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【あらすじ】「地上の星たちへ」無名の日本人達の闘いのドラマ。6年間に200本以上を放送し、5000人以上に会った当番組。ナレーター:田口トモロヲ「行間を大切にして、観ている人達に想像してもらいたい」“トモロヲ節”と呼ばれた。
テーマ曲「地上の星」は124万枚の売上で147週連続でヒットチャート100位以内を記録。歌った中島みゆき「私が光を当てるのではなく、この人達に光があるんだ」。そして2002年の紅白歌合戦で「プロジェクトXにお礼の意味で」黒部ダムから初出場。
第一回「富士山レーダー」、最も反響の大きかった第二回「VHS」。世界30ヶ国で放送され、教科書にも採り上げられている。子供に見せたい番組4年連続一位。
スタジオゲストの顔が良いとの声多数。「青函トンネル」「南極越冬隊」「電気釜」「伏見工業ラグビー部」「心臓バチスタ手術」「ホテルニュージャパン火災救出」「瀬戸大橋」…。
山口良治、高野甲子雄、須磨久喜をゲストに迎え、他の回をどう観ていたのかを聞く。
「私とは立場が違う」
「私には出来ない」
「色んな乗り越え方がある」
「私達が特別な人間ではない」
101スタジオで中島みゆきがヘッドライト・テールライトを熱唱しフィナーレ。
【感想】◇
今までの高評回ダイジェストを織り込みつつ、番組に係わった人達の話や視聴者の声、ゲストのコメントでの大総括の最終回。この番組が果たしてきた実績を強調する自画自賛モード全開だったが、その意図する所は「打ち切り」への現場からの抗議だったのだろう。
相次ぐNHK不祥事の責任を、一時期「看板番組」とまで言われた当番組をスケープゴートにする事でかわそうとしたNHK。公共放送で一民間企業を採り上げる不公平性、中島みゆきの“疑惑の時差”つきの紅白生中継、淀工合唱部の警察出動捏造などなど、この番組の問題点を最大限に利用されての打ち切り。
番組中、何度も繰り返された「無名の日本人達のドラマ」というフレーズ。我々はそこに焦点を当てて逆境をバネに成功をつかんだ人々を紹介したのだ…というメッセージ。だから個別の企業宣伝には該当しないのだと。
そしてドラマの中の人達もまた、特別な人ではなく普通の人である。だから市井のサラリーマンが自分の事に置き換え、感動し、励まされ、明日への活力をつけ、CDも売れた。視聴者の皆様の支持があったから6年も続いてきた。正に「皆様のNHK」を具現化していたのがプロジェトXなのだ。それが終わるのは、決して視聴者の皆様の支持を失ったからではないのだ…と伝えたかったのだろう。
【総評】○
この番組がドキュメンタリーとして異色で画期的だった事は誰しもが認めるだろう。淡々と事実を伝え、極力編集の跡を感じさせないようにするのが一般的なドキュメンタリーだが、プロジェクトXはそこにドラマ性を前面に押し出して世に問うた。
心動かされる曲に始まり、OPでの字幕を使ったダイジェストと文字の多様なアニメーション効果。説明的で冗長になりがちだったドキュメンタリーのナレーションにあって、間を充分に置いた断定調の語り口。
本編では、最初から弱小の立場、もしくは大手でも危機的状況に陥った状況を前半で紹介、逆境を感じさせておき、そこからの解決手段を提示しての逆転劇に一気に雪崩れ込む。谷と山を越えての爽快感の余韻を持ったエンディング。
スタジオには当事者達をゲストに呼び、再現VTRで泣かせ、感想を聞き、教訓を引き出す。当時と今を結び付ける場であり、真実味を感じさせる新しいドキュメントの場。
このように画期的手法を全編に渡って取り入れたプロジェクトXだったが、問題となったのもその画期的な手法にあった。ドラマ性に必要不可欠な谷である逆境。そこを強調すればするほど山場が生きてくる。その谷を深く掘り過剰演出の墓穴まで掘ったのが淀工合唱部の回だった。力のない一社員という立場を強調するために、企業や組織の壁に触れざるをえず、企業名の連呼となった。
新しいドキュメンタリーへの挑戦は、新しさに問題を孕んでいたとはいえ、スタッフ=挑戦者たちには、一定の達成感と大きな不満が同居する終わりであっただろう。
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【あらすじ】空襲後、鳥を見ても逃げ惑うようになったズーリの人々。会議で何か言いたげだったルージにダ・ジンは声を掛ける。ルージはダ・ジンに作戦を打ち明ける。それはもう一度ディガルドにズーリを空襲させ、その間にルージ達がトラフを目指し、レッケル切れで帰還してきた飛行ゾイド:グイを叩く…というものだった。
再度の空襲を誘うため、ズーリ復興を印象づけようと作業するガラガ達。ティゼが新しく連れてきたカンピオ、ザンツ、ボントレガも加わる。思惑通り偵察ゾイドが報告し、フェルミらが出撃、ズーリを再空襲。
トラフに向かうルージ達。ロンの合図で攻撃開始のはずだったが、トラフ司令:ボラー将軍の配下:ガゼル大佐に見つかる。帰還したフェルミは自分が罠にはまった事を知る。
ロンのバンブリオンの射線確保のため戦うルージ達。ようやく多弾頭ロケット発射。トラフに一斉突撃するルージ達。
【感想】○
飛行ゾイド:バイオラプター・グイへの対抗兵器を持たない討伐軍が、出撃拠点であるトラフを陸上から攻撃する回。「肉を切らせて骨を断つ」作戦を発案したのも主人公:ルージだった。
ただトラフに向かってもグイに発見され空から攻撃を受ければ失敗する。ならばズーリを囮に使い、その間に進撃し、燃料:レッケルが切れている間に叩こうという緻密な作戦計画。少しのミスが失敗に繋がる成功確率の低さも緊迫感を生む。
冒頭の、鳥で逃げる民衆の描写が、それでも再び空襲されるのか…というジレンマを感じさせる効果を生んでいる。それでもやらせるのだルージは。「後の先」戦術まで練れるルージを天才と呼ぶしかない。その戦術の罠にまんまとはまったフェルミは面目丸潰れ。
代わって賢明な判断を見せたのが脇役も脇役のボラーとガゼル。ロンの発射直前に発見し、一時は作戦失敗か?とまで思わせてくれた。ギリギリの攻防が、その後のグイ大損害へのお膳立てと分かっているとしても。
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【あらすじ】冴島鋼牙(小西大樹)の過去。父:冴島大河(渡辺裕之)と修行する7歳の鋼牙(澤畠流星)。ソウルメタルを渡されるが重くて持ち上げられない。
「使い手の心のあり方次第」
といって剣を浮かせる大河。魔導輪:ザルバ(影山ヒロノブ)を鋼牙の修行役とする。
繁華街でホラーの気配を察知した大河は、鋼牙を残し去っていく。そこへおもちゃ売りのノウル(ぜんじろう)が現れ、鋼牙にカエルの人形を渡す。戻ってきた大河はノウルを追う。彼をかばった鋼牙を人質にするノウル。黄金騎士:牙狼となった大河は、カエルの人形ごとノウルを殺す。鋼牙を殴る大河。
父:大河と執事のゴンザ(蛍雪次郎)と幸せに暮らす鋼牙だったが、大河は友:バラゴを捜していた。暗黒に取り込まれそうになっているバラゴに会いに行く大河。鋼牙は密かに後を付ける。
バラゴと戦う大河。黄金騎士:牙狼となっても腕をやられ、ソウルメタルの剣を飛ばされる。それを拾おうとした鋼牙に襲い掛かるバラゴ。鋼牙をかばって大河は致命傷。バラゴと相打ち。
残されたソウルメタルの剣は、ゴンザがクレーンで回収しようとするが失敗。鋼牙はザルバと契約し修行を重ね、年月を経てソウルメタルの剣を手にする。牙狼の称号は鋼牙に受け継がれた。
【感想】○
鋼牙の父:大河がどのように死んだのか、その忘れたくても忘れられない刻み込まれた悲しき過去が明かされる回。そこから、鋼牙がただひたすら戦い続ける理由を見出させようとする意図のあるストーリーだった。
まず大河が渡辺裕之というのが良いキャスティング。正義感と力強さを兼ね備えた寡黙な人物だというのがすぐ分かるから。
まだまだ幼い鋼牙は、修行の厳しさもあっておもちゃをくれたノウルを良い人と信じ込んでしまう。それがホラーならば私情を挟まず斬らねばならない。問答無用で斬る大河は、鋼牙の甘さと弱さに苛立つ。
だがそんな大河も、友:バラゴを救うため不利な戦いをする。悪に取り込まれそうになっているバラゴという設定は、ノウルに心を許した鋼牙と重ね合わせる事ができる。このバラゴは涼邑零(藤田玲)の父か、何らかの関わりがあるのかもしれない。
そしてキーポイントとなる大河の死。大河のピンチを救おうとした鋼牙をかばって死んだ大河。鋼牙にしてみれば、自分のせいで父は死んだにではないか、父を殺したのは自分ではないか…とまで思っている部分もあるだろう。もともとバラゴとの戦いは鋼牙が出ていく前にかなりの劣勢だったが。
この最後のかばう部分も、ノウルをかばった鋼牙と、鋼牙をかばった大河という重ね合わせができる。誰をかばって死ぬか、その死に方までも大河は鋼牙に教えたという解釈も可能。何の繋がりも無さそうな前半と後半だが、よく観るとちゃんと繋がっている展開である。「牙狼〈GARO〉」はやっぱりすごい。
