テレビ批評的視聴記 - 2007/01/26

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2007年01月26日(Fri)▲ページの先頭へ
しにがみのバラッド。#3

【あらすじ】相馬冬子(緑友利恵)は母が亡くなってから父(桜井聖)と二人で暮らし、家事をしながら高校に通っていた。その父が再婚する事になり、相手の柏木みゆき(一青妙)と妹になるゆうな(加地千尋)と一緒の生活が始まる。新しい母は家事をよくやり、食事も弁当も冬子が作る必要はなくなった。

心臓の弱いゆうなは学校にもあまり行けず家で過ごしている。ゆうなが誰かと話している様子に気付いた冬子だったが、部屋には誰もいない。死神モモ(浜田翔子)と仕え魔ダニエル(吉田里琴)はベランダに隠れていた。
「姉妹ができるって、そんなに嬉しいものなのかなぁ」

父はゆうなのためにチーズケーキを買ってくる。しかし冬子はチーズが苦手。冬子は高校で好きな人の鈴木俊介(馬場徹)に告白するがフラれる。その帰り、体調の良かったゆうなが迎えに来てくれ、冬子はゆうなを自転車に乗せるが、泣いてしまって壁にぶつかる。ゆうなはそのまま入院。父から叱られる冬美。
「ゆうなに謝りなさい」
「お父さんこそ、お母さんに謝ってよ!」

モモはゆうなを天上界に迎えに現れるが、最後に冬子に会わせる。
「ごめんね、こんな妹で」
チーズケーキを買ってお見舞いに行く所だった冬子。病室まで走るが既にゆうなは死んでいた。
「ごめんね、謝るのは私の方だよ」

【感想】○
突然の父の再婚で出来た妹に戸惑う女子高生の話。本当は妹が出来て嬉しかったのに、素直になれないまま別れさせるのは可哀想だというモモの計らいで、姉妹は最期に会える。モモは今回も死神の規則破り(死んだ魂を生きている人に会わせる)をした。

冬子の心理はドラマの中でも説明されており、母が死んで一年も経っていないのに再婚なんて許せないというもの。だから前から妹が欲しいと思っていたのに、ゆうなとも打ち解けられない。そしてママハハに家事を奪われ、父はゆうなばかり気にかけ、居場所を無くした冬子。

だが、ゆうな自身に何の非もない事に気付き、チーズケーキを買って見舞いに行こうとした。そこでケーキを食べさせてあげられないままゆうなは死んでしまう。結構残酷な運命だが、モモによって幾らかは救われた形になる。よく言われる「死者が最期の別れに現れる」というのは、こうした死神の優しさなのかもしれない。

それは死神の規則違反であるが、それでもやらなきゃいけない事だとして会わせるモモ。死神側の視点でも描かれる部分はちょっと新鮮だった。

俊介への告白とフラれる展開は、冬子の孤立を強化するものかと最初は思ったが、突然家族が増える事と、突然付き合ってと言われる事という共通項になっている。冬子は突然妹が出来てもどうしたらいいか分からなかったから、俊介の気持ちはよく分かった。突然告白されても俊介は戸惑うだけだったのだろうと。フラれてもショックを受けていない様子の説明はこれでつく。

でもゆうなから心配された冬子は泣いてしまう。ここで彼氏彼女の関係と家族の関係は違うと気付く。だからこそ簡単に母の思い出を捨てたかに見える父が許せなかった。そしてゆうなに優しくしようとした所で死別。泣かせポイントを押さえた無駄のない展開だ。

冬子役の緑友利恵(みどりゆりえ)はホリプロ期待の新人。オーディションで5万人以上の中から選ばれただけあってポテンシャルは高かった。喜怒哀楽の演技力もなかなか(新人の割には)。来週は仲村みうでその後には秋山奈々らが控えているそうで、しにがみのバラッド。は事務所一押し新人の登竜門としても上手く使われている。

とはいえそういったアイドル頼みでもなく、30分で出来る泣かせ話を無理せず無駄なく製作されていて、今期は不作なゴールデンタイムの1時間ドラマや、無意味なアニメを惰性で見ている場合ではない。
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