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【あらすじ】クゼヒデオ(九世英雄)の台湾時代の活動を調べる素子。ローと呼ばれたクゼは、難民を統率し武器密輸を行って犯罪活動をレベルアップさせたらしい。
調査を終えホテルに向かっていた素子は、ヤクザに襲われてるチャイという少年を助ける。チャイはローに憧れていると言う。捜査の一環としてチャイの倉庫に行く素子。チャイはコカインを圧力整形したフィギュアを売っていた。
ヤクザの報復から逃れるため、チャイをホテルに連れて行き、ローについて聞き出す素子。電脳化されていない難民の老人や子供を、どうやってクゼの思考と並列化させたのか?
「自分はとっくの昔に一度死んだ人間だから、ゴーストの残り火は自分を知ってくれた者のために使う」
クゼはそう話すだけで人々を魅了したという。
一人ホテルを出たチャイは取引に向かう。素子の財布にはロッカーのキーがあり、ロッカーには大量のコカイン。
「私にもこんな感情が残っていたなんて」
チャイを助けに行く素子。ヤクザの長老に殺されそうになっていたチャイを、コカインと交換で救い出す。
【感想】○
素子の女としての色気と、母親的な母性が強調された回。だがそんな見た目に惑わされてはいけない。そういう面を押し出している回にこそ隠されたテーマがあったりする。攻殻機動隊は底が浅くはない。
電脳化した人間がクゼのハブ電脳によって引き寄せられるのとは別に、電脳化していない人間をも魅了するのは何故か?今の我々からすれば簡単な問いでも、幼い頃から全身義体の素子にはこの疑問が解けなかったようだ。そしてその答えのヒントはチャイとの出会いで提示…という構図になっている。
ローに憧れ、ローがやろうとした事を引き継いだチャイ。電脳化していない彼の考えを「若いな」の一言で片付けたはずの素子だったが、電脳とは違う人間の本質部分の感情に突き動かされてチャイを助ける。素子にとっては何の利益にもならないし、危険を伴う行動だが、自分にその感情が残っていた事に喜びすら覚えているかのような表情。
これが、電脳化されていない人間の起こす並列化の一つである。クゼはこの並列化に火を付け、難民の心を解放する。そして合田はこの並列化を「消費という名のクリエイト行為」と名付け、利用し、意図的に並列化を加速させようとするのだ。
さて結局、チャイを台湾に残して来た素子だったが、どうせなら彼の高い意識と能力を活用すべく、公安九課に入れちゃえば良いのに。何だかチャラチャラしてる新人アズマよりずっと使えそうな気もするが。
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【あらすじ】右翼に身柄を確保されたニナは進んでペトル・チャペックに会いに行く。チャペックを殺さず、ヨハンの居場所へ向かう。
ヨハンの弟子となったクリストフ・ジーバーニッヒの後をつけるドクター天馬。それより先にエバがクリストフのアパルトマンに侵入。
クリストフは511キンダーハイムの生き残り。殺し合いを避け、最後まで隠れていてヨハンと友達になったという。その後、エルネストの養子となり、ジーバーニッヒ財閥の跡取りに。
隙を突いてエバから銃を奪うクリストフ。そこへ天馬が駆けつける。
【感想】○
チャペックの計画はヨハンの計画の一部に過ぎなかった事が明らかとなった回。チャペックの計画を飲み込むほど大きな計画なのか。クリストフの言う「政治家になる。世界を動かす」も彼の計画であって、ヨハンの計画を補完するものでしかなさそうだ。
展開としてはヨハンとクリストフの棲家へと収斂していく。天馬とエバは再び出会ったが、ニナとチャペックが来たらどうなるか。いや、ニナの向かっている場所は違う所かもしれないので一堂には会さないかもしれない。こういった少しのズレがMONSTERの面白い所でもあり、もどかしい部分でもある。
クリストフが生き残ったのは、ただ単に隠れていただけでなく、他の子供をそそのかして外に出したから。そんな扇動者的要素をヨハンは評価し、クリストフだけを生かしておいたのだろう。
弁の立つクリストフを表に出し、裏でヨハンが操る。やはりヨハンの計画が何なのかが今後の軸となるようだ。
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