ベルリンオリンピックでも観衆は日本を応援したが、それは自国チームでない分もあった。今回はその時よりも凄い事態。
本当に「ハポン!」の大声援でスタジアムが包まれたのかは、VTRでははっきりとは分からなかったが、自国メキシコチームのふがいなさへのブーイングは確実にあっただろう。最近でもイランでやった日本-イラン戦で後半にイラン人が自国チームにブーイングしてたし。
ベルリンオリンピックでの勝利は、戦争や野球人気に押されて忘れ去られた。このメキシコオリンピックでの銅メダルは、成功体験となって、その後の日本代表の「目標」として語り継がれたという。
しかしこの銅メダルから、なぜその後20年以上も日本代表は低迷を続けたのだろうか。その低迷があったから、この銅メダルも「奇跡」で片付けられているフシがある。今回はこの銅メダルが奇跡ではなく、クラマーのじっくりした指導と、長沼・岡野の確立した戦術によるものだと分かった。ではメキシコ以降の日本代表の低迷は…と考えると何となく答えが見えてきそうな気がする。
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【あらすじ】新庄健介(大熊啓誉)は残業が増え、家での食事中も仕事をしている。警官の清志(牧田哲也)が美少女戦麗舞パンシャーヌの正体はセレブの当て字:戦麗舞から推理し、レディース・スパイダーの銀子(関根綾佳)だと言う。また、健介が女の人と楽しそうに歩いていたと報告。新庄由美子(矢吹春奈)はショックを受ける。
金曜夜、由美子は理沙(北山向日葵)に『お月さま たべちゃった?』(←ズバリこの本。相当苦労して探し当てた…)を読み聞かせ。健介は夕方に退社したらしいが帰宅は遅れ、夕食もとらずに寝てしまう。健介を怪しむ由美子。
翌土曜、自宅前に健介のハンカチを持つ不審な女から事情を聞く由美子。何と健介の恋人だという。だが実は健介に一方的に好意を寄せストーキングをしている女性社員だった。女は伝説のお立ち台女王:愛子(花島優子)と名乗り、バブル怪人に変身。リゾラバーブルによって健介をバブリアに変え、家を出ていく。由美子と理沙はパンシャーヌとミニに変身。
会社で足田(梨本泰生)と飯田(林潔)を従えて踊るバブル怪人。扇子でミニも怪人側に付くが、おこづかいUPとミルフィーユで戻る。バブルトルネード攻撃に対しシャトー・ボルドーパンチ、ボジョレー・ヌーボーキックで反撃。だが良い人のアッシー・メッシーには効かない。
「それは都合のいい人って事ですよ。本命にはなれない」
「さあ、あなたの心のバブルを 崩壊させなさい!」
アッシー・メッシーを失ったバブル怪人は逃げ、解放した健介をミニに任せるパンシャーヌ。バブル怪人は、女というだけで価値のあったバブル時代を経て地味なOLとなり、寿退社を目論んだ。そして愛を持つ健介と結ばれようとしたのだと言う。しかしそれも叶わず、第三次バブル黄金期によるバブル帝国の建国のため怪人になったらしい。
パンシャーヌはシロガネーゼアタックで怪人を止め、ピュアウェーブで改心させる。心の泡が流された愛子は、愛を与えられる事ばかり考えていたのを改め、愛を与え続けると誓う。帰宅した由美子にサプライズパーティ。健介は結婚記念日を祝うため料理教室に通い、帰宅が遅れていたのだという。一緒に歩いていた女性は教室の先生だった。
【感想】○
健介に浮気疑惑が持ち上がる。その相手とされる女はバブル復活を企む怪人だった。バブル期の男女関係VS現代の健介・由美子の夫婦関係の戦い。時代遅れなバブルと流行りのセレブで混戦になるかと思いきや、心に切り込んだパンシャーヌの鋭さと、強固な夫婦関係で怪人は改心する。
結婚記念日が近いのに由美子に関心を示さず、怪しい行動を取る健介。そんな由美子の不安を襲う愛子の出現。だが愛子は誰からも相手にされなくなった寂しさを癒した健介に、ストーキングしていただけだった。健介を奪えないと知った愛子は、バブル怪人になって多数の男から崇められる存在になろうとした。
