【あらすじ】浅野水月(若葉竜也)は夜中に学校のプールに入っていた。そこへプール授業を妨害するため藤島豊花(仲村みう)がピラニアを放す。豊花は泳げないからで、目論見どおり翌日の授業は中止になる。
水月の小学生時代、姉(熊谷知花)も泳げず、水月から教わっていたが、水月が目を離した間に溺死した。モモ(浜田翔子)は、水月がもうすぐ死ぬのも、姉が死んだのも運命だと語り「君の代わりは君にしか出来ない。だから頑張って」と伝える。
豊花に泳ぎを教える事になった水月。やがて豊花から告白されるが、もうすぐ死ぬからと断る。豊花がもうプールには来ないだろうと自室にいた水月の前に、ダニエル(吉田里琴)が現れ、姉に会ったと口を滑らす。急いでプールまで走る水月。豊花が溺れていた。
豊花を助け「死んだらどうするんだよ!」と叫んで抱き締める。二人は付き合い出すが、水月に死は訪れない。豊花は言う。
「いつ死ぬか分からないなんて私も浅野も一緒」
【感想】◇
結局、死なない変則パターンもあるんだ。姉の死を自分のせいだと思い続け、何事にも身の入らない水月を心配した天国の姉が、モモに頼んで立ち直らせる話。豊花と姉をダブらせ、豊花を救う事で悪しき思い出を振り払った水月。
夜中にプールに入っている浅野水月は姉の「夜のプールって宇宙を泳いでるみたい」との言葉を追憶している。姉を失ったプールで姉を心の中に取り戻す水月。そこへやってきた藤島豊花は水槽だらけの家のピラニアを放す。水槽からは少し自由になったピラニアだが、本来居るべき場所ではない。水月も姉を亡くした時からは成長したものの、まだ過去に囚われている事を、このピラニアで表現している。
モモのアドバイス「君の代わりは君にしか出来ない」を具体化するように、姉と豊花は同じような運命を辿り出す。姉を救えなかった水月だが、豊花は救えた。だが、姉の代わりが豊花になったのではない。水月の心と行動が変わったのだ。
水月の事を好きだと言う豊花。ハンバーグはおいしいから好き。そんな感じで水月が好きだと豊花。理屈ではない世界。水月が姉を救えなかったのも水月のせいではない。豊花が溺れたのも水月のせいではない。二人とも自分の自由意思でプールに入ったのだから。
水槽にいたピラニアにもプールに移したピラニアにも自由はない。そして水月というピラニアは、自分で囲いを作って死に囚われていただけだった。豊花を助けたいから助ける。それは姉を助けたかったから。その結果の運命は人には分からない。だが、自分で囲いを作っている間は、運命を自分から知る事も出来ないのだ。
さて、豊花役の仲村みうは先日やっていた深夜ドラマ「拝み屋横丁顛末記」でも、やや不良っぽい女子高生役を演じていた。こうした役が続いているが、それは目つきの悪さからか(笑)グラビア時とは違って眼を細めにした役作りが上手く行っていると評価すべきか。あと、溺れても人工呼吸されなかったが、これはまだ事務所的にNGだったと。事務所的にNGは水月役の若葉竜也の方だったというオチだったりして(笑
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