テレビ批評的視聴記 - 2005/10/02

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2005年10月02日(Sun)▲ページの先頭へ
プロジェクトX:ポップ吉村

【あらすじ】吉村製作所は家族と従業員8人で、2万人のホンダに挑み、鈴鹿8時間耐久レースを制した。若い頃、博打に明け暮れた吉村秀雄は、バイクチューニングに目覚め「ゴッドハンド」と呼ばれるまでのチューニング技術を身につけた。

その腕を見込んでホンダからバイクチューニングを依頼され、部品供給を受けていたが、ホンダが部品作りの新会社を設立したため、供給はストップ。自前でレースに出る決断をする吉村。だが費用が掛かり経営は悪化。

アメリカ向けに集合管を売り出し、工場もアメリカに移し、移住もしたが、半ば騙されて事業は失敗。移住に反対し勘当した娘夫婦の工場で再起を図るが、火事で工場は失われ吉村も大火傷。

傷も完治しないうちにスズキGS1000を徹底軽量化し集合管を取り付け、鈴鹿8時間耐久レースに臨む。スタートから全速全開。「もつわけがない」と高を括っていたホンダ勢にも「あっぱれ」と言わしめるほどの大差での勝利。

【感想】◇
決して諦めない家族の絆が大企業をも凌駕する奇跡を生む。神憑り的な技術を持つ男の人間的欠陥を家族が支える。その思いが数少ない従業員やレーサーにも伝播し、信じられないほどの結束と力を生むのだ。

プロジェクトX:マン島レースでバイクメーカーとして君臨したホンダだが、そのホンダに挑むさらに小さな吉村…という構図も思い描きながら観るとさらに楽しめる。

ホンダに苦しめられ、米国人に騙され、火事に遭い、一度は家族がバラバラになっても、最後は皆の力を一つにして、自分達を苦しめたホンダに勝利する。流れとしては完璧すぎてちょっと引いてしまう。

スタジオゲストも吉村の実の娘とその夫(つまり従業員で吉村の義理の息子)なので、どうしても感情的というか主観的に語ってしまい、これも視聴者の共感を削ぐ。壮絶な道のりと、激しい対立と和解があり、感情抜きでは語れない事情は十分理解できるが。

ホンダへの恨みが原動力となってこのプロジェクトがあったが、本田宗一郎を吉村は尊敬していて、宗一郎も吉村と思い(チャレンジ精神)は一緒だった…というのが対立だけでない救いをもたらしている。
前回記事

ポップ吉村の伝説(上)
ポップ吉村の伝説(下)
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