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【あらすじ】叶小夜子(岩田さゆり)が遠野涼(松尾政仲)を好きなのではと問い掛けた麻井由似子(桐谷美玲)は、逆に小夜子から涼が好きなのではと返される。由似子の男嫌いは完治。風呂に入る小夜子に小川雪政(井田國彦)は、このままでは叶家の土地は全て涼のものとなり叶家は滅亡だと忠告。
猟銃を持って小夜子狙撃を目論む涼だったが、決心がつかず実行できない。翌12時に小夜子を学校屋上に呼び出し銃を構える涼。
「私は自分の家を守ろうとしただけ。それが私がこの世に生まれてきた意味。それが宿命」
「お前は自分のした事の罪を償うんだ」
一旦は銃を下ろした涼だったが、遠野暁(池田努)の亡霊が撃つよう命じる。銃は暴発し命を落とす涼。雪政が銃に細工していたのだ。
「暁のやつ、やっぱり俺を手放さないつもりらしい」
遠野家では今井久子(渡部彩)らが去った後、涼の死体と話す小夜子。
「俺、お前が好きだった」
「知ってたわ。私もあなたが…」
唇を軽く合わせる小夜子。「さよなら、涼」
「美しきもの。恋しきもの、死にし男」
海を見ながら涙を流す小夜子。
麻井鷹志(村上幸平)は吉祥天女の絵を描き上げ小夜子に贈る。小夜子は長野に戻る事に。涼の妹:水江(大窪汐里)は叶家の養女となり、遠野建設も叶家が受け入れる。鷹志は小夜子への疑惑を口にするが雪政にあっさりとかわされる。小夜子を見送る麻井由似子と大野真理(水崎綾女)。
【感想・総評】◇
小夜子への不信が頂点に達した涼は暁の命令もあって小夜子を撃とうとする。だが銃の暴発で落命し、叶家は土地を守り切り、遠野家を滅ぼす。土地を廻る両家の争いの中、互いに惹かれ合った小夜子と涼だったが、その恋は叶わず死に別れ(個人的には最後の小夜子のキスで涼が生き返ってハッピーエンドで良かった気もする。そうでないと天女との関わりが薄すぎ)。
…と書いてまとめてみると、要するにロミオとジュリエットなのだが、劇中から受ける印象ではそんな感じはしなかった。「自分の家を守ろうとしただけ」との小夜子のセリフは建前の言い逃れに聞こえるし、対する涼は土地の事など頭に無く、魔性の女:小夜子を抹殺するか否かで苦悩していたから。
この、両家の争いよりも、小夜子の行為と涼の葛藤(小夜子の心を信じるか行為を断罪するか、存在を否定するか)が焦点となった事で、この作品を最後まで小夜子と涼の心理劇にする事には成功したものの、同時に分かりにくさをも生んだ結果となった。
#1で小夜子(女優)岩田さゆりが天女降臨wしたが、叶家の跡目を継がせるための登場。しかし#2の担任教師:根津(神保悟忠)の死は両家の争いとは直接的関連性は全く無い。自分の置かれた役目への小夜子の反発と解釈するしかない。
#3の大沢(山根和馬)も関連性は薄い。しかし#4と併せて考えれば、大沢を利用した暁と、大沢を利用して涼の気を惹こうとした小夜子の構図となり、この辺りから小夜子と涼の心の動きが中心テーマへと一気に浮上した。
だが#5で涼の存在は霞みがち。また、父:叶靖(谷本一)への仕打ちは小夜子の立場を危うくするものにしか見えない。自分が前面に立って両家の争いに入って行くとも解釈できるが。
前回の結末予想で銃の暴発が当たったわけだが(あれだけ可能性を列挙すれば、どれかは当たるわな)、いったい雪政がどの時点で銃に細工したのか、それを小夜子が命じたのは何時なのか。やはり#6で両家の人々が集まっていた時にこっそり…と考えるのが自然か。とすれば、キジ狩りで銃が暴発し一郎死亡との恥ずかしいほど外れた執筆者の予想も、大外れではなかったのか。
しかし#7で一郎はその銃の手入れをしている。細工がバレても不思議ではない。また、その銃を涼が使おうとしたのだから、細工してあればこの回で涼が死んでもおかしくなかったと言える。一郎を殺すのが暁か涼か、小夜子の狙いはどちらだったのかという疑問は解消しない。
小夜子と涼が結ばれない決定的な原因となったのが#8の浮子(北川弘美)の死だった。暁の死の現場に涼も居合わせたため(一郎の死の現場との対比)、涼の小夜子への疑いは晴れそうだったのに、浮子を小夜子が殺したと知って裏切られた涼。最終回の「自分の家を守ろうとしただけ」は、叶家の土地を手放そうとした浮子に対してやった事だとの言い訳なのか。
#9で再び猟銃が出て来るが、この段階では細工は完了している。#6で細工がなければ、涼の心を取り戻せないと知った小夜子がここで細工を指示したのか。#8では雪政に遠野家を調べるよう命じているし。
以上、銃の細工がどの段階でなされたのかによって、その暴発が一郎に向けられたものか涼に向けられたものか考察し、そこから小夜子の涼への本心を探ろうとしてきたわけだが、2つの解釈が可能で判然としなかった。
というか思春期においては、大人になって行く自分の立場・体と、純粋でいたい自分の心のバランスは非常に不安定で、思いとは裏腹の行動をとったり、その思いで突き進んで取り返しのつかない行動をとったりするものだ(暁が象徴的)。
この「吉祥天女」での小夜子の全体を通しての行動も、最終回での涼の行動も、思春期ならではの心と体のバランス崩しと結論付ける事は出来る。どちらが本当・嘘ではなく、どちらも本当。それを選べないのが思春期。選んで行けるようになり、どちらかを捨てたフリして詰まらない大人になっていくのだ(←フリが重要だよw)。死んだらお仕舞だけど。
(追記)
麻井鷹志(村上幸平)の役割は、#4で解釈した「欲望の男:暁、理性の男:雪政、それらとは異なる男:涼」に更に付け加えるべき「芸術の男」ではないかと。鷹志は小夜子を芸術の対象物として見ようとしており、転じて最終回では第三者的役割をあてがわれる事になった。視聴者目線の代表が鷹志となるラストシーンは唐突な気もしたが、上記のように考えれば理解できるかと。
あのラストで小夜子に人を超えた力があったのか、小夜子が全ての犯人なのか、という疑問を鷹志と視聴者が共有し、鷹志は視聴者の代わりとなる。鷹志の事件への関与の薄さと、視聴者がドラマに干渉できない点も合わさって。小夜子、または涼に感情移入していた視聴者は、傍観者的な鷹志によってドラマ世界から現実世界へと引き戻され、ドラマの終わりを告げられる。
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吉田秋生の原作コミック
吉祥天女 1
吉祥天女 2
吉祥天女 3
吉祥天女 4
ノベルズ
吉祥天女(1) 小学館文庫
吉祥天女(2) 小学館文庫
CD
GOD SISTA:LISA(ED曲「It's On」のPV付)
吉祥天女 イメージ・アルバム
【あらすじ】開国後の日本に通商条約批准のため来日した英国使節団全権:ラザフォード・オールコックは、兵士の大パレードをして江戸城入城。富士山に登頂し祝砲と祝杯。交渉では常に威圧的態度を取り、最後には英国艦隊が攻撃すると脅迫。
