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【あらすじ】美濃の鈴鹿真太郎(山口馬木也)を斬りに向かった柳生十兵衛(村上弘明)は、裏切り者として襲われそうになっている曽根半兵衛(根本博成)と妹きぬ(宮本真希)を目撃。それを止めさせたのは菅沼家浪人200名を束ねる鈴鹿真太郎だった。
大久保家の佐高掃部(黒沼弘己)から鈴鹿らは野盗だと聞かされる十兵衛。だが鈴鹿は毒殺が噂される主君の敵討ちが目的で自活していると述べる。幕府への恨みもないという。一方、京都の大納言:円条寺業平(杉本哲太)と老中:酒井阿波守忠行(布施明)、軍学者:由比富士太郎(後の由比正雪・和泉元彌)は菅沼が毒殺されたとの文書を作成。
荒木又右衛門(高島政宏)にその文書を見せられた鈴鹿。曽根半兵衛が実行犯で大久保家再興に柳生但馬守宗矩(夏八木勲)も一枚噛んでいると佐高は弁明。鈴鹿は佐高と曽根を斬る。
さらに十兵衛を但馬守と幕府の代理と見立てて勝負を申し入れる。隠れキリシタンの鈴鹿は十兵衛に斬られ、許婚きぬの腕の中で果てる。
【感想】◇
主君の死にまつわる疑惑の解明とその敵討ちのため、自給自足をし剣の稽古もしていた鈴鹿真太郎が、その剣の強さと隠れキリシタンだという事情を利用され、柳生十兵衛との勝負に至る話。野盗と見なされていた鈴鹿はシロだと思い始めていた十兵衛は、自分が幕府の権化だと見なされた事に衝撃を受ける。
鈴鹿が本当に悪党なのか見極めようとする十兵衛の公平さと優しさは、今回も自分が苦しむ結果となった。そもそも鈴鹿を最初から斬るよう命じた父:柳生但馬守宗矩への不信は、菅沼家当主毒殺への関与も加わりますます増幅する。そして明らかに利用されている鈴鹿を救いたいとの思いも、鈴鹿本人による幕府への敵対心の前に崩れ去る。
十兵衛も幕府・但馬守への不信感を持っているだけに、最後まで鈴鹿を斬るのを躊躇する。それよりも十兵衛にとってショックだったのは、この決闘の場では自分が幕府そのものだとされた事であった。それでも鈴鹿を斬る選択肢しかない十兵衛。ジレンマでまた剣が抜けなくなるのでは。
鈴鹿が隠れキリシタンとの設定はやや余計な感じ。島原と美濃を何とか結びつけようとする苦肉の策か。
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