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【あらすじ】ご先祖様の墓参りをした新庄一家。新庄由美子(矢吹春奈)は夕食のデザート:プリンを買い忘れ、娘:理沙(北山向日葵)は残念がる。そこへ義弟で警官の新庄清志(牧田哲也)が、ゾンビを見たと言って掛け込んでくる。それは政治が悪く、現代の格差社会が生んだ歪んだ貧富の差によるものとして信じない夫:健介(大熊啓誉)。
翌朝、由美子はゴミ捨て場を漁る不審者を墓地まで追い掛け、ゴミ出しルールを説く。突如として痴漢に襲われた由美子は、久しぶりの感じに一瞬喜びつつも「痴漢撃退法その13」の後方蹴りにて退治。その後、不審者を尾行した由美子は、彼が供え物や墓掃除などの善行をする姿を見る。だが、タヌキを襲おうとしている所を遂に目撃するのだった。
「タヌキを助けなきゃ」
パンシャーヌに変身した由美子だったが、不審者はタヌキにゴミ捨て場から拾った食パンを与えようとしていたと知る。自宅に瞬間移動して不審者の身の上話を聞く。江戸時代、新庄健之介は恋敵である弟:新庄清之進と、おゆみという女性を巡って決闘。止めに入ったおゆみが斬られ、清之進によって呪いを掛けられた健之介はゾンビになった。天国のおゆみに会うには、1000個の善行をして呪いを解く必要がある。それがあと1個の所まで来たという。
健介と理沙が帰宅。またもやプリンを買い忘れた由美子に代わって健介が理沙と買いに出る。しかし理沙は行方不明になる。捜し回る由美子は再び痴漢ゾンビに襲われ、助けようと戦った健介も倒される。
「あんた!許さないわよっ!!アンシャンレジーム・トリコロール!」
パンシャーヌに変身した由美子。そこへ理沙が現れゾンビの人質に。だがゾンビがもう一人やってくる。痴漢ゾンビは、呪いを掛けた副作用によって1000の悪行を定められた清之進だった。そして由美子はおゆみの生まれ変わりだった。パンシャーヌはゴージャスマフラーウィップで清之進を拘束。シロガネーゼアタック、さらにピュアウェーブを掛けようとするが健之介が止める。
「心を入れ替え、悪事が出来なくなったら、弟は一生呪いが解けないんです」
「でも悪を見逃す事は出来ませんわ!」
その時、1000の善行をした健之介の呪いが解ける。健之介は弟の呪いも解くよう神様に祈る。
「僕を許してくれるのか、兄さん」
神様(猫ひろし)は弟の呪いも解く。二人は成仏し、由美子は理沙が落としたプリンを持って帰宅。
【感想】◎
愛する女性を巡る決闘の末、善行と悪事をそれぞれ科せられた兄弟。現代に蘇った愛しの女性は、家族のために変身し、悪を打ち消す美少女スーパーヒロインでもあった。弟のため、正義を行使しようとする戦士に立ちはだかる兄。善と正義、そして悪の狭間で苦悶する兄を救い、全てを解決したのは神様だった。善悪入り混じる混迷の展開を、プリンで表現して終幕する見事な話。
美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして戦い続ける由美子は、ついつい家庭の主婦業を疎かにしてしまった。普段の由美子もご近所の治安維持に注力しすぎたのだ。不審者を追い掛けゴミ出しルールを説き、痴漢を後方蹴りで撃退。なおも不審者を気に掛け、身の上話に夢中になり、最も重要な理沙との約束を忘れた。
由美子にとってプリンは食事の後のおまけ。あくまでも自分の作る食事がメインであり、プリンは無くても構わない物だった。だが理沙にとってプリンは、自分のための幸せの象徴。食事が父:健介に合わせて作られているのに対し、プリンは自分のために用意される。母から与えられる愛を意味していた。
「宇宙の平和より、家庭の平和が大切でしょ」
そう嘆く由美子だったが時既に遅し。母からの愛に疑問を持った理沙は、父に頼って買い物に出る。だがそんな理沙の心の隙に悪は入り込んだ。プリンは少しでも隙間ができ、空気が入ると落下する。理沙へのプリンという愛の形は崩壊した。そして理沙は由美子と健介の前から消えてしまうのだった。
必死に捜す由美子と健介に悪は襲い掛かる。由美子を助けようと戦う健介だったが、健介もまた由美子の愛に疑問を持っていた。最近、情緒不安定な様子を見せる由美子。理沙をないがしろにした由美子に多少の不幸は当然ではないのか。健介はその疑いを持ったまま全力を出せず、ゾンビチョップに倒れるのだった。
プリンのカスタード部分である良妻:由美子と、カラメルソース部分である怠慢妻:由美子。普段はカスタードがカラメルソースを押さえつけているのに、反対に落下し崩れたプリンはその形を失い、今はぐちゃぐちゃに混ざっている。娘も夫も失いかけた由美子は絶望し、もはやパンシャーヌに変身するしか道は無かった。
一方、健之介と清之進の二人は同時におゆみ一人を愛した。だが分けられないおゆみを二人とも奪えない。プリンはその柔らかさゆえに分けられず、かといってその手に掴む事もできない。決闘という罪を犯した二人は呪いによって善悪に二分され固定化された。カスタード部分である善行の健之介と、カラメルソース部分である悪事の清之進。
そして現代に蘇ったおゆみが健介の妻であると知った清之進は、理沙を人質に健介を倒し、由美子を奪おうとする。だが健之介の方は、おゆみが由美子であり、おゆみが天国に居ないと知って弟を助けようとする。由美子は健介・理沙と一緒に居るべきであり、自分はたった二人の兄弟である清之進と成仏すべきだと。
健之介は清之進を許す。プリンはカスタードとカラメルソースがあって成立する。二つを併せ持つものが人の心であり、夫婦の愛も家族の愛もそこから生まれる。カラメルソースの清之進には、カスタードである自分を加えなければプリンにはならない。だから善の健之介は正義のパンシャーヌに立ちはだかり、悪の清之進を援護する。
由美子と健介・理沙、健之介と清之進。カスタードとカラメルソースはそれぞれ違った形で混ざり合った。どちらもプリンである事に変わりはなく、どちらが絶対に正しいともいえない。神様はその様子を見て恩寵を与える。健之介と清之進を成仏させ、理沙と健介を救う。そして絶望から人ではなくなったパンシャーヌを普通の由美子に戻した。
形の整ったプリンだけがプリンではない。ぐちゃぐちゃになったプリンでも「これはこれでおいしい」。理沙は、母:由美子がどんな形であれ持って帰ったプリンに愛を感じたのだ。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
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【あらすじ】駿府の由比の宿に着いた柳生十兵衛(村上弘明)一行。軍学者:由比正雪(和泉元彌)の生家を見て人となりを知りたい十兵衛。その前に佐山寛平(苅谷俊介)が謝罪。自分の告げ口のせいで十兵衛の母:りん(富司純子)は柳生家を出て、茂平ゆかりの紀州へ行った。そして妊娠していたりんは松下兵衛(大沢樹生)を産み、妹:しのは徳川頼宣(西村雅彦)の側室となり梅之丞(星野亜門)を産んで死亡したのだと。
由比正雪の生家は紺屋で、母:かつ(吉行和子)・妹:のぶ(山岸舞彩)、吉岡道場に養子に出た兄:吉岡又五郎(モロ師岡)がいた。又五郎は武士になっても藍染めの手伝いを止めなかった。それもこれも跡継ぎでありながら出ていった富士太郎(正雪)のせいだと言う母:かつ。
十兵衛は又五郎と話をする。又五郎は兄でありながら自分から養子に出てしまい、弟:富士太郎に迷惑をかけたと悔やんでいた。十兵衛も剣術に生き、柳生家を弟:又十郎(森岡豊)に任せてしまったと共感する。そこへ正雪の勧めで弟子入りを志願する浪人100人以上が押し掛ける。その後、正雪本人も又五郎に会いに来る。十兵衛が来ていると知り身の危険を口にする正雪。
久能山東照宮に参詣する十兵衛。そこに正雪が現れる。さらに丸橋忠弥(照英)が徳川家光(寺泉憲)死去の知らせを持ってくる。一方、正雪の生家が紺屋だと知った武士達が正雪を嘲笑。又五郎は正雪のために戦う事を決意。十兵衛の妻:るい(牧瀬里穂)を人質に十兵衛を呼び出す。