だが実際には、第二次アヘン戦争のため日本に派遣できる艦船は一隻もなく、オールコックは虚勢を張っているだけだった。数々の言動は攘夷を誘発し、文久元(1861)年7月5日にはイギリス公使館襲撃事件が起きる。日本人の反感にようやく気付いたオールコックは英国に帰る。
後任のニール中佐も威圧的態度を続け、文久2年8月21日に薩摩藩の行列を横切ろうとしたイギリス人を殺傷した生麦事件へ。文久3年3月、英国艦隊が到着し幕府から10万ポンドの賠償金を得る。そのまま宴会を催しつつ艦隊は薩摩へ向かう。
琉球との密貿易でいち早く英国艦隊を警戒していた薩摩藩は軍備増強を計っており、自力開発の大砲を含む85門で鹿児島湾は一大要塞と化していた。事前交渉で英国が島津久光の首を要求していると誤解した薩摩は、文久3(1863)年7月2日正午、英国艦隊へ先制攻撃。不意を突かれた英国艦隊は動揺。だがやがて反撃に転じて城下を焼き払う。しかし旗艦ユーリアラス号艦長・副長が戦死し、3日後に撤退。
英国の実力を知った薩摩藩は3ヶ月後の講和で賠償金を払い、以後英国との貿易を拡大し、その軍事力は明治維新の原動力となった。
【感想】○
居もしない英国艦隊を脅しの材料に使い、いたずらに攘夷の機運を高めてしまったイギリスが、死傷者を出すまでに至り、ようやく本物の艦隊が到着して日本屈服を図るも、予想だにしなかった薩摩の猛攻で大混乱に陥り、幕府だけが日本ではないと気付き、薩摩をパートナーとして討幕をなす。
オールコックやニールの交渉術は実際の艦隊がない分、虚勢と脅迫頼みとなるわけだが、辺境の日本への蔑視も当然含まれていたのだろう。そして英国艦隊を脅し文句に使い続ける内に、自分までもがその強さを過信してしまったのだろう。とにかく英国艦隊があれば何でも物事が上手く行き、思い通りになるのだと。
その脅迫を受け続けていた幕府は、英国艦隊を見るや否や賠償金を払ってしまう。一方、冷静に国際情勢を把握していた薩摩藩は果敢にも戦いを挑む。この違いが逆に、イギリスにとっては幕府は信用できず、薩摩は骨のある(見込みがある)相手として映ったのだ。
今までの執筆者の認識では、薩英戦争と下関戦争がごっちゃになっていたのと、生麦事件から賠償金を薩摩が払った結果のみで、薩英戦争は薩摩がしこたまやられた戦いだと誤解していた。射程距離まで引き付けての先制攻撃、旗艦艦長・副長の戦死など薩摩の善戦は知らなかった。でも番組では触れられなかったが、薩摩の大砲もほとんどが大破したらしい。
幕府からの賠償金を積んだ箱で弾薬庫を開けられず、反撃が出来なかった英国艦隊というのはあまりにも滑稽だ。皮肉が効いてるしこんな形で幕府の力が発揮されるなんてw
薩英戦争後に薩摩と英国が手を組んだ歴史も今までは疑問があったのだが、今回を観てやっと分かった。戦って互いを理解するとは単純化しすぎだが、逃げ腰の幕府は信用するに値せず、一戦交えた後にさらりと講和のテーブルに着いた薩摩の力と理性には、英国も目を見張るものがあったのだろう。思想信条だけで突き進む事無く、情勢分析を柱として戦争と平和を使い分けた薩摩藩が討幕を為し得るのは自明の理だったのか。
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遠い崖 アーネスト・サトウ日記抄2 薩英戦争
オールコックの江戸―初代英国公使が見た幕末日本
島津久光と明治維新―久光はなぜ討幕を決意したのか
『幕末』に殺された男〜生麦事件のリチャードソン〜
NHKその時歴史が動いた サウンドトラック
デビルマンレディー サウンドトラック(番組の音楽が時々このCDから使われる)
その時歴史が動いたDVD
その時歴史が動いた(NHK本)
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【あらすじ】作家:沢田昭夫(利重剛)は毎年休暇で行く旅館で山崎洋子(中江有里)という女性と出会う。食事を共にし彼女の話を聞くと、名並昭夫という作家が嫌いだという。
「恋愛小説を書いているくせに、ぜんぜん女心を分かっていない」
名並昭夫は沢田のペンネームだった。
沢田に恋愛相談をする山崎。山崎の女友達は不倫しており、相手の男と奥さんが別れる事を望んでいる。男の方も奥さんとは別れると言っている。本当に二人は結ばれるのだろうか。
「私が奥さんだったら、事実を教えてもらいたい。その上で選択したい」
その男とは雑誌編集長で沢田の義弟:三船誠一(山中聡)で、その奥さんは沢田の妹だった。
誠一を呼び出した沢田。それを知った山崎は東京へ帰る。誠一に今後の身の振り方を問う沢田。不倫相手とは別れると応える誠一。妹には伏せておく事に。
実は帰っていなかった山崎。不倫相手とは女友達ではなく山崎だった。誠一が自分をフッたと知り東京へ帰る。追いかけた沢田に
「賭けてみたんです。本当に奥さんと別れるかどうか。名並昭夫って本当に女心が分かっていない」
【感想】△
失恋した作家が傷心旅行で出会った女性と良い感じになるが、よくよく話を聞くと自分の身内との接点があり、さらには表沙汰には出来ない事情を知る人物であった。問題を解決した作家はその女性こそが核心人物だったと最後に知る。一方の女性の方は最初から作家を知っての行動であったという所がこの作品の面白さなのだろう。
しかし視聴者には、不自然に作家に近づく女性、女友達という下りで瞬間的に山崎の正体が分かってしまう。不倫された妻の立場での山崎の発言と、義弟を呼び出した沢田に対する
「妹さんに電話する前に、弟さんに電話したの?」
という山崎のセリフで、山崎の恋の敗北と、女心が分かっていないという最後のセリフまで読めてしまう。そしてその通りになる展開には何の面白味もない。
どうせ先が読めてしまうのだったら、視点を沢田にのみ置いて山崎のシロを終盤まで繕うよりは、逆手にとって山崎の裏の顔を前半から見せておくべきだったのでは。旅館に来る沢田を待ち構える山崎の表情や、沢田の気を引いて部屋を去った時の山崎の表情など。
義弟:誠一のキャラも不可解。黒ぶちメガネでドジ屋の誠一は、どう見ても大手雑誌編集長とは思えず、山崎が略奪愛を賭けるほどの男にも見えない。義兄からの穏やかな圧力にすぐに屈してしまう程度の男。
山崎としては沢田が妹に電話し、誠一と別れる道を望んでいた。それは沢田(名並)の女心の理解度を試す実験でもあった。沢田は山崎の「私が奥さんだったら〜」のセリフを理解せず、山崎の名並観は正しかったと証明される。しかしそれは自分が不倫に敗北する事を意味していた。
山崎は名並観の正しさと誠一の両方を追い、恋人:誠一を失った。だが自分の恋愛観の確かさは壊れなかったから次の恋もできるだろう。だからこそ誠一をもっと良い男に描かないといけないはずなのだが…。
あと、今回も前回に続いて原作者はこの番組のプロデューサー:丹羽多聞アンドリウの祖父:丹波文雄。手前味噌な原作選びに、オープニングから「またかよ」と反感を抱いてしまった。
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【あらすじ】河辺千恵子のクーパカのWA!!