さらに付け加えるなら、ソウルメタルを父から渡されるのと、おもちゃをノウルから貰うのも対比できる。簡単に手に入る物で満足するな!という教えなのか。他人に頼らず、自分の力でホラーを倒す事にこだわりを見せる鋼牙の原点がここにあるような。考えれば考えるほど今回は奥が深い。◎評価でも良さそう。
「鋼牙、今日からおまえが牙狼の称号を受け継ぐのだ。守りし者となれ。そして強くなれ」
大河最期の言葉を実践するしかない鋼牙。それでしか自責の念を追い払えないのだ。最後のシーンで鋼牙を下から映し、強く立派に成長した事を表現していた。そして今、鋼牙がかばっている人物こそ、御月カオル(肘井美佳)である。
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DVD
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牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)
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牙狼
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僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)
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【あらすじ】染子(貫地谷しほり)を見舞った安子(内山理名)は、柳沢吉保(北村一輝)に疑いを持つが、元夫:牧野成住(田辺誠一)の命をちらつかされる。葬儀後、右衛門佐(高岡早紀)は祈祷僧:隆光(火野正平)を問い詰めるが、政治は吉保が担当とかわされる。安子とお伝(小池栄子)は徳松の墓前で和解。
御台所:信子(藤原紀香)と右衛門佐は安子に徳川綱吉(谷原章介)毒殺を再び要請。その役を買って出る大典侍(中山忍)は、自分が子を産みその子が将軍になれば問題無いと言う。信子は大典侍の部屋の前に蝋を塗ろうとして大火傷。
安子は綱吉に柳沢吉保の罷免を求める。吉保が命に反し成住を生かしている事を明かすが逆に不興を買う。信子を見舞った綱吉は、薬を口移ししようとして信子に取り押さえられる。飲まされたのは毒で、信子は無理心中を図る。
音羽(余貴美子)が成住の牢に忍び込み、これまでの経緯を話し刀を渡す。柳沢吉保に斬り掛かった成住は返り討ち。それを知った安子は音羽を許す。綱吉の重体の間に、吉里が世継ぎで吉保が後見と決まる。
綱吉の回復祝いの日、安子は柳沢吉保に斬り掛かる。吉保が取り上げた刀は綱吉に刺さる。表向きは病死とされ、綱吉が書き換えていた遺言により、吉里は後継から外され、甲府藩主:綱豊が家宣として6代将軍に。
綱吉の死から7日後に信子も亡くなり、吉保は殉死も許されず神田橋屋敷に蟄居。大奥の側室達は落飾し、お伝は瑞春院、大典侍は寿光院、安子と音羽は尼寺に入る。
【感想】◇
柳沢吉保の陰謀を食い止めようとする安子と右衛門佐・音羽の努力も空しく、最後は将軍綱吉が御身を犠牲にして、相打ちの形でもって終幕となる。善が勝つ終わりでないのでモヤモヤ感が残るが、大きくなり過ぎた悪を無くすには、多大な犠牲が必要だという事か。
柳沢吉保が悪である事が明白になっていく様子が前半で描かれる。そしてその悪を食い止める唯一の存在である将軍綱吉は、悪の存在を全て知った上で
「愛しい女を殺めてまであの男が手に入れようとするものは何か。ワシには無い執念を見届けたい」
と静観の構え。これを変えさせない限り吉保の暴走は止まらない。それを優柔不断だとして毒殺を要求する右衛門佐。
信子も毒殺を望みながらもその真意は、将軍家世継ぎの総潰しであり、その元となる側室全てへの憎悪であった。その更なる奥底には綱吉の愛を得たいと願う心であり、心中する事で屈折した想いを成就させようとした。満たされぬ愛が異常なまでの憎悪に変わっていたのだ。その憎悪を利用したのが吉保であった。
安子もまた、綱吉が全ての元凶だと認識しつつ、話し合いの解決を望んだ。母:阿久里(萬田久子)と成住の仇打ちで大奥入りした安子だったが、成住が生きていると知り、その決意は揺らいでいたのだ。また安子は、綱吉の行動には悪意がない事にも気付いており、説得可能と判断していた。
水戸光圀(大杉漣)の手下だった音羽は、その成住に刀を渡して実力行使に出るが失敗。音羽は水戸の立場上、主君を殺すのではなく、主君の存在を脅かす吉保を殺そうとの考えだったのだろう。最終手段である実力行使の失敗により柳沢吉保を止める手立ては完全に失われる。ここに吉保の悪は頂点を極める。
後半はその悪の終焉が描かれる。安子が吉保に斬り付けた刀が綱吉に刺さり、それをさらに深く刺す綱吉。武士である成住ですら吉保殺しに失敗したのに、女である安子が斬り掛かった所で失敗は目に見えているが…。こういった一貫性も無く浅はかな点がこの主人公:安子に最後まで感情移入できない部分でもあった。
「吉保、これが見たかったのだろう。吉保の毒で信子が長丸を殺した。信子の恨みを育てたのはこのワシじゃ。つまり長丸はワシが殺した」
そう言って死んでいく綱吉。吉保の悪も、正室・側室・総取締役ら全ての人の望みも叶えた綱吉。
「生まれ変わったら安子と夫婦になりたい」
「生まれ変わったら花になりたい」
最期に自分の叶わぬ望みを口にして死んだ綱吉。やはり綱吉役の谷原章介だけがこの「大奥〜華の乱」で株を上げたように思う。
【総評】◇
善は悪に勝つ事はなく、悪を蔓延らせた張本人である綱吉が責任を負って死に、悪を消した事になる。
この終わり方こそ、このドラマを象徴するような形式だった。単純な勧善懲悪にしない所は評価できるが、悪を描き過ぎたきらいがある。最後に安子は
「善人と悪人がいるのではなく、人の心に善と悪がある」
と言ったが、ならばドラマの中で心の善悪をもっと描くべきであった。特に善を。
そもそも主人公:安子が善の心を持っているのではなく、母と夫の仇討ちで大奥入りし、その決意もすぐに揺らいだ上、憎悪渦巻く大奥に取り込まれてしまったかのように対立劇を演じてしまった所が致命的だったのでは。
もう一人世継ぎ候補を…という強欲の結果、孫を二人も失った桂昌院(江波杏子)。卑しい身分を跳ね返すために不必要なほど対抗意識を持って身を滅ぼしたお伝。逆に高き身分ゆえに綱吉から愛されず、嫉妬と憎悪が全ての人への復讐へと向かった信子。善行をする意思を持ちながら、結局は政治に口出ししたかった右衛門佐。イケズをしたいだけの子悪魔キャラに終始した大典侍。吉保への愛を貫くため、結果的には悪行に手を貸す事になった染子。
悪への対立軸が示される事無く、不純で不毛な対立だけが延々と続き、その対立を利用する悪がさらに増大していく…といった展開を最後まで見せられた視聴者は、うんざりしたのではないか。そんな中、悪意を持たず、その善意が常人とズレているがゆえに周りに不幸をもたらす徳川綱吉だけが異なる存在に見えた。どの女達にも感情移入できず、悪を増長させる柳沢吉保を傍観するしかない視聴者。傍観と同じような姿勢である綱吉にしか我が身を置く事ができない。
前評判の高かった「大奥〜華の乱」だったが、こうして女優陣が総コケとなる中、異彩を放った谷原章介だけが高評価された。個々の演技がどうこうというよりも、憎悪の塊になりきった者ほど今後の女優業に支障を来たすほどのダメージを受ける、ある種恐ろしいドラマだったように思う。
前回記事
大奥〜第一章のレビュー
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【あらすじ】それからの新選組。鳥羽伏見の戦いで刀の無力さをしり、甲府勝沼では味方の士気の無さに敗れ、流山で近藤勇を失った土方歳三は、新たな隊士を募り新選組を再結成。
近藤亡き後、宇都宮城攻防戦で逃亡しようとした兵を一刀両断にした土方歳三。東北では軍総督就任の条件として藩士らの生殺与奪の権を要求。適えられず榎本武揚らと蝦夷地に渡る。箱館政府を樹立し陸軍を任せられる。
明治2年春、乙部に上陸した新政府軍を二股口で迎え撃つ。敵の撹乱に動揺した兵を「逃げるものは斬る」といって静め、18日間持ち堪える。しかし海岸部が突破されたため五稜郭に退く。
箱館にも上陸した新政府軍。岬の弁天台場に孤立した新選組隊士を救うべく、五稜郭から突撃を命じる土方。門を越えて逃げようとする兵を斬ると言って前線指揮を部下に任せる。勢いを盛り返しつつあったその時、一発の銃弾が土方の腹部を貫通。今も函館のどこかに土方は眠っている。
【感想】○
鳥羽伏見で剣の終わりを知り、勝沼で兵の士気の重要さを知り、東北で結束の大切さを知った土方が、蝦夷地では兵をもてなす温厚な性格になっていたとは。近代戦術を素早く理解し、教える側だったフランス人を逆に指揮する立場になっていたとは。
130名足らずを率いて1000人以上の官軍の、5度に及ぶ総攻撃をことごとく撃退したそうな。箱館政権閣僚の中で唯一戦死した土方は、実戦部隊指揮官としては日本一の手腕だったので、生き残れば榎本達のように降伏して明治政府に取り立てられる道もあったが、例え生き残ってもそんな選択はしなかっただろう。