「弟の夢に賭けてみる事に致した」
駿府での挙兵を宣言し、東照宮の境内にて十兵衛に長巻で斬りかかる又五郎。十兵衛は石段から落ちそうになるが、身を返して又五郎を斬る。
【感想】◇
由比正雪の生家を舞台に繰り広げられる肉親の愛。口では悪態をつきながらも子を心底案じている母。純粋に兄を信じている妹。そして最も弟を理解しているが、何もできずにいた兄。その兄は弟のために命懸けで十兵衛に勝負を挑み死んでいった。そんな家族を見て、遠くで泣く事しかできない正雪。
…と、まとめると非常に胸に迫る話なのだが、やはり善い人の家族というイメージが消えず、又五郎が戦いに向かう決意と矛先が少しちぐはぐ。その決意の引き金を引いたのが、直接会いに来た正雪本人というのも拙い部分。正雪の帰郷は本当に必要だったのかも若干疑問が残る。
吉岡又五郎は自分から養子を申し出たために弟:正雪が紺屋を継ぐ羽目になり、それに反発した正雪が武士になるため出ていったと悔やんでいる。せめてもの償いに紺屋の手伝いを続けているが、弟には直接的に何も出来ていないと思っている。
自分よりも弟の方が武士になりたがっていたのに自分が武士になってしまい、弟の道を邪魔してしまった。今、弟は誰よりも武士らしい武士として武士のための世を作ろうとしている。ならば自分はその夢の魁となろう!その決意の引き金が武士達の嘲笑、母への侮辱であり、正雪が言った「兄上も紺屋の子と言われた事はないか」との言葉だった。
ここからなぜ十兵衛と戦わなくてはいけないのか、の繋がりがしっくり行かない。十兵衛が正雪の夢の障害だから、8300石の当主という身の上でありながら武士など要らないと言ったから、などの理由付けがされていたが、どうも観ている方としては又五郎の決意とその矛先が完全には一致しない。決意は妥当としても矛先の方は狂気の決断のような。
戦いに使用した長巻は、長い柄の先に刀がある。自分から遠くに刃がある兵器。この距離が優しい又五郎と戦闘の遠さを表現しているようにも思えた。遠くから正雪を思っていた又五郎の心でもある。
石段から落ちそうになった十兵衛は踏み留まる。そして斬られた又五郎は石段を落ちていく。将軍に近い東照宮で落ちなかった十兵衛は、柳生家当主だから落ちず、あえなく落ちた又五郎は紺屋の子だった。どうしようもない身分の違いが勝敗を分けた。
その手は藍色に染まっていたが、死んでしまうと赤い血しか流れなかった。もはや武士でも紺屋の子でもなくなった又五郎。そして、紺屋の子の身分を捨て武士として生きようとしている正雪は、そんな又五郎に駆け寄る事もできない。彼の心の負の傷は、より一層幕府転覆という歪んだ情動となっていく事だけは確かだ。
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柳生十兵衛七番勝負 最後の闘いDVD
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【あらすじ】瀬戸内海の芸予諸島を拠点とした村上氏は、村上武吉が跡目を継いだ頃から内紛が起きていた。武吉は一族をより強固な集団にするため海賊を辞め、船団を護衛し通行料を取り始める。また、合図で船団を動かすよう訓練し、砲禄という遠投爆弾を戦闘時に使う「水軍」へと進化させた。
陸の陶晴賢が通行料の徴収権独占を狙うと武吉は毛利元就と同盟し、陶の船団を焼き払い晴賢を自害へと追いこんだ。織田信長が瀬戸内・中国進出のため大坂の石山本願寺を攻めると、毛利軍に協力し信長の水軍を殲滅。天正4(1576)年7月13日に海路補給を果たす。だが天正6(1578)年11月の鉄船との戦いでは惨敗し、一族からは寝返りも出た(その時歴史が動いた:信長の巨大鉄船)。
豊臣秀吉が毛利を取り込み四国九州も落ちると村上水軍は孤立。天正15(1587)年には海賊禁止令が出され、武吉は九州に逼塞。息子たちは朝鮮出兵に動員された。秀吉の死後、毛利輝元が西軍の総大将になると再び毛利方につき、東軍背後の伊勢や知多半島の城を攻撃した。
四国九州の東軍補給路を経つため武吉の本隊は伊予に出撃。しかし慶長5(1600)年9月16日、松前城を降伏させたその夜、降伏した軍の夜襲に遭い敗走。武吉の息子も戦死。その前日には関ヶ原で東軍が勝利しており、徳川幕府になると船の建造は制限された。村上武吉は1604年に死去、その子孫は朝鮮通信史の警護を務めた。
【感想】△
海賊から水軍へと変貌し、毛利に味方して一万石の海の大名となった村上武吉。信長・秀吉・家康すべてと戦った稀有な武将。強まる陸の支配から海の復活を賭けて戦うが、敢え無くその夢は潰えた。
「海の関ヶ原」とサブタイトルにあるから、てっきり関ヶ原の戦いは陸だけでなく海でもあり、知られざる海戦でもあるのかと思ったが、水軍が陸地で騙し討ちされて負けたというものだった。番組ではなぜか夜襲した武将の名を伏せていたが、そんな名もない武将の一捻りで壊滅してしまったという事なのだろう(調べたら松前城は加藤嘉明領で、夜襲したのは家臣の佃十成なのだそうだ)。
「潮の流れを理解し、敵味方の位置を知って正確に舟を操れば、我々は決して負けることはない」
との武吉の戦訓も陸地では通用しなかったという事か。
瀬戸内海の難所:芸予諸島を拠点としている事が村上水軍の何よりの強みだった。地政学的に重要な部分を持つ村上氏だったが、それが弱みでもあったのではないだろうか。狭い海域の難所は、陸地が近い・陸の影響を受けやすいという事でもある。
村上水軍は瀬戸内の要を押さえているから栄えた一方、その繁栄は所詮は陸と陸の間の瀬戸内海だからこそであり、それを越える事は出来ない。陸の勢力が戦国の世で群雄割拠していたからこそ、間隙を縫って村上氏も存続できたのであり、陸が天下統一されてしまえば村上武吉が目指した海の独立など泡と消える。
よって、村上武吉が緩やかな支配で勢力を保つ毛利氏と結びついたのは必然的ともいえる。毛利氏と組んだ事で村上氏は最盛期を迎えるが、その後の歴史は毛利氏の盛衰と同じくしていく印象だ。結局は毛利氏の水軍部隊でしかなかったのかと思わせるほどに。対信長の尖兵として使われ、秀吉と毛利が講和すると没落し、関ヶ原で復活を賭けて戦い敗れた。
その「海の関ヶ原」も、そもそも毛利輝元にどれほど天下取りの意志があったか怪しい状況では、武吉の行動も小さく思えてしまう。瀬戸内海でしか勢力を保てない村上水軍と天下を目指さない毛利では、本気で天下取りをしてくる家康に負けるのは自明の理だったのかも。
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瀬戸内の海賊―村上武吉の戦い
秀吉と武吉(城山三郎 著)
村上武吉―毛利を支えた水軍大将
戦国水軍と村上一族
村上水軍興亡史
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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)の義弟の警官:新庄清志(牧田哲也)が美少女戦麗舞パンシャーヌの目撃談をする。「可愛いと言えば可愛いかな」との言葉に気を良くした由美子はすき焼きをたくさん振舞う。だが「偏差値低そうなポーズ」との言葉に気を悪くした由美子は清志を追い払う。やけ食いする由美子。呆気にとられる夫:健介(大熊啓誉)と娘:理沙(北山向日葵)。
その夜、理沙が寝静まってから健介はベッドで由美子に迫る。由美子は寝返りひざ蹴りを股間に食らわす。翌朝、清志が仕掛けたバナナの罠に美少女戦麗舞パンシャーヌが掛かったとの電話に飛び出す由美子。追い掛ける健介と理沙。檻には偽パンシャーヌが高いびき。この偽者を放置していたらパンシャーヌのイメージダウンだと判断した由美子は変身。
「花も嵐も踏み越えて戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」