うさぎ幼稚園の子供達に今考えている事や将来の夢を聞く。
りほちゃん:絵描き、歯医者、歌手、アイドルになりたい。
とおる君:電車の運転手になりたい。欲しい物は機関車トーマスのジェームス。
めぐみちゃん:りんご・みかんが好き。たくみ君が好き。
るりちゃん:願い事は世界を入れ替え平和にする。
【感想】○
河辺も言うように、手強かった「太陽の子」とは違って「うさぎ幼稚園」の子供達は自分の考えを隠さず話し、それも皆別々の考えを持っていた。今週はホントに凄い子ばかりが登場して楽しかった。
たくさんなりたいものがあるりほちゃん。河辺は咄嗟に組み合わせを提案。絵描きと歯医者で
「歯を描けばいいんだ」
歌手・アイドルにもなりたいと聞き
「あなたの〜歯は〜虫歯でーす♪」
と振りも付けて歌う。本物の歌手が即興でシュールな歌を歌ってるよ。
ではりほちゃんが何を歌うかと思えば、「おかあさんといっしょ」で流れたという雪の歌を演歌調で。スゴイ、こぶしが効いてる。演歌界に新星現る。演歌界もあと15年待って耐え凌げば20歳のりほちゃんが救ってくれるだろう。
めぐみちゃんの好きな子を指差しで聞き出そうとする河辺。機転の利いた行動と思いきや「たくみ君が好きなの?」とちょっと大きめの声で言ってしまい、たくみ君にバレちゃってるんじゃないの。
「ヤバいです、ラブ発覚♪!」
と興奮を抑え切れない河辺千恵子。今までで一番嬉しそうな表情に。
さて大物は最後に登場。ボーっとした感じのるりちゃんが、度肝を抜く発言を。一つの願い事とは
「世界の王、世界を入れ替える。世界の平和は、世界の王を取り返す」
…考えれば考えるほど深い言葉だ。ループしているようでしていない。今の世界の王(偽者)が戦争だらけの世界を平和に入れ替えるのが、るりちゃんの願いで、平和になった世界は本物の王を取り戻す…という事なのだろうか。とりあえず河辺も
「平和が世界を救うって事かな」
と解釈したが、るりちゃんの思想深度に到達していない。なぜなら
河辺「小泉さん、頑張って!って一緒に言おうか」
るり「どうしてー」
と、るりちゃんは小泉総理の応援を拒んだから。るりちゃんにとって小泉首相は世界の王でもなく、世界の平和も期待するに値しない存在なのだ。政界もあと20年待って耐え凌げば25歳のるりちゃんが救ってくれるだろう。
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【あらすじ】遠野涼(松尾政仲)は相続する土地を返そうとするが、遠野建設名義の土地は自由に動かせない。天衣神社の七夕祭りに行く事にする叶小夜子(岩田さゆり)、麻井由似子(桐谷美玲)、大野真理(水崎綾女)。
小夜子には10年前に自分をレイプした男(貴山侑哉)が下校時にも自宅にも付きまとう。失神してしまう小夜子。翌日の登校時に倒れた涼は保健室へ運ばれる。泰造から貰った羽衣の下にある鋏を手に取る小夜子。
祭りで縁結びの短冊を選ぶ小夜子。その帰り、遂に男に捕まる。
「美しき物、天の川。憎き者、男」
男「10年待った。もう一度お前を抱きたくて何度も神に祈った」
小夜子「今でもお前の汚れた感触が消えない。消えないのよー!」
鋏で目を突き、男は切られた竹に刺さって死ぬ。死体を埋める小川雪政(井田國彦)。
涼は遠野暁(池田努)の幻を見る。
「あの女を生かしておくな。だからお前が殺るんだ。俺の代わりに」
猟銃を手にする涼。
【感想】○
小夜子にとって10年間恐怖の対象であり、自分の人生を狂わせるきっかけとなった変質者の男との対決回。過去を繰り返す現在との決別の総決算になるかと思いきや、男があっけなく死んでしまって肩透かし。でも前半は迫り来る男の恐怖感が映像と音で上手く表現されており、そこを評価。
火傷を負ってフードで顔を包み、ニヤつく白い歯が対照的に光る。小夜子の持っていた鈴を鳴らす音の恐怖。脚も火傷で不自由なのか、小夜子を追って走る姿もぎこちないが、それがまた不気味な動きとなって怖い。
幼児性愛の変質者が16歳の小夜子を襲う習性がやや理解不能。どうせ全方位の変質者なら、麻井由似子の男嫌いの原因となった痴漢(#3)も、この男の仕業だったと押し付けちゃえば良いのに。小夜子を木に縛っておきながら、ほどいてオーソドックスな体位で犯そうとする徹底の無さにも首を傾げたくなる。
あと、細かいツッコミとしては由似子達が天衣神社で七夕祭りがあると言っていたのに、その帰りに小夜子が襲われて逃げた先も天衣神社という点。後片付けの人もいないくらい時間差があったのか。設定かセリフのミスか。
さあ、一週空けて早くも次回が最終回。涼が小夜子を撃つのか!というのが山場になりそうだが、小夜子が死ぬのは有り得ないとして、身代わりになる人が出るのだろうか。可能性の大きい順に、小川雪政(VS涼は任せとけ)、麻井鷹志(ここで活躍しないと出てきた意味が無い)、涼(銃が暴発)、今井久子(大穴。涼を愛するがゆえに止めようとして)といった所。当たらない予想は楽しいね。
…と書きつつ、もしかしたら土壇場で小夜子の涼への秘めたる思いが、吉祥をもたらす天女の力となって涼と小夜子の心を浄化し、二人は結ばれちゃうハッピーエンドかもよ。
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吉田秋生の原作コミック
吉祥天女 1
吉祥天女 2
吉祥天女 3
吉祥天女 4
ノベルズ
吉祥天女(1) 小学館文庫
吉祥天女(2) 小学館文庫
CD
GOD SISTA:LISA(ED曲「It's On」のPV付)
吉祥天女 イメージ・アルバム
【あらすじ】中江有里が白夜とオーロラの光の大地フィンランドを夏と冬に旅する。2004年4月3日札幌テレビ放送、2006年6月10日東京MXテレビ。ソダンキュラにあるオーロラ観測所で仕組みを学ぶ。太陽からの帯電微粒子が北極・南極に集まり、地球の大気と触れると発生。
夏。マリメッコ・マーケット広場、セウラサーリ島の夏至祭、スオメンリンナ島の城塞を見学。日本とフィンランドの友好に尽くしたサボライネン氏はオーロラを「空が燃える」と表現。トゥルクで歴史建造物、ナーンタリのムーミンワールド、そして夜は日が沈まない白夜。
冬。北極圏へオーロラを見に行く。ロヴァニエミのサンタクロース村、サーリセルカを観測ポイントとするも出現せず。先住民族サーミの地ではトナカイのソリで移動。パウリさんはオーロラを「生活の一部」と言う。イナリ湖でオーロラを呼ぶ鈴を貰う。そのライチさんは「オーロラをこれで呼んだ」という。イナリ湖にある神の島で願掛け。
四日目、薄いオーロラが出現。急遽撮影を開始するが淡い光はイメージと違う。しかしその後、緑色のはっきりとしたオーロラに変化。様々に形を変えつつ、一晩中その輝きを放つ。
【感想】○
フィンランドといえば森と湖の国で、白夜はノルウェー、オーロラはスウェーデンといった印象があるが(何となく)、フィンランドでオーロラを見る事を旅の最終目的に据えた番組。何週間も出現していないオーロラが冬の四日間の撮影日程で観測できるのかが山場となっていた。
結果的には最後の最後で出現し、番組的に大成功となるわけだが、こういった番組構成に疑問を呈する意見も、80年代にやらせが問題化してから根強く存在するわけで、最近の本では「テレビの嘘を見破る」や「ドキュメンタリーは嘘をつく」が挙げられる。札幌映像プロダクションのこの番組がこの本を意識して作られたわけではない(時期的に)が、これがドキュメントだというメッセージ性はオーロラ出現シーンで強く感じられた。
