テレビ批評的視聴記 - 2006/11/06

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2006年11月06日(Mon)▲ページの先頭へ
バンド・オブ・ブラザース#4

【あらすじ】1944年9月13日、英国アルトボーン。第101空挺師団 第506連隊 E中隊にも補充兵が入って来る。だが連隊への勲章を戦闘に参加していないからと外される新入り達。モントゴメリー将軍のマーケットガーデン作戦説明。アイントホーフェンからアルンフェムまでの橋を空挺が確保、戦車隊が突き進みライン河を越える。上手く行けばクリスマスまでに戦争は終わる。

9月17日、無抵抗で降下成功しアイントホーフェン解放。歓迎する無数の市民で前進不能。市民はドイツ兵と親しかった女を丸刈りにしていく。男は銃殺。ゴッホ生誕の地:ニュウネンでブリューワ少尉が狙撃されドイツ軍Sdkfz251装甲兵員輸送車が出現。クロムウェル巡航戦車で破壊。E中隊は前進展開し狙撃兵を追うが、ティーガー戦車を発見。しかしシャーマン戦車はそのまま前進し次々に撃破される。ヤークトパンター・III号突撃砲G型(初期型)も現れ、連合軍は撤退開始。

補充兵ミラーは砲撃で戦死、パージはショックを受ける。ウィンターズ大尉の隣に居たニクソン大尉も頭を撃たれるがヘルメットで助かる。E中隊は4人戦死、11人負傷。ブルは行方不明のまま夜に。民家に潜みドイツ軍をやり過ごそうとするブル。民家の主と娘に傷の手当てをしてもらう。だがドイツ兵に見つかりそうになり、ブルは銃剣で格闘の末、ドイツ兵を殺す。

アイントホーフェンを連合軍が空爆。ウィンターズはつぶやく
「明日戻っても歓迎されないだろうな」
Sdkfz251/22やマルダーIII自走砲も加わったドイツ軍はニュウネンから転進、翌朝ブルは斥候ジープに乗って帰還。中隊のガルニアや補充兵レズがブルを捜しに敵陣に乗り込むつもりだったと聞いて
「こんな良い隊、他に無いよ」
と感謝するブル。506連隊は180人を失い、第101空挺師団は750人戦死。アルンフェムで戦った英第1師団は8000人の犠牲を出し、マーケットガーデン作戦は失敗に終わる。

【感想】△
慎重なモントゴメリー将軍の危険な賭けと言われたマーケットガーデン作戦の回。敗走を続けるドイツ軍に反撃能力なしと見て、少数の空挺と戦車で突破口を開こうとした作戦だったが、戦力を立て直しつつあったドイツ軍機甲師団は迅速な反撃を開始し、空挺は消耗、正面からぶつかった連合軍戦車は重武装のドイツ戦車に太刀打ちできなかった。

物語の主人公である第101空挺師団は進撃路の根元であるアイントホーフェンからフェーヘルを担当。手痛い反撃を受け橋も落とされ、連合軍機甲師団の進撃遅延という最初のつまづきとなった。…というのが舞台背景にあるが、あくまでも現場の兵士の視点にあるため劇中では全く説明されない。

それでも、戦場の攻防から全体を示唆する描写が進撃・解放・戦闘・撤退という流れでなされている。もし、一戦場から全体を説明という製作意図があるのなら、これは秀逸な手法だと思う。ニュウネンに取り残されたブルは、アルンフェムで孤立した英第1師団を暗喩しているのかもしれない。

しかし、戦場の展開はあまりにも大雑把で、息詰まる攻防には程遠い内容。フワフワと進んでいたら戦闘になってワーっと前進したのに反撃されるやワーっと退却。でもニュウネンに入ったドイツ軍は何故か去って行き、取り残されたブルは帰って来る…というように。

息詰まる攻防といえば、ブルと彼に気付いたドイツ兵の死闘がそれに当たるのかもしれない。だが、体格のがっしりしたブルとひ弱そうなドイツ兵で、しかもブルは後ろから襲い掛かる奇襲では、最初から勝敗は見えていて面白くない。

「補充兵」というタイトルなのに、古参兵のブル視点で描かれている。補充兵でも生死が分かれたり、補充兵の世話を良くしたブルと、ブルを助けようと突入を志願した補充兵などから絆も描かれてはいるが、ブルも補充兵も今回が初登場みたいなもので、キャラの掘り下げがないためどうも浅い気がする。

むしろ今回は、解放され歓迎したアイントホーフェンが、再度ドイツ軍に侵入され空爆される様子が胸に迫る。それを縮小版にしたかのようなブルと民家の住民とドイツ兵の関係。大国の戦争に巻き込まれ、土地を蹂躪された小国オランダの住民のやるせなさ。

占領者を常に歓迎するしかない選択肢。占領者と親しく協力関係にあった者は、占領者が変わると天国から地獄に突き落とされる。ナチスドイツの鍵十字を書かれ服を剥がれ丸刈りにされる女達。でも食料を市民から分け与えられず、路肩に立ち尽くす丸刈り母子に食料を投げる米軍によって、米軍肯定がちゃっかりされている。
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遠すぎた橋(マーケットガーデン作戦といえばこの映画)
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