どちらが本物のパンシャーヌか分からない清志・健介・理沙。本物を連行しようとした清志を急所外しのシロガネーゼアタックで気絶させる。健介と理沙にもお引取り願って、パンシャーヌは偽パンシャーヌを起こす。その正体は寺の墓の幽霊:稲場(梅垣義明)だった。墓参りに一度も来ない女房を懲らしめるためパンシャーヌに変装しようと思い立ったのだという。
止めても女房に会いに行こうとする幽霊と対決。鼻豆飛ばし(バックライスアロー:直訳で裏飯屋)VSシロガネーゼアタック。とりあえず女房の様子を見に行く。女房(椿鮒子)は稲場豆腐店を継いで一人で豆腐の引き売りをしていた。忙しくて旦那の墓参りに行けないとこぼす女房の姿に涙を流す幽霊。ピュアウェーブで改心して自分で墓の掃除をする。由美子は豆腐を買って帰宅。
【感想】○
夫婦は違う世界でも思いを通わせる事は出来るのか。自分がしている事は相手に伝わっているのだろうか。自分がどんな思いでいるか、相手は分かってくれているのだろうか。
由美子は美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして日々、町内の平和を守っている。夫にも娘にもそれを伝えたい。でもその事実が知れれば水槽入りナマコにされてしまう。「美少女」として戦っているのに、醜いナマコになってしまっては夫と娘から愛想を尽かされてしまう。「美少女」である限り正体を明かせないジレンマ。
それに苦しむ様子の由美子が欲求不満なのではと思った健介は、由美子と関係を結ぼうとする。だが由美子はそんな夫の気も知らず、単なる行為と錯覚し強烈な蹴りを食らわす。そして翌朝、本物のパンシャーヌとは似つかない姿で偽パンシャーヌが健介・理沙に知られてしまった。本物よりも先に偽者のイメージが二人に付いてしまってはいけない。
本物の姿を知って欲しい。その一心で由美子は変身し、お披露目。健介・理沙にパンシャーヌを辛うじて分かってもらったので偽者を追及。すると、幽霊も自分の存在を知ってもらいたいがために行動していたのだと知る。墓参りせず構ってくれない女房。自分が死んで女房との縁が切れてしまったのではないか。パンシャーヌは幽霊世界と人間世界でのほどけた夫婦の絆に心を痛めた。
でも女房はしっかりと旦那の思いを受け継いでいた。
「この町の皆においしい豆腐を食べてもらいたい」
旦那の願いを叶えるため、女房は墓参りにも行けないほど働いていたのだ。互いを直接思いやるのではなく、旦那の夢のため女房は人間世界で頑張っていた。旦那は一人で頑張る女房の姿から、自分も一人で墓を掃除して幽霊として生きていく決意を固めた。
由美子もとりあえず、夫と娘に正体を明かすのは諦めた。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとして町内の平和を守り、主婦:由美子として家庭の平和を守る。どちらも自分だと明かさずとも、どちらの世界でも平和を守る事を一生懸命やっていればそれでいい。
パンシャーヌがどれだけ町内の平和に貢献しているか。それは大きく喧伝しなくてもいい。主婦:由美子がどれだけ夫の生活・娘の生育に貢献しているか。それも主張しなくていい。ただ夫と娘との平和な日々を守りたい。それが本物の由美子の願いであり、そのために働くのだ。
稲場の女房は旦那が死んでもその願いは生きていると信じて豆腐を売っていた。由美子も信じる事が大事と悟った。パンシャーヌが自分だと分かってもらえなくても、正しい願いを持ち続けて生活していれば、夫も娘も本当の自分を分かってくれると信じるのだった。
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【あらすじ】2007年3月21日(祝)、伊藤プロデューサーに呼び出されたさまぁ〜ず。1月3日昼に放送したモヤモヤさまぁ〜ず2が予想視聴率の3倍を獲得するヤバい状況となり、急遽レギュラー化決定。その御礼参りとして正月に行った北新宿をもう一度回る事に。
「あたしもレギュラー化しましたよ」
とアシスタントの大江麻理子アナ。とれ高サイコロは放送作家を一人増やしたため10万円が8万5千円に。早速スタート。木彫り人形の置いてあるクリーニング店。放送の反響は少し。「おぎはら電気」は祝日のため休み。2階の自宅を訪問。放送の反響は大きくない。92歳のおばあちゃんは「女優さん」と呼ばれるようになった。
何が出るかわからない1000円自販機。謝り告知が追加されてる。ひげそり狙う三村。しかし正月と同じラジオ。大竹は外箱にウォッチと書いてある。大江はハンカチ・ペンセット。やみつきになってもう一回。三村:USB卓上クリーナー。大竹:品疎なMP3プレーヤー。大江:LEDライト付き野球帽、しかしお金が戻ってくる。
覆面屋工房へ。実は有名なレスラーが働く店だった。ミステル・カカオが洗濯中。昼食を食べた喫茶ヒデシロ。ここも休み。
大竹「ロケ来て取材店が2つも休みって…」
戻って来たお金でもう一度三村が自販機にチャレンジ。大竹と同じウォッチに終わる。
【感想】○
正月の記事で「是非レギュラー化を」と書いたが、本当に実現するなんて。しかもメンバーもスタイルも全く変更なし。正月の面白さが偶然だったのかどうかがはっきりする1クールになりそう。
で、レギュラー1発目にもう一度北新宿という選択がユルさ満点。予想視聴率の3倍獲ったから取材店の反響もそれなりにあったかと思えば、皆そうでもないという回答。正月記事で書いた
「知らない街でのロケだからこそ、テレビカメラが無いと入らない店に入ってみる価値がある。そういった店のロケだったからこそ、この番組が放送されても、視聴者としてはやっぱりそこに入らないだろう」
との予測どおりだったという訳か。
店の人の反応が薄く、休みも2つある状況で頼りになったのは1000円自販機。年中無休で働く怪しい奴。正月では「お金も入れてないのに商品が出ていた」という奇跡があったが、今回は「商品が出たのにお金が戻って来た」とのミラクルを放った。2000円分得してる一行。なんか、気前が良いね君。でも出てくる商品はやっぱり微妙で、喜んで良いのやら何やら。
新宿氷業には回ってなかったが、これは普通の会社はもともと休みと踏んだからか。喫茶ヒデシロも休みはちょっと残念。この場所でロケをやる許可は取っていても、一軒一軒のアポは取っていないのだろうか。このくらいのテキトーさが吉と出たりハズレだったりの源泉なのだが。次回は東中野…って全くのマイナーか?北新宿の隣だからチョイスされただけのような。
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モヤモヤさまぁ〜ず2 特別版
モヤモヤさまぁ〜ず2 DVD-BOX
大丈夫(エンディング曲:日華)
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【あらすじ】「柳生十兵衛死す」の知らせが江戸に届き、弟:又十郎(森岡豊)と佐山寛平 (苅谷俊介)、松平伊豆守信綱(西郷輝彦)は愕然とする。さらに尾張の徳川義直の訃報も入り、徳川家光(寺泉憲)の病状は悪化。一方、軍学者:由比正雪(和泉元彌)は倒幕の噂を流して浪人を集め、駿府・京・大阪で挙兵、手薄になった江戸で本隊が挙兵し紀州藩主:徳川頼宣(西村雅彦)が江戸城入りするとの計画を練り上げた。
浪人が続々と集まる不穏な動きに対し幕府は、身元引き請け人のない浪人への取締りを強化。仕事も与えず長屋からも追い出した。路頭に迷う浪人達の請け人となったのは由比正雪。由比の軍学塾:張孔堂には大勢の浪人が集まるようになった。丸橋忠弥(照英)の友人:矢口新八(永澤俊夫)も軍学塾に誘われるが関わりを避けた。
死んだと見せかけて密かに江戸入りしていた柳生十兵衛(村上弘明)と妻:るい(牧瀬里穂)は宝蔵院流槍術の丸橋道場に泊る。江戸城で伊豆と家光に面会した十兵衛。そこへ見舞いにやって来た頼宣は生きている十兵衛に驚き、殺害報告をした松下兵衛(大沢樹生)を詰問。丸橋の勧めで由比と対面した十兵衛だったが、物別れに終わる。
頼宣は十兵衛を江戸から追い出すため、母:りん(富司純子)が紀州に居ると教える。万一、柳生但馬守宗矩と争う事になった時のための手駒としてりんを持っていたが、宗矩の死で不用となったので十兵衛が引き取るよう促す。伊豆からもこれを機に家光への最後の奉公として、乱に加わりそうな各地の浪人を斬るよう命じられた十兵衛。