最初に行った夏はオーロラの話を聞くだけで、むしろフィンランドという国の紹介に力点が置かれている。はしゃがず、落ち着いた雰囲気の中江有里は、ここでは番組の盛り上げを作らない方針に合致している。
そして冬。天候が悪く、オーロラが何週間も出現していないと聞き、不安と焦りが北へ北へと急がせる。北へ向かうと物語は一気に盛り上がって来る。何故か日本人は北へ向かう物語に弱い。不安げな表情では右に出るもの無しの中江有里の良さはここでも発揮される。
ダイヤモンドダストしか見えない最初の観測ポイント。ダイヤモンドダストでもライトの当て方によっては凄く奇麗な映像になるが、オーロラ一本に絞っているためそれは紹介されない。オーロラに賭けているのだ。
そして弱いオーロラが遂に出現。あまりにも淡く、カメラに映るかと心配する中江。しかしいつ消えるかも分からないオーロラを逃すまいと、待機場所からオーロラをバックにした位置に走り、息が上がったままレポート開始。番組では揺れるカメラやカウント段階から放送。焦って明かりを忘れたスタッフの声なども入っている。
その後オーロラは強まり、落ち着いて撮影もでき、動くのはカメラではなくオーロラの光。意外にも動きが速い。「コロナ状」ではなく「幕状」か「炎状」だろうか。緑色で最下部は紫っぽい。極北の大地に流れる中江の冷たい雰囲気のナレーションの声がまたマッチしている。
オーロラが見られるかどうかで惹き付け、山場を作り、普通はカットするシーンも流して現場の空気を伝え、やっと見られた喜びと感動・安堵で幕を閉じる。ここまでしなくてはいけなくなったドキュメンタリー。しかし証明に気を遣いすぎると反って白々しさも出てしまうバランスの難しさ。視聴者の目が肥えくると色々と難しいのね。
ま、執筆者個人としては、自分の納得する仕事だけをするため、個人事務所を設立し活動している中江有里が旅人というだけで信用してしまうが。
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【あらすじ】作家:鈴鹿(吹越満)は若い妻:さつき(佐藤康恵)と結婚し新居を構えた。そこへ、昔の女:紅子(奥貫薫)と郁子(小山田サユリ)が押しかけて来る。編集者だと言って妻を二階へやり、事が起きぬ内に追い返そうとする鈴鹿。しかし妻が降りて来る。
紅子と郁子は編集者のフリをして新作の話をする。作家の卵が水商売の女の世話になり、文壇デビューしたらその女を捨てる。作家は編集者の女の世話になり、売れた途端にその女を捨てる。さて結末は?
郁子「その作家に罪の意識があるかないかで女の行動も変わる」
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鈴鹿「最後は天罰を受ける」
鈴鹿と郁子は書斎で話す。残った紅子は五月に彼は優しいか尋ねる。エニシダの絵皿を持って帰る郁子と紅子。
「愛した男がどんな暮らしをしているか、成功した姿を見てみたかったのよ」
とさつきは言った。
【感想】◇
幸せを掴んだ作家の前に、過去の女達が手を組んで現れる。妻もそれに気付き、この幸せは束の間の夢で終わってしまうのかと思いきや、あっさりと帰っていく過去の女達。盛り上がった所で梯子を外された感じ。
前半は作家がどんどん窮地に陥っていく流れと、それでいてドタバタしていないピンチの描写が良かった。過去の二人の女はヒステリーではなく、じっくりと作家に嫌みを言いつつ締め上げていく。
奥さんに作家の本性を知らせてやろう、本性を知っている自分達の方が上なんだとの意気込みがアリアリ。それに対し、服を着替え堂々と階段を降りて来る妻。二人の女の攻撃を妻の立場でかわして行くバトルを期待したのだが。
しかし妻も同調して作家を問い詰めて行く。あくまでも主役は作家であるから、作家の心理描写がメインになってしまった。作家が罪の意識を充分持っていると確認した二人は帰って行く。
大人な紅子としては、自分達が作家の生活を壊さずとも、作家の本質が変わっていなければ、妻との生活も破綻するだろうと分かっていた。幸せそうな妻を攻めても作家が戻ってこないとも分かっていた。
子悪魔的な郁子は、作家と付き合う事が自分のプライドだったと言ったが、自分が世話した作家が成功していると知ってそのプライドは守られた。恋愛関係を保つ事よりもそちらが大事で、だからこそ作家の成功を破壊する無意味さに気付いた。
エニシダの枝で自分の背中を鞭打つ事が中世では贖罪になっていたそうな。これは吉祥天女の小川雪政か(笑)。そして妻:さつき役の佐藤康恵は牙狼〈GARO〉での邪美役の女優。ちなみにこの番組のプロデューサー:丹羽多聞アンドリウは、今回の原作者:丹波文雄の孫だそうで…。
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丹波文雄の本
この小説がすごい!―BS-i「恋する日曜日・文学の歌」原作集
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ナチュラル・ビューティ―自分らしくキレイになる(佐藤康恵 著)
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【あらすじ】1936年ベルリンオリンピック。日本は東京オリンピック招致のため、サッカーにも理解がある事を示そうと、急遽日本代表チームを結成。DF:堀江忠男は専門書からショートパス戦法を採用。諦めない精神が大切とチームに教える。金容植は民族の誇りを賭けて代表入り。
ベルリンに到着した日本代表は、最下位クラブチームと親善試合。しかし一方的な展開で0-3で敗戦。現地新聞からも「ヨーロッパ旅行」と酷評される。陣形を変更しもう一度の練習試合では2-3と手応えを掴む。
初戦は優勝候補のスウェーデン。6000人の観客はスウェーデンの大量ゴールが目当てだった。日本のショートパスは機能せず、守備は崩され、前半に2失点。しかし控え室で鈴木重義監督は
「皆、調子が良いぞ。上手くなっている。後半頑張れば今日はきっと勝てるぞ。きっと勝て」
この言葉にメンバーは奮起する。
後半、金の投入で守備陣が息を吹き返し、4分にエース川本がゴール。17分に右近が同点弾。疲れでスウェーデンの足が止まり、日本チームの必死さにスタジアムの観客も日本を応援し出す。そして終了間際、松永がゴール。日本の勝利を称え、観客がピッチに雪崩れ込んだ。
【感想】◇
アジアでも後れを取っていた日本サッカーが、東京オリンピック招致との方針のためにベルリン行きを命じられ、急ごしらえで編成したチームはヨーロッパで歯が立たない。しかし諦めない精神でスウェーデンに挑み、奇跡の逆転勝利を納めてしまう。これで日本サッカーが世界に認められたとの話。
ここで折角、日本サッカーの歴史を動かしたのに、その後の日本は大戦に突入。この試合で活躍した松永はガダルカナル島、右近はブーゲンビル島で戦死、竹内はシベリア抑留で死亡。これが戦後の日本サッカーの低迷の直接の原因かどうか、欧州で通用するサッカーのために戦争回避しろとまで言えるかどうか知らないが、戦後のアメリカ野球にも押され、この大会の勝利が忘れられたものになっていたのは確か。
ショートパス戦法は、体格差に優る欧州に対してスピードで凌ごうとの意図。日韓W杯時の日本代表でも特徴的な戦法はこの時からあったというのは新発見か。転じて日本代表は「ボールキープゲームで世界一」と揶揄されたりする。3バックもトルシエのフラット3(←なんか懐かしい言葉だw)に通じるとして紹介された感じ。相手が疲れた時を狙ってゴールを決める持久力勝負も、日本の持ち味としてこの頃からあったようだ。
