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【あらすじ】常盤井の局(高岡早紀)は右衛門佐と名を改め、正室:信子(藤原紀香)の女中として大奥入り。桂昌院(江波杏子)への挨拶もソツがなく、逆に油断ならぬと警戒する桂昌院。
音羽(余貴美子)は、右衛門佐が大奥総取締りの座を狙っている事を安子(内山理名)との会話から聞きつける。また、その美貌と教養は大奥の女達の心をたちまちに掴んだ。柳沢吉保(北村一輝)の案により、右衛門佐を側室にしてこれを防ごうと画策する桂昌院。
側室の件をその場では快諾する右衛門佐。しかし徳川綱吉(谷原章介)には、公務を優先し私情は後回しとの論理で丁重に断りを入れる。
翌日の総触れで、総取締りの座を桂昌院から右衛門佐にすると発表する綱吉。お伝(小池栄子)は安子を疫病神と呼び、湯殿に閉じ込める。その時、安子の陣痛が始まった。
【感想】○
常盤井の局あらため右衛門佐が主役の回。どんな場でも平常心で臨み、澱みない受け答えをする様が、京風の物腰を感じさせ、古典の講義で女中たちは虜になる。大奥総取締りの座を狙うに当たり、それは下地にすぎない。
信子に利用される道具に過ぎないと判りつつ大奥に入った理由を
「大奥は女がこの世を動かせる唯一の場だから」
と語ったが、それも本意なのかどうか。右衛門佐はなかなか良いキャラではある。
桂昌院が仕掛けてきた側室提案も、その場では承知しておきながら、綱吉との直談判で覆す。それも刺のない穏便に言い包める手法で。この綱吉と右衛門佐のやり取りが今回の山場。
「難を先にして獲を後にす」(人の嫌がる事を進んで受け、己の得となる事を後回しにする)
右衛門佐にとって側室となる事は幸福であり、後回しにする必要がある。今は大奥総取締りとなって改革を進める…そんな詭弁を持ち出して綱吉を言い包めたかに見えたが、綱吉は見抜く。そこで綱吉への好意が本物である事を示そうと誘う仕草を見せる右衛門佐。一応は満足した綱吉は、取りあえず総取締りをやらせてみる事にする。
両者ともにハイレベルのやり取りを描いたこのシーンにじっくりと時間を掛け、心理の移り変わりをしっかりと見せたので、大変良かった。その分、主役である安子やお伝のやり取りなどは、付け足しのようで子供じみた争いに見えてしまった。
今のところ、安子は信子側に立っていて右衛門佐を得た事でこちらの勢力が強そう。しかし総取締りを外された桂昌院・柳沢吉保の逆襲があるだろう。お伝や新たな参入者を味方に付けての攻防が本格化するのか。
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