テレビ批評的視聴記 - 2006/01/08

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2006年01月08日(Sun)▲ページの先頭へ
堂本剛の夜明けまでしんどい

【あらすじ】kinkikidsの堂本剛が仲間達と朝まで生放送。通しゲストは小池栄子、若槻千夏、アンガールズ、キングコング。それぞれの年末年始のスケジュールを振り返ってのトーク。スタジオ内には様々なドッキリが仕掛けてあり、堂本剛が10回以上驚くとスタッフ・出演者に焼き肉を奢る罰ゲーム付き。ドッキリ判定はスタッフ:狩野。

飛び入りゲスト1にレイザーラモンHGが乱入。特製かるた取りや腰振り万歩計ゲーム。じゃんがらラーメンの買い出しに行く。そこで、ゆうたろうとなかやまきんに君に遭遇。

飛び入りゲスト2に南海キャンディーズ。ラーメンが届くまで漫才。アンガールズ、キングコングもネタ見せ。ラーメンもそこそこに女性陣の生着替えタイム有りのヨガ。カラオケで堂本、小池、若槻、南海が熱唱。レイザーラモンHGはコンドーム試着会のため退席。

飛び入りゲスト3に中川家。モノマネ。静ちゃんと若槻がエビ料理対決のため、24時間スーパー:フェニックスに買い出し。その間にらくがきゲーム、再び堂本熱唱。

料理対決はエビチリ若槻の勝利。静ちゃんが作った鍋が貞子の手入り鍋と摩り替えられており、それに驚いた堂本は10回越えで罰ゲーム決定。米軍特殊部隊にも驚いて全員からシップ。日の出までの番組にも出演させられる。

【感想】△
当ブログ:テレビ批評的視聴記でこんな番組の記事は珍しいが、無駄に観てしまった時間として忘却するのが悔しいので記事にする。

「堂本剛の正直しんどい」のスペシャル生放送版。「〜正直しんどい」は過去に2、3回観た事がある。剛の部屋に女性バラドルがやってきて部屋デートする内容だったような。2人がコップを取ろうとして手が触れ合い、ドキッとした瞬間をスロー再生したり表情をアップにしたりしていた記憶がある。だが最近は堂本剛と芸人やタレントがダラダラ遊ぶ番組になっていたらしい。これは観てないから知らない。その最近の雰囲気の拡大版と解釈すればいいのか。

全体的な感想としては、4時間以上の生放送で起きる突発的な事態と、何も無さそうでいてしっかりと存在していたシナリオ・企画が悪影響を与え合い、想像以上に酷い番組になった。とにかくテレ朝スタッフは小池栄子に感謝しなければならないと思った。この番組が途中で破綻しなかったのは彼女のおかげであろう。

まずメインの堂本剛。力の抜けた感じのキャラがこの番組では求められているようなので(それが素かどうかは関係無い)、それを4時間以上貫いた。さらに風邪で体調も万全でなく輪を掛けてローテンション。周りに反応できない。芸人ではないからそんなものは必要ないというのは考慮すべきだが。

この堂本剛の姿勢が出演者全員に独自の雰囲気を強要する事となった。そして番組を貫いたドッキリ仕掛け。これが最大の失敗要因。どんな話をしていも何をしていてもこのドッキリによって雰囲気がぶち壊し。頑張った分だけ損をする結果と剛のローテンションが、「やる気」を受け付けない雰囲気を生み出した。

そのドッキリも、剛がノーリアクションを心がけていたのとローテンションで、驚きの声を一度も上げず全て微妙な判定に。もともと罰ゲームはスタッフ内では決定事項だったろうから、派手なリアクションを何度かするべきだった。

次に若槻千夏。今風の若者でキレキャラなのでキレるのは当然としても、局所でキレるから面白いのに、4時間以上の番組で出ずっぱりでキレるのを見せられると飽きる。キレがキャラであるので、キレもパターンが出尽くし、後半は辛かった。携帯で家族写真を見せたり、料理上手な所を披露して今風の若者というイメージも壊した。今年は無理なイメチェンを目論んでいるのか。

通しで出た芸人:キングコング。梶原はスタッフから梶山と間違われていた事で最初から不機嫌。西野は元日に7年付き合った彼女から別れられたと暴露し、ショックが尾を引いてるのか剛とは別の意味でローテンション。別れ話を笑いに転化しようとした矢先にレイザーラモンHG乱入で何も出来ず、ネタ見せも途中で切られ進行の犠牲者に。

同じく通し出演のアンガールズ。もともと積極的に話に入っていくコンビではないのだから、誰かに話を振ってもらいキモイ顔とコメントで笑いを取る存在。しかしメインの剛が周りに気を遣う状態でもなく、とても通しでいたとは思えないほどの存在感の無さ。今年はこの感じでフェードアウトか。

