テレビ批評的視聴記 - 2005/12/23

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2005年12月23日(Fri)▲ページの先頭へ
その時歴史が動いた:土方歳三

【あらすじ】それからの新選組。鳥羽伏見の戦いで刀の無力さをしり、甲府勝沼では味方の士気の無さに敗れ、流山で近藤勇を失った土方歳三は、新たな隊士を募り新選組を再結成。

近藤亡き後、宇都宮城攻防戦で逃亡しようとした兵を一刀両断にした土方歳三。東北では軍総督就任の条件として藩士らの生殺与奪の権を要求。適えられず榎本武揚らと蝦夷地に渡る。箱館政府を樹立し陸軍を任せられる。

明治2年春、乙部に上陸した新政府軍を二股口で迎え撃つ。敵の撹乱に動揺した兵を「逃げるものは斬る」といって静め、18日間持ち堪える。しかし海岸部が突破されたため五稜郭に退く。

箱館にも上陸した新政府軍。岬の弁天台場に孤立した新選組隊士を救うべく、五稜郭から突撃を命じる土方。門を越えて逃げようとする兵を斬ると言って前線指揮を部下に任せる。勢いを盛り返しつつあったその時、一発の銃弾が土方の腹部を貫通。今も函館のどこかに土方は眠っている。

【感想】○
鳥羽伏見で剣の終わりを知り、勝沼で兵の士気の重要さを知り、東北で結束の大切さを知った土方が、蝦夷地では兵をもてなす温厚な性格になっていたとは。近代戦術を素早く理解し、教える側だったフランス人を逆に指揮する立場になっていたとは。

130名足らずを率いて1000人以上の官軍の、5度に及ぶ総攻撃をことごとく撃退したそうな。箱館政権閣僚の中で唯一戦死した土方は、実戦部隊指揮官としては日本一の手腕だったので、生き残れば榎本達のように降伏して明治政府に取り立てられる道もあったが、例え生き残ってもそんな選択はしなかっただろう。

どこの戦場でも「逃げる者を斬る」と言っていた土方。実際に斬った事もあったのだから「鬼の副長」の言葉には誰しも震え上がった事だろう。二股口ではそんなムチだけでなく、戦った兵に酒を振る舞うアメの手口も身につけたようだ。

番組での再現映像を観てふと思ったのだが、土方を撃ったのは新政府軍の兵士ではなく、味方兵士だったのではないか。敗北が決定的になっても門に陣取り、逃げて来る兵を追い返していた土方が邪魔だったから…なんてね。

今回は昨年12月放映のアンコールで、大河ドラマ「新選組!」が近藤の死で終了したので、この放送はそれを補完する意味合いがあったと思われる。そしてこのアンコールは、三谷脚本による土方歳三を主人公をした、その後の新選組を描くドラマが新春に放送されるのに合わせたものなのだろう。

この記事も昨年の記事(Web上には残っていない)を下地にしているが、その中で「土方を主人公にしたほうが遥かに面白いドラマが出来るのに」と書いた。それがやっと実現するわけだ。
前回記事

TVnavi特別編集「新選組!! 土方歳三最期の一日」メイキング&ビジュアル完全ガイドブック
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