バブル期からジュリアナ東京の時代、アッシー・メッシーを従える女性がクローズアップされたが、マスコミの過剰な取り上げ方であり実数は少なかった。少ないからこそ時代を謳歌する女性が一種のアイドル化され、アッシー・メッシーが群がったとも言える。アッシー・メッシーは従属だけでなく、アッシーは運転する車を誇示する、メッシーは食べ物で釣るという下心もあった(と思う。世代的に違うからよく分からん)。
与えられるのが当然と思って大人になった愛子は、歳とって見向きもされなくなった現在、自分に好意的に接した健介を従えようとした。だが健介はアッシー・メッシーではなかった。なぜなら、アッシー・メッシーには効かなかったパンシャーヌ&ミニの攻撃で健介はやられたから。健介は本命である由美子と結ばれ、浮気もしない男性だった。
健介が愛子に優しさを与える余裕があったのは、健介が由美子から愛されていたからだった。その健介の愛を得ようとした愛子が由美子に勝てるはずは無かったのだ。そして健介は由美子への愛を結婚記念パーティで示す。
いつも食事と弁当を作る由美子。それは由美子の健介への愛情の証。健介はそんな由美子へのお礼として、自分の手料理を振舞おうと料理教室に通った。食事を奢るメッシーとは違う。教室へ通う手段は車ではなく徒歩でありアッシーとも違う。
健介・由美子の夫婦関係は、バブル怪人が描く男女関係とは異なっている。自分の都合の良いように動く男性を求める怪人に対し、健介は由美子の都合の良いようには動いてくれない。だから由美子は時々ケンカしたり、浮気を心配したり、構ってくれない事に不安を抱いたりする。しかし、だからこそ由美子は健介に愛を与える。健介もまた由美子にそうしている。
バブルとセレブは似ているが、由美子はセレブを夢見ているだけで、バブルに踊る女性ではなかった。主婦業と子育てを地道にこなし、スーパーヒロインとして華麗に戦っていた。その基本には正しい心がないと出来ないと今までの記事で書いてきたが、その心はこれらの活動のバランスから生まれている。
ちなみに、愛子役の花島優子は『美少女仮面ポワトリン』で主人公の村上ユウコ(ポワトリン)役を演じた人だそうな。
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【あらすじ】4月24日(火)、二日酔いのさまぁ〜ずと、大江麻理子が六本木ヒルズ・東京タワーの間にある東麻布商店会「い〜すと通り」をぶらぶら。美容室「ビュティよし」は定休日。お茶屋「西野園」の西野さんは利き茶名人で7位8位連発の人。とうふ処「小川屋」に天気の看板。隣の寿司屋の南ちゃんが毎朝書いて学校へ行くらしい。
歩道に座ってる小泉おばあちゃんは「フットウェアショップ小泉」店長の母。店長は面白いと思って視力検査表やマンガ本・アラビア語単語帖を店内に置いてる。三村が内村と来た事のある店を発見。いい感じの美人のお姉さんが居るらしい。そば屋「むさしの」堀江規子さん。緊張の三村はそばをすすってむせる。
とれ高サイコロ振って手をつなぐ羽目になったさまぁ〜ず。大江アナ「ホント仲良いんですね♪」八百屋さんからも「仲が良くていいんじゃない」と声掛けられる。寿司屋「多加の寿司」のボーイッシュな高野南ちゃん帰宅。柔道と習字やってて字を書くのが好きだから天気の看板書いている。その模様を再現してもらう。
「指物師」の職人親子の仕事を見学。木の板を合わせて木くぎを打って家具や箱を作る。とれ高サイコロで三村と大竹入れ替わり。変な空気になり「7万円」あってのサイコロだと再認識。今度は大江が振り、再度手を繋ぐ羽目になるさまぁ〜ず。「自動車総合用品卸商社」には食品ばかり並ぶ。下痢が酷くトイレ借りる大竹。きび酢を勧められる。
ガレージの八百屋さんは大家さんとの約束で看板出さず。セリ帽の似合う親父さんは放送日(6月1日)が誕生日。きゅうりのぬかづけを貰う3人。大江にきゅうり振らせる三村「察したなお前」。商店街の終点「喫茶さくら」でコーヒー。「下町というか東京人が残ってた」「ハワイとか行っちゃいてぇな」
【感想】◇