スウェーデンとの試合映像、実況音声が残っていたのは素晴らしい。これが無ければこの回の番組は作られなかっただろうから。最後の逆転ゴールは相手キーパーの股の間を抜けるシュートだったと辛うじて分かる。そして決まった瞬間に観客が総立ちで喜んでいる姿も映っている。
勝因は気持ちの有り様であったようだ。もちろん現地での陣形変更や猛練習もあるが、堀江が最初にチームに伝授した「最後まで諦めてはいけない。勝とうとする葛藤の中にこそ喜びがある」を監督が呼び起こしてくれた事が大きいと。
メディア未発達で専門書から学ぶというレベルでは、本からサッカー技術を会得するのは難しく、精神論が一番入ってきやすかったとも言えるが。しかし精神力で試合する日本代表の懸命な戦いぶりが観客の心を動かし、日本応援に変わり、その様子にスウェーデン実況も狼狽し、終了後に観客全員がピッチで祝福という流れは、筋が通っていて分かり易くはある。
ちなみにヒトラー肝入りのドイツ代表にも練習試合で勝ったスウェーデンに勝利した日本は、2回戦でこの大会で優勝したイタリアに0-8でボロ負けして大会を終えている。
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サッカー日本代表世界への挑戦―1936‐2002
日本サッカー史 代表篇―日本代表の85年
サッカー日本代表新聞―W杯への栄光と挫折の50年闘争史
幻の東京オリンピック
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デビルマンレディー サウンドトラック(番組の音楽が時々このCDから使われる)
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【あらすじ】遠野一郎(下元史郎)の死から3日後、遠野建設の経営は営業部門を統括していた役員(青柳文太郎)が代行。そして遠野涼(松尾政仲)は犯人の遠野暁(池田努)を体育倉庫に匿っていた。暁は夕方には自首すると告げる。
「美しき物、日の光。凄まじき者、荒々しき男」
叶小夜子(岩田さゆり)の教室にナイフを持って現れた暁。突進する暁を小夜子は左に避ける。日の光で目が眩み、勢い余って窓から転落。腹にはナイフが刺さる。駆けつけた涼の腕の中で絶命。
「あの女には…気を付けろ」
麻井由似子(桐谷美玲)と大野真理(水崎綾女)は、暁は小夜子と心中しようとしたと推測。鷹志(村上幸平)は小夜子の絵を描きながら励ます。浮子(北川弘美)は「小夜子は疫病神」と述べ、自分名義の土地を売って叶家から出ようとする。
「美しき物、月。醜き者、浮き草」
酒に酔い小夜子に勧められるがままに風呂に入る浮子。般若面が浮子を溺死させる。面の下には小夜子の顔。事故として処理されたが、警察には匿名で殺されたと通報があった。
登校した涼を問い詰める小夜子。しかし涼は浮子の死すら知らなかった。憤慨して去った涼。どこからか手毬が転がって来る。そこには10年前、小夜子(菅家彩加)をレイプした男(貴山侑哉)が不気味な笑みを浮かべて立っていた。
【感想】◇
順調に遠野一族を破滅させ
「お前は勝ったんだ。お前を食い物にした男どもに」
と涼に言わしめた小夜子だったが、浮子の処分でミスを犯し、涼の信頼をも失った。そして一人になった小夜子にあの時の恐怖がそのままに蘇る。
逃亡者:暁が涼に
「まさかお前にパンを恵んでもらうようになるとはな」
には正にその通りで爆笑。立場の逆転をこれほど素直に描くとは。そして転落の馬鹿っぽさに再び爆笑。一番の山場になるはずの暁の最期があんな死に方になるとは。一方、その後の涼(松尾政仲)の
「救急車を呼べ!早くしろ!」
の叫びは声の裏返りも含めて迫真の演技で感心した。
浮子殺しはモロに小夜子の仕業で良いのか。あそこは小川雪政(井田國彦)だと思ったが。だって前回、般若面を念力で割って
「我、煩悩を解脱せり」
って言ってたから、あの般若面が割れて雪政の渋顔がバーン!と出て来ると思ったのに。#5で「間接的では死に、直接的では再起不能という結果で、小夜子が殺人者にならないギリギリの均衡を保っていく」と書いたがそれも崩れた。公式には事故扱いだからセーフなのか。バレなきゃ殺人もOKなのか。
そして、涼を問い詰めるつもりが、逆に殺人者だとバレてしまった小夜子。ここで立ち去る涼を見る岩田さゆりの目と表情の演技にもう少し力があれば…。涼には潔白だと信じてもらいたかった、失敗した、残念だ、行かないで…といった後悔の感情をもう少し込めて欲しかった。
「天女を妻にした男は幸福だったのかしら。それとも不幸だったのかしら」
と言っていた小夜子。涼と結婚する事も意識し出していたのにね。
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吉田秋生の原作コミック
吉祥天女 1
吉祥天女 2
吉祥天女 3
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吉祥天女(1) 小学館文庫
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【あらすじ】河辺千恵子のクーパカのWA!!
うさぎ幼稚園に一日入園中の河辺千恵子が友達作り。
先週に引き続き庭で遊ぶ園児をデジカメ(Canon IXY DIGITAL 600)で写す。すべり台、新幹線の遊び場など。
はな組(5歳)でお絵描きを鑑賞。お昼の時間は、つぼみ組(4歳)で食べ物の好き嫌いを尋ねる。
【感想】◇
先週同様、相変わらずローアングルで女児を写している河辺千恵子。その写真は紹介されず、男児が滑ってる写真が採用された。という事は…w
新幹線の窓から顔を出させて写し終わり
「いいねー、イイねー」
と、気分はすっかりオヤジ写真家。
今までは女児には優しく男児にはツッコミで、の姿勢でいたが、今週からは女児にもボケ交じりのツッコミをし出す河辺。恐竜を描くもえかちゃんに
「これがもえかちゃん?」
お絵描きに飽きて折り紙を折りたいと言い出す男児。
「さっきも折ったよね?折り紙が好きなの?紙飛行機が好きなの?」
と質問責めにして顔を近づけたら、パシッと叩かれる。
「殴られたんだけどー」
執筆者が何を書きたいかというと、「河辺、顔ちっちゃ!」
女児と顔を並べて絵を紹介しても、男児に接近しても、幼稚園児と河辺の顔の大きさがほぼ一緒。驚異的だ。下らない感想で申し訳ないが、ほんとビックリした。
さて、最新情報(やや不確実)によると「河辺千恵子のクーパカのWA!!」はこのうさぎ幼稚園でいったんお休みらしい。次からは別の人達がクーパカの輪を広げる。また河辺が復活するかは不明。
そして河辺がスタジオに飛び入り参加した収録の放映が始まった。これはいずれ別記事にまとめるが、毎週火曜に今後3、4回登場する。
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【あらすじ】北ベトナムのホー・チ・ミン政権は民族解放戦線を結成し、アメリカの援助を受ける南ベトナムのゴ・ジン・ジェム政権と内戦。アメリカは共産主義拡大を防ぐとの大義で軍事援助。トンキン湾事件をきっかけに軍事介入し、北爆や地上兵力18万人を投入。
軍の発表を鵜呑みにしていたジャーナリスト達は次第に疑問を抱く。UPIのニール・シーハンは軍の水増し発表に躍らされ、CBSキャスター:ウォルター・クロンカイトは長期戦に備えた軍事施設を目撃、NYタイムズのデイビッド・ハルバースタムはメコンデルタでの米軍敗北を知る。
