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【あらすじ】柳沢吉保(北村一輝)は安子(内山理名)を、密かに生かしておいた元夫:牧野成住(田辺誠一)に会わせる。桂昌院(江波杏子)を見舞った正室:信子(藤原紀香)は、容赦無く恨み節をぶつける。
吉里が吉保に似て来ている事に不安を覚えた染子(貫地谷しほり)は、安子、右衛門佐(高岡早紀)、音羽(余貴美子)に真実を打ち明けるが、桂昌院の前ではそれを言い出せない。成住と酒を飲む吉保は、かつて好きになった女を綱吉に寝取られた事をきっかけに
「階を登り切れば上様をも見下ろせる」と動機を語る。
桂昌院は安子に綱吉(谷原章介)を頼むと言い、春日の局の亡霊を見ながら死去。その後も吉里の出生については噂が絶えない。大典侍(中山忍)も信子に「これからだ」と言う。ついに堪え切れなくなった染子は、身の潔白を書いた遺書を残し、吉保の手に掛かって死にたいと申し出る。その願いを叶えてやる吉保。
安子は吉里が綱吉の子ではないと話すが、綱吉は最初から気付いていた。その時、染子自害の報。信子も発作に苦しんでいた。
【感想】○
世継ぎとなった吉里が、吉保の子である事に皆が気付き始めるが、真実が勝つ事もなく桂昌院、そして染子が死ぬ。「頂点まであと一歩」と語る吉保の策略は誰にも止められないのか…という回。
牧野成住を生かし、安子の口封じに使おうとした柳沢吉保。結局、安子は綱吉に話すので失敗に終わる。「同じ穴のムジナ」と言ったように、似たような境遇にある夫婦ではあるが、安子は染子に同情するのに対し、吉保は成住を人質のように手駒に使い染子を殺す。成住は、非情な吉保を強調する効果として製作者によって存命させられていたと考えるべき。
桂昌院も染子の言葉を信じて、吉里が正当な世継ぎと納得した振りをするが、態度から嘘だと見破る。それでも「丸く収まっているからこれで良い」として綱吉にも打ち明けない。一方の綱吉は勘が鋭く、自分の子でない事など最初から分かっていた。しかし桂昌院の身を案じて黙っていたのだった。
「母上と私は騙し合っていたのか」
と呆然とするが、それは互いを想う心の表れでもある。
むしろ今回の山場は染子と吉保。吉里の身の保証が、後見である吉保の安泰と幸せであると信じている染子は、不用意な発言をしそうな自分を殺してもらい、吉保の野望の完成の手助けと、愛の確認の両方を得ようとする。
吉保有利に働く遺書を書き、自分の足を自分で縛り、吉保に自分の刀を渡し、返り血が掛からぬよう吉保に着物を掛ける染子。そして最後の願いを口にする。
「名をお呼び下さい。お方様ではなく、染子と」
徹底して吉保の愛情を引き出そうとする染子に、流石の吉保も心を揺さ振られる。ここで思い留まるのが常人だが、吉保は染子を望み通り刺し殺す。それは愛の行為か野望の為せる技か。
愛を信じて死んでいった染子だが、なぜここまで染子がこんな非情な男である吉保を愛したのか、その理由が今まで全く描かれずにただ愛してるでは、視聴者としては完全なる感情移入ができない。
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