西麻布や麻布十番の影に隠れる東麻布編。見どころとしては、親父たちに注目の集まった東中野と対比となる、噂の女性たち。あとはさまぁーずの手繋ぎとセクハラ嫌がる大江アナ。
さまぁーずの2人とも二日酔いで、三村は下ネタ頼み、大竹は下痢というコンディションの悪さがイマイチな感じ。ゆるい感じでやる気を出さずに済むこの番組だが、あくまでも気の抜けた感じが求められているのであって、気を抜いた状態で収録に臨まれても良い物が生まれない。
最初の美容室が休みだったのが痛い。ここが開いていれば、さまぁーずに代わり大江アナを使って何か(軽く巻きを入れるとか)出来たかも。2週分の繋ぎとなった南ちゃんも、引っ張ったせいか幻想が膨らみボーイッシュで肩透かし。その妹さんの方がイメージにぴったりだった。ご主人は頭を剃っていて、高野一家の髪型が皆違ってるのは面白かったが。
美人お姉さんとしてハードル上げられた規子さんだったが、その上がったハードルのままだったので、見てる方としては「あぁ」という感情しか沸かない。緊張しまくりの三村が可愛い。三村さん既婚者なのに。
キャラとして一番だったのは靴屋の小泉重雄さん。真面目な感じなのにやってる行動が可笑しい。「これ面白いでしょ。私、面白いと思ってやったんです」って言い方が一番面白い。キャッチコピー『売れる靴はとてもよく売れる』は当たり前のようだが、実は日本人の消費行動をよく捉えた文言。電気屋でも何でも、店頭POPされた売れ筋ランキング表を見て買うなんて日本人だけだし。
2回も手を繋いださまぁーず。2回目は指と指を絡ませるラブラブ繋ぎになってる。愛が深まったんだね。あんまり違和感なく見られるのは仲の良いコンビだから。
三村のセクハラ攻撃に「この人キライ」と言った大江アナは大竹に近づいていくが、大竹の下痢で引き気味。未婚者の大竹さん、下痢でチャンス逃したじゃん。その後のきゅうりもコーヒーも、あんまりお腹に良いとは思えない物だけど大丈夫?
最後の喫茶店に大竹から入っていったのは注目ポイント。いつもは絶対に三村から店に入っていくのに。やはりアイスコーヒー好きな大竹の行動原理が表れてる。コーヒーが飲めるとなれば積極的になる大竹。使えるかも。
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モヤモヤさまぁ〜ず2 特別版
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【あらすじ】駿府の吉岡道場に乗り込んだ柳生十兵衛(村上弘明)は、決起に参加しようとする浪人達を斬り由比正雪(和泉元彌)を追い詰める。江戸の張孔堂は柳生又十郎(森岡豊)らに取り囲まれ、丸橋忠弥(照英)や後藤陣十郎(細見大輔)が撃って出るも捕縛される。
頼宣の御墨付きで形勢逆転を狙う正雪だったが、宿屋も取り囲まれ、十兵衛の介錯によって自刃。紀州藩主:徳川頼宣(西村雅彦)は品川に到着したが、松平伊豆守信綱(西郷輝彦)が出迎え、決起の失敗と決起日を正雪に騙されていたと知る。
丸橋忠弥は磔処刑の直前に降ろされ、約束どおり十兵衛と勝負。十兵衛に斬られて波打ち際に倒れる忠弥。一方、頼宣には咎めは無かったものの、政事への口出しを禁じられる。十兵衛は家督を又十郎に譲り、自分は死んだままにしてもらう。
紀州に母:りん(富司純子)を迎えに行った十兵衛は剣を置き、松下小源太として生きると誓う。慶安5年春、妊娠した妻:るい(牧瀬里穂)らと共に、柳生の里で穏やかに暮らす十兵衛だった。
「剣を極めようと努めた先に見つけた、生涯の答えでござる」
【感想】△
ここ2回ほどの破綻し切った展開など忘れて視聴してみれば、物語の終わりとして無難にまとめたように思える回だった。代わりに意外性も無く終わったが。
結局、初回で穏やかに暮らしていた生活に戻っただけで、罪を背負って生きていくという悲壮感もなく、子供まで出来て十兵衛達だけが幸せなのね。剣で犯した罪を背負うなら剣を捨てちゃだめでしょ。
敵役の由比正雪は剣術が不得手でも、最終回では対峙しなければならない。武術は丸橋との勝負の約束がある。でも2人は駿府と江戸で離れている…という難題も、今回は瞬間移動などせずに時間差を置いて何とかクリアしていた。
