テレビ批評的視聴記 - 2006/12/08

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2006年12月08日(Fri)▲ページの先頭へ
たったひとつの恋 #8

【あらすじ】神崎弘人(亀梨和也)と月丘菜緒(綾瀬はるか)は小型船の中で幸せな一夜を過ごす。病室に戻った菜緒は退院し、山本という運転手兼ボディーガード付の生活に。ハーバーカフェに寄り、大沢亜裕太(平岡祐太)に「必ず親を説得するから」と弘人への伝言を頼む。

夜、光るイガイガ(フラッシュボンボンボール)を振る菜緒。気付いた弘人は懐中電灯を振り返す。一方、神崎亜紀子(余貴美子)はスタージュエリー前をうろつき、困った月丘雅彦(財津和夫)は弘人を呼び出し金を渡す。手切れ金ではなく亜紀子の揺すりを止めさせる金だと教える。弘人は金を受け取らなかったものの菜緒を諦める。菜緒から頼まれて作っていた手製の指輪も海に捨てる。
「もう終わりだよ…」

雅彦は菜緒と部下:斎藤(池内博之)を食事させる。怒った菜緒は家で雅彦と口論に。亜紀子の件も弘人に伝わったと知り、菜緒は家を出て行こうとする。母:みつこが止めに入る。
「何があなたをそこまでさせたの?あの男の子に恋をした事?だとしたら恋って怖いわね」
菜緒は部屋を出て兄:達也(要潤)も振り切り家を出る。弘人宅に行くが弘人は不在。

工場の金を持ち逃げした棚田(田口浩正)から自殺ほのめかす電話が入り、弘人は箱根の河鹿荘に向かい棚田を助けていた。菜緒は本宮裕子(戸田恵梨香)の家に行くが
「駆け落ちとか。弘人君にも家を捨てさせるつもり」
と言われ裕子の家も出る。亜裕太のアパートに辿り着いた菜緒。
「参っちゃった。ごめんね、突然」
亜裕太は優しく迎え入れ、菜緒を抱き締める。

【感想】◇
菜緒の誘拐未遂事件、母の揺すりなど、全てが月丘家に知られて弘人は菜緒を諦める。菜緒は行動を制限され婚約候補と食事させられ、怒りが爆発し家を飛び出たものの、肝心の弘人と連絡が付かず、行き着いた先は亜裕太のアパートだった。別にどこに決定的な粗があって、どこが絶対いけないという事もないが、何だか事象がただ起こっているだけの話に見えて、感情移入とか共感まではいかない。

前回予想した一夜は、「あった」という事で。でもそれが既成事実として扱われない(無かった事のような)展開がやや疑問。箱入り娘の家族にとってはこの一線は重要だと思うが。違うのかな、よく知らんけど。結局、弘人が菜緒を諦めるのと、菜緒が出て行く直接的理由が亜紀子の揺すりだったというのも、弱いというか何というか。

亜紀子の借金の理由が説明されていない所から腑に落ちない。男に貢いだからか、廉(齋藤隆成)の治療費のためなのか。そして「親を説得する」と言った菜緒は、大人しくしていれば許してもらえるという考えでいて、全然説得してないし。また、菜緒の決意を伝え聞いた弘人は、亜紀子の件が判明した時点で問い質すべきなのでは。菜緒がやるなら自分もとはならないシンクロ率の低さ。

光るイガイガでの交信シーンは良かった。#2記事では「演出の犠牲?」とも書いたが、北川悦束子脚本の伏線として、最初の通信手段で最後に残った繋がりとして見れば、むしろ今回の方がロマンチックに思える。

斎藤(池内博之)が婚約候補とは#6記事の最後で予想した通り。これをもっと発展させて弘人と斎藤が対決!みたいな展開もできたと思うが(斎藤も良い人なだけに菜緒が断るのに悩んだりする姿とか)、もう話数もないし無理か。

菜緒の出て行くシーンは、父が「出て行け!」は当然としても、母と兄の使い方(配置)がミスったような。どちらかが父でどちらかが娘をなだめるのが定石かと。どっちも菜緒を止めようとし、しかも前回使った「裏切るの?」を再利用して下手だった。ここは裕子と併せ、全てが菜緒の敵となっていく過程を描きたかったのだろうが。

弘人の基本姿勢:「許し」によって救われる棚田。弘人が亜紀子を問い質さないのも「許し」で罪悪感を喚起させる戦略か。時間の掛かる方法だけに時を置く展開になりそうな次回。あと時間といえば、亜裕太の「待てば海路の日和あり」戦略も実ったかのようなラストだったが、このドラマのラストシーンは次回の劇的な展開には繋がらない法則を何度も見てきたので、亜裕太が何事かをする事はないだろう。
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