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【あらすじ】「捕虜を捉えろ」1945年2月9日、仏ハーゲナウでライン川を挟んでドイツ軍と対峙する101空挺師団E中隊。マーケットガーデン作戦で負傷していたウェブスターが復帰するが、バストーニュを共に経験しなかったため補充兵扱い。隊員は減り、新顔も多く、皆一様に暗い顔。幹部候補生上がりのジョーンズ少尉と共に第2小隊へ配属される。
シンク大佐の命により、ドイツ兵を捕らえて情報を聞き出すため、斥候15人の選出を大隊長ウィンターズ大尉から任されるスピアーズ中尉。第2小隊の全員が選ばれる。マラーキーは精神状態が悪くジョーンズと交代、ウェブスターは通訳で参加。ゴムボートで対岸に渡り、指揮所建物を襲撃、2名を捕虜にする。だが突入時の手榴弾でジャクソンが重傷、直ちに引き返し猛烈な銃撃をくぐり帰還。ジャクソンは皆が見守る中、死亡する。
ベストやポパイは捕虜を殺そうとし止められ、翌朝、コップは酔って悪態をつく。シンク大佐は任務成功と見てあちこちに自慢し、もう一度斥候をE中隊に要求。ウィンターズが直々に作戦説明。しかし、作戦を決行した事にして皆に眠るよう命じる。
ニクソン「新しい戦争のやり方だな」
翌日、前線を離れる事になった101空挺師団。肺炎だったリプトンは正式に少尉に、ジョーンズは中尉に、そしてウィンターズは少佐に昇進。
【感想】○
過酷な戦場での連戦により、仲間を次々に失い、断続的な砲撃で士気の低下しているE中隊。そんな事情を知らずに戻ってきたウェブスターと新任のジョーンズ。小規模な戦闘での更なる仲間の死が隊員に与えた影響と、その心を知らない上層部の間にあって、ウィンターズが下した決断とは、作戦の偽装だった。
失敗に終わったマーケットガーデン(#4)、膠着した戦線でも続く戦闘(#5)、装備もなく放り込まれたバストーニュ(#6)、その掃討戦での指揮官への不信(#7)、そしてまた前線に立つ今回といったように、E中隊は何度も休暇予定を取り消された上、一番厳しい戦場に配属される。勝利の実感もなく転戦し、兵達の士気は低下する一方。
だがドイツの降伏は目前とされ、誰もが死を避けたいと思うようになり、斥候に誰が選ばれるか、自分が選ばれない事を皆密かに願っている。本来は士気を上げるための成功確率の高い任務であるが、それすら拒否感を持つようになっている隊員達。士気の高い(というか普通)のウェブスターとジョーンズが志願するのと対照的。
戦闘で新たにジャクソンが死に、斥候達の精神状態は異常なものになる。捕虜を殺そうとする者と止めに入る者とのケンカ、酒に浸って上への文句を公然と口にする者。しかもこの斥候作戦が、シンク大佐の自慢のネタにするためのものだと判明した時、ウィンターズも上に反抗する。
そつがなく面白味がないが従順で忠実だったウィンターズが、意外にも作戦の偽装を命じる。呆気にとられた後、喜ぶ斥候達。士気の回復が目的なら、戦闘をしないという選択が正しかった。同時に起きた時限爆弾を仕掛けた敵指揮所の爆発は、兵達の怒りと喜びの感情の爆発にも思える。
兵達の気持ちを知らずに、無意味な作戦を命じる上層部へのささやかな反抗が示された後、米本土では生活が向上し、戦場の事など忘れかけられていたと入るナレーション。国民も上層部と同じ。そして戦線膠着の間の小競り合いやそこでの兵の死は、戦史家からも注目されていない。でもそこで生き、死んだ兵士がいた。
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