唯一、やや意外にも思えたのは、頼宣が伊豆守の出迎えで観念した所。知らぬ存ぜぬで通し、御墨付きも偽物だった事を盾に、嫌疑は無礼千万だとでも騒ぐのかと思ったが。これで紀州藩存続が決まった事にしないと面白くない。駄々っ子キャラで手がつけられない頼宣だから逆に存続したという風に。しおらしく伊豆守の決定を受け入れる頼宣は性格が違う。頼宣のキャラは最後までブレていた。
【総評】×
失敗作。由比正雪の乱(慶安事件)と柳生十兵衛の母との和解を二本柱にした今シリーズだったが、一本一本の柱が腐ってた上に二本柱の土台も別々で絡み合わず、何の構造物も支えられずに倒壊した印象。
あと、このドラマの題名「最後の戦い」だと勘違いしてる人多数。単純に打ち間違いと考えられるが、視聴者としては十兵衛の「闘い」でなく「戦い」を見たかったのかなとも思えてくる。
村上十兵衛は島原の乱で終わったと思い込むしかない。パート4やスペシャルでの復活を望む声もあるらしいが、もう一度パート1や2を見返した方が遥かに有益。でもここでは今シリーズを吹っ切るためにも振り返ってみる。
#1○は十兵衛の過去から現在までが明かされる回。再び政事に巻き込まれる理由が母の存命と絡み合っていて、この初回を見る限りでは期待を持たせるものだった。
#2◇は浪人の困窮を描き、武士を救えない治世への疑問を提示した回。十兵衛が江戸を発つ理由として母との再会が掲げられていた。
#3◇は敵役である由比正雪の生い立ちと人格形成を解明した回。身分の違いを越えるために努力した正雪だったが、武士が武士らしく生きられる世を作るという理想は、自己矛盾を来している。そこが歪んだ思想の元凶ではないかとも思う。
#4△は父と子・主君と家臣がテーマだったが、十兵衛が話と絡まないし、そうなっては当然、母との再会もどこへやら。頼宣はブレ、正雪は私怨で動き、丸橋も煮え切らない。
#5△は柳生に迎え入れられない笙と兵衛の境遇を重ね合わせた回。ここで笙の顛末まで描いてしまったので、後の兵衛の物語が何ら意味を持たないものになった。
#6×は十兵衛の迷いの極地を描く。同時に物語も迷走してしまい、この回の存在意義がわからない。母との誤解も妻によって解消され、柱の一本が腐り切った。
#7×は母との再会と決起という二本柱を持って来たものの、不自然・不可解なシーンの連続で、展開も人物の行動も、キャラ設定に至るまで間違っていると思えた回だった。暗澹たる気分。
そして最終回△。大団円でもなく、主人公だけが幸せになる おめでたい結末。父の政事に疑問を持ちながら、幕府の思惑どおりに動いてしまい、迷いながらも悪とされる人々を斬り、これで最後と勝手に決め、家族の幸せという器で満足し、それをドラマで伝える事で普遍化した村上十兵衛。それはそれは良かったね。
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【あらすじ】朝食を囲む新庄由美子(矢吹春奈)、健介(大熊啓誉)、理沙(北山向日葵)。付き合ってた頃と違い、健介は由美子の料理を誉めなくなった。唯一、手間を掛けた味噌汁にも「おふくろが作る味噌汁の方が美味かった」と答える。由美子と健介は口ゲンカとなり、理沙は食べるのを止める。
「バカ!健介さんのマザコン!!」
ピザを間違えて配達に来た配達員:上野陽一(坂本真)を自宅に上げ味噌汁を振舞う由美子だったが、配達員は飛び出して行きマザコン怪人になってしまう。由美子はパンシャーヌに変身して『食べたい・作りたい・伝えたい 絵でわかるおふくろの味入門』の肉じゃがを作ろうと買い物をする。帰宅途中、警官の清志(牧田哲也)からマザコン怪人がおふくろの味をピザに変えていると聞くが、いい気味だと関心を示さない。
由美子の肉じゃがを味見した理沙は、味が薄いと言いつつ
「やっぱりママの味が一番好き」
「ありがとう理沙、やっぱりあなたはママの子ね」
「もし違ったら、早めに言ってね」
「うん分かった」