戦況悪化を報じ、南ベトナム人の家を焼く米兵の映像を流し、現地リポートの最後に停戦をと意見し出すジャーナリスト達。ジョンソン大統領は「祖国の裏切り者」「国旗に泥を塗った」と直接抗議する。
シーハンは米軍の介入を記した7000ページの国防総省秘密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」を入手。トンキン湾事件は米軍の挑発から始まり、北爆は軍事施設への攻撃とは偽りで死者の8割は民間人だとスクープ。ニクソン大統領が記事の差し止めをするが最高裁判所は棄却。1973年3月29日、米軍ベトナム撤退。75年サイゴン陥落、76年南北統一政権誕生。
【感想】◇
米国の正義を信じて現地入りしたジャーナリスト達が、軍の発表に疑問を持ち始め、独自の取材活動を通じて真実を伝え、米国民世論を動かし、大統領をも追い込み、ベトナム戦争集結に決定打を与えたという「報道が止めた戦争」とのジャーナリスト絶賛の回。このジャーナリストだけに向けられたかのように見える鼓舞は、今のジャーナリズムに骨が無いから、奮起を促そうとの意図なのだろうか。
軍とジャーナリストの攻防としては、その時歴史が動いた:児玉源太郎の方が面白い。とにかく軍・政府が悪者でジャーナリストが善人に描かれた今回よりも、児玉と記者達が凌ぎ合って高度化していく流れが良かったから。
いつの時代の戦争でも軍・政府と報道とのせめぎ合いがある事は良く分かったが、単純に善悪で区切り、善の報道人が世論を導いていかなければならない…との思想は報道人の思い上がりと過信では。どちらが世論を決める・決めるべきではなく、せめぎ合いがあるから世論は動く。また、多様な見方の報道があってこそ性急で短絡的な結論が出ず、だからこそ報道の存在意義が継続し、時間の経過とともに歴史が形成され、人は学んでいく。
そしてジャーナリストと軍・政府の前に、もっと重要な、本社との対立があったはず。実はジャーナリズムに立ちはだかる一番の壁は、現地と温度差のある本社である。国家機密漏洩罪を懸念する本社を打ち破ったシーハンの言葉
「この文書はジョンソンのものでもニクソンのものでもない。血を流して代償を支払ったアメリカ国民とインドシナの人々のものである」
ここが設定すべき「その時」であったと執筆者は考える。
さて、事実と真実には大きな違いがあり、事実が先で真実はそれを受けた主観が入るが、その事実の検証はもっと大切で、検証作業だけで伝えるべき時期を逸する事も多い。その作業を手っ取り早く省くのが現地報道で、ベトナム戦争のジャーナリスト達は事実から真実を意見したから強かった。
今の日本のテレビ報道には、事実の検証を怠る報道人がいるかと思えば、真実を伝える格好良さを焦るあまりに、事実をでっち上げたり、自分の意見に合った事実だけを集めてニュース番組を作る局もある。キャスターは主観に過ぎ、結論はいつも一定方向ですこぶる詰まらない。手のひら返しも一斉で怖いし寒い。
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ベトナムの泥沼から(デービッド・ハルバスタム著)
輝ける嘘(ニール・シーハン著)
クロンカイトの世界(ウォルター クロンカイト著)
メディアコントロール 日本の戦争報道
戦争とテレビ
マクナマラ回顧録 ベトナムの悲劇と教訓
ベトナムの少女 世界で最も有名な戦争写真が導いた運命
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【あらすじ】クワークが破産寸前の借金を抱えたと知った従兄弟のゲイラは、ホロスイート用の武器取引の話を持ち掛ける。オブライエンの生まれたての息子:キラヨシは、抱きかかえていないと直ぐに泣き出す。
武器商人:ハガスの部下として武器仲介を始めたクワークは、取引をどんどん拡大。しかしハガスを裏切ったファラックは殺される。違法ではないが倫理に反するとして連邦士官はクワークの店に来なくなる。
遂に某国総督代理との商談にありついたハガスとクワーク。反乱軍ナサックとその領民2800万人を根絶やしにする武器を購入する総督代理。クワークは良心に目覚め、この取引を中止に追い込もうとナサックと接触。キラヨシは中継ピットで寝付く。しかしここには長く居られない。
総督代理とナサックを鉢合わせさせたクワーク。銃撃戦となり総督代理は死亡。ナサックは逃亡したハガスとゲイラに暗殺部隊を送り込む。自室のベッドでようやく寝付いたキラヨシ。オブライエンは椅子で眠ってしまう。
【感想】◇
金のために大量殺人に使われると分かっている武器を売る「死の商人」の世界を知ったクワークが、良心に目覚めてその取引を止めようと命を賭ける話。クワークは一線を超える事は無かったが、武器商人は絶える事はない。
金儲けを文化とするフェレンギ人は、金儲けのためなら何でもすると思われがちで、他の人種からは倫理に反する・節操無しと思われている。クワークもフェレンギ人として金儲けのために何でもしているが、連邦相手の商売なので法律は守るようオドーの強い監視を受けている。
ホログラムの武器取引は違法ではない。だが法規範に反しなくとも社会規範には反する。クワークの店は閑古鳥となり、本業でますます赤字になる。罪悪感を持ち始めるクワークだったが、だからこそ武器取引に精を出す。
良く分からなかったのは、人が死なないホログラムの武器のはずだったのに、いつのまにか2800万人の命云々…の展開になってしまった所。執筆者が何か見逃し・聞き逃し又は誤解したのかもしれない。後半はこの疑問が気になって入り込めなかった。
オブライエンとキラヨシのサブストーリーも関係性がいまいち見出せないが、親の手がないと生きていられない赤子を育てていくのは本当に大変で、たった一つの命を守るのにこんなにも苦労する。それなのに武器商人は大量殺人をもビジネス・金儲けとして心を痛める事も無いのだ…という対比による批判が込められているのだろうか。
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【あらすじ】叶小夜子(岩田さゆり)は10年前の天衣神社で知らない男からレイプされた。七夕の夜、今度は小夜子が男に近づき鋏で殺害。祖父と祖母が死体を処理し神社を焼いた。
遠野暁(池田努)は小夜子の虜となり抜け殻のよう。そんな暁に活を入れる遠野涼(松尾政仲)だったが効き目なし。小夜子は小川雪政(井田國彦)に過去の遠野家の争いや揉め事を調べさせる。涼は浮子(北川弘美)から遠野建設による天衣神社近辺の開発計画を聞く。
涼は海岸で小夜子を抱きしめ言う。 「おまえが味わった屈辱を俺が絶対終わらせるから、もう終わりにするんだ」 しかし小夜子は涼の両親の交通事故への疑問を口にする。車を運転していた暁の父:遠野一郎(下元史郎)から当時の状況を聞き出す涼。疑問は深まる。
「美しき物、空舞う鳥。汚なき者、潜りし男」
日曜日、遠野家を訪ねた小夜子は一郎とダーツをする。涼は猟銃を手に一郎の部屋へ。そこには服を乱した小夜子と一郎の死体。小夜子を守るため暁がダーツで一郎を刺したらしい。暁は警察から逃亡。
「宿命ですもの」
そう言って去る小夜子を狙う男(貴山侑哉)の影。
【感想】○
キジ狩りで一郎死亡との前回の予想は恥ずかしいほど外れ、涼が一郎を殺すのかと思いきや暁が殺すというフェイントにも引っ掛かり楽しめた。これで遠野家に大打撃を与える小夜子の作戦は御見事。しかもこれが宿命という事は、遠野家は代々、肉親の争いを繰り返してきた家なのだろうか。