矢口新八は知人の旗本らに請け人を断られ、高熱を出した息子:八郎太の診察も断られる。やむなく由比の下に掛け込み、医師:道庵に助けられる。さらに由比は新八に刀を与え、恩返しとして十兵衛を斬るよう頼む。江戸を発とうとする十兵衛一行の前に立ちはだかる新八。「さる御方への恩義」のため勝負を挑む。討たれた新八は丸橋に息子を託す書状を十兵衛に渡して絶命。
紀州に戻った松下兵衛。彼は頼宣の息子:梅之丞(星野亜門)の叔父。そしてりんの息子、つまり十兵衛の弟だった。
【感想】◇
家光危篤の報がなぜか市中に流れ、集まる浪人に対して幕府は取締り強化。それがかえって由比らの勢力を増す事になる。仕事も住居も失い診察も受けられない浪人の象徴が矢口新八。息子の命を助けてもらった恩義として、自らの命を賭けて柳生十兵衛に斬り掛かった。
ちょっと時系列に疑問を持ったので史実を調べてみた。十兵衛の父:宗矩が死んだのが1646年、今回の舞台はその4年後の1650年。この年に尾張の徳川義直も死んでおり、そして何と柳生十兵衛も死んでいる。翌年の1651年に家光が死に慶安事件(由比正雪の乱)が起きている。
だから十兵衛が慶安事件で闘うのは全くのフィクション。でもそんな史実を多少なりとも意識しているのか、今回で公には十兵衛が死んだ事になっている。実は生きていた設定にして何とか説明のつくように進めて行くようだ。
浪人が増えたのは家光時代に諸藩の改易や取り潰しが多数あったからで、その浪人に不穏な動きありとして取締るのは自ら蒔いた種を刈るようなもの。十兵衛はそういった政事に嫌気が差し、浪人の味方になろうとして生きてきた。だが由比正雪からすれば、十兵衛は8300石の身分だから理想を言えるのであって、現実の浪人を見ていないと映る。
十兵衛は「太平の世が正しいなら、武士を捨てるのも一つの生き方」と考えているが、由比正雪は「家も禄も失った武士が武士も捨てては屍同然」と答える。由比はもはや倒幕しかないと考え策を練る。由比が悪者となってしまうのは、その理念に偽りと野望が混じっているから。浪人を手駒に倒幕のために使い捨てにしてまでも、自分の軍学を試したいとの欲望が見え隠れする。
悪者は善人のふりをして甘言で釣る。浪人達は続々と由比の仲間となっていく。しかし今回の矢口新八はそんな由比に胡散臭さを感じていた。だから誘いを断り別の道を探ろうとするが、もはや由比を頼るしか選択肢は無くなっていた。情勢を見抜く能力がありながらも、その武士としての能力の高さゆえに武士を捨てられない新八。
武士らしい武士の新八は、由比を利用する(診察だけしてもらう)という事はできなかった。息子の命の御礼に自分の命を投げ出す。武士の命である刀まで由比から与えられてしまっては十兵衛と戦うしかない。
一方の十兵衛は新八の事情を知らずに勝負を挑まれる。「さる御方への恩義」とは誰かを聞き出したいから新八を殺そうとは思っていない。一度、新八の胴に十兵衛の剣が刺さって勝負は着いた。ここで止めるつもりだった十兵衛だが、新八は闘志を絶やさずもう一太刀振ってくる。十兵衛は驚きながらも止む無く新八を斬るしかなかった。
この勝負で十兵衛は、事態が抜き差しならない所まで来ている事を知った。勝負の見えた戦いでも命を賭ける浪人の困窮。新八が武士として死を選んだ様を見て、浪人に武士を捨てよとは理想でしかないと気付かされたのだ。新八役:永澤俊夫の、普段の凡庸な顔付きと勝負時の真剣な顔の差が良かった。
最後に明かされた兵衛の身分。母:りんとの関係だけでなく弟との対決も待っているという事か。頼宣も十兵衛の身内という事になってしまい、何やら複雑な家庭事情になってきている。
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【あらすじ】大蔵省官僚:下村治は終戦直後のヤミ市価格調査で、インフレの中でも懸命に生きようとしている日本人に希望を見出した。この頃、国は戦前の国債の償還で財政難にあり、政策を打ち出せずにいた。昭和25(1950)年からの特需景気で一息つくも、昭和30年代に入ると成長は見込めないとして、政府・日銀は緊縮財政をとろうとしていた。
しかし下村は、需要ではなく供給が成長の起爆剤だと考え「経済変動の乗数理論」を発表。技術革新で需要が生まれ、様々な分野で同時多発すれば+でなく×で経済は成長するとした。そのために減税と金利引下げが必要で、勤勉さと工夫を併せ持つ日本人ならば、GNP上昇は毎年1兆円以上、成長率11%を達成できると試算した。
だが経済の専門家らは、特需が終わっているのに投資を促せば、在庫が膨らみ不況を招くと下村主張を一蹴。ところがこの下村主張に着目したのが、数少ない経済成長論者の池田勇人だった。昭和35(1960)年、安保闘争後に誕生した池田内閣は「下村プラン」を採用。10年間で所得を倍増させ、農業と非農業、大企業と中小企業の格差是正をも視野に入れた「国民所得倍増計画」を公約した。
昭和36年から政府は減税と金利引下げを実施、貿易自由化で海外との競争を開始させるアメとムチで企業投資を促した。特に家電分野で技術革新が起こり、テレビ・冷蔵庫・洗濯機の三種の神器が登場。新製品が国民の需要を加速させ、経済は急成長しだした。団地での洋風生活、農村からの金の卵が働き手となり、格差解消へも向かった。
昭和39(1964)年の東京オリンピックでさらに成長したが、池田勇人が病死、公害、農村の後継者不足など問題も浮上、そして昭和40年には景気も失速し不況が到来した。金利引下げも効果なく、政府は予算を使い切り、下村は批判の矢面に立たされた。
そこで下村は6月22日の景気討論会で赤字国債の発行を提案。7月27日の国債発行で市場は政府の成長路線を評価し株価は上昇。不況も脱出し、所得倍増は計画7年目で達成。その後もいざなぎ景気が続き、GNPは世界第二位となった。
昭和45(1970)年の大阪万博以降、下村は低成長時代の到来を予見。経済ではなく文化・芸術・教養に注力すべしと主張し「変節したエコノミスト」と評された。それでもマネーゲームでは何も生まず、いつか破裂すると言い続け、平成元(1989)6月に78歳で死去。その直後、バブル経済は崩壊した。
【感想】○
戦後日本の急激な経済成長の裏には、下村の成長理論と池田の実施した計画があったというもの。緊縮に向かう風潮の中で、全く逆の発想をした下村と、それを実施させた池田の賭けにも近い決断。これが大当たりして高度経済成長を遂げた日本だが、社会には新たな歪みを生み、財政政策でも神話を残した。この幻想(赤字国債で成長)に現在の日本は囚われ、破綻しようとしている。
よく言われる「朝鮮特需で日本は復興し先進国になった」というのはやっぱり間違いで、特需後の落ち込んだ状態での政策、つまり所得倍増計画こそが高度成長を生み出したのだとはっきり分かった。単発の特需があれだけの長期的成長を生むはずはなく、10年先まで見越した所得倍増計画が戦後日本の経済を決定付けたといえる。
解説者が内橋克人なので今流行りの「格差」との言葉が頻繁に使われていたが、この計画の格差是正はむしろ絶対的貧困層の解消にあり、今のいわゆる「格差社会」と同列には出来ない。これは以前、内橋が解説者だったその時歴史が動いた:米騒動でも既述した。
下村プランの独自性は、政府の計画でありながら民間企業の力を促進させる事に重点を置いていた所だろうか。そのために政府は減税と金利引下げで当面は身を削り、企業の成長によって後から国家収入を得ようとした。さらに企業の成長の原点として、ものづくりとそれを支える労働力の確保を急がせた。日本人なら可能だと考えた下村の出発点もポイント。
単に欧米の技術革新の導入なら日本以外でも出来るが、東洋の奇跡と呼ばれるほど成功したのは日本だけだった。地政学・軍事バランスなどの要因もあるが、下村の着眼点である日本人の性質が最も大きい成功要因なのだろう。