どこの戦場でも「逃げる者を斬る」と言っていた土方。実際に斬った事もあったのだから「鬼の副長」の言葉には誰しも震え上がった事だろう。二股口ではそんなムチだけでなく、戦った兵に酒を振る舞うアメの手口も身につけたようだ。
番組での再現映像を観てふと思ったのだが、土方を撃ったのは新政府軍の兵士ではなく、味方兵士だったのではないか。敗北が決定的になっても門に陣取り、逃げて来る兵を追い返していた土方が邪魔だったから…なんてね。
今回は昨年12月放映のアンコールで、大河ドラマ「新選組!」が近藤の死で終了したので、この放送はそれを補完する意味合いがあったと思われる。そしてこのアンコールは、三谷脚本による土方歳三を主人公をした、その後の新選組を描くドラマが新春に放送されるのに合わせたものなのだろう。
この記事も昨年の記事(Web上には残っていない)を下地にしているが、その中で「土方を主人公にしたほうが遥かに面白いドラマが出来るのに」と書いた。それがやっと実現するわけだ。
前回記事
TVnavi特別編集「新選組!! 土方歳三最期の一日」メイキング&ビジュアル完全ガイドブック
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NHK大河ドラマ 「新選組!」 オリジナル・サウンドトラック
土方歳三のすべて
土方歳三散華
新選組実録
【あらすじ】ディガルドの新型ゾイド:バイオラプターグイが、天空通商条約違反だとして、ソラノヒトはデカルトドラゴンを武王に派遣。しかしジーン大将は技術供与を最大限に生かした成果であり、グイの能力も低い…とかわす。
そのバイオラプターグイがズーリに来襲。対空戦力の無いディガルド討伐軍は反撃できず。ルージは、グイがどこから来たのかをコトナに探らせ、トラフから飛来した事を掴む。
ズーリの民は地下に避難したがケガ人多数。そこには記憶を失ったソウタもいた。ディガルドだと気付いたコトナだが、それを知った民衆が憎悪を掻き立てる。
デッドリーコングに乗って暴れるソウタをルージが止める。引きずり出そうとする民衆。
ルージ:「ディガルド全てが悪い人じゃない。ディガルドは支配した人々を兵士にする。この人もどこからか連れてこられたかもしれないんですよ」
【感想】○
ズーリを攻めあぐねたディガルドが空から襲来する回。その被害者の中にジーン直属の部下だったソウタが混じっており、復讐の標的となりそうになった所をルージが止める。敵国への憎しみを、一兵士であがなう恐ろしさと愚かさを伝えた回。
バイオラプターグイは、実は天空まで飛べるとジーンは言う。ソラノヒトに対する戦争準備も着々と整ってきているようだ。そうなるとやはりソラノヒトと討伐軍が組む展開が予想できてしまうのだが。
対空能力の無い討伐軍は、敵飛行場を攻撃するしかない。これを瞬時に思いつくルージはとても子供とは思えない。戦闘もできて作戦立案もできるのだったら参謀の出る幕が無い。#32で一度死んだようなロンも役目が無い。
記憶を失ったソウタが、今までの過ちに気付きディガルドを離れるのかと思ったが、錯乱して暴れ、民衆の憎悪の対象になるという重い展開。暴れてる時の顔が狂気の表情で、子供が観てたら怖がるよ。
民衆に冷静になるよう呼びかけたルージ。誰もがディガルド兵になる可能性があり、戦うべきはディガルドという国なのだと。こんな演説能力まであるルージは万能人か。ラ・カンのお株を奪ってる。
「ディガルドは嫌い。でも敵だから殺すっていう考え方はもっと嫌い」
と最後に言ったレ・ミィ。#18では、自分達を裏切った村人に対して
「あんた達なんか丸焼きにしてやる!」
のようなセリフを怒鳴っていた頃とは大違い。成長したって事か。
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【あらすじ】御月カオル(肘井美佳)に賞金獲得番組「マネーパーク」出場権が当たる。冴島鋼牙(小西大樹)を誘うものの断られる。公園のベンチで落ち込んでいると椚礼次郎(川平慈英)という男が現れ、コインゲームをする事に。そのコインに吸い込まれてしまうカオル。
ホラー:ダンタリアン出現を知り駆けつけた鋼牙にも、椚はゲームでの勝負を申し出る。クイズ、ジャンプ、コインの3つのステージをクリアする鋼牙。カオルの魂の入った瓶は満杯になったが、最後はダンタリアン VS 牙狼。
無数のカオルの体を残して死んだダンタリアン。3回以内に本物のカオルを選ばないといけない。3度目で本物を当てる鋼牙。魂の瓶を飲み干し、魔導輪:ザルバ(影山ヒロノブ)に教えられた通り、カオルに口移し。
「ヴィスカリオ、望み叶え」
元に戻ったカオル:「魂を一度抜かれた気分だわ」
ザルバ:「まったくだ」
フッと初めて鋼牙が笑う。
【感想】○
遊戯で勝負を挑んでくるホラーとの戦いの回。異空間のゲーム世界に飛ばされ、さらわれたカオルを助けに向かう鋼牙。ステージをクリアしていき、ゲームを捨てた悪役と力勝負で決着。元の世界に戻るため、カオルと鋼牙は口付けする。
不思議な世界で繰り広げられるゲームと御伽噺を組み合わせる趣向。王子と王女の結末はキスで終わる。観ている方が赤面しそうな展開なのだが、この王道を堂々とこなしていく牙狼はエライ。
クイズ、ジャンプ、コインの3つのステージは一応、知力・体力・運力になっている。コインを自分で奪った鋼牙は、運ではなく実力で勝利したと言う。これに怒ったダンタリアンが、勝負の美学を捨て何時もの戦いになる。
鋼牙の笑顔が見てみたいからマネーパークに誘ったカオル。最後に鋼牙は微笑する。一方の鋼牙は本物のカオルを当てるため、今までのカオルの姿を思い浮かべる。二人の気持ちが少しずつ近づいてきている様子もきちんと描かれている。異空間とゲームの中にあって、この気持ちは現実のものだという根底部分がしっかりとあるから、ドラマとして成立する。
少しだけ登場した涼邑零(藤田玲)は、黄金騎士が恨みを買っていると訴えていた。やはり親の代からの因縁だろうか。今回は、ゲーム世界のCGレベルがちょっと低かった。そのせいか、ステージも難易度高そうには見えなかった。無数のカオルが首を動かすシーンだけは不気味だった。
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牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
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牙狼 2(5〜8話)
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牙狼 5(17〜20話)
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牙狼 7(24〜最終話)
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牙狼
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
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本
牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
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ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
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【あらすじ】蒼星石がジュンやお爺の家を出て悲しむ翠星石たち。のりが思い付いた流しそうめんを食べて、取りあえず元気を取り戻す。その夜、真紅は水銀燈の夢を見る。起きてみても町全体がNのフィールドになっていた。
水銀燈・薔薇水晶と対峙する真紅・雛苺・翠星石。戦わないと言って逃げる真紅・雛苺を薔薇水晶が追う。水銀燈が翠星石を攻撃しようとした時、蒼星石が割って入る。
「これは僕の戦いだ」
蒼星石を戦わせないため、かばう翠星石。
「蒼星石のハサミは人の心を守るためにある」
しかし蒼星石の意思を変えられない。そして水銀燈が蒼星石を倒す。
翠星石:「お父様が悲しむのはほっとけなくて、姉が泣くのは平気だって言うんです」
蒼星石の体からローザミスティカが抜ける。
真紅:「あれがローザミスティカ…」
【感想】◇
遂に開始されたアリスゲーム。薔薇水晶の策略により復活し参戦した水銀燈と、使命感に炎を付けられた蒼星石によって、平和路線の真紅たちも戦わざるをえない状況に。その最初の犠牲者は蒼星石であったという回。
前シリーズの主題がミーディアムであるジュンの心の成長にあったのに対し、今シリーズの主題がドールによるアリスゲームにあるので、人間の関与が少なくなっているのは仕方ないが、だとしたらもう少し早くからゲーム開始でも良かったのでは(遠回しに金糸雀が余計だと言いたいような)。
