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【あらすじ】電力不足で戦後復興に遅れを来す関西。太田垣士郎・関西電力社長は、立山連峰黒部峡谷にダムを築く戦前の幻の計画実行を決断する。400億円掛け7年間での完成。その資材輸送に使う大町トンネルは工期一年の突貫となった。
芳賀公介を責任者とし、現場の親方には掘削スピード日本一といわれた笹島信義。先頭で掘削するのは堀一重義。二交代の24時間工事での半年後、トンネルから水が吹き出す。破砕帯での地下水と土砂は、除いても除いてもキリがなかった。
やがてケガ人も出て、作業員の半分が辞めた。対策を練った芳賀。ボーリングのプロを呼び、岩盤に穴を空け水を全部抜く。雪の時期で水が凍り、作業は一気に捗る。
黒部からの迎え掘りもあり、1年7ヶ月の工事を経てトンネルは貫通。ダム予定地に建築資材が次々に運ばれた。
【感想】○
こうして黒部ダム建設のドラマを知らされると、このダムが前段階の工事からして飛んでもない計画だったのだなと思ってしまう。今再びこれと同じ事をやれと言われても、労働者の権利や安全や予算・環境などを考慮すると、出来るのだろうか。
トンネル先端部での危険との隣り合わせの掘削。柱となる丸太が軋み、天井を覆う鉄が曲がる。笛を吹いて待避させた直後に崩落する事態が頻発し、死の恐怖が現場を包む。宿舎にいても何かの物音がすると脅えてしまう。親方:笹島は髪が抜け、やつれる。もう完全に精神がやられてるじゃん。作業員半分が辞めるのも無理ないよ。
その辞め方が、家族の病気という優しいウソで、笹島もウソを分かった上で止めずに見送る…というのが、いかにも相手を傷付けまいとする日本的な精神で、極限まで追い詰められてもそういった作法は忘れない日本人って、日本人ってw
それに対抗させるかのように、芳賀の三女の白血病というネタを持ってくるなんて、ニクイ事するね演出も。娘の病気など口にせずに働き続けた芳賀の姿から、暗に辞めていった者への批判を込める。
「損得じゃない。人の出来ない事をやってるんだ」
辞めなかった500人の作業員の名簿を笹島は
「宝だよ」と言う。
人のままか宝になるか。あなたならどっちを選ぶ?
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