涼が小夜子を抱きしめて言ったセリフは、#4以来の本音だったように思う。しかしこれに抱き合って応えなかった小夜子は、涼に行動を求めていると解釈できる。#4での口付けは、涼が小夜子を助けた行動の後に言われたセリフに対するものであったのに対し、今回の涼はまだ言葉だけの段階だから。
では涼がすべき行動とは何か。それは一郎を殺す事である。小夜子は涼の両親を殺したのが一郎だと匂わせ、復讐を果たすよう仕向ける。だが一郎を殺したのは暁だった。これは小夜子の予定内だったのか予定外だったのか微妙。暁が殺すのが理想的ではあるが、一郎を殺してくれるならどちらでも良かったとも考えられるし…。この微妙な所が面白さでもあるが。
小夜子にとっては、涼が一郎への殺意を持つだけで充分だったのかもしれない。何も無く一郎が死んだとなれば、涼の小夜子への警戒心は一層強まる。一郎は死んで当然との思いがあれば、今回の件も涼にとっては心の傷が浅く済む。とすればこれは、涼に対する小夜子流の気遣い・優しさなのだろうか。
余談だが、車が海に転落した時は、パニックになってすぐ出ようとすると確実に死ぬ。車内と海の水圧が違うためドアが開かないから。この点では一郎の話は正しい。よって助かるには、車内に全部水が入り水圧が一定になってから落ち着いて出るに限る。そのくらいの時間なら息を止めて耐える事はできる。
ただ、一郎の証言にはやはり疑問が残る。運転席の窓が開いていてそこから出て助かったという事が有り得るのか。海水が一番激しく流れ込んで来る窓から出られるのだろうか。一郎が助かるにはやはり車内が満水になってからしかない。だとすれば涼の両親も助かる確率はほぼ同じでは。というわけで、涼の両親は殺されてから海に投げ込まれたと考えるのが妥当かと。
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【あらすじ】「河辺千恵子のクーパカのWA!!」クーパカの輪を「うさぎ幼稚園」で広める河辺千恵子。
お昼の時間、つぼみ組(4歳)で皆のお弁当をリサーチ。何が好きか聞いて回る。肉が好きな子、野菜が好きな子など。
午後、河辺はデジカメ(Canon IXY DIGITAL 600)で園児を写す。庭の鉄棒で前回りをする女児や円形ジャングルジム、土管、新幹線の遊び場でポーズ。
【感想】◇
今週は登場時間が1分半もない日もあって少なめだった。スタジオのメインコーナーとの尺調整で編集の犠牲になりやすいのだろうか。しかし今週は編集スタッフにありがとうを言いたい。
うさぎ幼稚園 1で指摘した河辺千恵子のパプニング映像寸前のシーンに対する回答のようなものがあったから。デジカメでしゃがんで撮ったため、またもやお尻が見えそうになった河辺のシーンをカットし、シャツを下ろして直すシーンの挿入。しかも直したのは男児(もしやうさぎ幼稚園 2でのしゅう君?)だった。
女性の恥ずかしい姿をさりげなく直す心遣いが男子には必要かと。日本がこの男児のような男ばかりになれば、女性のスカートの中を見た局アナを実名報道するかしないかで盛り上ったテレビ局とブログ界も根底から消え去るよ。とにかく、うさぎ幼稚園は良い幼稚園だ。
そして今週は撮った写真に河辺のコメントが付いた。これは後日収録?ミニコーナーにしては凝った編集。女児の前回りの写真について
「パンツがすれすれで見えるか見えないかって所があたしの中で結構ツボ」
とコメントした河辺。完全に男目線じゃないっすか!?あの…河辺さん、折角の男児の行為を無にするようなコメントをあなたがするとは(笑
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【あらすじ】荒木又右衛門(高島政宏)は柳生十兵衛(村上弘明)と対峙する大納言:円条寺業平(杉本哲太)を逃がし院宣の場所へ行かせる。十兵衛は松平伊豆守信綱(西郷輝彦)に総攻撃の猶予を求めるが拒否される。荒木は浪人とキリシタンに円条寺の計画を明かし、戦を止めるよう説得。しかし幕府軍の総攻撃が始まり不調に終わる。
院宣を手にした円条寺を天草四郎(崎木大海)といと(三国由奈)が問い質すが、四郎は斬られる。そこへ十兵衛が到着し円条寺を斬ろうとするが、院宣を盾にされ手出しできない。院宣は荒木が切る。十兵衛は円条寺と勝負し勝利。
だが、いとは四郎の代わりにキリシタンを率いて戦うと宣言。荒木も武士を導いて来た責任を取って最後まで戦う決意。十兵衛と荒木は最後の手合わせをする。2月28日に原城落城、2万7千人が戦死、3千人が降伏。円条寺は病死、荒木は鳥取で急死、老中:酒井阿波守忠行(布施明)は息子:与四郎に家督を譲った後、死去とされた。軍学者:由比富士太郎(由比正雪と改名・和泉元彌)は逃げ延び、後に酒井の息子と慶安事件を起こす。
江戸に戻った十兵衛は、父:柳生但馬守宗矩(夏八木勲)を断罪、隠居を勧告するが剣の勝負となる。二刀流になると見せかけ宗矩の短刀を奪い、同じく二刀流になろうとした宗矩に剣を突きつけ勝利。上様からも出仕を止められ、自分は用済みと気付いた宗矩は切腹を図るがそれも出来ず。
書院番として江戸城に登城した十兵衛は将軍:徳川家光(井田國彦)と対面。
「父:但馬は上様のため、いかなるおぞましき務めもしてきた。父:但馬の過ちは上様の…」
と苦言を呈する。
「良き政をなされませ」
十兵衛は再び諸国を巡る旅に出る。
【感想】◎
前回、誰との勝負(円条寺?荒木?但馬守?)になるか楽しみと書いたが、まさかこの三人全員と勝負するとは。しかも三人とも全く異なる意味合いでの勝負であると同時に、三人と勝負する流れに無理がなく、物語を終わらせるためにそれぞれ必要性のあるものだった。物語の完結に向けた個々の山場という形で破綻なく展開され、実は最後に頂点である上様との勝負というオマケまで付いた充実の最終回だった。
一揆を小さくしようと諸国を回り、島原では停戦のため奔走する十兵衛だったが、最後まで大勢を変える事は出来なかった。いくらドラマでも史実がある以上、これは仕方ない事ではある。キリシタンは天草四郎の女性説も取り入れる形で戦い、浪人も死に花のために戦う。圧政に苦しんだ農民も城を出て行かず、史実では降伏しても皆殺しだったという。
では十兵衛が変えた出来事は何か?それはもともとフィクションである円条寺の企みと朝廷の院宣を阻止した事である。これだけの成果というのが渋い所だが、フィクションをフィクションで打ち消すのは終わり方として後腐れなくて良い。
本勝負である円条寺との対決は、院宣を盾にするという悪役っぷりで楽しめた。これを荒木が切るのも意外だったが、同じ悪役を演じる者の決断として納得のいく展開。その後の斬り合いでも十兵衛と互角な円条寺に驚いたが、豪華な着物の円条寺の太刀筋は見えにくいから十兵衛は苦戦したのかもしれない。
荒木との手合わせには、一揆を巡るこれまでの敵味方の関係を排し、純粋に柳生の流派同士の勝負となった。剣を交えながら、敵味方のシーンではなく、共に稽古した日々の回想シーンが入る所からもそれが裏付けられる。
柳生但馬守宗矩との父越えの勝負は、剣士としての決闘ではない。但馬守はこれまでの政事の正しさと幕府剣術指南役の地位を賭けて勝負する。一方の十兵衛は、島原の乱を巡って斬った(斬らされた)数々の剣士達の思いを但馬守にぶつけ、自らが死者の代弁者となってその剣に正義を乗せる。