肝心の戦いの方だが、動機が入り込む余地が少ない分、感情移入もしにくい。完全な少女アリスを決めるのが定められた運命だというルールの戦い。戦いをする動機が無いから、戦いを嫌がる真紅にも同様に感情移入しづらい。
何だか戦いが始まった回でもう、今シリーズの評価を下した総評のような書き方になったが、今後の戦いで上記の点は改善されるかもしれない。まずはドールそれぞれのミーディアムの生き方を絡めて描いて欲しい。ドールだけではどうも…。
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ローゼンメイデン第一期レビュー
聖少女領域:ALI PROJECT(OP曲)
光の螺旋律:kukui(ED曲)
ローゼンメイデン・トロイメント 第1巻 (初回限定版)
ローゼンメイデン・トロイメント 第2巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第3巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第4巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第5巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第6巻
ローゼンメイデンDVD
ローゼンメイデン(コミック)
ローゼンメイデンCD
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【あらすじ】柳沢吉保(北村一輝)は安子(内山理名)を、密かに生かしておいた元夫:牧野成住(田辺誠一)に会わせる。桂昌院(江波杏子)を見舞った正室:信子(藤原紀香)は、容赦無く恨み節をぶつける。
吉里が吉保に似て来ている事に不安を覚えた染子(貫地谷しほり)は、安子、右衛門佐(高岡早紀)、音羽(余貴美子)に真実を打ち明けるが、桂昌院の前ではそれを言い出せない。成住と酒を飲む吉保は、かつて好きになった女を綱吉に寝取られた事をきっかけに
「階を登り切れば上様をも見下ろせる」と動機を語る。
桂昌院は安子に綱吉(谷原章介)を頼むと言い、春日の局の亡霊を見ながら死去。その後も吉里の出生については噂が絶えない。大典侍(中山忍)も信子に「これからだ」と言う。ついに堪え切れなくなった染子は、身の潔白を書いた遺書を残し、吉保の手に掛かって死にたいと申し出る。その願いを叶えてやる吉保。
安子は吉里が綱吉の子ではないと話すが、綱吉は最初から気付いていた。その時、染子自害の報。信子も発作に苦しんでいた。
【感想】○
世継ぎとなった吉里が、吉保の子である事に皆が気付き始めるが、真実が勝つ事もなく桂昌院、そして染子が死ぬ。「頂点まであと一歩」と語る吉保の策略は誰にも止められないのか…という回。
牧野成住を生かし、安子の口封じに使おうとした柳沢吉保。結局、安子は綱吉に話すので失敗に終わる。「同じ穴のムジナ」と言ったように、似たような境遇にある夫婦ではあるが、安子は染子に同情するのに対し、吉保は成住を人質のように手駒に使い染子を殺す。成住は、非情な吉保を強調する効果として製作者によって存命させられていたと考えるべき。
桂昌院も染子の言葉を信じて、吉里が正当な世継ぎと納得した振りをするが、態度から嘘だと見破る。それでも「丸く収まっているからこれで良い」として綱吉にも打ち明けない。一方の綱吉は勘が鋭く、自分の子でない事など最初から分かっていた。しかし桂昌院の身を案じて黙っていたのだった。
「母上と私は騙し合っていたのか」
と呆然とするが、それは互いを想う心の表れでもある。
むしろ今回の山場は染子と吉保。吉里の身の保証が、後見である吉保の安泰と幸せであると信じている染子は、不用意な発言をしそうな自分を殺してもらい、吉保の野望の完成の手助けと、愛の確認の両方を得ようとする。
吉保有利に働く遺書を書き、自分の足を自分で縛り、吉保に自分の刀を渡し、返り血が掛からぬよう吉保に着物を掛ける染子。そして最後の願いを口にする。
「名をお呼び下さい。お方様ではなく、染子と」
徹底して吉保の愛情を引き出そうとする染子に、流石の吉保も心を揺さ振られる。ここで思い留まるのが常人だが、吉保は染子を望み通り刺し殺す。それは愛の行為か野望の為せる技か。
愛を信じて死んでいった染子だが、なぜここまで染子がこんな非情な男である吉保を愛したのか、その理由が今まで全く描かれずにただ愛してるでは、視聴者としては完全なる感情移入ができない。
前回記事
大奥〜第一章のレビュー
大奥 華の乱 DVD-BOX
大奥 華の乱(ノベライズ本)
修羅場:東京事変(主題歌)
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【あらすじ】マツダの山本健一をリーダーとするロータリー47士が開発したロータリーエンジンのRX-7。しかしバブル崩壊で全く売れなくなり、マツダもフォード傘下に。ロータリー開発も凍結され、設計課50人中45人が異動となる。
残った田島誠司らは、上には秘密で新エンジン開発に取り掛かる。かつての仲間10人も勤務時間外の協力を申し出る。試作車の車体設計はロータリー好きが高じて入社した任田功。「ゴキブリカー」と呼ばれた黒い車体に排気量を増やすために水路を張り巡らせた試作車が完成。
元レーサーの常務:マーティン・リーチにテストコースで走ってもらう。1周の予定を3周走って降りたリーチは開発にOKを出す。その後、上層部から出された要求は4ドアだった。重量の増加をエンジン強化でカバーしなければならない。田島が採ったのは、エンジンの気密を保つアスペックシールの接触面積を減らして抵抗を減らす、山本健一でも断念した禁断の方法だった。
マイクロテクノの堂面博之がシールを製作し、車両設計:片渕登はドアを観音開きにする事で長さを短縮、任田は後方ドアをアルミにして軽量化した。平成15年に発表したRX-8は、家族で乗れるスポーツカーとしてマツダ復活の象徴となった。
【感想】○
外資:フォードに統合され、大幅なリストラを食らって開発も凍結されたロータリーエンジン。もともと少ない人数の開発で「47士」と自称していたのが5人に減らされる。それでも密かに開発を続け、遂には上層部の方針をも変えさせた新ロータリーエンジンの回。
独自技術であるロータリーへのこだわりと、その繊細さから生み出される高い性能が、「飽くなき挑戦」を志す技術者を惹き付けるらしい。通常勤務終了後に自主的に協力する技術者達。それを黙認した山信宏開発本部長。下からの開発は、試作車が完成した時点で上層部の説得が鍵となる。
それを元レーサーのリーチに目を付け、彼を新ロータリーの虜にする事で突破口を開こうという策略は見事に成功する。家族で乗るための4ドアという要求で返ってくるのだが。この辺りに、不景気で奢侈性の高いスポーツカーなど売れない事情が垣間見える。技術者としてはこんな案には不同意なのだが、市場から判断するとやるしかない状況。
さらにエンジンを改良し、小さく軽い後方ドアを付けて発表したRX-8。これを完成させたのは凄い事なのかもしれないが、「家族で乗れるスポーツカー」では足して二で割ったような印象も受ける。
技術者は技術だけを追求していたのでは、21世紀の市場では生き残れないのだよ…と暗示されているような回だった。それで大胆な新技術が生まれるかどうかは分からないが。そんなこんなでプロジェクトXの通常版は今回で終了。最終回スペシャルを残すのみ。
前回記事
甦ったロータリー―マツダ・ロータリーエンジンとその搭載車、激動の変遷史
RX-8 FunBook タツミムック
マツダ・ロータリーエンジンの歴史
マツダ RX-7―ロータリーエンジンスポーツカーの開発物語
RCS-21 MAZDA SPEED RX-8 Aspec(フジミ模型)
1/24スポーツカーシリーズ マツダ RX-7 R1(タミヤ)
プロジェクトX DVD
プロジェクトX(本)
地上の星/ヘッドライト・テールライト(OP・ED曲)
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【あらすじ】討伐軍が奇襲したディガルドの首都:ディグ炎上の噂をヤクゥらが各地で流す。ディグに向かうザイリン。奇襲部隊のラ・カンやルージはズーリに帰還。しかしレ・ミィ以外は町に入れてもらえない。
ラ・カンの元家老でズーリ領主のダ・ジンは、キダハン再興とは別の道を進みつつあるラ・カンの行動に疑問を持った部下達の突き上げにあっていた。やむなく討伐軍にはこれ以上協力しない意思を示したダ・ジン。ラ・カンはルージを話し合いに向かわせる。
レ・ミィと合流したルージはダ・ジンと会うが、ゾイドバトルによってズーリの行く末を決する勝負となる。ダ・ジンらの考えは間違っていると思うルージだったが、ダ・ジンを倒すのにためらう。
部下達を納得させるための犠牲となろうとするダ・ジン。正装したレ・ミィが割って入り、無駄死に禁止令を出す。叛乱者ダ・ジンの処分を言い出すロンにルージは、「これは儀式だった」と許す。
