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【あらすじ】島原では遂に一揆が勃発。柳生十兵衛(村上弘明)は父:柳生但馬守宗矩(夏八木勲)の命に逆らい日向延岡に向かう。そこでは一揆に加わろうとする当主:有馬左衛門佐(坂上忍)を必死に止める家老:青山外記(榎木孝明)の姿があった。
十兵衛は外記から一揆に加わらないとの言を得るが、荒木又右衛門(高島政宏)が既に外記と面会しており、さらに外記の姪:いと(三国由奈)もキリシタンとして一揆に加わるよう迫っていた。外記は荒木から朝廷の筋立てを聞き、お家安泰が適うのならと一揆加勢を決断。
柳生十兵衛は再度説得に向かう。有馬家が恭順の範を示せばお家安泰は約束すると。青山外記は自分が斬られる事で有馬左衛門佐の目を覚まそうと考える。自分が謀反の首魁だと宣言し、幕府の権化である十兵衛と戦う。
十兵衛に斬られる外記。トドメを有馬左衛門佐が刺す事で幕府への忠誠を完成させようとする。だが有馬は外記を斬れない。有馬の剣で十兵衛がトドメを刺す。
【感想】○
このシナリオ、日本人以外に理解できるだろうか。と言ったら語弊があるかもしれないが、青山外記・有馬左衛門佐そして柳生十兵衛の三人それぞれの思いが、捻れに捻れて一本の固い糸になったような筋の通し方を見せる完成度の高さ。
お家安泰のため何が出来るか。青山外記の公での行動原理にはこれしかない。武士の忠節の最も基本に生きる男。元キリシタンで今は捨て去ったと述べるが、個人的には今でも十字架を持つ。一度は朝廷の策(キリシタンと共に幕府と戦う)に乗るが、キリシタンである限りお家安泰は無いと知るや、柳生十兵衛の案をさらに発展させた策を弄する。
お家安泰のため自分が悪者になり、十字架を賭けて十兵衛と戦う。家臣の立場と個人的心情の両方を叶え、さらに最高の剣士:十兵衛と戦って死ねる。青山外記にとってこれ以上の喜びはない。
元は島原の領主であり、キリシタンを捨てた証にキリシタン狩りをやらされた過去を持つ有馬左衛門佐。一揆の報を聞いて居ても立ってもいられなくなる。贖罪意識にさいなまれ、今度は島原領民のために起とうとする心優しき当主。青山外記の命懸けの大芝居を見た有馬は目覚めるものの、誰も殺したくないとの思いが強く外記を成敗できない。
とにかく一揆を小さく収めたい柳生十兵衛。青山外記の願いを叶え、有馬左衛門佐を救えるのならと幕府側にあえて立つ。外記を斬れない有馬に人としての優しさを見た十兵衛は、剣士の優しさで外記にトドメを刺す。
このような人々まで一揆に巻き込ませようと煽る荒木又右衛門、そして一揆を大きくして大掃除を企む柳生但馬守宗矩への、十兵衛の疑念・不信は頂点に達している。
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