理沙にとっては自分の味がおふくろの味だと気付いた由美子。理沙と一緒に変身してマザコン怪人と対峙する。フォアグラパンチ・白トリュフキック・キャビアアタックの連続攻撃。対する怪人は冷凍ピザソーサーで逆襲。自宅へ瞬間移動させ、肉じゃがを振舞うパンシャーヌ。マザコン怪人がおふくろの味を思い出した所でシロガネーゼアタック。
マザコン怪人の母(三田恵子)は3年前から韓流ブームに乗り韓国料理ばかり作り、韓流出張ホストを呼んで料理もしなくなった。陽一はおふくろの味が羨ましくなり、怪人になってピザに変えていたのだという。その母を呼んできたパンシャーヌミニ。だが母は、陽一が外食ばかりするようになって寂しかったと嘆く。ピュアウェーブで改心させ擦れ違いを解いたパンシャーヌ。
肉じゃがを「美味しい」と言って食べる健介。喜び合う由美子と理沙。でも清志は「おふくろの味の方が好きかな」と失言し由美子からフライパン攻撃を受ける。
【感想】○
幼い頃から刷り込まれたお袋の味を超える妻の味は存在するのか。その問題が妻と夫の、永遠に解決できない問題だと分かった上で、問題を乗り越える概念が提示されて終幕。一方、お袋の味も妻の味も失われつつある現代社会への警鐘も鳴らされる。
由美子にとっては、食卓を囲む朝食こそが幸せの象徴だとの解釈は#1で書いたとおり。そして食卓に出される食材への感謝の念も必要だった事は#7に既述。さらに今回はその味の良し悪しが問題として浮かび上がる。単純な、味の美味い不味いの上位概念にあるお袋の味VS妻の味。
健介はうっかりお袋の味の方が美味いと言ってしまう。幼い頃から刷り込まれ、味覚の基準となっているお袋の味。大人になってから食べる妻の味には違和感がある。さらに、子供の頃は自分で料理が出来なかったが、大人になった今は取り敢えず食べるくらいの料理は出来るようになった。
子供の頃は自分の出来ない事をするお袋が偉大で、その料理もだからこそ美味しく思えた。ところが大人になって、間に合わせの料理くらいは出来るようになると、妻の作る料理への畏敬の念は弱いものとなってしまう。
一方、由美子の方も美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌと主婦の掛け持ちで、料理へ手間隙かける力が弱まっていた。焼いただけの鮭や出来合いの食材、桃屋の手柄を出す有り様。ならば一念発起して肉じゃがを作ろうと決意する。その強い意志の表れがパンシャーヌへの変身であり、その姿での買い物となる。
そんなお袋の味VS妻の味への答えの一つが理沙によって提示される。理沙にとっては由美子の料理がお袋の味であり、味覚の絶対基準・愛情のバロメーターだった。理沙が#5で祖父母とすし屋に行ったのは、由美子の料理を他者の批判から守るためだったと記述した。
そしてもう一つ、#4にてプリンを望んだ理沙。それが由美子からの愛情を測る象徴だったが、同時に由美子の料理(お袋の味)が健介のためにある事をも示していた。そして今回、理沙は由美子と健介がケンカを始めると食べるのを止めてしまう。
お袋の味は親と子の関係で見るものではなかった。妻と夫の良好な関係の中から子供が産まれ、そして妻の味が子供にとってのお袋の味となる。お袋の味の正体は、妻の味から産まれる家庭の平和であった。味や料理の上手い(美味い)下手(不味い)という問題ではなかったのだ。
だから世の夫達は健介のように、妻からどんな料理が出されても「おいしい」と言う気遣いが必要。不満を漏らしたり外食に逃げてはいけない。お袋の味の方が…などはもっての外。そして妻の方は、夫のために作る料理が子供の良好な発育に繋がる事を理解し、手間隙かけて作るべき。その努力こそが味の良し悪しという小さな問題を超越した家庭の平和をもたらす。気遣いと努力、涙が出そうw
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【あらすじ】東大寺大仏の建立を進めた聖武天皇(その時歴史が動いた:東大寺大仏)は息子を亡くしており、娘を孝謙天皇として天平勝宝元(749)年に即位させた。仏教の興隆と皇位の継承を宿題として科して天平勝宝8(756)年に聖武上皇は崩御。孝謙天皇の政権基盤は弱く、翌年には橘奈良麻呂の変が起き、天平宝字2(758)年には従姉弟の淳仁天皇に譲位せざるを得なくなった。