【感想】◇
ズーリを本拠地としてディガルドと戦おうとしている討伐軍。仲間を集めるため各地を訪ねたり、宣伝材料にするために出撃してディグを奇襲したりしていたが、肝心のズーリの人の心が離れてほころびが見えていた…という回。
第3クール突入で、改めて戦いの意義を強調する意味合いがあったのは理解できるが、今までの話との矛盾点も目立った。ズーリがラ・カンを受け入れた時ラ・カンは、戦いに参加したくない者を町の外に快く出したはず(#23)。そしてキダハン再興とディガルド討伐の順位については、#22でラ・カンが演説したように討伐が先と決まっていたはず。それを承知でラ・カンを受け入れたはずなのだが…。
「キダハンだけが再興してもディガルドがいる限り意味が無い。キダハン以外にも苦しんでいる人がたくさんいる。ディガルドを倒す事がキダハン再興に繋がる。遠回りでも」
というルージの主張は正論ではある。これと似たようなものは、自分の村だけの復興を考えていたルージが対ディガルド戦を決意するに至った#20、#21にあった。この論理でミロード村の住民を説得した経験を生かして、ズーリ説得もできたと考えるべきか。
ズーリに見切りを付けるべきとか、ダ・ジン処分を口にするロン。少数精鋭の純化路線を考えているようにも見えるし、ルージの判断と指導者としての素質を試しているようにも見える。かつてガラガの参謀だったロン。今度はルージの参謀になるつもりか。という事は、実はガラガが見切られ一番重い処分を食らっているではないかw
前回記事
ゾイドジェネシスSPECIAL BOX(1〜18話、ムラサメライガー同梱)
ゾイドジェネシスSPECIAL BOX2(19〜34話、ハヤテライガー同梱)
ゾイドジェネシスSPECIAL BOX3(35〜最終話、ムゲンライガー同梱)
NEED YOUR LOVE(Do As Infinity)(OP曲:夜鷹の夢も収録)
ありのままでlovin’U(DVD付)新ED曲
Real Love(PARADISE GO!!GO!!)旧ED曲
ゾイドジェネシス(ホビー)
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【あらすじ】若者達の前に現れるパントマイムの道化師(中村有志)。その光る赤い鼻を見た者は本性を現し、その場にいる者と喧嘩して殺し合ってしまう。
御月カオル(肘井美佳)は父:御月由児の絵本『黒い炎と黄金の風』とクマのぬいぐるみの夢を見る。由児は冴島鋼牙(小西大樹)の父:大河に助けられた事があるようだとザルバ(影山ヒロノブ)。
『黒い炎と黄金の風』を求めて東北堂出版の梨本由梨絵(杉本夕子)を訪ねるカオルだったが、最後のページは白紙だったため出版されていないと言われる。心理カウンセラー:龍崎駈音(京本政樹)も、父親の個人的体験がベースになっているのでは?と推測。
着ぐるみのバイトをするカオル。上司(木下ほうか)がバニーの衣装を勧め困惑している所へ道化師が登場。本性を現した二人は殴り合いに。そこへ涼邑零(藤田玲)が道化師の人形を斬り、正気に戻る。巨大化したホラー:アスモディから逃げたカオルを鋼牙が助ける。
アスモディ「人間どもの醜い本性を見ただろう。常に自分を偽り続けている」
ゼロ「そんな奴等を助けるのか」
鋼牙「しかし俺はためらわない。守りし者として」
【感想】○
理性で本性を隠し自分を曝け出さない人間と、本性のみで生きるホラー。その人間を助け、ホラーを闇に葬る魔戒騎士は何者か。善悪の境界線を問うた回。
絵本『黒い炎と黄金の風』については#1に記述済み。そして今回、カオルの父が鋼牙の父に助けられた経緯がある事が判明。その因縁が鋼牙とカオルを結び付けたのか。では両者の死も関わりがあるのだろうか。
道化師の術に掛かって本性から殴り合い殺し合いに発展するシーンは、「キレる若者」を想起させてリアリティを出す効果があった。そして涼邑零に術を掛けたシーンも見逃せない。零は「カオルを殺す」のが本性だと言った道化師。術が解けてから零は「黄金騎士を抹殺する」のが本性だと言う。果たしてどっちが本当か?
さらにアスモディは鋼牙の本性にも迫る。
「貴様の本性…それは…」
人間を守るのが使命だとしてアスモディを倒す鋼牙だったが、本性は父を殺された復讐か。それとももっと深くに別のものがあるか。
「何度も助けてくれてありがとう」
カオルは鋼牙にこの言葉を照れくさくて言い出せない。人間の本性には憎悪だけでない物もあるのだと示した奇麗な終わり方だった。
前回記事
DVD
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)
CD
牙狼〜SAVER IN THE DARK〜(OP曲、JAM Project)
牙狼
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)
本
牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
牙狼ビジュアルブック
牙狼写真集「冴-さえ-」 DETAILS of HERO
GAME
黄金騎士牙狼
黄金騎士牙狼
フィギュア
ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
烈火炎装ガロ&魔導火
銀牙騎士ゼロ&魔導具シルヴァ
ガロ(大河Ver.)&轟天&砂時計
心滅獣身ガロ&魔導輪ザルバ ダメージVer.
キバ&駈音ペンダント
ガロ最終版&カオル&指輪
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(黄金仕様)
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(大河Ver.)
煌人12inchアクションフィギュア ゼロ
装着変身 ガロ
関連商品
Kalmia(カオル役:肘井美佳DVD)
ナチュラル・ビューティ―自分らしくキレイになる(ジャビ役:佐藤康恵 著)
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【あらすじ】ジュンは白崎に誘われ、人形師:槐(エンジュ)の製作現場を見学させてもらう。失敗作を叩き割る槐。
帰宅したジュンは真紅に、父:ローゼンがどういう人物だったのかを訊ねる。薔薇水晶は水銀燈に、ローザミスティカの力があればメグは助かると告げる。
「究極の少女を目指して作ったが、届かなかった人形」それがローゼンメイデン。父を探す蒼星石は、泣いている父の姿を見つける。そこにいた薔薇水晶。
「お父様はアリスが見つからないと泣いている。お父様の願いを叶えるため始めましょう、アリスゲームを」
蒼星石がジュンの家に来て宣言。
「僕はアリスを目指す。君達と戦い、ローザミスティカを集めてアリスになる」
「僕達はお父様の理想から離れた行動をしている。お父様を悲しみから救うには、誰かがアリスになるしかない」
必死に引き留める翠星石の叫びをよそに、アリスゲームが開始される。
【感想】○
薔薇水晶による焚き付け行為が奏功し、ようやくアリスゲームが開始される事となった回。人形師:槐が、あらゆる時代に存在するとされるローゼンか?というのも示された。今回は格好良く決まってるセリフが多く、締まりのある回だった。
薔薇水晶はまず、好戦的な水銀燈の参戦に成功する。ジャンクへのコンプレックスをメグとの出会いで増幅させている事を利用し、他のドールを倒す事で完全なドールとなれると告げる。
そして厭戦陣営である真紅側についているドールの中で、最も冷静に使命について探求している蒼星石の切り崩しに取り掛かる。お父様の幻影を蒼星石に見せ、アリスゲームの本質を織り交ぜつつ巧みに宣戦布告へと導く。
蒼星石の決意を知った真紅は、戦いの空しさを語った前回とは一転して戦いを受けて立つ意思を見せる。「戦いを止めさせるための戦い」を始めるつもりか。
ローゼンの本当の気持ちを槐から聞いたジュン。
「離れていても遠くにいても、愛情は残っている」
失敗作として叩き割られ、形は無くなっても作った者の愛情は変わらないのだ。ましてや、叩き割られる事もなく存在しているローゼンメイデンシリーズ。
「お前達の何処がダメなんだ!何が不満なんだ!」
形あるドールを死なせるアリスゲームは、最終解決手段ではないと主張するジュンだったが、もはや手後れ。
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ローゼンメイデン第一期レビュー
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ローゼンメイデン・トロイメント 第2巻
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ローゼンメイデン・トロイメント 第5巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第6巻
