テレビ批評的視聴記 - 2006/05/21

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2006年05月21日(Sun)▲ページの先頭へ
スタートレックDS9:ジュリアンの秘密

【あらすじ】ドクター:ジュリアン・ベシアはホログラムドクターのモデルに選ばれ、ホログラム開発のジマーマンから身辺調査を受ける。ベシアの精神構造のパーソナリティを読み込み、新しいアルゴリズムをホログラムドクターに適用するため。

クワークの店ではその弟:ロムがダボガール:リータに告白するかどうかで迷っていた。ベシアの身辺調査でリータと出会ったジマーマンはリータと食事を共にする。先を越されると焦るロムだったが告白する勇気が無い。

ベシアはジマーマンと両親の面談を拒み続けていた。しかしジマーマンは勝手に両親を呼んでしまう。実はベシアは6歳で違法な遺伝子操作を受けた過去があった。25年間の秘密はジマーマンにバレてしまい、辞職を決意するベシア。

父:リチャードは法務総監に掛け合い、自分が刑を受ける代わりにベシアの身分を保証してもらう。ジマーマンと共に去ろうとするリータを追いかけ、ロムは遂に告白。それを待っていたリータは快く受ける。

【感想】◇
自分が遺伝子操作を受けた違法な存在である事をひた隠しにしようとするベシアと、自分がリータを好きだと告白したくても言い出せないロム。秘密は他者によって発覚し、秘めたる思いは自分で伝えるしかない。真実には代償がつき、正直さは報われる。

ジマーマン役の人は「スタートレック・ボイジャー」でホログラムドクター役を務めた人。設定や世界観がシリーズを通して繋がっている。ボイジャーのドクターは社交的で軟派な印象だったが、このジマーマンはそれに頑固さと皮肉屋を付け足したような感じだった。

リータは「享楽の星・ライサ」の回でベシアと別れた元恋人。さらに前に、クワークの店での労働組合運動でロムと共同戦線を張った回があり、どうやらロムはこの頃からリータに恋をしていたのだろう。

今回の中心はベシアであり、先天性の障害を遺伝子操作で克服した違法行為が問われた。だとしてもその後のベシアの性格・情緒は後天性のものだから、艦隊士官としての資質に問題は無い、と慰めるオブライエン。だがやはり苦しい見解といえる。

今までベシアには、情熱を前面に出しているようでいてどこか冷めている印象を持っていたが、このような過去があったと知ると納得の行く部分がある。オブライエンとのダーツ勝負にそれが端的に表れている。飽きもせずに毎日ダーツをやるベシア。本当の力を発揮すれば外さないダーツの腕がありながら、手を抜いて勝負していたのだ。オブライエンとの友情と社交性を保つために。

実はベシアにとっては遺伝子操作の秘密よりも、このような偽りがバレる事の方が怖かったのではないだろうか。障害児から突如として天才になった子供時代。誰にも相手にされないのはどちらも同じだった。だから手加減して打ち解ける処世術を身に付けた。それが発覚し、また独りになるのが一番嫌なのだろう。それでも友情を変えないオブライエンは優しい立派な人だ。
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