欧米からの技術の導入と農村からの大量な労働力の流入。これによって生み出された製品の輸出で日本は海外と肩を並べていく。一方、国内には欧米型ライフスタイルを取り入れ、日本社会は劇的に変わっていった。
所得は倍増したが物価も倍増して生活水準が上がったとは言えない、といった指摘もあるが、それではどうして三種の神器を皆が持てたのか説明がつかない。それは多くの人がローンを組んで購入したからであり、ローンを組むには持続的な成長があればこそ。やはり所得倍増計画という長期的な右肩上がりの成長戦略が個々の家庭に好影響したからだろう。
下村と池田は大きな賭けに出たが、下村理論は確かな試算に基づいており、それを信じた池田の迷いのない政策を市場も好感したのだろう。だがあまりにも急激な成長は副作用も生み、工場からの公害、農村衰退、さらに日本人の性質まで変えてしまった。
下村はこの変化を恐れたのだろう。文化・芸術・教養に力を注げとの警鐘は、日本人本来の勤勉・創意工夫などの精神が失われてしまっては元も子もない、との危機感から言わせたと思われる。金融投資に走る日本を憂い、バブル崩壊を予見しながら下村はこの世を去った。
経済人達は、この下村の危機意識を嘲笑し「変節」と片付けてしまった。所得倍増計画での成功は神話レベルに引き上げられ、最後の手段であったはずの赤字国債を常套手段にした。それによって成長する・もしくは成長を下支えするとの観念から抜け出せず、ものづくりは「ハコものづくり」になった。
日本人の意識は浮付き、企業はマネーゲームに興じ、政府は赤字でもハコばかり。下村理論の前提が崩れた今、同じ事をやっても意味が無くなっている。でもそれに代わる政策を打ち出せない。文化・芸術・教養に手が回らず、対処療法で手一杯なのが今の日本。下村に学ぶ所は大きいが、下村を忘れ去るのも必要かも。
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危機の宰相(沢木耕太郎 著)
高度成長の時代―現代日本経済史ノート
池田勇人とその時代
高度成長と日本人1 個人篇
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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は公園で壊された花壇を直す劇団員:アミ(福成まい)を見掛け、彼女の所属するプリマベーラの美少女イリュージョンショーの宣伝を見る。アミからショーに来てはダメと言われて帰宅するが、夫:健介(大熊啓誉)が招待券を貰っており、休日に娘:理沙(北山向日葵)も連れて見に行く。
気がつくとショーの観客は固まっており、マジック怪人(石井かおり)の放つサブリミナル効果を受けていた。小悪い人間になる事を呼びかけられ、人々は洗脳される。
「ビバ、小ワル。ビバ!小ワル!!」
神様(猫ひろし)からこの事態を説明された由美子。
「みんなの心を取り戻さなくちゃ」
「花も嵐も踏み越えて戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」
変身し美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌとなり、マジック怪人に操られている劇団員達と対峙。しかし武器であるバトンが作動せず、パンシャーヌはイリュージョンBOXに閉じ込められ剣を刺される。
神様の力で自宅に瞬間移動したパンシャーヌは特訓(タイヤ引き・腕立て・うさぎ飛び)を命じられる。だが、バトンが作動しなかったのはスイッチを入れ忘れていたからだった。その頃、町内では夫・娘・義弟の警官:新庄清志(牧田哲也)などが小さな悪戯をしていた。
再びショーの舞台に戻ったパンシャーヌ。マジック怪人から「イリュージョンのタネ」を取り戻し劇団員に返す。シロガネーゼアタックで怪人を倒しピュアウェーブで改心させる。マジック怪人は手品師を夢見て上京したが、超能力ブームで夢破れ、町を支配し有名になろうと考えたのだと言う。改心し、一生懸命頑張り、田舎の母に二層式洗濯機を送ると誓う。
悪戯をしていた町の人や由美子の家族も意識を取り戻し帰宅。美少女イリュージョンショーには来週改めて行く事にする。でも夫は接待ゴルフらしい。
【感想】◇
イリュージョンショー。それは人々に非日常を見せるもの。日常生活に飽きた人々が非日常を観る事によって、再び日常で生きていく糧を得る。マジック怪人は非日常に心奪われる人々の潜在意識を利用し、小ワルを仕込んで日常に戻す事に成功した。
このサブリミナル効果は由美子には効かなかった。由美子は主婦という日常と、美少女戦麗舞パンシャーヌという非日常を体験できる境遇にあったから。スーパーヒロインの端くれとして、非日常世界で日常世界を守るために由美子はパンシャーヌに変身する。
だが必殺技が出せず、特訓をする羽目になる。非日常的な力を出すためには日常の努力が必要だった。…というのは嘘で、単にスイッチが入っていなかったからだった。努力と結果は必ずしも結びつくものではない。
マジック怪人も手品師になるため努力をしたが結果に結びつかなかった。それは努力など必要ない「超能力」ブームに押されたから。マジック怪人は努力の虚しさを知り、怪人の力を使って人々を小ワルに洗脳した。
イリュージョンの劇団員は、タネを使ってイリュージョンをしていた。マジック怪人はタネこそがイリュージョンの全てだと思い、タネを奪い劇団員を脅迫して操った。だが劇団員達はタネだけでショーをしていたのではなかった。その裏で訓練を重ねる努力があってこそショーは成立していた。
劇団員は操られながらも、壊れた花壇を直す心を失っていなかった。由美子も小ワルを働く町の人や家族の行動に心を痛めた。非日常的な力を出すために努力が必要か否かではなく、持てる力を正しい方向に作用させる心こそ大事なものだった。
その正しき心が日常の平和を保つのに必要であり、日常を非日常よりも美しく変える原動力。努力は正しき心の中にある一要素だった。改心した怪人は、努力だけ必要な手洗いを否定したものの、結果だけ出てくる全自動洗濯機でもなく、努力も必要な二層式洗濯機に価値を見出した。
非日常:パンシャーヌのスーパーヒロインとしての力は特訓で培われるものではない。それは日常:由美子の主婦としての生活によるものだった。家庭の幸せを願って主婦として家事をする努力が正しき心を養う。スイッチ1つで誰でもバトンは操作できるが、怪人を改心させる技を出すためには、由美子の正しき主婦の心が必要。それが町内と家庭の平和を守るのだ。
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Primavera Entertainment Illusion Magic(今回のイリュージョンユニット:プリマベーラのDVD)
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【あらすじ】島原の乱より8年、柳生十兵衛(村上弘明)は柳生の郷で妻:るい(牧瀬里穂)と穏やかに暮らしていた。長宗我部盛親の子と名乗る丸橋忠弥(照英)などが武名を上げるために勝負を挑んでくるが十兵衛は軽くあしらう。そんな中、父:柳生但馬守宗矩(夏八木勲)死去の報が入る。
江戸に立つ前日、十兵衛は父との思い出をるいに語る。柳生家の嫡男として幼き頃より剣術を厳しく叩き込まれ、稽古の怪我で隻眼となった。何としても跡目を継がせたいと願う宗矩と、剣術は無理だとする母:りん(富司純子)は対立。りんは十兵衛を出奔させようとするが、佐山寛平(苅谷俊介)の密告により宗矩の知る所となる。
母を助けるため自ら申し出て登城する事にした十兵衛。徳川家光・頼宣の剣術相手を務めるが、十兵衛を捨てて母:りんが家を出たと宗矩から聞かされる。4年後、家光の辻斬り疑惑が持ち上がった際、十兵衛は家光に代わって罪を被る。母が死んだとも聞かされた十兵衛は、そのまま柳生家を出て今に至った。
