テレビ批評的視聴記 - 2006/11/22

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2006年11月22日(Wed)▲ページの先頭へ
たったひとつの恋 #6

【あらすじ】「見栄とか詰まんないプライドとか、そんなもんのために本当に大事なもの無くしたら後悔するよ」
「菜緒のそういういつでも正論な所が苦手なの」
本宮裕子(戸田恵梨香)は草野甲(田中聖)に謝れないまま合コンに行く事に。リッチな話をする面子の合コンで男から黄色いバラを渡される裕子。
「君は僕に選ばれたんだ」

月丘菜緒(綾瀬はるか)は神崎弘人(亀梨和也)に逢いに行く。廉(齋藤隆成)は菜緒に図書室で見つけた『月に歌うクジラ』を見せる。夜、菜緒は小型船の上で色々な所へ行く姿を想像。
「弘人のタバコ、暗がりで光っててホタルみたい。捕まえたくなっちゃう」
弘人に抱き着く菜緒。菜緒の耳を撫でる弘人。
菜緒「ここが一番落ち着く。世界で一番、安心する」
自分の将来について語り合う。菜緒はもっと元気になって働いて色々な所に行きたい。弘人は工場を立て直して家族で賑やかに暮らしたい。
弘人「子供たくさん欲しいんだ。そんで野球やる。俺の将来、参加する?」
菜緒「あぁ」
弘人「そうだよな。先の事なんて分からないし」

英語の講義中にメールで仲直りした菜緒と裕子。裕子は甲に謝るため突然訪問する。だが甲は「急いでるから」と裕子を置いて走り去る。甲が弘人に教えた山下(波岡一喜)の居る雀荘を訪れる弘人。大沢亜裕太(平岡祐太)と甲は弘人を止めようと走る。

病院に行き、子供は無理なのかと聞いた菜緒。看護婦:町田(筒井真理子)は二人で来る事を勧める。
菜緒「自信ないな。全部言う自信…」

山下の出したナイフの刃を握る弘人。
弘人「いいか、菜緒に手出したら、お前のこと殺すからな」
山下「そんな事したらお前も一生終わるんだぞ」
弘人「いいんだよ俺は!いいんだよ!」
山下が去った後、高架下に到着した亜裕太と甲。救急車を呼ぼうとするが
弘人「何でもねー事にしねーと、あいつに逢えなくなるんだ」

後日、亜裕太が駅前の700円メロンを持って弘人の見舞い。そこへ菜緒の兄:達也(要潤)がやって来る。
達也「ウチの金目当て?」
弘人「認めて欲しいんです。妹さんと付き合うの。金目当てとかじゃなくて」
達也「だったら隠れて会ったり嘘付いたりするな」

スタージュエリーではクリスマスシーズンに売り出すルビーの指輪の件で月丘雅彦(財津和夫)と部下(池内博之)が打ち合わせ。弘人は雅彦と面会。
「好きだという気持ちで何だって乗り越えられると信じている。そういう時代に君は居るんだ」
菜緒が子供を生める可能性が極めて低い事、病気の再発の可能性がある事、再発すれば死ぬかもしれないと告げる雅彦。動揺する弘人。

【感想】◇
菜緒の誘拐未遂で弘人の月丘家訪問は取り止めになるが、達也の反対を押し切って弘人と逢う菜緒。弘人は山下とケリをつけ、その際の怪我を菜緒に秘密にする。菜緒は家族の許しを得ずに弘人と逢ってる事を秘密にする。また、子供が欲しい弘人に、自分が子供の産めない体だという事も言い出せない。

前回はヒーローとヒロインが入れ替わったかのような顛末だったが、今回は逆に男女の性差を強く意識させる内容になっている。また、純愛ドラマにしては踏み込んだシーンも見受けられた。

小型船の上での弘人と菜緒。タバコをホタルみたいと形容する菜緒。今までもタバコを吸う顔が大写しになるシーンが最近のドラマにしては多かったが、嫌煙権が強くなる中、タバコをロマンティックに表現するのもこのドラマが最後かもしれない。まず欧米では放映できないだろう(ってそもそも海外放映しないけどw)。タバコを吸うのが男だけというのもちょっと気になる所。

「ドキドキしてる、心臓」と言う菜緒に「お前、そんな事言ってるとやっちゃうよ」と弘人。耳を撫でる仕草と併せ、妙にエロティックになっている。キス止まりが原則(少なくとも画面上は)の純愛モノにしては、随分と直接的に弘人が男を見せたなという印象。しかしここでキスが無いのだから定型外しで巧い。

ただし、タバコホタルは「捕まえる」に、やっちゃうプランは「将来計画」という会話の本筋のために使われており、じっくりと間を取った演出と、亀梨和也・綾瀬はるか両人の静かな演技によって、刺激の強いものにはなっていない。

山下との暴力シーンと病院での菜緒のシーンは、非常に男女の役割を意識させるものになっている。だがここでも、山下のナイフを弘人が自ら握って自己犠牲的に解決、そして隠蔽。菜緒には一人で悩む問題ではないとの処方が示され、男は暴力・女は出産という単純なイメージとは異なる山場になっている。

もうひとつの恋である裕子と甲は、前回から進展なしどころか悪化の様相。思い直して甲に会いに行った裕子のタイミングが悪く、甲に置き去りにされる。前回とは逆の立場で仕打ちを受ける裕子。これで互いにその時の相手の気持ちを知るきっかけになり、良い方向に転じるかどうか。

だが、裕子がもう一度電話をしても甲が出なかったシーンは余計。むしろここで出るべきだったと考える。このシーンは弘人が菜緒のために体を張った後に挿入されているから。弘人の菜緒への強い思いを知った甲は、自分も見詰め直して裕子の電話に出る方が自然だったと思う。でないと、弘人負傷時に甲と亜裕太が居合わせた意味も無くなるのでは。弘人の行為が周りに何の影響も与えない事になるし。

弘人を問い質す達也と雅彦は、感情と事実の組み合わせ。自分の感情よりもまず事実を穏やかに突き付ける雅彦がとても大人で格好良かった。誰よりも弘人には強い悪感情を持っているはずなのに。

雅彦の部下に池内博之が出てきたが、わざわざ名のある俳優をここに配役するという事は、彼が雅彦の考える菜緒の婚約候補なのでは?
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