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【あらすじ】マツダの山本健一をリーダーとするロータリー47士が開発したロータリーエンジンのRX-7。しかしバブル崩壊で全く売れなくなり、マツダもフォード傘下に。ロータリー開発も凍結され、設計課50人中45人が異動となる。
残った田島誠司らは、上には秘密で新エンジン開発に取り掛かる。かつての仲間10人も勤務時間外の協力を申し出る。試作車の車体設計はロータリー好きが高じて入社した任田功。「ゴキブリカー」と呼ばれた黒い車体に排気量を増やすために水路を張り巡らせた試作車が完成。
元レーサーの常務:マーティン・リーチにテストコースで走ってもらう。1周の予定を3周走って降りたリーチは開発にOKを出す。その後、上層部から出された要求は4ドアだった。重量の増加をエンジン強化でカバーしなければならない。田島が採ったのは、エンジンの気密を保つアスペックシールの接触面積を減らして抵抗を減らす、山本健一でも断念した禁断の方法だった。
マイクロテクノの堂面博之がシールを製作し、車両設計:片渕登はドアを観音開きにする事で長さを短縮、任田は後方ドアをアルミにして軽量化した。平成15年に発表したRX-8は、家族で乗れるスポーツカーとしてマツダ復活の象徴となった。
【感想】○
外資:フォードに統合され、大幅なリストラを食らって開発も凍結されたロータリーエンジン。もともと少ない人数の開発で「47士」と自称していたのが5人に減らされる。それでも密かに開発を続け、遂には上層部の方針をも変えさせた新ロータリーエンジンの回。
独自技術であるロータリーへのこだわりと、その繊細さから生み出される高い性能が、「飽くなき挑戦」を志す技術者を惹き付けるらしい。通常勤務終了後に自主的に協力する技術者達。それを黙認した山信宏開発本部長。下からの開発は、試作車が完成した時点で上層部の説得が鍵となる。
それを元レーサーのリーチに目を付け、彼を新ロータリーの虜にする事で突破口を開こうという策略は見事に成功する。家族で乗るための4ドアという要求で返ってくるのだが。この辺りに、不景気で奢侈性の高いスポーツカーなど売れない事情が垣間見える。技術者としてはこんな案には不同意なのだが、市場から判断するとやるしかない状況。
さらにエンジンを改良し、小さく軽い後方ドアを付けて発表したRX-8。これを完成させたのは凄い事なのかもしれないが、「家族で乗れるスポーツカー」では足して二で割ったような印象も受ける。
技術者は技術だけを追求していたのでは、21世紀の市場では生き残れないのだよ…と暗示されているような回だった。それで大胆な新技術が生まれるかどうかは分からないが。そんなこんなでプロジェクトXの通常版は今回で終了。最終回スペシャルを残すのみ。
前回記事
甦ったロータリー―マツダ・ロータリーエンジンとその搭載車、激動の変遷史
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