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【あらすじ】徳川綱吉(谷原章介)に毒を盛れなかった安子(内山理名)。柳沢吉保(北村一輝)の妻:染子(貫地谷しほり)は吉里と奥入りし、新たな世継ぎの誕生で綱吉の体調も回復。吉里を可愛がる桂昌院(江波杏子)に、鶴姫を紀州に輿入れさせたお伝(小池栄子)は憤慨。
生類憐みの令はさらに厳しくなり、右衛門佐(高岡早紀)は水戸光圀(大杉漣)の力添えを頼みに行く。そこで音羽(余貴美子)が光圀の手の者だったと知らされる。犬の毛皮を送った光圀。それを咥えてお犬様:竹丸が何処へと消える。竹丸を捜す桂昌院と大典侍(中山忍)。
右衛門佐は吉里が上様の子ではないと桂昌院に言上するが、逆に柳沢吉保によって光圀の助力を得た事を咎められる。安子は竹丸を殺め毛皮にしたと偽りの自首。綱吉は桂昌院に逆らい安子を許す。竹丸もひょっこり姿を現す。
光圀は死去し、牧野直貞(平泉成)も隠居で、側用人筆頭は柳沢吉保。朝廷に働きかけ桂昌院は皇位に。その祝いの席で舞う綱吉、鼓は吉保。菓子を食べる吉里が吉保と同じ左利きだった事から、陰謀に気付く桂昌院。たが病気で倒れる。
【感想】○
自分と同じような境遇で奥入りした染子を見て、胸が締め付けられる思いになった安子は、大奥で繰り広げられる諍いと、悪政と言うべきお犬様の政策を正すため、犬を殺したと自首するが、その騒動と政策をも自らの利になるよう動く、真の敵の存在を知るのだった。
一つ一つの出来事で最も得をしたのは誰なのか?それを考えれば、自分の子が将軍となるよう仕組んだ柳沢吉保が一番のワルであった…という分かりやすい展開。
吉里の誕生を喜ぶ桂昌院。もとはと言えば彼女が男の子をもう一人と望んだ事が、このストーリーの始まりであった。そのために長丸・徳松が死に、藁をも掴む思いで吉里を受け入れる。柳沢吉保の計略とも知らずに。
音羽の正体が水戸の回し者だったというのが今回最大のポイント。大奥総取締りでありながら力を発揮できなかった右衛門佐と組んでの柳沢吉保との対決が期待できる。そして今まで活躍していない大典侍がそれにどう絡んでくるか。
安子の自首は、現在繰り広げられている事の空しさを説くためだったとはいえ、あまり賢いやり方ではなかった。正論を視聴者に示すためだけのシーンにも思えた。右衛門佐による出生疑惑の追及も、あっさりとかわされて拍子抜け。
お犬様:竹丸を巡ってのコミカルな展開は、その後の柳沢吉保の陰謀・計略の黒さを引き出す対比効果を生んでいた。桂昌院すら吉保の罠にはまってしまい、もはや吉保を止める事ができるのは立場上、将軍綱吉しかいない。綱吉の心を掴んでいる安子が動き、証拠収集など実務的な事を右衛門佐と音羽がやっていく…というのが今後の流れか。
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大奥〜第一章のレビュー
大奥 華の乱 DVD-BOX
大奥 華の乱(ノベライズ本)
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【あらすじ】山本五十六は軍令部の許可を得ぬまま真珠湾攻撃を想定した訓練を行う。97式艦上攻撃機による高度10mからの低空魚雷攻撃。一方山本は、日米外交交渉に戦争回避の望みを託していた。しかし仏印進駐や東条内閣成立、そして交渉期限が12月1日までと定められた御前会議など、確実に戦争の機運は高まっていた。
ヒレを付けた改良魚雷で水深の浅い真珠湾で使えるようになり、軍令部も作戦了承。山本五十六は世界初の航空艦隊を編成し、単冠湾から南雲忠一を艦隊指揮官として出撃させる。交渉が成立すれば直ちに反転して引き返す準備も整えた。しかし「新高山登レ1208」。「万事休すだ」と山本。
真珠湾を予定通り奇襲し、戦艦を含む18隻を撃沈大破、200機以上の航空機を破壊。だが、第二次攻撃を南雲司令は行わず、山本五十六もこれを追認。そして開戦通告が55分遅れ、騙し討ちになってしまった事を山本は知る。
ミッドウェー、ガダルカナルでの敗北後、戦況悪化とともに前線視察を頻繁に行った山本五十六は、ブーゲンビル島上空で暗号を解読した米軍機の待ち伏せ攻撃に遭い、撃墜され戦死。
【感想】○
戦略・戦術ともに練りに練って決行した真珠湾攻撃だったが、大戦果をもたらしたその瞬間こそ、日本の敗北が決定した瞬間でもあった。山本五十六は後の歴史を知る我々とは違った意味で、敗北をその瞬間に悟った人物だった。その場にいた者の中で山本だけが浮かない顔をしていたのだった。
最初に敵の母港を叩いて戦意を喪失させ早期講和…という戦略を実現するための、低空攻撃、改良魚雷、そして開戦手続きの時刻合わせという戦術。そして山本が個人的に最も力を入れたのが、交渉成立時の作戦中止の徹底だった。
しかし開戦が決定し、宣戦布告の手続きは遅れ、敵空母は見つからず、第二次攻撃もされない。軍令部の作戦書には航空艦隊は無傷で帰るよう指示されていた。山本と軍令部、そして南雲忠一との思惑のズレが形になる。
リメンバー パールハーバーの掛け声で士気の上がる米国。取り逃がした敵空母によってミッドウェーでは味方空母を失い、ラバウル飛行場を不沈空母と見なしてガダルカナル及び敵空母撃滅を図った「い号作戦」の視察中に山本は戦死する。
戦争回避を望みながら連合艦隊司令長官の立場にあった山本五十六は、その立場でできる最善の策である早期講和を図ろうとする。それが真珠湾作戦の本質であり、山本の軍才の全てを賭けた大勝負であった。
しかしそれは山本の手の届かない場所でのミスによって失敗に終わる。開戦前に米国との国力差で敗北を確信していた山本は、開戦直後の失敗によって敗北が決定的となった事を悟った。後に、占領した南方から全部撤退して講和する…とも語ったようだが、それを行う立場になく、行う人物も見当たらない状況にあって、山本は自殺に近い戦死を決行するしかなかったのだろう。
前回記事(真珠湾への道)
【あらすじ】昭和40年代、TVに押された宝塚歌劇団は閑古鳥。お嬢様芸と酷評されていた。演出の植田神爾は、一ファンである鈴木田鶴子から雑誌:マーガレットを渡される。そこで池田理代子が連載していた『ベルサイユのばら』を舞台でやって欲しいというのだ。
劇団てこ入れで招いた長谷川一夫を口説き落とし、総合演出:植田、演出:長谷川、マリーアントワネット:初風諄、オスカル:榛名由梨で上演決定。しかし原作ファンからイメージを壊すとして脅迫状が送り付けられる。
歌舞伎の女形出身の長谷川一夫はその技を持ち込み、衣装:小西松茂がデザイン画を描き八頭身に見える衣装を製作。舞台装置:渡辺正男はベルサイユ宮殿の再現に凝る。戦闘シーンでは観客を敵に見立てて役者を正面を向かせて踊り、断頭台シーンでは歌舞伎の型を導入。そして長谷川は榛名に
「瞳の星を舞台の上で飛ばしなさい」
と目線を二階から一階の「い-26」席へと落とさせた。
昭和49年の初演は15万人を動員する大成功。脅迫も止む。オスカル:安奈淳とアンドレ:榛名由梨のラブシーンを山場とした再演では、究極の愛を表現し45万人を記録。宝塚には受験者も殺到した。
【感想】◇
赤字続きで時代遅れになった歌劇を、斬新な演出と漫画原作の上演で復活させた宝塚歌劇団の回。TVという新しいメディアに対抗するため、歌舞伎という伝統芸と漫画という新分野のミックスで立ち向かった所が醍醐味か。
もともと役者は相当な練習をする宝塚では、その練習の様子をネタにはできないためか、とにかく演出方法がクローズアップされていた。長谷川一夫は、観客からの目線を意識した演出を導入していった。オスカルの立ち位置を全員から良く見える位置で登場させる。正面を向いての戦闘シーンとラブシーン。照明の当たり具合までをも研究し、目に映るライトの星を生み出す。
原作ファンからの苦情というのは、歌劇に限らずドラマやアニメなどでも良くある事ではある。原作を絶対と考える人々にとっては、原作を寸分違わず忠実に再現しないと憤慨する。もともと違うメディアなのだから同一など不可能であるはずなのに。また、同一のものを望む声が、多種類のメディア特性を殺す事に繋がる事も理解しようとしない。
よくドラマやアニメの感想で、原作と違うとか、原作ではこうだったなどという文を目にするが、残念ながらその感想では何の意味もなさない。そのようなものを目にするたび筆者は、「だから何?」と思ってしまうのだが…。
前回記事
夢を描いて華やかに―宝塚歌劇80年史
愛の喜び、愛の悲しみを謳い上げる宝塚ものがたり―トップスターと名作で観る宝塚の魅力
ベルサイユのばら(DVD)
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【あらすじ】炎の洞窟へ植物調査に行ったケイコを出迎えたオブライエン。ケイコは何者かに体を乗っ取られ、オブライエンを脅して作業をさせる。オブライエンの誕生パーティーもそつなくこなすケイコ。
オブライエンは何とかしてケイコの意識を失わせシスコ司令にも報告を試みる。しかしそれを察知したケイコは自殺未遂をして警告。ロムはクワークの店を辞め、技術スタッフとして廃棄物処理の深夜勤務。他の仲間と馴染めず、黙々と仕事をするので作業が早い。オブライエンはロムに秘密の作業を手伝わせる。