政治の実権は淳仁を養子として育てた藤原仲麻呂が握り、孝謙上皇との対立が続く中、孝謙は病に倒れる。それを看病したのが東大寺で学び大陸事情にも明るかった削弓道鏡だった。孝謙と道鏡の男女関係が噂されると、孝謙は尼僧の姿となって淳仁天皇を攻撃し実権を奪い返す。藤原仲麻呂が反乱を企てたとして天平宝字8(764)年の恵美押勝の乱で淳仁を監禁し仲麻呂を斬首。孝謙は称徳天皇として再び即位した。
道鏡と共に仏教の振興に努めた称徳天皇だったが、神護景雲3(769)年5月に大分の宇佐神宮から「道鏡に皇位を譲るべし」との神託(お告げ)が送られて来る。和気清麻呂を派遣し神託の真偽を確かめた所、清麻呂は「道鏡を排除すべし」との神託を持ち帰る。称徳天皇は清麻呂と藤原氏が謀略をしたと激怒し、清麻呂を穢(きたな)麻呂に改名させ流罪にした。
神護景雲3(769)年10月1日、称徳天皇は道鏡への譲位を諦め、臣下と藤原氏全員に「恕」と書かれた長さ八尺の帯を配った。譲位問題を白紙に戻し、これ以上の対立を生まぬよう臣下らを許したのだ。称徳天皇は翌年に崩御、その2年後に下野に左遷されていた道鏡も死去。朝廷は長岡京に遷都して仏教勢力とは距離を置いた。
【感想】△
古代史最大のスキャンダル:道鏡事件。孝謙(称徳)天皇と恋仲にあった道鏡が、皇位を狙ったとされる。しかし今回の番組は違う解釈を立て、孝謙(称徳)天皇が道鏡に皇位を譲ろうとしていた…というものになっている。
しかし番組内のVTRを見ても、最初の神託が出てきたのは道鏡が仕組んだと直感してしまう作りになっていた。その後もその直感を覆すほどの説明がなされない。称徳天皇が道鏡に皇位を譲りたかったのなら、最初の神託をすぐに採用すれば良いわけで、わざわざ確認のため和気清麻呂を派遣した行動の説明がつかない。
称徳天皇の行動の原点として、聖武天皇からの宿題(仏教の興隆と皇位の継承)が挙げられている。道鏡に譲位すればこの2つの課題を同時にクリアできるから、称徳天皇は乗り気だったという。その時の理由付けとして聖武の
「天下は汝に授けた。王を奴婢にするのも、奴婢を王にするのも汝の自由だ」
との言葉を反芻していた。
この言葉を文字どおりに解釈すれば、道鏡を天皇にするのも自由という事になるが、これはむしろ言葉のあやと捉えるべきはないか。孝謙の弱い立場を心配していた聖武による、孝謙への勇気付けと周囲への牽制を狙ったものだと思う。天皇の孝謙にはそれだけの力があるのだとの比喩的な表現ではないだろうか。
よってこの聖武の言葉を文字どおりに受け取って道鏡事件を解釈していく事には、納得のいかない面がある。結局、称徳天皇は道鏡への譲位を行わないが、同時に臣下や藤原氏への処分も不問に付す。白紙に戻した政治的決断は、絶妙なバランスをとったけんか両成敗にも思える。
2つの全く正反対の神託は、どちらも偽物だったと考えるべきだろう。最初の神託は道鏡の作り物だし、2番目の信託は和気清麻呂と藤原氏による作り物。称徳天皇は道鏡の出してきた神託の処理に悩み、和気清麻呂に真偽を確かめさせた。しかし清麻呂は藤原氏と結託して正反対の神託を持ってきた。
真偽確認を命じたのに、2番目の神託を清麻呂が新たに作った事に称徳天皇は激怒したのではないか。その2番目の神託から、道鏡と対立する勢力の確かな意思が浮かび上がった。称徳天皇は1ヶ月間考えた末、道鏡の地位はそのままに、2番目の神託を持ってきた張本人の清麻呂のみを処分した。
つまり、道鏡の最大の目的(譲位)は絶対に無いと明確にした一方、藤原氏らの勢力の最大の目的(道鏡排除)も採用せず、最小の処分で済まして寛大な姿勢を見せた。ここで恩を売ったおかげで、称徳天皇の死後も道鏡の命に藤原氏は手を出せず、左遷で済ませたと見るべきではないか。
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