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【あらすじ】シスコ司令、ダックス、オドー、ガラックはベイジョー主催の、歴史的見地からカーデシア被占領時代を見直す会議からの帰途、意識を失う。4人の意識はテロックノールのベイジョー人の体に乗り移り、9年前のカーデシア被占領時代へと飛ばされたのだった。
それに気付いた4人だったが、ダックスはベイジョー司令官:ガル・デュカットに連行され、話し相手になるよう強要される。残りの3人はクワークに雇われる。ガラックが入手した身元照合器で、3人が乗り移った主はそれぞれティモール、イーシャ、ディラールだと判明。
その名を知り震え上がるオドー。3人は間もなくデュカット暗殺未遂容疑で公開処刑されると後の記録で知っていたからだ。9年前の保安チーフはオドーの前任者:スラックスのはずなのに何故オドーがそれを知っているのか不信を持つシスコ。
レジスタンスと接触し基地を脱出しようとしていた時、史実通りに暗殺未遂事件が発生。現場の状況から3人が犯人であるはずも無いのに逮捕され、処刑の時も近づく。ダックスが牢を破って3人を助けるが、基地出口でスラックスに捕まる。
オドーは3人の無実を必死に説明するが、スラックスは「問題は君がどうするかだ」とオドーに迫る。この世界が実は7年前で、当時の保安チーフはオドー。つまり3人を処刑したのはオドーだったのだ。
【感想】○
なんて重い話なんだ。簡単に言えばオドーの懺悔というか罪を認めるまでの葛藤である。こういう気が滅入る話はやっぱり深夜にこっそりと放送されるしかない。
可変種でベイジョー人にもカーデシア人とも異なるオドーは、どちらにも汲みする事なく、正義と公平さを重んじて来た。その姿勢が、被占領下にあるベイジョー人からの尊敬を集め、カーデシア側に居ながらも唯一、支配的行動を取らなかった人物として伝説にもなっている。一方のカーデシアから見るとオドーは、実務能力が高くベイジョー人からの信頼があるため、保安を任せられる唯一の人物となる。カーデシアはオドーを利用したとも見る事もできる。
今までは、利用された面があったからこそオドーは、ベイジョー人からの賞賛を受けるたびに謙遜していたと思っていたが、無実のベイジョー人の処刑という重い罪も犯していたのだ。当時のオドーは、自分の判断に誤りが無いと思い込んでいて、秩序の維持と法令の順守のみを考え、処刑を敢行した事に疑問も抱かなかった。本当は3人が無実だと薄々気付いていながら。
だが、カーデシアが撤退しベイジョーのレジスタンスが政権を取ってから、あの処刑が誤りだった事をオドーは確信する。ところが自分に対するベイジョー人の信頼は厚く、継続して保安チーフを望む期待もされ、オドーは処刑の記憶を封印する。あれは前任者:スラックスがやったのだと。
ベイジョーの統治者が代わっても権力の側に居続けた唯一の人物:オドー。正義と公平の原則を貫いていたわけではなかった。それを認めず、また、知られずにいただけだったのだ。
このように統治・支配者の交代で世界が大きく変わり、その変化に隠れて当時の罪が忘れ去られる事象は、現実世界でもたくさんあるのではないか。普通は変わり身の早さでそれが表に出る事はない。オドーのように変われない者にはいつか懺悔の時が来る。
日本は180度・正反対に変わった事で過去を清算したと思っているが、実は軸は一直線で変わっていない。旧権力の温床はしっかりと残り、今もなお権勢を振るっている…と解釈できなくもない。
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