ダックスが数値の異常を見つけロムをオドーが拘束。ロムと面会したオブライエンは、ケイコを乗っ取った者が炎の洞窟の亡霊で、ワームホールの「予言者」から追放されたエイリアンだと知る。聖なる神殿に戻るため、クロノトンビームでワームホールを撃とうとしていたのだった。
ビームの照準を調整したオブライエン。DS9から発射されたビームはケイコに命中し亡霊は死ぬ。ロムは昇進し昼間の勤務へ。
【感想】◇
愛する妻を救うため、脅しに屈し、破壊工作をするオブライエンの回。結果的にはロムの情報から機転を利かせ、ケイコを取り戻す事ができた。
DS9では家族を描く場合、親子関係ではシスコ司令と息子のジェイク、夫婦関係ではオブライエンとケイコというのが定番となっている。慎重でやや優柔不断ながら仕事熱心なオブライエン。だが家族のためには強い決意で事に当たる男。一方のケイコは少々勝ち気で植物学の研究から一歩引いて家庭を持った女。だからこそ家族の絆を重視する姿勢を見せる。
妻の体は本物だが、中身は別の生命体であり、一瞬で体を死なせられると脅されたオブライエンは従うしかない。他人にも明かせず、仮面夫婦のように仲良く振る舞う。乗っ取りという設定でも、仮面夫婦というのは現実にはよくあるので、それほど違和感無く視聴できた。
誕生パーティーでケーキの火を消すシーン。オブライエンはケイコの顔を見ながら消す。何を願ったのかは言わなかったが、ケイコが元に戻るようにと願ったのは明白な演出だった。しかもその場の他人から見れば、二人が仲良しに映るという上手いシチュエーションでもあった。
前回記事
スタートレックDS9
スタートレックDS9(関連本)
スタートレック ディープ・スペース・ナイン(サウンドトラック)
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【あらすじ】ディガルドと戦う力がある事を示すため、首都ディグ攻撃を発案するルージ。占領するのではなく攻撃した事実を残すのが大切と説き、皆の賛同を得、指揮も任せられる。
ホウの陽動に引っ掛かり、ズーリ偵察に向かうフェルミ。その間にルージ達はカトーンの街で貰った地図を使い、山脈と渓谷を抜けディグ奇襲に成功。レインボージャークがバンブリオンを降ろし多弾頭ロケットで派手に攻撃。ソードウルフとランスタックは北から侵入。
ジーン大将はこの奇襲にソラノヒトの関与を疑う。ルージ・ガラガ・セイジュウロウはゾイド製造工場を見つけ破壊を試みる。しかしジーンのバイオティラノが迎撃。暴走しようとするデッドリーコングを止めるため、ムゲンライガーで足止めし撤退。
追撃してきたディガルド軍を、合流地点で後方支援:ティゼがサーミックバーストで地表ごと溶かす。
【感想】○
ディガルドも視聴者も思いもよらぬ首都:ディグ奇襲。囲まれているズーリからどうやって抜け出し、遠くにあると思われる敵の首都まで行けるんだ、とか思ってしまうが、奇襲の意図である攻撃した事実を残すというのは、確かに他のゲリラにとって効果的で仲間集めをやりやすくする一番の方法ではある。
奇襲作戦の隠密性のため、リーオの武器を持つ少数ゾイドを攻撃部隊とし、ズーリでは陽動作戦で敵の目を引き付け、ディグには撹乱を目的とした上で軍事施設だけを攻撃。追撃された時を考え後方支援も置いておく…など子供のルージが考えた割には恐ろしいほど緻密な計画。ルージのキャラ年齢をもう少し上げた方が違和感が無いのだが。
ジーンも空の人の関わりを疑うくらい不意をつかれたらしい。その空の人はこの奇襲を、増長しすぎたディガルドへの天罰と言って見物している。ディガルドを使って世界制覇を目論むでもなく、討伐軍に味方するでもなく、ただレッケルを供出させるには何処が良いかを吟味しているような感じだ。
そのレッケルは空での生活に必要だからいるのか、地上に戻るために必要なのか、空の人が第三勢力として前面に出てくるであろう第三クールの幕開けとしては上出来の回だった。
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ゾイドジェネシスSPECIAL BOX(1〜18話、ムラサメライガー同梱)
ゾイドジェネシスSPECIAL BOX2(19〜34話、ハヤテライガー同梱)
ゾイドジェネシスSPECIAL BOX3(35〜最終話、ムゲンライガー同梱)
NEED YOUR LOVE(Do As Infinity)(OP曲:夜鷹の夢も収録)
ありのままでlovin’U(DVD付)新ED曲
Real Love(PARADISE GO!!GO!!)旧ED曲
ゾイドジェネシス(ホビー)
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【あらすじ】幼稚園の園長:八木修(土屋良太)から女神の壁画の修復を頼まれた御月カオル(肘井美佳)。その絵は父:御月由児(村井克行)が無償で描いた物だった。家族を省みずに絵に没頭した父に対して複雑な思いを持つカオルは、修復作業に取り掛かれない。
番犬所で魔戒剣の浄化をしていた冴島鋼牙(小西大樹)は、真魔界に吸い込まれる。そこには鋼牙の内なる影、最も恐れる影である黄金騎士がいた。100体以上のホラーを倒した鋼牙に「轟天」召喚を授けるが、その前に私と戦えと命じる黄金騎士。だがホラー:ハンプティー出現で勝負はおあずけ。
黄金騎士によって心が乱され、ハンプティーを取り逃がす鋼牙。父:大河も使ったソウルメタルではない鉄の剣を手に、再び真魔界で黄金騎士と戦うが歯が立たない。
幼い頃の母:御月かりん(小林麻子)を思い出すカオル。母の手は太陽と重なりよく見えない。壁画の女神の右手と同じだと気付く。父はカオルと一緒にあの母の手を見ていたのだ。壁画には最初から右手が描かれていなかった。
鉄の剣を操れない鋼牙は、父のやり方を模索するのではなく、自分の直感を信じて黄金騎士に立ち向かう。見事に轟天を授けられた鋼牙は、ハンプティーを倒す。
【感想】◎
共に父に対して複雑な思いを持つカオルと鋼牙。カオルの父はなぜ、母の病気の看護もせずに壁画に没頭したのか。鋼牙の父はなぜ、ホラーに倒され無残な最期を迎えたのか。父への思いに囚われ過ぎて自分をも見失いそうになった二人に試練が訪れる。
カオルは、父が描いていた壁画こそ母に対する最後で最高の愛情表現だったと気付く。母を置き去りにし見舞いにも来なかった父に対する感情が、父と母が共にいた記憶までも封じていたのだ。描かれなかった女神の右手。形が無いからこそ無限の可能性がある。カオルのその右手にも無限の可能性がある。
鋼牙の父は黄金騎士として数多くのホラーを倒してきたのに、鋼牙の眼前で死んでしまった。黄金騎士は、鋼牙もまた父と同じ道を歩もうとしていると言う。父と同じ鉄の剣で戦う鋼牙。なぜこんな剣で戦ったのか、父はどうやってこの剣を操ったのか、父と同じように戦おうとしていた鋼牙は気付く。
「オレはオレの直感を信じる」
父の戦いではない自分のやり方を貫いた時、影への怖れはなくなり、鋼牙の試練は終わる。
轟天という馬を授かりレベルアップした鋼牙。これでやっと「騎士」になったわけだ。カオルの父:由児が描いた絵本『黒い炎と黄金の風』に出てくる黄金騎士の姿そのままに。そしてバックに流れるのはようやく歌詞の入ったOP曲。
マイナスの感情を父に持っていたカオルの誤解が解け、鋼牙は父の影を追よりも自分をしっかり持つ。試練の乗り越え方は多少違うものの、二人とも前向きに進んでいく様子が良く描けていた。
黄金騎士に斬られて血が吹き出しまくって鋼牙は戦えるのか?と一瞬思ったが、あれは一種のバーチャルリアリティーで、血もイメージなのだろう。
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DVD
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・前編(テレビ版の続編)
牙狼スペシャル 白夜の魔獣・後編
牙狼 1(1〜4話)
牙狼 2(5〜8話)
牙狼 3(9〜12話)
牙狼 4(13〜16話)
牙狼 5(17〜20話)
牙狼 6(21〜23話)
牙狼 7(24〜最終話)
CD
牙狼〜SAVER IN THE DARK〜(OP曲、JAM Project)
牙狼
僕はまだ恋をしてはいけない(新ED曲、京本政樹作詞作曲)
僕が愛を伝えてゆく(旧ED曲、京本政樹作詞作曲)
本
牙狼 暗黒魔戒騎士篇(小説)
牙狼(GARO)魔戒之書
牙狼ビジュアルブック
牙狼写真集「冴-さえ-」 DETAILS of HERO
GAME
黄金騎士牙狼
黄金騎士牙狼
フィギュア
ガロ(鋼牙)&魔導輪ザルバ
烈火炎装ガロ&魔導火
銀牙騎士ゼロ&魔導具シルヴァ
ガロ(大河Ver.)&轟天&砂時計
心滅獣身ガロ&魔導輪ザルバ ダメージVer.
キバ&駈音ペンダント
ガロ最終版&カオル&指輪
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(黄金仕様)
煌人12inchアクションフィギュア ガロ(大河Ver.)
