テレビ批評的視聴記 - 2006/07/29

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2006年07月29日(Sat)▲ページの先頭へ
N・H・Kにようこそ! #3

【あらすじ】エロゲー(ギャルゲー・萌えゲー)のシナリオを作る事になった佐藤達広。エロゲーなんか中原岬に見せられないと発言した佐藤は山崎薫から、エロゲーには学歴もコネも無い素人でもビックなクリエイターになれる可能性があると言われる。

とりあえず山崎からギャルゲーを借りてプレイした佐藤は、一晩でその魅力に取り憑かれる。さらにキャラ作りの参考にと渡された、ネット収集した美少女画像に釘付けとなる佐藤。寝食を忘れて自分もデジタルワールドの収集に励むこと一週間。

心配した山崎から現実を直視しろ!と言われ、敢えて変態男となりその姿を山崎に撮影してもらうことで自己嫌悪し、それを創作エネルギーに転換しようと考えた佐藤。女子学生を盗撮するためデジカメを手に茂みに潜む。

そこへ中原岬が「何してるの」と声を掛ける。佐藤が変態ロリコン男だと思った岬だったが、その方が私のプロジェクトにぴったりだと思い直す。

【感想】○
エロゲー分野に疎い佐藤が、山崎の薦めによって美少女ワールドに魅入られ、ゲーム、画像、果ては盗撮へと一気に変態男の道を駆け抜ける様を描く。これでギャグ要素がなかったら本当に放送なんか出来ないだろう。

そのギャグも今回は上手く機能していた。前回キツキツで笑いに繋がらなかった山崎は、そのキツさが、果てしなく妄想・暴走していく佐藤に対するストッパーとして真のツッコミ役を果たす。マジすぎて笑えなかった中原岬は、今回はやんわりしたツッコミと的確な切り返しの後に、ボケとも思える納得をして視聴者にツッコミの余地を与えた。

佐藤が体験した美少女ワールドは、よく考えると現実と仮想、一方向と双方向という縦軸・横軸で網羅されている。

エロゲーは仮想の双方向。佐藤が現実に知っている女の子が文芸部の先輩と中原岬だけという中にあって、仮想とはいえ会話しているように楽しめるエロゲーにハマるのは無理もない。

しかし本数をこなして行くうちに、その双方向が面倒になり、過程ではなく結果のみに目が行くようになる。それが仮想の一方向である美少女画像。被写体が現実の女の子とはいえ、二次元であり仮想である。

そして現実の一方向が女子学生盗撮。醜く惨めで汚らしいただの変態男、おまけに引きこもりの最低人間に成り果てた佐藤には、現実の女の子との通常の接触は不可能。よって陰からその姿を盗み撮りするしかない。

さて、そんな佐藤にプロジェクトを掲げて付きまとって来る中原岬は現実の双方向である。こうして見て来ると、岬の言う「私なら助けてあげられるよ」とのセリフが妙に説得力を持つ事に気付く。プロジェクトに乗るか反るかよりも、岬との交際を持つ事でしか佐藤は救われないのでは。

そんな岬の立場も今回でやや決定的に。前回までは17、8という年齢でも放課後との解釈も可能だったが、女子学生の下校を盗撮しようとしている佐藤に制服姿でなく私服で登場。「叔母さんには迷惑掛けてばかり」との発言とも併せて、岬は普通の高校生活を送っていなさそう。佐藤にはそういった親近感を持っているのかもしれない。
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