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【あらすじ】NHKスペシャル。明治新政府は当初から財政難に陥っていた。税制の見直しに着手した新政府の方針は
・ 早急な改革
・ 西洋の長所を取り入れる
・ 民衆の支持を得る
を基本とし、年貢制度を改め、地券=所有権のシステムを導入した。民衆には土地の所有権を認める代りに測量を自己申告させた事で、税の得られる土地は50%増となった。
「国民から徴収した税は国民に還元される」
この、税の意義を記した『人民告諭書』も作成された。
だが、大蔵関係者が西洋へ視察へ行っている間に、予算の奪い合いが発生。それに破れた大蔵省の地位は低下し、税の意義を国民に理解させる事も出来ず、官僚間の調整役に成り果てた。
そして当時頻発していた一揆を恐れた政府は、『人民告諭書』は一揆を増幅しかねないとして封印。国民に開かれた税制の道は潰え、税について国民の理解と同意が得られぬまま今日に至る。
【感想】○
運搬費用や管理費用の掛かる年貢制度から、所得税、地租(土地税)への大改革を実施した明治新政府。松方正義を中心とする実務派の官僚達が当初、国民への理解と支持を得ようと努力していた事が分かった。
しかしその理念が根付く事なく様々な社会情勢、権力闘争によって形だけのものとなったのだ。国民への説明責任を果たせなかった政府が採った行動は、「お上が正しい」とする意識を国民に徹底させる事ではなかったのだろうか。
国民が進んで税を払うような公平で公開された制度の夢が破れ、民から官の方を向いた制度の改変と実行。これが今日まで続く。
国民にとっては税はどう使われているか分からず、官僚にとっては税が誰のものか分からない。両者ともに税と自分との結びつきが稀薄なものとなり、税の役割も分からず、実感も無いままにシステムだけが存続していく…。
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