江戸に向かった十兵衛は、家光(寺泉憲)から8300石の旗本に任ぜられる。4000石の弟:又十郎(森岡豊)に全てを任せ、再び柳生の郷に戻った十兵衛に「母が生きている」との文が届く。槍ヶ淵に出向いた十兵衛を待っていたのは、母に仕えた茂平(俊藤光利)と忍びの者達だった。釣り橋の上での戦いとなった十兵衛は茂平に拘束され、兵衛(大沢樹生)に狙撃される。茂平共々川に転落した十兵衛。
その頃、江戸で軍学塾を開く軍学者:由比正雪(和泉元彌)は家光が病に倒れたと知り、幕府転覆の計画を練っていた。茂平の出現は決起の前に十兵衛を殺す必要があると考えた正雪の計略だった。そして正雪の黒幕は紀州藩主:徳川頼宣(西村雅彦)。その頼宣の庇護の下、母:りんは本当に生きていたのだった。
【感想】○
最高傑作と言って良いほどの出来だった前シリーズ:島原の乱から1年、村上弘明の十兵衛最終章。今シリーズは慶安事件(由比正雪の乱)が舞台。それだけでなく十兵衛と母:りんの物語も絡める展開になりそう。殺陣の方は剣だけでなく色々な物が登場するらしく、今回は早速、槍と銃が使われている。
前シリーズで「殺陣に物語展開を組み込み、意味を持たせる」という画期的な事をやってのけたので、やはり今シリーズの殺陣もそういった見方をしてしまう。冒頭の丸橋忠弥との決闘は、剣よりも遠距離からの攻撃となる槍が使われる。田舎で穏やかに暮らしていた十兵衛に再び戦いが近づいて来るといった事を表現していたのだろうか。
そして十兵衛が剣を持たずに丸橋忠弥と戦ったのは、まだその気が無い事を意味している。この決闘はドラマの掴みとして使われたが、兵衛が監視していた所から考えると、後半の正雪の陰謀の一環として行われたのだろう。兵衛は丸橋よりも先に計略を聞かされ、丸橋を使って歳を取った十兵衛の力を探った。
丸橋では無理だと分かり、今度は茂平と忍者を使う。狭い釣り橋で十兵衛を拘束し狙撃する。地の利を活かしたようにも思えるが、釣り橋には十兵衛の事情も反映されている。死んだと聞かされていた母:りんが生きていると知り、さらに茂平が現れた。そして茂平は「りん様の恨み」と言って斬りかかって来る。十兵衛の動揺そのままに釣り橋は大きく揺れた。
父から斬られそうになった母を助けるため隻眼の剣を身につけた十兵衛。しかし母は去って死んだ。母の死で自分が政事には必要なくなったからこそ十兵衛も去った。政事に生きる父:宗矩と剣術に生きようと決めた十兵衛の決別は母の死にあった。そして父の死とほぼ同時に届いた母存命の知らせ。これで剣術の十兵衛が政事に巻き込まれる理屈が上手く出来ている。
母の真意と正雪との対決、頼宣の陰謀など、今シリーズも身近な所から大舞台まで扱う展開になりそう。エンディングでは十兵衛が子犬を拾って母犬を見つけ、返してやる映像が流れる。十兵衛とりんにも和解が訪れるのだろうか。
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【あらすじ】天文17(1548)年、病弱な兄から19歳で家督を譲られた長尾景虎(上杉謙信)は越後の守護代として、電撃的攻撃と統率力のある軍事的才能に溢れたカリスマ性を発揮していく。連戦連勝の一方、仏教に帰依して殺生戒とのジレンマを抱えた。平和な越後を実現するため、肌着や夏服に使われる「青そ」の生産を奨励し、自ら京に出向いて販路拡大に尽力した。
商業の発達で越後は豊かになり争いは無くなったが、武田が信濃そして越後を狙ってくる。謙信は仏を守る四天王の一人である毘沙門天と自らを重ね、正義を守る事を自分の使命とする。戦で勝っても領土を広げず、私欲で戦わない男との評判を得て室町幕府から永禄4(1561)年に関東管領に任じられた。
武田を当面の敵とする織田信長は謙信に近づき、元亀3(1572)年に同盟。謙信は信長の「幕府を守る」との言葉を信じた。信長は浅井・朝倉を滅ぼしても謙信には贈り物攻勢で敵対の意思を示さず、足利将軍邸に向かう謙信の姿を描いた洛中洛外図屏風も贈った。
だが鉄砲を大量に導入した信長は武田を破り、足利義昭を追放。謙信と親交のある村上・佐竹・小山らの離反を促す。ついに謙信は信長の真意を知り、足利義昭の命に応えて石山本願寺・毛利家と同盟し、瞬く間に反信長包囲網を形成した。天正4(1576)年に毛利水軍が織田水軍を破って本願寺への補給を果たすや、謙信も呼応し越中を平定。能登の七尾城に迫った謙信軍に信長は4万の軍勢を差し向けた。
天正5(1577)年9月23日、七尾城を陥落させた謙信軍は手取川を渡った信長軍と対峙。鉄砲の威力を封じるため夜襲を敢行。味方同士の合言葉を徹底し統制のとれた謙信軍は信長軍を正確に攻撃、折からの雨もあって鉄砲は無力化し、敗走する信長軍は手取川の濁流に消えていった。
「戦ってみると信長は案外弱い」
天正6(1578)年、上洛に備えて6万の軍勢を動員した謙信だったが、出陣直前に脳卒中で倒れ49年の生涯を終えた。
【感想】○
私利私欲でなく義のために戦い続けた男:上杉謙信。織田信長とは全くの対極にあり、だからこそ信長は謙信を恐れた。二人が唯一戦った手取川の戦いでは謙信が圧勝。信長は絶体絶命の窮地に陥った。だが謙信は急死し、信長包囲網は崩れて信長の時代となった…という話。
誰もが天下を狙う戦国時代にあって、負け知らずの強さを誇るのに領土を拡張しない謙信は、信長以外にも理解不能な人物であっただろう。異端でありながら最強という存在は「触らぬ神に祟り無し」。信長が可能な限り謙信と事を構えずに済まそうとしたのも当然か。
番組では謙信が私利私欲の領土拡張に走らなかった理由の一つに、「青そ」の生産による商業発達を挙げていた。他国の領土を奪わずとも自国が豊かになれば戦をせずに済む。これで殺生戒の仏教に帰依した謙信の姿勢も理解できる。
ただ、自ら戦をせずとも他国の攻勢は防げないわけで、武田信玄との川中島の戦いは5度に及んだ。この苦しみを救ったのが毘沙門天であり、謙信は自らを重ね合わせて戦い続けた。「天下の乱逆を討ち平らげる。この志が駄目なら病死を与えよ」と考え、義のために戦う決意を示した。この姿勢が幕府からの信頼と関東管領の職を得る事に繋がった。
謙信は室町幕府という現在の秩序維持を毘沙門天の力で為そうとした。乱逆者に仏罰を与えるため遠征を何度も行った。関東での北条の勢いを止め、武田も食い止めた。だが足利義昭を擁していた信長は幕府も謙信も裏切った。
信長は義による仏罰などは信じず、鉄砲という道具を利用した。謙信VS信長はある意味、宗教と科学の対決にも思えてくる。人知を超えた軍事的才能を持ち、仏の力を信じている謙信と、軍事力を鉄砲によって増大させ、神仏を信じず神をも超えようとした信長。その勝敗やいかに。
手取川の戦いは、極めて冷静に相手の弱点を突いた謙信の勝利だった。仏を信じていてもその行動は神頼みではなく、合言葉や夜襲・地形利用といった地に足の着いた戦法だった。毘沙門天はいわばシンボルであり、実戦においては人間臭い作戦が勝利を呼んだ。その結果を毘沙門天の力と言わせ、恐怖を与える心理的効果は大いにあったが。
謙信は毘沙門天ではなく、やはり人間だった。義のためと心で思ってはいても、信長への恨みがあった。これは一つの私利私欲ではないだろうか。ここで初めて謙信は私怨という禁を犯した。さらに自ら戦の準備を始めた。それによって「病死を与えよ」との誓いどおりに死を招いてしまったのでは。むろん、神仏をないがしろにした信長の最期はご存知のとおりとして。
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上杉謙信―信長も畏怖した戦国最強の義将
戦国関東三国志―上杉謙信、武田信玄、北条氏康の激闘
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武田信玄と上杉謙信―決戦!川中島の戦い
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【あらすじ】新庄由美子(矢吹春奈)は夫:健介(大熊啓誉)、一人娘:理沙(北山向日葵)と毎朝食卓を囲んで御飯を食べる普通の主婦。夫は出勤し、娘を幼稚園に送り出す。そしてゴミを集積所に出すが、その中から神様(猫ひろし)が現れた!