煌人12inchアクションフィギュア ゼロ
装着変身 ガロ
関連商品
Kalmia(カオル役:肘井美佳DVD)
ナチュラル・ビューティ―自分らしくキレイになる(ジャビ役:佐藤康恵 著)
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【あらすじ】クッキー作りに、珍しく真紅も参加。家に突入しようとしていた金糸雀も招き入れ皆で食べる。金糸雀に、本当に戦う気があるのか訊ねる蒼星石。真紅は
「私が何をすべきで、何がしたいのかに気付いた」と語る。
ジュンと巴は、人形店にて人形作家:槐が人形に命を吹き込む現場に立ち会う。
金糸雀がバイオリンを使って攻撃を開始。翠星石・蒼星石・雛苺は戦うが真紅は戦いを止めさせただけ。金糸雀はミーディアム:みっちゃんの皆を招きたいという思いを実現させるために戦ったのだった。
みっちゃんの家に皆で行く。コスプレさせて写真を撮りまくるみっちゃん。老夫婦の家に帰った蒼星石はお父様の姿を鏡に見る。
【感想】◇
今までドジを踏んで未遂に終わっていた金糸雀が、本気で戦う意思を示した回。しかし戦いを望まない真紅によって平和的に解決した。そして「戦いが運命なら戦う」とする蒼星石と真紅の温度差が現れた回。
水銀燈を燃やしてしまって後悔していた真紅は、水銀燈の復活を心から喜べた。その時、自分はアリスゲームで戦う事を望んでいないのだと気付いたのだろう。相手の戦う理由を聞き出し、話し合いで解決できればそれに超した事はないと。
だが、アリスゲームそのものを戦いの目的とするドールにはどう立ち向かうのか。それが蒼星石の言う「戦いが運命」であり、真紅の考えは甘いと蒼星石は思っている。
今回は金糸雀のミーディアム:みっちゃんの正体がプロカメラマンだと判明。人形の写真に凝っているという事は、人形作家:槐の人形をみっちゃんが撮影し、店の宣伝などに使っているのだろうか。店員:白崎とみっちゃんの顔も微妙に似てるし、二人は身内なのか。
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ローゼンメイデン第一期レビュー
聖少女領域:ALI PROJECT(OP曲)
光の螺旋律:kukui(ED曲)
ローゼンメイデン・トロイメント 第1巻 (初回限定版)
ローゼンメイデン・トロイメント 第2巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第3巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第4巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第5巻
ローゼンメイデン・トロイメント 第6巻
ローゼンメイデンDVD
ローゼンメイデン(コミック)
ローゼンメイデンCD
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【あらすじ】御台所:信子(藤原紀香)が長丸を殺したと直感した安子(内山理名)だったが、信子は知らぬ存ぜぬ。お伝(小池栄子)の徳松も破傷風で死ぬ。鶴姫の縁組みを持ち掛ける桂昌院(江波杏子)。お伝は梅の実を貪り自害を図るが果たせず。
大典侍(中山忍)は安子が徳松を殺したと証言し、大奥を出るべきと進言するが徳川綱吉(谷原章介)は拒否。気晴らしの釣で見つけた犬を竹丸と呼んで可愛がる。
祈祷僧:隆光(火野正平)がお犬様を大事にすれば子孫繁栄と告げ「生類憐みの令」発布。犬を斬ったために切腹となった父の仇を打つべく奥に入った菊江(遊井亮子)まで出る悪法。
右衛門佐(高岡早紀)は幕府に影響力のある水戸光圀(大杉漣)に、生類憐みの令の取り下げを依頼。安子は綱吉に「任せきりでよいのか、しっかり考えるべき」と忠告。ノイローゼになった綱吉は倒れる。右衛門佐は安子に綱吉を殺すための毒を渡す。
世継ぎを決める評定にて柳沢吉保(北村一輝)は、もう一人の子がいるとして妻:染子(貫地谷しほり)の子の存在を明かす。
【感想】○
最高権力内の対立と傍観が生んだ末の腐敗と不正が、一般庶民にまで及ぼす悪影響とそれが権力内に還流する様を描いた回。空しい争いが極まった時、事は幕府や大奥の中では収まらなくなり、世は混乱する。その象徴が「生類憐みの令」というわけ。
将軍綱吉は、もともと政治に関心が無かったが、唯一関心を持っていた子を次々と失い立ち直れない。現実逃避として犬で寂しさを紛らわす。それすら政治に利用される。
右衛門佐と安子は、そんな綱吉が原因だと思い始める。争いを止める地位に居ながら目を背けていた綱吉。だが安子の忠告すら綱吉には、他の利権のための進言と区別がつかないまで判断力がなくなっていた。
右衛門佐はもっと強行手段で、毒殺を命じる。綱吉が死ねばその力を背景にしてきた柳沢吉保と桂昌院の力を排除できる。また、綱吉を恨む信子の思惑とも一致する。毒殺はこの時点では右衛門佐にとって最良の手段だったのだ。
だが、綱吉なき後の事まで考えていた柳沢吉保は一枚上手だった。染子の子を正当な後継者に仕立て上げる作戦がついに発動。徳川の世の安定のためとの名目で、私利私欲を肥やす吉保。真の敵の出現で不毛な対立に終止符は打たれるのか。
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大奥〜第一章のレビュー
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大奥 華の乱(ノベライズ本)
修羅場:東京事変(主題歌)
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【あらすじ】山本五十六は日本海海戦で伝令として参加。その後、海軍エリートコースを歩み、米国との覇権争いを牽引した。しかし駐米武官となって米国に滞在し、豊富な資源を基板とする産業大国ぶりに驚く。米国を仮想敵国とする無謀さを痛感。
軍縮条約の全権を任された山本五十六は、米:英:日の5:5:3の軍艦比を平等にするよう求める国の方針に疑問を抱く。
「日本が3に縛られているのではない、米英を5に縛っている。条約が消え、無制限の建艦競争が始まれば10:1にもなってしまう」
だが山本の考えは理解されず、条約は破棄。大艦巨砲主義での軍拡競争となる。山本は航空分野へ左遷。
日中戦争で米国が中国を支援した事に対し、政府は独・伊との三国同盟を結ぼうとする。海軍次官となった山本五十六はこれに命を狙われながらも反対し続ける。結局、独がソ連と組んだため三国同盟は立ち消え。山本は退職前のお飾り的なポストである連合艦隊司令長官となる。
その日、独がポーランドに侵攻。第二次世界大戦勃発。三国同盟も締結へ。異を唱える山本五十六の声は空しく響いた。米国は日本に経済制裁。もはや米国との戦争が避けられなくなる。
山本五十六は開発を進めた97式艦上攻撃機を使って、魚雷発射訓練を始める。高速で移動する飛行機からの攻撃を、戦艦は回避できなかった。
「あれで真珠湾をやれないか」
【感想】○
開戦前、最も強く戦争反対を唱え続けていた山本五十六が、連合艦隊司令長官として真珠湾攻撃を決意するまでを描いた回。山本が職を辞すか作戦を練るかの選択を迫られ、誰も思い付かなかった(実際には参謀:黒島亀人が発案)真珠湾攻撃を決断する。その瞬間が「その時」とするもの。
戦争反対でありながら指揮する立場になった皮肉な運命と、山本自身の逆説性・ジレンマ・隔絶した両面性を重ね合わせる手法。これまで良く知られている解釈だが、しっかりと基本線を押さえているとも評価できる。
米国との戦いが無謀である事を知り、それを理詰めで日本の軍人たちに説いたが、理解されなかったというのは、山本の力不足とも言えるし、軍人たちの理解力不足とも言える。ともかく、山本以外には米内光政と井上成美だけが戦争反対では止められなかった。
余談だが、米国滞在中の山本五十六には次のエピソードが残っている。コーヒーを頼んだ山本が何杯も何杯も砂糖を入れていたので、不思議に思った隣りの人物が訊ねると
「これで米国の国力を少しでも減らすんだ」
と答えたという。つまり、日本が米国と戦うのはこれくらい無意味な事なのだと言いたかったのだろう。
軍縮条約交渉での「米英を5に縛っている」との山本の見解は、全くその通りだったのだが、日本が少ないとだけ思っている上層部にはそれは詭弁だと捉えられる。ここに、日本だけしか知らない者と欧米を知る者との決定的な差が凝縮されている。
戦争が決定し、山本は短期決戦論に傾倒していく。持久戦では勝ち目がなく、軍拡で開いた艦船の戦いでは負ける。ならば、まだ競争の激しくない航空主兵でスタートすれば勝機があるのでは?そして真珠湾という心臓部を最初に叩き、米国の戦意を喪失させる。その間に南方を占領し、有利な講和に持ち込む。
…山本のこの構想は、連合艦隊司令長官の枠を遥かに越えたものだった。しかし彼は国家はもとより、陸軍や海軍全体をも指揮する立場ではなかった。この事が一条の光にも見えた真珠湾攻撃の先を説明する場も機会もないまま、無条件降伏への道を辿る悲劇にも繋がっていく。
その第一歩が、真珠湾攻撃での現場指揮官:南雲忠一へ攻撃の真意が伝わらなかった事や、宣戦布告手続きの不備であったのだろう。それらに関しては来週に放送されると思われるので今週はここまで。
前回記事
山本五十六 (上巻)阿川 弘之
山本五十六 (下巻)阿川 弘之
人間・山本五十六―元帥の生涯
父 山本五十六
山本五十六―"常在戦場"の生涯と連合艦隊 歴史群像シリーズ