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【あらすじ】シナリオを書く佐藤達広だが、原稿のヒロインの名前がレイではなく全て岬になっていると指摘される。緑川七菜子との夏祭りデートが上手く行き、今日は映画デートだと出掛ける山崎薫。いつもより早めに公園に行く佐藤。意外にも中原岬が猫に餌をやりつつ待っていた。猫は恩知らずと言う佐藤。だが岬は
「欲しがってる物をあげてる間は、きっと私の事を覚えててくれるよ」
山崎が酔って帰宅。七菜子には他の男がいたと。「女は裏で何か企んでる」その言葉に岬への疑問と妄想が膨らむ佐藤。岬はなぜ佐藤の事を知ってる?なぜ優しくしてくれる?N・H・K(日本ひきこもり協会)の秘密工作員ではないのか?
岬「世の男性を萌えで誘惑し、ひきこもり時空に引きずり込むのが私の使命」
翌朝、山崎と共にまんが喫茶を見張る。受付バイトの終わった岬を尾行し丘の上の豪邸へ。「千葉」との表札。そこからは三田四町目公園も、佐藤と山崎の三田ハウスも見下ろせた。叔母:和子と出てきた岬。某宗教団体の集会に参加。さらに集団とどこかへ歩き出す。尾行を止める佐藤。
恋愛幻想の虜にした所で、一気にその幻想を打ち砕く。計り知れない心理的ダメージを与え、女性・人間不信にさせ、ひきこもるしかない状況を作り出す。それが岬の目的だったのだ。まだ引き返せる。そう思った佐藤は岬に別れを告げる。
「お前の顔なんか二度と見たくない」
【感想】◇
なぜだか上手く行き過ぎている岬との関係に疑問を持っていた佐藤が、岬を尾行する事で陰謀説に囚われ、岬を敵視し関係を絶とうと決意する回。猫を恩知らずと言った佐藤だが、自分こそ恩知らずだとは気付くはずもない。
そこの部分の会話がポイントで、欲しがっている物が何なのかの解釈が、佐藤と岬で異なるのではないか。というかお互い何を欲しがっているのか分かっていない面もある。ひきこもり脱出方法なのか、恋人なのか、仕事なのか、友達なのか。
これまでの佐藤が、どれもこれも消極的選択で進んできたツケが回ってきている。どれも本気で欲しがってはいない。そして岬も、佐藤を助けるという当初の目的を逸脱し、自分を助ける・佐藤と恋人気分を味わうという行動に変わってきている。
岬を尾行して自分が監視されていたとの結論に達する佐藤。しかも岬は某宗教団体と深く関わりがある。被害妄想が膨らみに膨らみ、岬と会わない決断をするまでに。岬の外面だけを見て、岬の気持ちを確かめずに関係を絶とうとする佐藤。
一方の岬は、豪邸から見える範囲で佐藤がひきこもりだと知っていた。いつ公園でボーっとしていたかも知っている。#1で佐藤の履歴書を見ているので個人情報も知っている。岬もまた、佐藤の外面だけを見ていた。
岬は佐藤の外面から内面を読み取り、引きこもり脱出講義を提案した。でも自分の外面は知られたくない。だから自分の事は秘密。だが自分の内面の変化に気付き出した岬。「欲しがっている物」は何なのか。佐藤はそんな岬の内面を読み取らなくてはいけないのに、外面で判断してしまった。
…こうして考えて見ると、今回は意外と名作回かも。
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