実は由美子は10年前、この神様から美少女仮面フローレンスに任命され悪と戦っていたが、正義の味方に疲れ、大学受験もあってスーパーヒロインを引退していた。しかし怪人に追われている神様は、もはや美少女とは呼べない28歳になった由美子にすがって来たのだった。
相手にしなかった由美子だったが、神様と怪人に箸と茶碗を使われそうになり、それを阻止するために神様の申し出を受ける。美少女戦麗舞(セレブ)パンシャーヌへ任命され、コスチュームをコスパで作成。自宅に戻って怪人と対峙。だが家が荒れるのを避けるためビル屋上へ瞬間移動させる。
そのままやり過ごそうとした由美子だったが、神様に連れて来られ、やむなく「アンシャンレジーム・トリコロール!」との呪文で変身。
「花も嵐も踏み越えて、戦う愛のエレガント!美少女戦麗舞パンシャーヌ参上!!」
襲い掛かる怪人を「シロガネーゼアタック」で弱体化、「ピュアウェーブ」で改心させる。怪人は緑色の血を献血。だがその模様を夫:健介の弟で警察官の新庄清志(牧田哲也)に見つかり、由美子は不審人物として追い回される。
ようやく清志を巻いた由美子は怪人から事情を聞く。UFOに乗る偵察員だった怪人は夫から太ったと言われ地球に降ろされた。神様が売っていた超ウルトラスーパーミラクルダイエットマシーンを生命保険を解約して22500円で購入したが全く効果が無く、神様を襲っていたのだという。
同情した由美子はつり銭拾いをしている神様を追い詰め、代金を返還させる。さらに怪人と共に神様に石を投げ、怪人のダイエットにも成功。怪人は夫と子供の乗るUFOに迎えられ宇宙へ帰った。
翌朝、由美子は何事も無かったように食卓を囲み、夫と娘を送り出し、自身も購入していたダイエットマシーンを粗大ゴミに出した。
【感想】○
恐らくこの番組はクソ真面目に解釈を書いた方が面白い記事になると思われるので、いつまで続けられるか分からないがそういった調子で書いていく事にする。
かつて美少女仮面フローレンスだった由美子は、正義の味方として孤独な戦いを続ける事に疑問を感じ、現実的な大学の受験戦争を選択した。そしてフローレンスの過去を隠して就職・結婚・出産・子育てを経験し、普通の主婦生活を送っていた。
だが神はそんな由美子に再度、白羽の矢を立てる。運命は由美子を平凡な主婦に留めておかなかった。迫り来る怪人の襲来を撃退するのは経験者であり、即戦力となる由美子しかいない。
理想を追うスーパーヒロインを引退し、現実の生活を送っていた由美子は、非現実的なセレブを夢見るようになっていた。だが現実に怪人が出現し、由美子は再び戦いの場へと送り込まれる。
再度の戦場は由美子にとって理想を追うものではなかった。怪人は現実に由美子が築き上げてきた食卓を奪おうとした。夫と娘と囲む朝の食卓。それがこの10年間で由美子が得た幸せの象徴。孤独なスーパーヒロインよりも平和な家庭を望んで実現させてきた由美子の一番大切なものだった。
よって由美子はこの幸せを守るために「何でも言う事を聞く」と神様に誓い、パンシャーヌとなった。パンシャーヌには由美子が忘れていた「美少女」の肩書きと可愛いコスチュームがあった。ここに特撮史上初の主婦スーパーヒロインが誕生する。
怪人を改心させ献血させたのは緑の血を必要とする人がきっと居るはずだから。つまりこの怪人以外にも地球には怪人が存在する事を意味する。そして由美子は怪人の身の上を知る。なんとこの怪人は自分と同じように夫と子供がいて、ダイエットマシーンを購入していたのだ。
怪人も自分と同様、家庭を第一に考えて行動していたと気付いた由美子。怪人と一緒に神様を追い回し石を投げ、心も体もスッキリさせてダイエットに成功。そして由美子はダイエットマシーンをゴミに出す。
怪人の意を汲み、生死を賭けた戦いでなく平和的に解決させた由美子。退治すべきは怪人ではなくダイエットマシーンだった。楽をして痩せようとの弱い意志、恐らく夫に内緒で購入したダイエットマシーン。太ったために夫から追い出された怪人を見た由美子は、自分の行いへの教訓とする。
家庭(夫婦)の平和は努力なしには保たれない。楽をして夫の稼ぎを使ってダイエットは出来ない。それは由美子が美少女戦麗舞パンシャーヌとして戦って運動をして、不安をスッキリ晴らす事によって実現するのだ。家族に内緒の戦士という陰ながらの努力がダイエットに繋がり、家庭の平和をもたらす。由美子の戦いは始まったばかりだ。
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美少女戦麗舞パンシャーヌ Complete DVD-BOX
DVD 1(1、2話)
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DVD 3(5、6話)
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【あらすじ】魔神剣を手にしようと進む堕天使ルシファー:榊拓海(津田寛治)に大天使ミカエル:切人俊司(笠原紳司)が斬りかかるが、思念で剣を奪われ刺される。榊にはさらに大天使ガブリエル:鬼頭真澄(渡辺健)が立ちはだかる。鬼頭は刺されながらも天使の羽で榊を拘束し、その間に神崎澪(阿井莉沙)は魔神剣を手にする。爆風が起き洞窟は崩れ、澪と榊は放り出される。
魔族化した榊は魔神剣を奪おうと澪に語り掛ける。
「人間は生きているのではない。生かされている。なぜ人は大量に死ぬ?なぜ自然界は猛威を振るう?全てはゲーム。神の戯れ事なのだ」
榊は手を伸ばし、娘である澪の頭を撫でる。
「寂しかったか。ずっと独りだっただろう。魔界こそが自由。真の安らぎ。娘よ、デビルシャドーを手に入れ、共に魔界へと光を降り注ごう」
だが澪は拒絶。
「人は心がある以上、繋がっている。私は独りじゃなかった」
榊は攻撃魔法で澪を倒す。澪は緑の血を流す。榊は魔神剣を取ろうとするが弾かれる。そこへ女神:神埼那美(大西結花)が現れる。
「悪魔は心に宿るもの。全ては幻」
那美は澪にも語り掛ける。
「澪、全てを終わらせなさい」
澪は魔神剣を手にし、デビルシャドーを呼び起こす。
「呪われし悪魔の鍵よ、永遠の劫火の海より姿を現せ!」
巨大な黒い羽根が出現し、澪の体内へと宿る。澪が選ばれし者であり、真の悪魔であった。
「デビルシャドーよ、この迷える悪魔の魂を救いたまえ。榊、もはやデビルシャドーは呼び起こされた。魔界へと戻るがいい」
神からも許されなかった榊は澪に情けを掛けられる。榊は切腹。その体から赤い血が流れる。
那美は澪に、なぜトドメを刺さなかったのかと尋ねる。だが澪は
「善と悪の境界なんてどこにあるの?ただの都合の良い思い込みに過ぎない。人間はあらゆる感情を背負って存在する」
と答える。魔神剣とデビルシャドーを封印せよと命じる那美にも
「人間は生まれた時から罪と向き合って生きていく。悪魔は人の心に存在する」
と答え、那美とも別れる。
澪は普通の生活に戻って生きていく。その背中に大きな黒い羽根を背負って。
【感想】○
極めて妥当なラインで決着したなという印象。しかしドラマ的(テレビ的)には物足りないかもしれない。もっと派手に悪魔:榊との決戦が行われたり、死んだ仲間が蘇って一緒に戦ったり、神の降臨で世界が一新されたり…といった展開にも出来ただろうに。
よく、原作があると結末は曖昧になるが、これは原作もスポンサーも無いオリジナルドラマだからこそ、逆に分かりやすい結末にはならなかった。現実に対して本当に言いたい事をやると、テレビ的には見栄えのしない物が出来上がる。悪く言えば、脚本家(この作品は監督兼脚本)の頭の中で完結してしまう。でも伝えたい事をやりきったというのは評価したい。
天使達は一心に悪魔と戦い死んでいく。悪魔は神を消し去る事に執着する。全てを創造したとされる神は悪魔の台頭に悩み、人間世界での戦いを見守るのみ。天使と悪魔の血を引く澪の決断は、悪魔としてデビルシャドーを手に入れるが、その力を神のための戦いには使わず、自分の心に留め置くというものだった。そして人間の姿で生きていく道を選択した。
天使・悪魔・神のどれにも従わず、人間の自由意思を示した澪。世界は何事もなかったかのように変わらず、人々は生活していく。心の中に悪が潜み、心があるから善は行われるのか。人間界では新しい命も生まれる一方、犯罪や災害で人は死ぬ。それらを善と悪に分けるのは人間の考えに過ぎず、神も悪魔も概念でしかなかったのだ。