飛び入りゲストのレイザーラモンHG。キングコング西野の別れ話の途中で入ってきたタイミングの悪さで出だしから顰蹙を買う(これはHGのせいでなくスタッフの責任だが)。その後のオ●ニー発言連発で途中退場のダメ出しも食らっていたが、シナリオにはレイザーラモンHGバージョンのかるた取りがあるため、プロデューサーからの厳重注意で済む。かるた取りも全く盛り上がらず失敗。腰振り万歩計でも低記録で優賞し大ブーイングを浴びる。

途中退場できないのだったら買い出しに行かせようという剛の判断でHGはラーメン屋へ。スタジオ外でも出演時間がある事に気を強めたレイザーラモンHGはここでもオ●ニー発言。ヨガのコーナーでは先生に対し説明中に「鎖骨フォー」で気を悪くさせた。結局時間通りに務めて去り際のコンドーム発言繰り返しで二度と呼ばれない存在に。こうやってスタッフと対立して仕事を減らしていくのか。

登場順で最も割りを食ったのが南海キャンディーズ。ドッキリとレイザーラモンHGの放送コード発言で、スタジオ内が一番やる気を失っている時にはりきって登場。「空気を読め」と言われて山里はパニック。さらに静ちゃんから「舞台の合間の風俗通い」を暴露され、コントをやってる最中にも無視され山里は一時、本当にキレていた。我に返って開き直りのエロキャラを装っていたが後の祭り。

逆に登場順で得したのが中川家。ドッキリが9発でリーチが掛かり、次のドッキリが放送終了間際まで無い事が暗黙の了解となり、剛もようやくローテンションから脱しつつあった終盤に登場。空気が変わり、もっと空気を変えるスパイス役となった。ネタを受け付ける良い時間帯に入ってきたからモノマネが受けまくる。別に中川家だから受けたのではなく、ここに南海キャンディーズが入ってきてきていても受けただろう。芸人には運も必要か。

さて、小池栄子である。メインの堂本剛が進行できず、グダグダになって時間を潰し、やっとエンジンが掛かりそうになるとシナリオ通りに次のコーナーに移行させられる展開に、一番危機感を抱いたのは小池だった。もともとある程度の仕切りを期待されていた彼女に責任感とプロ根性がバリバリに発動する。この孤軍奮闘ぶりが個人的には見物であり、ある種の感動まで引き起こした。

最初の一時間、小池栄子は周りの状況を見ていた。そしてレイザーラモンHGのかるた取り辺りから静かにやる気を見せ始める。やる気がタブーの雰囲気なので口には出さない。テキパキ動き、手を叩いたりして雰囲気を変えようとの小さな努力。

2時以降、ダラダラがグダグダになりそうになると「テレビだよ」「しっかり」などの声掛けに発展。気の強いキャラを生かしたギリギリの行為だった。一方、ここで話に入ってこないアンガールズはばっさり切り捨て。キングコングは何とか食らいつこうと茶々を入れ出した。

3時台には流石にキレたりふてくされそうになる。これが小池と似たキャラのMEGUMIだったら若槻のように自己中心でやりたい放題路線に転換していたかもしれない。だが人一倍責任感のある小池栄子は持ち堪えた。カラオケで何とか盛り上げようとしたり、仕切り屋に撤する冷静な対処。

4時台に小池栄子の苦労が報われ出す。やっと出演者達に小池の思いが伝わったのか、事実上の進行役だった小池に代わって堂本剛にエンジン点火。小池は無理せずアドバイス役にチェンジ。スタッフの時間計算に狂いが生じ、間が開くと瞬時にカラオケを提案。「ずっと剛が歌えばいい」とまで言うがシナリオがそれを許さない。

その後の料理対決では静ちゃんの鍋がシナリオで決定事項らしいと知ると(鍋の中の貞子の手からもシナリオが裏付けられる)、「白黒はっきりした対決」になるように自分が志願。しかし何故か若槻が熱望し、小池は戸惑う。

若槻千夏が実は料理上手でそれが杞憂だと分かった小池栄子は(若槻がやるのもシナリオか?)、若槻と静ちゃんの料理中に応援歌を歌う事を思い付く。最後に剛の罰ゲームが決定し剛がダダをこねてシメが出来なさそうになると、尺を計算し喜びの声を真っ先に上げ罰ゲーム確定の流れを作り、焼き肉屋に向かう設定で皆をけしかけスタジオを去った小池栄子。

堂本剛だけになったスタジオでは、尺を計算していた小池栄子が去って案の定、剛がシメの一言に失敗。無残にも提供テロップが流れグダグダで終幕となる。

以上、小池栄子はよくやったと評価したい。ダラダラな雰囲気と生放送の怖さ、既定のシナリオが相乗効果で悪影響を増大させ、タレント・芸人を殺す悪夢の4時間15分の中、一人の出演者として出来得る限りのプロ根性を見せた彼女に拍手。この番組の小池栄子から、バラエティにおける制約と一出演者としての限界を知る事ができた。他の出演者はダメでも、小池栄子は2006年と言わず末永く、バラドルとしてやって行けるだろうと確信した。

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