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【あらすじ】月丘菜緒(綾瀬はるか)を抱き締めた大沢亜裕太(平岡祐太)だったが、我に返りアパートを出て神崎弘人(亀梨和也)に連絡を付ける。翌日午後3時、港から菜緒と弘人は遊覧船に乗る。
菜緒「家、捨ててきた。私は何に代えても弘人が必要なの」
弘人「大人になれよ。冷静になれよ」
菜緒「私は今、一緒に居たい。私のために何かを捨ててよ」
弘人「俺は弟も母親も捨てられない。俺達はさ、それぞれの場所に帰るんだよ」
港に着くまでの15分、手を繋ぐ二人。菜緒の病気が再発しなくなる3年後まで、クリスマスにオレンジのイガイガを振る事を約束する。菜緒と別れたと知った亜裕太は弘人とケンカ。亜裕太は菜緒の事が好きだった。
3年後、弘人は神崎造船鉄工所を畳み、磯子に引越して大手の造船所に就職。母:亜紀子(余貴美子)は水商売を辞め総菜屋で働く。弟:廉(齋藤隆成)のぜんそくは治り中学で野球部。オレンジのイガイガは2年間振られたが、3年目に振られることは無かった。
「彼女が死んだとは思えず、僕を忘れたんだと思った。死んだのは彼女ではなく、彼女の心の中の…僕だ」
草野甲(田中聖)と森田ミカの結婚式で久々に再会する弘人・亜裕太・甲。亜裕太は車のセールスマンに。式場近くの喫茶店に実家の神戸からやってくる本宮裕子(戸田恵梨香)。甲と裕子は自然消滅したが時々手紙のやり取りはする関係。タバコを買いに行った弘人は港で菜緒を見かける。菜緒も弘人に気付く。菜緒は中学の英語教師となり、斎藤(池内博之)との結婚式場選びの最中だった。
翌日、裕子と会った菜緒は、昨夜弘人が菜緒のことを知って荒れていたと聞く。菜緒は自室のクローゼットの奥にしまってあった箱からイガイガを取り出し振ってみる。すると工場跡から光が応答する。工場まで走った菜緒は弘人と再会する。
【感想】◇
家を出た菜緒は弘人に駆け落ちを迫るが、弘人は家族を捨てられず、二人は別れる。3年後、大きく変わったお互いの状況で再会する二人。菜緒は結婚直前、弘人は別の地で別の仕事に就いていた。完全に縁の切れる直前で再会できた事に意味はあるのか。互いに気持ちの整理が着いたと思っていただけで、本心はどうなのか。忘れようとしていた恋は再燃するのか…という所で最終回へ。
前回予想した通り、「このドラマのラストシーンは次回の劇的な展開には繋がらない法則」があるので、亜裕太は菜緒とは何事も無かった。そして今回のラストシーンも法則により、弘人と菜緒をすぐに結びつける方向には進まないだろう。
また、前回書いた「弘人と斎藤が対決、菜緒が断るのに悩んだりする」は有り得るかもしれない。このドラマが徹底的にベタならば、菜緒は悩みつつ結婚式→式に弘人が飛び入り→菜緒を連れ出そうとする→斎藤は良い人だから容認→ハッピーエンド。という図式が成り立つのだが、今まで劇的な展開と演出を抑え、何度も肩透かしを視聴者に食らわせてきただけに、そう単純な結末になるかどうか。
ここで参考になるのが、もうひとつの恋として展開していた甲と裕子の関係。弘人と菜緒のように親の反対、駆け落ちといった要素もなく付き合っていた二人。ここは対照的。だが結局、自然消滅という形で別れている。そして甲は別の人と結婚、裕子は踏ん切りもついていて素直に祝福。
甲と裕子を弘人と菜緒の対比として描くなら、弘人と菜緒は結ばれる。暗示として描くなら結ばれない。どっちもありな予想にしかならないが、恋人から友達になった甲と裕子に対し、そうはなれなかった弘人と菜緒という状況を考えると、対比が有力か。3年前は本当に恋人と言えたのかと弘人が本心に気付くような回想ナレーション「あの頃僕は、君を愛せていたのかな」などもあったし。
でも、時々登場するクジラの比喩を考えると、弘人と菜緒は結ばれない結論となる。離れていても交信できるクジラ。イガイガを3年間振る事でこの比喩は使い果たしたかに思えたが、互いの身体的距離は離れても、心は繋がっているという結末に使われるのかもしれない。結婚と恋愛は別だという決着か。
あと、視聴者の願望は無視できないかも。公式BBSでの書き込みで採用が決まった今回の「菜緒が一生懸命話して弘人が可愛いと言うシーン」などを考慮すると、圧倒的にハッピーエンドを望む声に、脚本:北川悦束子が反する事ができるのかどうか。
…とまぁ、最終回の予想をどっちつかずでしてきたが、それと言うのも、もうこのドラマの楽しみはそこにしか残されておらず、執筆者の心は既に感情移入レベルから遠く離れてしまっているから。#3までの気持ちの盛り上がりはどこへやら。
場面場面の良さと全体の良さの乖離が、回を重ねる毎に大きくなった(積み重なった)結果ではないかと。今回も、港での再会シーンは遠景ショットと表情アップの相互挿入がバッチリ決まって印象的だったが、「再会」を重視して全体を考えるとここで再会させるのは間違い。工場での再会が何の意味も無くなる。その時その時で製作者がやりたい事をやっているだけのようにも思えてしまう。
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