澪は父の姿をした悪、母の姿をした善の戦いを見た。子供から大人への成長の中で、世の中が善と悪に分けられない現実を知った。自分の意思に目覚めて父の命令・母の干渉から自立した。善のための戦いもせず、悪に情けを掛ける生き方を選択した。悪魔を心にしまい込み、神も信じずに生きていく。
【総評】◇
ここ2年ほど、録画ミスをしなかったのに初回を失敗するほど静かに始まったマイナーなこのドラマ(笑)。TVKでは金曜夜9時というそれなりの激戦区で放映された。
最初に観る事になった#2◇は、説明ばかりで逆に助かった。世界観の描写が説明というのは禁じ手だが、見逃した身には有り難かった。
しかし#3◇でもまだ説明を続けているのには苦笑した。もしかしたらずっとこの調子のドラマ(返って斬新だ)なのかと思った。自分に閉じ篭る澪が戦いを意識する話ではあったが。
説明調だった分、#4○の動きには目を見張ってしまった。榊と切人の思惑の中で、駒のように使われる澪達という構図も上手く形成されていた。
#5○も緊迫した展開が続き、ローカルなマイナードラマとは思えないほどの盛り上がりだった。でも水穂の早過ぎる死はやはりもったいない。沙耶との悲しい物語をもっと全面に持ってきてもよかったと思う。
#6◇でも人物の死の意味する所が薄く、このドラマの弱点が浮かび上がった。生き死にの虚しさを伝える意味合いでもあったのだろうか。
#7◇は薔薇十字団側と榊側のそれぞれが疑念を抱えるという構図は良かった。さらに視聴者には榊父親説が浮上するという疑念までもたらした。
#8◇はまた説明調に戻った印象。というかアクションシーンが下手だった。ここで森の精霊が言っていた「神の恩寵と人類の自由意思」というのが最終回での澪の決断を暗示していた。そして、本筋とはあまり関係ない重岡スパイ説に執筆者が拘り続けて来た点は猛省せねばならない。
#9◇で澪は悪魔に魅入られてしまう。天使の悪行を知り、悪魔に付いて行った澪。この辺りから澪の心の有り方が主軸となってクライマックスへと進んでいく。
#10○では天使に身柄を救出された澪だったが、心はどっちつかずで、その乖離に苦悩する様子が上手く描かれていた。
#11◇になっても澪の心は固まらず、ただ人物が死んでいく展開。そんな澪では魔神剣を掴む事はできなかった。
そして最終回○。天使でも悪魔でも神でもない心に目覚めた澪は魔神剣を手にする。デビルシャドーを呼び起こすという悪魔の願いを叶えつつ、その力を神のために発動する事もせずにしまい込む。両方の血を引く澪にとって、片方を消す事は自分の否定でもあった。どちらも受け入れ、どちらの思いどおりにもさせない。それが澪の(人類の)自由意思だった。
役者の演技面は、主役の阿井莉沙の表情が良かった。何かをしなければと思いつつ、それが分からず迷い続ける立場を表情で演じ切った。榊を哀れむ表情、事が終わってからの虚脱の表情も出来ていた。そして敵役の津田寛治はやっぱり凄い。最終回なんて、長尺でも目を剥いて瞬きを一切していない。完全に悪魔に成り切っての熱演だった。この二人が対峙するシーンは情感に溢れ、大変に見栄えのするものだった。
シリーズ後半は携帯も通じない場所での撮影(集中合宿みたい)だったそうで、役者の感性が研ぎ澄まされていた。津田寛治が阿井莉沙の良さを引き出したとも言えるし、阿井も津田さんには負けないっ!との気迫を見せていたようにも思えた。
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【総評】◇
TVK(テレビ神奈川)の朝の子供向け番組として、2006年1月から始まり1年3ヶ月で終わりを迎えたこの番組(ポカポカパークを逆さまにしたのが番組名)。執筆者は約1年視聴。こんなマイナー番組を不定期ながらも記事にしてきたのは当ブログのみで、まとめを書く人も居ないので記事にしてみる。
視聴したきっかけは河辺千恵子の出演。テアトルアカデミー製作で手前みそではあるが、その一番星を番組に投入するテコ入れ具合を見てみたかった。というかこの頃、執筆者は河辺千恵子のバラエティー界での活躍に期待する所があった。
河辺はロケ担当で幼稚園・保育園を回り、クーパカの挨拶を広めていた。そのノリの良いキャラで園児達と打ち解け、同じ高さの目線に徹する仕事ぶりは流石だった。だが、登場からわずか3ヶ月で河辺は事務所を移籍。テアトルアカデミーとも縁が切れクーパカは強力な武器を失った。
痛手を被ったのは河辺も同様で、移籍した途端にその事務所の社長との模様を週刊誌に「未成年酒飲みアイドル」としてトップスクープされた。河辺は音楽活動を辞め、テレビ界からも半ば引退したような形となり、やや裏方的な活動で芸能界に残っている。
河辺に代わってロケを担当したのは番組OP・ED曲も歌っている稲村優奈。山本愛莉と組んで外回りをしたが、やはりバラエティ経験の少なさが響き、園児達に入り込めない立ち位置に留まっていた。
しかしゲスト的な山本が去り、3ヶ月以上経つと稲村は穏やかなキャラでのんびりやるようになって、クーパカの輪のコーナーも河辺とは違った良さが出ていた。06年末頃からはクーパーズと色々な場所に行ったりして、「お姉さん」的な役割をしっかりこなしていた。
さて、スタジオ収録の方は「やるせなす」の中村豪(なかむー兄さん)・石井康太(こうた君・ポカ丸)が火曜:勉強、水曜:遊び、木曜:アート、金曜:ママの日というテーマで子供達の発育に良い遊びをしていくというもの。中村は安定感がありつつも、ツッコミは皮肉まじりでヒヤヒヤさせ、先生をイジって楽しんでいた。石井は暴走キャラでアダルトな方面に話題を持っていく。
やるせなすの両人とも「どうせ子供向け番組なんて偽善ぶった物は俺らには無理」という意識が根底にあり、その上での開き直り(つまり大人子供に関係なく楽しませよう)との姿勢が笑えた。
ナレーションの岡本麻美が実は最も番組に貢献していたかもしれない。このテキパキした声の明るさが、番組の楽しい雰囲気を作っていたといっても過言ではない。
登場した先生の中で目立ったのはリトミックダンスのMINORI先生(青木みのり)。このカラッとしたキャラは朝の雰囲気とマッチし、やるせなすにツッコまれながらもおだてられて、どんどん弾けたキャラになっていった。
あとはテアトルのダンス担当の西田美代子先生。MINORI先生がSキャラなら西田先生はMキャラ。それに気付いた中村のツッコミはどんどん過激になり、それに嬉々?として耐える様子が面白かった。
ゲスト先生のシャボン玉アーティスト:杉山兄弟の技には本当にビックリしたし、ねんドル:岡田ひとみの時は本格的な子供向け番組のようだった。
存在意義が良く分からなかったのはクーパーズ。テアトルの子役としての実績作り以上の価値が見出せない。あえて取り上げるなら上永田朱莉(6歳)。幼いながらもバラエティのノリを理解していた。普段は奔放だったが、スタジオに両親がいる時は声も小さく固まっていて、その落差が面白いというか、家では結構厳しく育てられているのだろうか。
固まっていたと言えば、重廣礼香(れいかお姉さん)。10月からの小リニューアルで登場したが、06年内は硬かった。07年に入って「硬め」に変化。若いなという印象のみ。河辺がいなくなってのチャンスだという認識も持ち合わせていなかったか。
10月からの小リニューアルで、明らかに番組制作の力の入れ具合に低下が見られた。曜日毎のテーマ分けはなくなり、スタジオ収録は省力化。つまり一人の先生の収録を1ヶ月分、曜日毎なので縦割り編集という手間を掛けなくなった。というか撮り溜めしてられなくなったのだろう。07年に入ると毎日変わるオープニングの踊りの映像も、使い回しが何度もあった。
テアトルがもうお金を注ぎ込めなくなったとか、それは広告塔の河辺千恵子を失ったのが響いたから…とかまぁ色々と憶測はできるが、憶測なので(今日はエイプリルフールだし)。何だかんだ言って1年間見続けられるだけの面白さはあった。テアトルがテアトルのために作った物にしては。
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