| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【あらすじ】インテリアコーディネーターとしてキッチンを手掛けるエバ。酒を止めライヒワインのカウンセリングを受けている。グリマーの嫌疑を晴らしたバーデマン弁護士。グリマーの墓参りをするスーク刑事。警察大学校の教授になったルンゲ。天馬の潔白はルンゲによって証明され、天馬は国境なき医師団に参加し世界を飛び回る。
ディータはサッカーに打ち込み、ヘッケルは天馬から人捜しを依頼された。その人物とは、南フランスにいるヨハンとニナの母親だった。その母を訪ねる天馬。
「本当の怪物は誰?あの子達は生きているのね」
フロイライン・ニナ・フォルトナーは大学を成績優秀で卒業し、弁護士を志望。バイエルン州立警察病院で意識の回復せぬまま入院しているヨハン。訪ねた天馬に真実を見せる。
「あの時、あの怪物が僕の前に現れた」ヨハン。
「これは実験だ。どちらかを残し、どちらかを連れて行く」
「手を離さないで」ヨハンとニナ。
「こっち、違う、こっち」母。
「母さんは僕を助けようとしたの。僕と妹を間違えたの。いらなかったのはどっち?」
【感想】○
後日談の形式の最終回。天馬によるヨハンのオペは成功したが、意識は戻らない。ヨハン=怪物という状態は終わり、人々は新たな道を歩み出す。
母親がヨハンを助けようとしていたのは事実だろう。男の子のヨハンに女の子の格好をさせたのだから。男の子の方が彼らにとって必要性が高い事を母親は分かっていたのだろう。彼らはヨハンを何に利用する気だったのか。それは下記の総評で。
【総評】◎
本当の怪物は誰だったのか。それは特定の人ではない事は確かだ。時の流れと共に変化していく社会にあって、時代を反映するような思想や行動が現れ、その中の一つに過ぎない事件に翻弄される個々人。
その人の運命を変えるような出来事は突発的に起きるのではなく、連続する人生の中の小さな決断の積み重ねが、一生取り返しのつかない事態を招く事もある。それが他者にも影響を与え、他者の運命を変える一つの要因にもなる。それがまた…と連鎖していく。影響の連鎖は人によって異なり、反応もまた異なる。
もしもある国で、その時代の多数の人が認める完璧な人間を大量生産できたら、社会も時代も上記のような不確実性がない、秩序ある安定した人間世界になる。それは不確実性で動く向こうの国々にも勝るため、やがて地球は統一される。
完璧な遺伝子同士の結合と、後天的な能力の平準化のための記憶転移。前世代である親の関与を排除するため親子を引き離し、実験によって、確実に完璧な人間を生み出すシステムの構築を図る。
しかし実験は始まったばかりで横やりが入る。関係者はみんな死んでしまった。だが我々は、その成果が着実に表れていた事を知った。ならば、その数少ない成果を受けとろうじゃないか。そしてその完璧な人間を我々が育て、指導者として活躍してもらおう。
完璧な指導者は、圧倒的な力で、実験を受けていない不確実な人々をコントロールしてくれる。世界の統一と安定化は夢物語ではない。これは最初の一歩だ。さぁ、どちらかをよこすんだ!
…以上がMONSTERの裏側の筆者なりの解釈。ちなみに表側の解釈は前回記事に端的に書いた。さらに「前回記事」リンクをどんどん辿っていけば、WEB上に残っている#49まで読み返せるようになっている。
前回記事
MONSTER DVD-BOX5(61〜最終話)
MONSTER DVD-BOX4(46〜60話)
MONSTER DVD-BOX3(31〜45話)
MONSTER DVD-BOX2(16〜30話)
MONSTER DVD-BOX1(1〜15話)
MONSTER(コミック)
もうひとつのMONSTER
MONSTER 邪悪、虚偽、悪徳の構図
MONSTERサウンドトラック
「名前の無い怪物」の絵本(プレミア付いてる)
by Amazon