そして勝敗の決し方も上手い。十兵衛が二刀流になると見せかけた隙に踏み込んできた但馬守の短刀を抜き取り、同じく二刀流になろうとした但馬守にはその短刀がない。その状態で剣を突き付けて勝利。人を騙してその人の力を奪い、その力でもって人を死に追いやる…但馬のやって来た事はこの勝負のような事なのだ!との十兵衛の思いが決闘の流れに凝縮されていた。
全てを失い切腹しようとする但馬守だったが、それも出来ずに壊れたように笑うシーン。夏八木勲の演技は狂気に達している。政事にも携われず、幕府剣術指南役のその剣術も十兵衛に負け、腑抜けになって生きるよりはと切腹を選ぼうとする但馬守。しかし勝手な切腹は上様への反旗を意味する。上様への忠節で生きて来た但馬守には、それを否定する死に方は出来ない。壊れた操り人形には壊れた笑いしか自由は残されてはいないのだ。
形だけの書院番として家光と対面した十兵衛は、剣ではなく言葉で勝負に出る。身分をわきまえずに家光に苦言を呈するなど、斬り捨て御免を食らってもおかしくない言動だ。十兵衛がこれを敢えて穏やかな表情で言う所がまた、命懸けの勝負を感じさせる。それを解った家光が咎めない所もまた良し。
【総評】◎
個別の回の平均では◎にはならないが、総じて見た場合、このドラマが殺陣において画期的な事をやった点を最大限に評価したい。殺陣にドラマの経緯を含ませ、その攻防を意味のある物にした所が素晴らし過ぎる。殺陣を超えた殺陣、このドラマ以上の殺陣を執筆者は知らない。
とはいえ、やがて発売される「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」のDVDを購入し、殺陣シーンだけを見てもこの凄さは分からないだろう。殺陣単体では目立った凄さはないのだから。全編を最初から通して見て始めて、殺陣の背景を知りそこに込められた両者の勝負が見えてくる。
殺陣は端的には暴力シーンである。テレビの暴力シーンには現実にはありえないものでも、筋の通った理由付けが必要である。その理由付けの上手い下手で番組の評価は大きく変わると執筆者は考えているが、その点「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」には文句無しの満点をあげたい。
また、殺陣に限らず戦いは必ず主役・ヒーローが勝つと決まっている。それがテレビシリーズの宿命であり、破綻の無い世界観の形成が視聴者の安心と信頼を生む。でも、戦いでは主役・ヒーローが勝つにせよ、盛り上げるために前半はピンチに陥る。これもドラマの手法としての定型である。「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」はこの点においても外していない。さらに、ピンチにも理由付けがきちんと添えられている。
以上の理由から「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」には殺陣を超えた殺陣があり、テレビドラマとして最高の◎評価を付けるものである。
#1はVS近山藤四郎(本宮恭風)。十兵衛と同門に属しながら、円条寺からお家取り潰しを脅され、柳生と決別する。そんな事情を飲み込めていない十兵衛は、とにかく話し合いを求めて剣を抜かない。構わず斬り掛かる藤四郎は十兵衛を追い詰める。自衛のため止む無く藤四郎を斬った十兵衛は直後に藤四郎を抱きかかえる。
#2はVS鈴鹿真太郎(山口馬木也)。鈴鹿に狼藉の気配無しと判断した十兵衛だったが、円条寺らの策によって鈴鹿は暴走。しかも調停役だった十兵衛を幕府に見立てて勝負を挑んで来る。決して幕府よりではないと思っている十兵衛だったが、他人からすれば但馬の息子というだけでバリバリの幕府の権化であった。この事実に愕然とする十兵衛は、真太郎の剣を受け入れられず自分の剣を抜かずに逃げ回る。
#3はVS和泉太郎丸(蓉崇)と次郎丸(小橋賢児)。その生い立ちが、関わった人間によって利用されているのだとこの兄弟を説得しようとする十兵衛だったが、但馬のせいでルソン行きになった事実は変えられず勝負となる。二刀流の十兵衛に対し、二人で一人の一心同体のコンビネーション攻撃をする兄弟。四本の剣が織り成す殺陣はもっと見たかった。
#4はVS山賀治右衛門(竜雷太)。武士道を貫く山賀に尊敬の念すら抱いていた十兵衛だったが、その武士道のために死のうとする山賀との勝負は躊躇われる。山賀は老いているし、何より良き妻、良き娘、良き孫との生活がこれからできるのではないかと思うと、ここで自分が勝つに決まっている決闘に何の意味があるのか。しかし勝負は意外にも長引く。山賀の甲冑は強力な盾となり、十兵衛の剣を何度も跳ね返す。こんな甲冑にもドラマのテーマを持たせた技法が秀逸。
#5はVS青山外記(榎木孝明)。外記と十兵衛との勝負を一揆勢と幕府の戦いに見立て、自分が死ぬ事で参戦の無意味さを当主に説き、最終的に当主に斬られる事で自分だけが悪者になり、藩を救おうとする外記。その策を事前に聞かされていた十兵衛は、外記を殺す斬り方は出来ない。だが外記は本気で斬り合いを挑んで来る。その緊迫感は当主にこれが芝居ではないと思わせるに充分だった。
#6はVS小林東十郎(勝野洋)。百姓の真似事をしていた浪人、「最後の一花」、武士の情けといったキーワードはこれまでの回で使われたもの。それら全てをぶつけて来る東十郎は強い。そして田んぼの泥をも利用したなりふり構わぬ戦い方に、剣のみの十兵衛は苦戦する。東十郎の必死さが悲哀を誘う。
そして最終回はVS円条寺業平(杉本哲太)。でっちあげの院宣が盾だとしても、大納言としての言葉には重みがある。御上を切る事は出来ない十兵衛は斬り掛れない。姑息な業平には剣をも通用しないのか。そして院宣なき後も太刀筋の見えにくい公家の格好に、思わぬ苦戦を強いられる十兵衛だった。
さらにVS荒木又右衛門(高島政宏)。殺し合いでない手合わせは、本来の武士が尊ぶ剣の形。剣を納めた後の両者の笑顔が良い。これをずっとは続けられない現実の苦しさよ。最後はVS柳生但馬守宗矩(夏八木勲)。これは上述した通り。
以上書いて来たように、剣豪:柳生十兵衛、その剣に並ぶ者なし、主役が勝つ法則があるとはいえ、それぞれの勝負には勝負に至るドラマがあり、動機付けがある。これは暴力シーンを肯定する前提であり、他の番組でも見受けられる段階である。そしてここからが他の番組より踏み込んだ物になる。動機付けがあっての殺陣というだけではなく、殺陣の中に両者の戦いの動機・心情が組み込まれているのだ。
十兵衛が前半はピンチに陥ったり苦戦する理由は、これまでのドラマを踏まえた敵役の動機と十兵衛の心情によって、上記のようにきちんと説明可能になっている。ドラマと殺陣が別物ではなく一体となっている事で、暴力シーンの必要性が完璧にクリアされている。その結末も、殺陣で人が死ぬ事で話が動くのではなく、殺陣の中にドラマがある事で、死が単なる死ではなく勝った者の心に死者の思いが残り、死が昇華しているのだ。
殺陣とそこでのピンチや苦戦には、単なる盛り上げ要素では済まない演出が凝らされている。これが単なる殺陣とは次元の異なる部分である。殺陣を超えた殺陣、「柳生十兵衛七番勝負 島原の乱」は時代劇に新たな一歩を記した。
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柳生十兵衛七番勝負 島原の乱DVD
柳生十兵衛七番勝負(原作)
FAREWELL:伴都美子(ED曲「鵺の鳴く夜」収録)
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