テレビ批評的視聴記 - 2007/02/10

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2007年02月10日(Sat)▲ページの先頭へ
しにがみのバラッド。#5

【あらすじ】幾間大輝(中村蒼)は桐友中学でイジメに遭っていた。帰宅しても画家の父(本城丸裕)は展覧会の作品に没頭中。大輝にもコンクールの絵を描くよう命じるだけ。学校を休んで自殺しようとビルの屋上から下を見る大輝。そこへ死神モモ(浜田翔子)とダニエル(吉田里琴)が現れる。モモは「死にたいなら死ねば」と言う。

父からの圧力と同級生からのイジメはエスカレート。金を巻き上げられ、右手をケガさせられた大輝。父は絵の描けなくなった大輝を殴りつける。大輝は痛む右手に絵筆を包帯で巻きつけ、絵を徹夜で仕上げる。もう一度屋上に行った大輝に再び現れるモモ。死を手伝ってくれと頼む大輝を見てモモは泣く。

帰宅すると父が大輝の絵を見ていた。何のために絵を描くのか、その答えについて納得したような父。その直後、父は心臓発作で倒れて亡くなってしまう。展覧会は回顧展に変更。霊安室で大輝は父をなじる。憎い、自分勝手、母を大事にしなかった、などと。
「僕はあんたのコピーじゃないんだ」

コンクールで大輝の絵「ヒカリのキセキ」は大賞。その絵を見る原上誠剛(牧田哲也)と小檜山七星(斎藤夢愛)。大輝はイジメ相手に、もう言いなりにならないとの決意を伝える。

【感想】△
イジメと父からの押し付けによって居場所の無くなった大輝は、死のうとしていたが、感情を絵にぶつけて生きる選択をし、父の死によって精神解放され、イジメとも決別する話。

イジメられて同級生の言いなりになっていた大輝と、父と同じ画家になって父と同じような絵を描く事を強要されていた大輝。父とは親子というより師弟関係に近く、母は既に死に、自宅でも学校でも居場所が無い。ささやかな反発として父と違う作風の絵をスケッチブックに密かに描く。

モモからも勝手に死ねばと言われ、死の手助けもされない。大輝を助ける人物は死神にもいない。大輝は極限まで追い詰められ、抑圧していた感情の爆発をキャンバスにぶつける。その絵を見た父は、自分と大輝の違いを知り、大輝はイジメ相手にも感情をぶつけていく。

言いなりからの決別を二つの視点で描いている。…と解釈してみたが、厳密にあらすじと見比べると、絵の仕上がりとモモのシーンにおいて順序が違う所もあり、この解釈も的外れかもしれない。

全体的に捻りのない展開だが、霊安室でも父をなじる所がちょっと異色な感じもした。父の生き方を最後まで理解できなかった大輝。非情に勝手に推測してみると、父はとにかく絵に一筋で、母もそんな父に惹かれて結婚したのだから、母の死に目より展覧会を選んで当然だと。そして大輝を立派な画家に育て上げる事こそ母への供養になると、父は考えていたのではないだろうか。

演技の方はあんまり見てられないものがあり、今までは浜田翔子や吉田里琴のつたない演技をゲスト役者がカバーしてたから良かったものの、今回は中村蒼も何だか頼りない演技で参った。棒読みと抑揚の無さの違いが上手く出来ていないような。

ちなみに最後のコンクールのシーンで見ていた誠剛(牧田哲也)と七星(斎藤夢愛)は#2に出てきた二人。
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